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2024.02.15
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カテゴリ: 気になる本
図書館で「世にもおぞましい殺戮の世界史」という本を手にしたのです。
おぞましい世界史が並んでいるが・・・ソ連や中国がからむ抗争が気になるのでチョイスしたのです。




歴史の謎を探る会(編)、河出書房新社、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
民衆が常軌を逸したフランス革命の「9月の虐殺」、スターリンや毛沢東による大粛清、ユーゴ紛争の民族浄化…。人間が隠しもつ恐るべき本能とは?

<読む前の大使寸評>
おぞましい世界史が並んでいるが・・・ソ連や中国がからむ抗争が気になるのでチョイスしたのです。

rakuten 世にもおぞましい殺戮の世界史


まず「2章 戦場で引き起こされたおぞましい大虐殺とは?」から、見てみましょう。
p72~75
<独ソ戦>
■自軍の逃亡兵を射殺する督戦隊
 第二次世界大戦は、凄惨を極めた第一次世界大戦以上に多くの死者を出した。第二次世界大戦が大量殺戮戦となってしまったのは、兵器の脅威的な発達である。航空機による爆撃は、多くの兵士・民間人を殺害していったし、潜水艦は多くの兵士を乗せた船を撃沈していった。

 大殺戮戦となった第二次世界大戦のなかでも、もっとも激しい殺し合いが展開されたのは、ナチス・ドイツ対ソ連の戦いである。独ソ戦は、最後にはスターリン率いるソ連の圧勝で終わり、ドイツのヒトラーは自殺に追い込まれる。

 だが、勝利したはずのソ連側は膨大な数の兵士を失っている。1941年のドイツ軍のソ連領内侵攻から1945年のベルリン陥落まで、ソ連兵の死者、行方不明者は1000万人を超える。うち戦死者、戦傷死者は630万人近くになる。負傷・罹病兵は1820万人にものぼり、合計2800万人もの兵が被害を受けているのだ。

 一方、ドイツ側は対ソ連戦以外、イギリス、フランス、アメリカなどの連合国相手を含めた数字だが、大戦を通じて1345万の兵士が死傷している。そのかなりの数が独ソ戦の死者であり、1942年9月から1944年6月まで、独ソ戦がもっとも激しかった時期、358万人ものドイツ兵が戦死、あるいは行方不明となっているのだ。

 独ソ戦におびただしい死者が生まれたのは、ひとつにはともに味方の督戦隊を恐れてのことである。督戦隊は、味方の兵士が戦場から逃亡するのを監視、防止する役割を受け持ち、退却しようとする兵士には銃を向けた。それでもなお退却しようとする兵士は、督戦隊に無慈悲にも銃殺された。

 兵士は味方にも脅されながら、前線で戦い、退却を容易には許されなかった。味方に撃たれなくなければ、敵を殺しまくるか、あるいは最後には敵に撃ち殺されるかだったのだ。

 とりわけ、ソ連は兵士の逃亡を許さなかった。独裁者・スターリンは、1942年には「一歩も退いてはならない」という命令を出している。上官からの命令なく退却する中隊、大隊、連隊、師団の司令官、ならびに同等の階級の人民委員と政治将校は、祖国の裏切り者としている。実際、退却した彼らに何が待っていたかというと、軍法会議である。その先は、銃殺か収容所送りだ。さらには、退却や脱走した兵の家族も同罪になるから、家族を愛する兵士ほど、退けない。

 実際のところ、スターリンの息子がドイツ軍の捕虜になってしまったとき、スターリンは息子の妻を監獄に入れている。スターリンが身内にも容赦ないのだから、ソ連兵は敵の銃弾のなかに突っ込むしかなかったのである。

 ソ連で督戦隊として機能したのは、スメルシやNKVD(内務人民委員部)だ。スメルシは、スターリン直属の防諜部隊である。NKVDは秘密警察であり、スターリングラード攻防戦にあって、ソ連兵の脱走を監視、防止していた。

 督戦隊は、ドイツ軍にもあった。ドイツ軍で督戦隊を担ったのは、SS(ナチス親衛隊)である。SSはドイツ兵を監視し、脱走・退却しようとする兵士を即刻処刑していった。

 ドイツでは、脱走の罪で死刑となった兵士は、1万5000~2万人にものぼるといわれる。ソ連同様、家族に危害が加えられることもあったというから、ドイツ兵も味方からの迫害に恐怖しながら戦わねばならなかった。彼らもまた、味方に撃たれたくなかったら、ソ連兵の陣に突っ込むしかなかったのである。

■なぜ、降伏できない戦いになってしまったのか?
 独ソ戦がおびただしい人命の喪失戦になったのは、両軍の兵士が捕虜になろうとしたがらなかったところにもある。その理由は、捕虜になったことが味方に知れたとき、家族に危害が及ぶのを恐れてでもあるが、それ以上に大きいのは、捕虜=殺害という固定観念があったからだ。両軍の兵士とも、捕虜になれば殺されると思っていたのだ。





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Last updated  2024.02.15 00:42:25
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