p104~105 <47 言語を替える、考え方が変わる Parler une autre langue, c‛est repenser>
外国語を学ぶ、それは単に母語の単語や文を別の言語で仕立て直すだけのkとではなくて、コンピュータのOSをすぱっと変えてしまうようなもの。わたしは日本で毎日そう実感しています。言葉とはつまり思考の方法。
フランス語では、俗に言う「鍋のまわりをうろうろtourner autour du pot(遠回しの言い方を)」することは少なく、「言葉をもごもごmacher ses mots(歯に衣を着せ)」もしません。フランス人の意識では、それは失礼ではなく、率直であり、大人だということです。日本では逆に、習得した社会慣習のフィルターを通さず、考えをダイレクトに表現するのは、子供にしか許さない、幼稚なふるまいとみなされます。