?@「 チェコ語の名詞 」
?A「 男性名詞不活動体 」
最初に取り上げたのは、男性名詞の不活動体で、硬変化と軟変化の両方の格変化を取り上げた。教科書ではないので単数と複数同時である。硬変化と軟変化の見分け方は語尾の子音によるのだけど、どちらの変化にもなる子音があるのが厄介である。この記事で覚えておくといい指摘は、チェコ語は名詞の格変化の語尾に「ke」がでてくるのを嫌うというものだろうか。
?B「 男性名詞活動体一 」
不活動体の場合と同様に、軟変化と硬変化、単数と複数を同時に説明してある。活動体の場合には複数一格の形が厄介なので、詳しく説明を加えた。
?C「 男性名詞活動体二 」
男性名詞の活動体の中で特殊な格変化をする母音「a」か「e」で終わる名詞を取り上げた。人を示す男性名詞から、いかに女性名詞を作るかについても軽く触れておいた。ただしここに書かれていない方法も存在する。
?D「 如何に名詞の性を誤認せしか、或は男性名詞活動体落穂拾い1 」
?E「 如何に名詞の性を誤認せしか、或は男性名詞活動体落穂拾い2 」
?@では、男性名詞活動体の中でも特殊な変化をする爵位もちの貴族、侯爵、伯爵の格変化と、ギリシャ神話の神ゼウスの格変化を紹介した。?Aではこれも特殊な「-us」で終わる男性名詞の活用である。題名は男性名詞活動体とあるが、「-us」で終わる名詞の中には、「〜主義」を意味する「-ismus」で終わる名詞もあるので、そちらについてもまとめてある。
?F「 女性名詞硬変化 」
男性名詞は硬変化と軟変化をまとめて説明したが、女性名詞はまず「a」でおわる硬変化の説明から。単数の3格と6格にしばしば出てくる子音交代と複数二格で語尾の母音が消えるのには注意が必要である。
?G「 女性名詞軟変化 」
1格の語尾に「e」が出てくる女性名詞は軟変化だが、「e」で終わる名詞は、男性か中性である可能性もあるので、性を見分けるのが一番大変な名詞である。「-ice」で終わる女性名詞の地名が単数なのか複数なのかわからないという問題も指摘しておいた。
?H「 子音で終わる女性名詞 」
女性名詞の中でも例外的な子音で終わる名詞の格変化。これも末尾の子音が硬子音か軟子音かによって変化を区別しなければならない。軟子音で終わるものは軟変化に似た格変化をする。硬子音で終わるものは特殊な変化だが、出てくる語尾が少なく覚えやすい。
?I「 中性名詞硬変化 」
中性名詞の硬変化は、「o」で終わる名詞なので判別はしやすい。ただし、人名で例外的に「o」で終わる男性名詞活動体も存在するから注意が必要である。スロバキア人を除く外国人の名前についてはここでは考えない。中性名詞の硬変化は、男性名詞の硬変化に、女性名詞の硬変化の要素を少し加えたようなものになっている。
中性名詞の格変化の特徴としては、単数でも複数でも、1格、4格、5格が共通だというのを忘れてはならない。
?J「 中性名詞2 」
中性名詞の中で長母音「í」で終わる名詞の格変化の説明。この名詞は、単数では7格に語尾「m」をつける以外は一格と同じという、学習者にとっては格変化の迷宮の中のオアシスのような存在なのだが、チェコ語になれてくると文章中で何格なのかがわかりにくいという新たな問題が発生する。人を表す名詞の中には形容詞の何変化型のものもあるので、「í」で終わる名詞が必ず中性名詞だというわけではない。
?K「 中性名詞3 」
中性名詞のうち母音「e」で終わる名詞には、「mo?e」型の一般的なものと、動物や人間の子供を表す「ku?e」型の特殊なものがある。特殊さは格変化させると、語幹が拡張されて一格に「t」をつけたものが語幹になるところにある。ただし複数では「et」が「at」に変わる。
?L「 中性名詞4外来語 」
中性名詞の中で特殊な格変化を取るものを取り上げる。女性名詞と見まがう「a」で終わる名詞と、男性名詞と混同しがちな「um」で終わる名詞の二つである。前者は中性名詞の特殊変化と同じで語幹に「t」を追加してから格変化させ、後者は男性名詞の特殊なものと同様に語尾の「um」を取り去った上で格変化させる点で特殊である。
?M「 名詞格変化落穂拾い 」
これまでの格変化の説明で忘れていた特別な格変化を取り上げる。まずは女性名詞で母音の後に「a」がついて終わるもの、次にいくつかの無変化、つまり単数でも複数でも1格から7格まですべて同じ形を取る名詞である。
以上、つらつらと名詞の格変化について説明してきての、結論めいた感想が、チェコ語は格変化してこそというのは、初学のころには理解できなかっただろうなあ。
2020年1月2日24時。
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