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2021.04.18
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イリヤ・フルジャノフスキー、エカテリーナ・エルテリ共同監督
 「DAU. ナターシャ」シネリーブル神戸 ​ なんというか、風の便りにのって ​​
「ナターシャはすごい。」
​ ​ という評判が聞こえてきました。で、見に行ったわけです。久しぶりの 18禁映画 でした。​
​ たしかに18禁映画でした。現代社会の常識では、この映画は ​「未成年」​ には見せたがらないでしょう。あけすけで過剰な ​「性的描写」​ が、欲望を充足させるためとしか思えない 「愛を交わす(?)」 シーンや拷問のシーンによって、延々と続きます。特に拷問シーンでは、何の躊躇もない精神的・肉体的暴力シーンが繰り返されます。
 見ているぼくもまた、何とも言いようのない不安が充満する「恐怖」の部屋に閉じ込められている「感覚」に、落ち込んでいきます。それだけでも、この映画は見る価値があると思いましたが、確かに
「未成年」には・・・、
​  とも感じました。​
​​​​ しかし、この映画が映し出す社会は、果たして、現代社会とは無縁な「ディストピア」であり、登場人物たちは、その世界に偶然生まれてしまった人たちなのでしょうか。
 この映画を、できれば 「未成年」 の目からは隠したいと痛切に思うのは、とりもなおさず ​ナターシャ自身​ であり、ナターシャをナターシャたらしめた「社会」で生きる人たちだろうと思いますが、 ​ナターシャに起こったこと​ を、他人事といえる社会にぼくたちは住んでいるのでしょうか。
 ぼくにとっては、そういう、自問をリアルに想起させる力のある作品だと感じました。​​​​
​「人間はどうすれば壊れるか?」
​​  普通、ぼくたちがなるべく避けて通るはずのこの ​「問い」​ を、現実化するために様々な努力を惜しまなかった政治権力が、 ​「社会主義」​ という理想の衣をまとって存在したことを告知し、告発した映画だったと思います。まさに 「壊されていく人間」 の姿を実にリアルに、入念に描いていて、それを目の当たりにするのは、かなり ​「恐ろしく」、「ウットオシイ」​ 体験でした。
 が、本当に 「恐ろしい」 のは、 「壊された人間」 は、昨日までと同じように、今日からも、明るくまじめな人間として、日常に帰っていく姿を、鮮やかに描いたところだったと思います。

​​ 国家機密を扱う研究所の食堂で働く、気の強い、独り者の中年女性、 ​ナターシャ​ 役で ​​
「壊される人間」
​ ​ を見事に演じた ​ナターリヤ・ベレジナヤ​ という女優さんの演技には、ちょっと鬼気迫るものがありました。 ​​ ​DAU​ という、この映画の企画は ​「壊される人間」​ 「人名シリーズ」 として、連作で描こうという計画らしいのですが、見た後の「暗さ」を想像すると、少々、気が重いのですが、次は、どんな職業のどんな人間が、どんなふうに壊されるのか、目が離せないシリーズになりそうですね。​
 映画を見て 「暗い」 気分を味わいたい人にはお勧めですが、50年以上も前のソビエト社会主義体制下の 「全体主義」 に対する告発映画が、本来、自由であるはずの 「資本主義」 体制下で生きている、ぼくたちの目の前で始まっている、新たな 「全体主義」 を、リアルに予感させる不気味さは、半端な 「暗さ」 ではないと思いました。

監督 イリヤ・フルジャノフスキー  
共同監督 エカテリーナ・エルテリ
製作 セルゲイ・アドニエフ  フィリップ・ボベール
制作総指揮 アレクサンドラ・チモフェーエワ  スベトラーナ・ドラガエワ
脚本 イリヤ・フルジャノフスキー  エカテリーナ・エルテリ
撮影 ユルゲン・ユルゲス
美術 デニス・シバノフ
衣装
イリーナ・ツベトコワ
リュボーフィ・ミンガジチノワ
エレーナ・ベクリツカヤ オ
リガ・ベクリツカヤ
編集 ブランド・サミーム
キャスト
ナターリヤ・ベレジナヤ(ナターシャ)
ウラジーミル・アジッポ(尋問官)
オリガ・シカバルニャ(オーリャ)
リュック・ビジェ(リュック)
アレクセイ・ブリノフ(ブリノフ教授)

2020年・139分・R18+・ドイツ・ウクライナ・イギリス・ロシア合作
原題「DAU. Natasha」
2021 03 23 no27 シネリーブル神戸no89


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最終更新日  2024.04.27 22:11:19
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