PR
カレンダー
カテゴリ
コメント新着
キーワードサーチ
「あの軽トラは雪の海の中を行く小さな船みたいで、 一応マンガのシーンを貼りましたが、このシーンの 倉石繁さん のこのセリフだけでも、 第2巻 は読む価値があると思いました。ただ、小説で同じセリフをしゃべらせても、たぶん、こんな迫力というか、差し迫ったリアリティーは生まれないところがマンガの妙ですね。さすが、 吉田秋生 という感じです。
なんか…、いろんなものがあふれてきちゃって、
倉さんには迷惑かけちゃったね」
「別に迷惑でもなんでもないさ。
子供はみんな泣くんだ
和樹も妙も守も仙太郎くんも
何がせつないのか 何と戦ってるのか 自分じゃ決して言わないが
仙太郎くんはしゃくりをあげて
守は涙と鼻水とよだれでぐじゃぐじゃになりながら
妙は怒りながら
和樹は気づくと涙を流している
必死にこらえながら
静かに涙を流している
それでもみんな車を降りる時は笑顔で『行ってきます』と言うんだ
泣いてすっきりしたのか
心配かけまいとしているのかそれはわからんが
その後ろ姿を見ると
もういじらしくて
必ず気づいてやるからな
溺れる前に必ず引っぱりあげてやるからな
と
思わずにいられないんだ」
瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ まあ、あまりにも有名な 崇徳院 の歌ですが、 崇徳院桜 といえば、こんな歌も浮かんできます。
朝夕に花待つころは思ひ寝の夢のうちにぞ咲きはじめける 花を待っているつもりが、夢の中ではすでに咲き始めているというわけでしょうが、登場人物たちの夢の中にはすでに咲き始めている花の物語の暗示でしょうか。
週刊 マンガ便 やまだ紫「ねこのふしぎ… 2023.04.08
週刊 マンガ便 吉田秋生「増補ハナコ月… 2021.09.26
週刊「ジージの絵本」高野文子「しきぶと… 2021.04.07