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2021.08.10
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カテゴリ: 中国
図書館で予約していた『中国の大盗賊』という本を待つこと5日でゲットしたのです。
共産党の中国とは盗賊王朝とのこと・・・これは読むっきゃないで。





高島俊男著、講談社、2004年刊

<「BOOK」データベース>より
昔、中国に「盗賊」というものがいた。いつでもいたし、どこにでもいた。日本のどろぼうとはちょっとちがう。中国の「盗賊」はかならず集団である。これが力をたのんで村や町を襲い、食料や金や女を奪う。へんぴな田舎のほうでコソコソやっているようなのは、めんどうだから当局もほうっておく。

 ところがそのうちに大きくなって、都市を一つ占拠して居坐ったりすると、なかなか手がつけられなくなる。さらに大きくなって、一地方、日本のいくつかの県をあわせたくらいの地域を支配したなんてのは史上いくらでも例がある。しまいには国都を狙い、天下を狙う。実際に天下を取ってしまったというのも、また例にとぼしくないのである。幻の原稿150枚を完全復元。

 共産党の中国とは盗賊王朝である。劉邦から毛沢東まで伝説の完全版がよみがえる。

<読む前の大使寸評>
共産党の中国とは盗賊王朝とのこと・・・これは読むっきゃないで。

<図書館予約:(8/01予約、8/06受取)>

rakuten 中国の大盗賊


第三章で李自成や満州を、見てみましょう。
p136~139
■判官びいき
 もし中国で、古今の盗賊の人気投票をやったら、トップは李自成であるにちがいない。それはもう、二位以下に大差のダントツであろうと思われる。

 李自成はなぜそんなに人気があるのか。
 強くて、しかも負けたからである。
 強くて勝ったやつというのは立派ではあるけれど、そうおもしろくはない。
 弱くて負けるのは、これはあたりまえである。
 強いのに負けたやつ、あるいは勝てなかったやつ、これは人気が出る。中国の諸葛孔明・関羽・張飛、我が国でも源義経とか上杉謙信とか真田幸村とかいろいろいる。

 李自成は、一介の駅卒から身をおこして大盗賊団の首領となり、ついに明王朝を倒して帝位につき、ところがわずか四十日の天下でにっくき満州族の清に北京から追い出されて、敗走また敗走、最後は百姓に突き殺されて四十年の波瀾の生涯を終えた、という悲劇の英雄である。

 しかも・・・
 李自成が清に負けたというのは、単に李自成個人が負けたというにとどまらない。中国人が夷テキに負け、以後二百数十年、屈辱の異民族支配に甘んずることになった、ということなのだ。

 李自成は、いわば中国人を代表してまけたのである。人気第一もむべなるかな、と言うべきであろう。

■満州族の登場
 三百年近くつづいた明帝国の最後の20年ほど、これも盗賊跋扈の時代であった。このたびの盗賊は、中国の西北部陝西省、およびその周辺から湧いて出た。
 ではなぜ盗賊が湧いたのかというと、その原因は国際関係である。清との戦が原因である。

 明帝国は盗賊によってほろびた、といわれる。それはその通りである。李自成が北京を落とし、崇禎皇帝が首を吊って明はほろびたのだから。

 しかし、そのずっと前から、明の朝廷は、東と北からは清が攻めてくるわ、西と南では盗賊があばれまわるわで、両面に敵を受けて対応しきれなくなっていたのである。それでたまたま、盗賊のほうがすこし早く北京を取った。その2ヵ月後には清が北京に攻めこんできて李自成が逃げ出すことになる。李自成も強かったが清のほうがもっと強かったから、いずれ中国は清に取られる運命だったのである。

 清帝国を建てた満州族は、もとは女真といい、現在の中国東北からロシア領沿海州のあたりにかけて住んでいた(なお日本ではこれを韃靼と呼んでいた)。

 この女真は、明代には明王朝に服属していた。
 ところが明の末に、ヌルハチという英雄が現れて同族を統一し、明に楯突いて「後金」という国を建てた。

 ヌルハチが死んだあと、八男のホアンタイジがあとをついだが、このホアンタイジが親父以上の英雄で、しばしば中国に攻めこんだ。

 東北から中国本土へ入るメインルートには山海関という要所がある。この山海関の内がわを関内といって、これが中国である。山海関の外がわを関外といって、中国の領土ではあるが半分外国あつかいである。それは20世紀に至るまで、だいたいそういう感覚であった。

 この山海関は明の軍ががっちり固めていてさすがのホアンタイジも手が出ないので、ホアンタイジはぐるっとモンゴルをまわって北がわからしばしば中国に攻め入った。これがあとでのべるように陝西・山西で盗賊が発生する原因になる。

 もっともホアンタイジは、攻めこんでも取るものを取るとすぐ帰る。取るものとは物質と人間である。すぐ帰るのは、明軍が山海関から出撃して本拠をやられてはたまらんからである。
 このホアンタイジが、即位して十年目に、国名を後金から「清」に、民族名を女真から「満洲」に改めたのである。

「満洲」の「洲」を、徐州、杭州などの「州」と同じに思って「満州」と書いたりする人があるが、それはちがう。「満洲」というのは「文殊」なのである。文殊菩薩の文殊である。



 清朝最後の皇帝である愛新覚羅溥儀は、映画『ラストエンペラー』で知られるが・・・ホアンタイジの勇壮さは偲ぶことすらできません。

『中国の大盗賊』2 :毛沢東
『中国の大盗賊』1 :「盗賊」とはどういうものか





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Last updated  2021.08.10 00:10:27
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