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「1週間で7冊」
のブックカバーチャレンジの最中です。
「本」
について
「焼く」、「印刷する」、「装丁する」、「図書館で借りる」
とやって来ましたが、今日は
「紹介する」
ですね。 3日目
の
和田誠
さん
の紹介で、さあ、つぎはと考えたのが
装丁家和田誠
が好きだった人、この 「が」
はそのまま 主格
なのか、
和田誠
さん 「を」
という意味の 目的格
なのか難しいですが、何となく相思相愛的な人たちとして思いうかんだ人が数人います。
最初に浮かんだのが 村上春樹
ですね。ところが彼は 安西水丸
という、もう一人のイラストレイターとも長いつきあいです。
次が つかこうへい
。文庫版の表紙に描かれていたマンガ風のイラストカバーがとても好きだったのですが、彼の場合は 「本」
とのつながりがむずかしい。なにせ、演劇の演出家ですから。
それから 和田誠
が映画を撮った 阿佐田 哲也
こと 色川武大
。うーん博打の話になってしまいそうだ。
というわけで、ヤッパリこの人ですかね、という感じで作家の 丸谷才一
に落ち着きました。それに 4
日目
に紹介した本のキーワードは 「女」
でしたよね、ピッタリのを見つけちゃいましたよ。題して 「女の本を紹介する」
話。
丸谷才一・和田誠「女の小説」(光文社文庫)
本がつくられたのが二十年前で、お二人ともが亡くなってしまった今となっては、ただ、懐かしいという思いでページを繰る本になってしまったわけですが、繰ってみるとそうも言っていられない 「本」
です。
丸谷才一
が 17
人の女流作家
を紹介し、 和田誠
がそれぞれにイラストをつけるというコラボなのですが、例えば 第一章「誘拐されて」
と題された 紫式部「源氏物語」
の 「若紫」
の紹介の表紙には雀の子を追う 若紫
の、なんともいえない、軽妙なイラストが描かれていて、もうそれだけでため息をついてしまいそうなのですが、ページを繰るとこんな文章で始まっています。
「若紫」 は、作りが派手で、読みでがある出来のよい巻だ。当時から評判だったらしく、 藤原道長 の邸の宴会で、酔っぱらった 藤原公任 が、 紫式部 に「あなかしこ、このわたりに若紫やさぶらふ」と言ったという話が「紫式部日記」に書いてある。 ねッ、 読み始めるとやめられなくなるのはぼくだけではないと思いますよ。 丸谷才一 のブック・レビューの特徴は、作品や著者、その周辺事実に対する、おそるべき博覧強記なのです。
ああそうだ、解答ですね。
「ミャオ」
:フランスでは、一般にこう鳴くそうです。
「ムルクルニャオ!」
:「ユリシーズ」ではこの鳴き声「Mrkr」から「メリクリウス」英語なら「マーキュリー」という神の名、ギリシア神話なら「ヘルメス」が連想されて主人公ブルームの旅へと、イメージがつながる話が書かれています。
「ネウネウ」
:女三宮が飼っている唐わたりのネコが三宮に懸想する柏木の膝で「床」を誘うように泣く声です。
「ムゥルーィン」
:これがコレットのネコ。
「ニヤア」
:谷崎のネコは「花」はサクラ、「魚」は鯛の紋切り型で「ニャア」ないし「ニヤア」なのだそうです。気付いてました?
では、あらためてサヨウナラ。
追記
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