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posted by fanblog

2018年06月07日

デジカメ復活前史(六月六日)





 最初に買おうと考えたのはソニーのデジカメだった。理由はコンタックスと同じでカールツァイスのレンズを使用していることを謳い文句にしていたこと。ただし、雑誌の記事でドイツのカールツァイスで生産したレンズではなく、ソニーがブランドの名称使用権を獲得して自社製のレンズをカールツァイスにしてしまったものであることが判明して、即座に候補から外した。
 この辺りもソニーの悪い面が出たのだと思うのだが、カールツァイスなんて名称にこだわりがあるのは、よほどのカメラ好きか、カメラ好きではないけれども薀蓄は山ほど溜め込んでいるという人間ぐらいのはずである。そんな連中がソニーで作ったカールツァイスレンズなんてものに魅力を感じるとは思えない。それに、一般の人々にとっては、カールツァイスというブランドよりも、ドイツ製であることの方がアピールするはずである。
 結局、ソニーのカールツァイスレンズがどれだけの売り上げを記録したのかは知らないが、なんとも中途半端なことをするものだと当時感じたのを覚えている。ソニーの自社製のレンズがカールツァイスに匹敵するぐらい優れたものであるのなら、自社ブランドで売ればよかったのに。90年代の終わりは本家のカールツァイスも完全に落ち目だったから、ソニーが出す金に飛びついたのだろうけど、それで経営が再建されたりしたのだろうか。権利ビジネスの対象となって、中国辺りの何の関係もない会社がブランドの使用権を持っているという落ちのような気もする。

 ソニーを候補から外した後は、パナソニックも考えたのだけど、最終的にはカメラメーカーの方がよかろうということでオリンパスの製品を選んだ。コンタックスがズーム機能のない、結構大きくてボディがチタンのせいで重かったけど、コンパクトカメラだったから、一眼レフタイプとは言わないまでもズーム機能のついたものということで10倍ズームとかいうののついたのを買ったんだったかな。
 お店で勧められて充電器と充電池も購入した。チェコで乾電池が簡単に手に入るのかどうかわからなかったし、充電池の方が経済的でもありそうだった。まあ、この考えは完全に杞憂に終わったのだけど、それは乾電池が問題なく買えたという意味ではなく、経済性を云々しなければならないほどカメラを使わなかったという意味である。世界に冠たる写真好きの日本人にあるまじきとは言わば言え、せいぜい写るんですぐらいしか使ったことのなかった人間には、カメラを首にぶら下げて歩くのも、必要になるたびに鞄から取り出すのもちょっとハードルが高かった。
 あまりカメラを使わなくなった理由の一つは、眼鏡をかけていると使いにくいと言う点だった。デジカメなのだから小さな液晶のディスプレイもついていたのだけど、それを頼りに撮影するのはなんだか負けたような気がして、ファインダーを覗こうとして眼鏡のレンズをカメラにぶつけていた。

 それでもチェコに来た当初は、あちこちで書けた際に写真を撮っていたのだけどだんだん使用する回数が減ってしまって、最後にデジカメで写真を撮ったのは今から十年も前のことだったのである。というところで以下また明日。

2018年6月6日23時40分。









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posted by olomou?an at 06:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 戯言
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