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2025.04.06
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​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ ​ナナ・ジョルジャゼ「蝶の渡り」元町映画館​
​​​  ジョージア ナナ・ジョルジャゼ という 女性の監督 「蝶のわたり」 という作品を 2025年 3月 のはじめに見たのですが、うまく感想がいえなくて困ったまま 4月 になってしまって、無理やり感想を書きました(笑)。​​​
​​ 映画の冒頭で、外出から、多分、帰ってきた男が、自宅なんですが鍵がかかっていて、で、男はどうしたかというと、見ているボクには、そこが建物の裏なのか表なのかもわかりませんが、
​窓ガラスを蹴破って、憤然と自宅の建物に入る​
という、行為に圧倒されて、 ポカン とするばかりです。 ​​
「なんなんだ、この男は? なんなんだ、この映画は?」​
​​​​​ ​  で、驚くべきことに、その家の中には、ちゃんと人がいて、テレビの画像に映っている映像、 ホームパーティー(?) とか、 街路での大騒ぎ とか、街のあちこちに建てられていたらしい 銅像の破壊 とかが映っているんですが、 部屋の中の人たち はそれを見るのに夢中で、 がガラス窓を蹴破ったことなんかに頓着することなく、だから、何も起きていないかのように 「物語」 が始まってしまうんです。​​​​​
絵描きでコスタ 、他にその家の住人は ピアニストのムラ 作曲家 バイオリン を弾いている ミシャ。 服飾デザイナー らしき ロラ ビデオカメラ を回している修道院暮らしの ナタ 。で、しばらくして、どこから帰ってきた ダンサー ニナ です。
​​ 見終えたから言えますが​​​​​​​​​​​​​ 1990年代 からの、いや、本当は 20世紀の100年間 の、というべきでしょうか。​
​​激動のジョージアを生き抜いてきた人々​​
​​​ のようで、部屋の中の彼らは、みんな芸術家というか、表現者というかのようで、ボヘミアンというか、自由闊達というか、実に、​​​
​​ アナーキーに生きている人々の姿 ​​
​​​​​​​​​ ​  を、とても面白く見ていたのですが、​​やがて、散り散りなっていく経緯に沿って、 ​​
​​ ある時代が終わり、あったはずの世界が・・・、​​
 ​しかしながら、最初の 蹴破り 同様、それぞれの 別れ というか、 出発 というかが、 ​​​​題名のことばを使えば 渡っていく蝶たち の姿を、見ているこちらは キョトン とするしかないというか、まあ、なんというか、
​​唐突なエピソード群の連鎖​​
​  のように映し出され、 修道院暮らしの女性ナタ 絵描きの男コスタ だけが、今や人のいない廃墟のようになってきた 半地下の住居 に取り残されたかのように残ります。​​
​ 暮らしてきた世界を捨て、 のように飛び去って行く 人々の姿 を見つめながら、見ているこちらも、まあ、年齢のせいでもあるのでしょうが、 過去に縛られた意識世界 の寂しさを実感せざるを得ないような、なんだか 不安な気分 で、映画の行く末を見つめていました。​​​​​​​

​​​​​​​​ やがて、窓を蹴破ってはいる 半地下の栖 がある、遠見には古いけれども歴史を感じさせる 建物 が重機で壊されてしまう中、へんてこなアメリカ暮らしから帰ってきた ニナ が、おみやげと称して 最新のビデオカメラ ナタ に渡し、ありがとうと受けとった ナタ が、 修道院 への帰りに、その カメラ を行きずりの子どもの一人に渡しながら、つぶやくように言った一言を聞いて、すべてが腑に落ちた気がしました。​
​​ ​​「私はもう撮り終えた。これはあなたたちにあげるから。」​
​​​​​​ ​その ラスト・シーン に打ちのめされていうのですが、 ​​
​​ 凄い映画! ​​
 ​​ でしたね。
 ここまで、スクリーンの左の上に 録画中の赤いランプ が灯ることがあるシーンがあって、そのタイプのシーンでは、 銅像 が倒されたり、 市街戦 であったり、​
​これは現実のニュースか何か・・?​​
​​ っていう ドキュメンタリー な映像なのですが、それが、何を意味しているのか、ただ、ただ、 不可解???? だったのですが、一気に ​​
​​ ​「わかった!」​ ​​
という気がしたのです。 ​
​見るべきものは、見つ!​​
​  ​と喝破して自害して果てた 知盛 を語ったのは 「平家物語」 でしたが、この映画では、すべてを撮り終えた ナタ は修道院へ帰って行きました。
​​ ​「撮るべきものは、撮りつ!」​ ​​
​  ですね。
 どこにも出発できなかった ナタ こそが、 監督ナナ・ジョルジャゼ 自身であり、作中に繰り返し挿入されるビデオの映像に、彼女の、そして、6人の登場人物たちが生きて、見つめてきた ジョージア という世界の姿、あるいは、そこで 生きてきた人間 がいるのです。
 チョット、大げさかもしれませんが、ボクには 現代ジョージア カメラという眼 を見開いて語って見せた 平家物語 を彷彿とさせてくれたことが
​​ 凄さ! ​​
の理由でした(笑)。
ナナ・ジョルジャゼ といえば、 ラナ・ゴゴベリゼ監督 2019年 の映画 「金の糸」 で、壊れた歴史を 金の糸 で繕う老婆を演じていた 女優 として、一度だけ見たことがある人でしたが、 映画を作る人 でもあったわけで、作中の ナタに言わせた台詞 に、監督自身の人生が凝縮されていると感じました。この作品は、監督自身の 「金の糸」 なんですね。
​​​ で、カメラを、無邪気に遊ぶ子供たちに与えるところに、この映画に託した
​監督の「希望」 ​​
を感じましたが、おまけに映画の中にも、機嫌の悪い老婆として登場して見せる
​ユーモアも嬉しい!​
​  無常 ではなく、 希望 です。 拍手! ​​​​​​

監督・脚本・編集 ナナ・ジョルジャゼ
製作 ジャナ・サルドリシビリ
脚本 タマル・バルタイア  ジョージ・シェパード
撮影 ミヘイル・クビリカゼ
美術 ギオルギ・マスハラシュビリ
衣装 ケティ・カランダゼ
編集 ギオルギ・バルタイア イメダ・テトラゼ
音楽 ダト・エブゲニゼ
キャスト
ラティ・エラゼ(コスタ 男 画家)
タマル・タバタゼ(ニナ 女 ダンサー)
ナティア・ニコライシュビリ(ナタ 女 修道院)
アナ・クルトゥバゼ(タソ 女 絵の仲介)
ギオルギ・ツァガレリ(ミシャ 男 作曲家)
ブバ・ジョルジャゼ(ムラ 男 ピアニスト)
タマル・スヒルトラゼ(ミシャの母)
ロラタマル・ブズィアバ(ロラ 女 服飾デザイナー)
マイケル・レスリー・チャールトン(スティーブ 絵のバイヤー)
ポール・ジョン・リンプル(ブタツィ)
2023年・90分・G・ジョージア
原題「Peplebis idzulebiti migratsia」
2025・03・09・no036・元町映画館no287


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最終更新日  2025.04.07 02:58:03
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Re:ナナ・ジョルジャゼ「蝶の渡り」元町映画館no287(04/06)  
ミリオン さん
こんばんは。
映画館に行くのが楽しいですね。大好きです。頑張って下さい。 (2025.06.24 22:45:51)

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