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posted by fanblog
2017年01月10日
ペトラ・クビトバー(正月七日)
その六チームを三チームずつに分けて、グループ内で総当りの試合を行い両グループの勝者で決勝を行なう。確かシングルスとダブルスどちらかが六試合勝った時点で終了、もしくは八試合まで言った場合には五勝したチームが勝つというルールだったかな。四勝ずつの場合にはどうなるのかちょっとわからない。
どのチームが出ているかとか、プラハグループで決勝に残ったかなんていうことはあまり大切ではない。ベルディフやシュテパーネク、クビトバーやシャファージョバ−などモラビア出身の有力選手をほとんど揃えたプロスチェヨフの勝利はほぼ間違いないのだから。もちろん、過酷なシーズンが終わったばかりで無理はできないので、上記の選手たちが何試合もするわけではない。ベルディフも一試合しか出ていなかったし。
また、普段からチームに所属してる選手でなくても、このエクストラリーガだけの短期契約で、外国のトップ選手を連れてくることもできるようで、何年か前にはポーランド出身だけどよその国の選手として活躍していた女子選手が出場していた。言葉が通じやすかったというのもあるのだろう。同じ理由でスロバキアの選手たちが出ることも多いようである。
それで、この大会の決勝が行われる時期にペトラ・クビトバーはプロスチェヨフに滞在していたわけだ。そして強盗に入られてナイフで利き手の左手を負傷させられてしまった。日本でも、多少は報道されただろうと思うが、チェコでは年末最大のニュースの一つだった。
ニュースなどによると、クビトバーだから狙われたのではなく、へんな言い方だが、ごく普通の強盗事件だったようだ。ただ被害者だけが特別だった。犯人はガスの検針を口実にマンションの入り口のドアを開けさせ中に入り、最初に自室のドアを開けたのがクビトバーだったらしい。ナイフを突きつけてお金を出すことを要求し、抵抗するクビトバーの手をナイフで切りつけ、お金を奪って逃走したという。
左利きのクビトバーは、左手でナイフを奪おうとか、押しのけようとかしたのだろうか。左手の指を切られて、一度はプロスチェヨフの病院に運ばれたあと、別の病院に転送されて専門家の手術を受けた。この処置からすると、ただの切り傷ではなかったのだろう。復帰までに最低でも半年はかかると言われている。試合中や練習中の怪我ならともかく、こんな形での怪我で欠場を余儀なくされるというのは、スポーツ選手にとってはたまったものではあるまい。
そのクビトバーを応援しようという気持ちからだろうか。年明けのチェコのテニス選手たちは好調である。WTAの大会でプリーシュコバーとシニアコバーが優勝して幸先いいスタートを切っている。ベルディフも優勝までは行かなかったけど、準決勝までは進んだし、シュテパーネクも好調のようである。
一方、逃走した犯人のほうは未だに捕まっていない。この手のガス検針、電気の検針やなどを口実に建物の中に入って強盗に化けるというのはチェコではよくある話なのだが、特に特徴のある犯罪ではないだけに犯人を捜すのに苦労しているようだ。なかなか犯人が捕まらないことに業を煮やしたプロスチェヨフのテニスクラブは、犯人逮捕につながる情報を提供した人に対して報酬を出すことを発表した。クラブに所属するテニス選手たちや、テニスクラブの受付の人たちなんかもお金を出すらしい。
警察は犯人の似顔絵のようなものを発表しているけれども、一番目立つのが帽子で顔を見ても気づけそうもない。これは日本人だからの感想で、チェコ人なら気づけるのかもしれないが。とまれ、犯人の逮捕と、クビトバーの復帰、いや強いクビトバーの復活を願っておきたい。
1月8日22時30分。