全21件 (21件中 1-21件目)
1
文春10月号に「中韓との100年戦争に備えよ」という19ページに渡る座談会記事があった。両国は繰り返し日本を非難し謝罪を求め、反日教育を徹底的に行っている。それに対して日本は反省と謝罪を繰り返してきたが、それでよいのかという問題提起も語られていた。歴史認識をよく突きつけてくるが、それは確実な史実に基づいたものでないことが多く、実際はどうだったのかと冷静に話し合おうとすると感情的になって攻撃してくる。なぜ彼らはそのようなことをし続けるのであろうか?戦時中受けた屈辱を晴らしたいことと為政者が国内をまとめ支配するには外部に敵をでっち上げる必要があり、日本はこんなに悪い国だと教育し宣伝しているのだと思う。中国には千古罪人という言葉があり、千年後でも人の罪は洗い清めることが出来ないとの意味らしい。韓国朴大統領は、加害者と被害者の歴史は千年変わらないと言っている。歴史や文化の違いがあり、我が国と両国との友好関係を築くのは容易ではないと感じられた。そして現在尖閣諸島問題、竹島問題があり、両国との関係はさらに悪化している。一方経済関係ではそれぞれの役割分担があり、中国も韓国も日本も大きな経済機構の中で持ちつ持たれつの関係で利益を分けあっている。しかしそのことと国民感情とか政府の方針は別で下手に出ている我が国に対しての攻撃は止むことがない。両國とも高校や大学への進学率も上昇して教育レベルもあがりつつある。日本人で何十年前に悲惨な虐殺をした国に対してずっと憎み続けている人はいない。ソウル五輪や北京五輪が決まった時に祝福した日本人は少なからずいたが、東京五輪決定を喜んだ韓国人は皆無だろう。反日教育の結果と思われるが真の知識層が育っていないことが最大要因だと思う。「あることないことをでっち上げてあらゆる攻撃をしてくる彼らに対して、もはやペコペコ頭を下げている必要はない。無視するなり反論攻勢するべきだ」との意見もあるが、私はそれでは騒ぎが益々大きくなるばかりだと思う。文化交流の輪を広げて、彼らの知識レベル、世界観、常識の力を向上させるように努力していくことが最も大切ではないかと考える。
2013.09.29
コメント(2)
大橋巨泉さんがゴルフを生涯の友と決めて本当に良かったと文春10月号に書いていた。56歳になったばかりの時全てのレギュラー番組を降板してほぼ引退宣言した一番大きな原因はゴルフだという。東京から離れて伊豆に住み、金曜夜から月曜まで東京に出て仕事して、火曜日朝の新幹線に乗ったら金曜の午後までは伊豆に居続けてゴルフをし続けたとのことである。売れっ子司会者として大成功を収めていたのに、なぜ辞めるのかなと思ったがその理由はゴルフだったとのことである。人間生まれてきてあくせく働いて金を残しても一生、好きなことをして楽しい思いをして過ごしても一生。死ぬ時金があっても何にもならない。寄付すればいいというが、寄付したって一生好きなことをして楽しい思いをして暮す喜びとは比べものになるまい。大橋氏は良い選択をしたと思う。司会をやり続けて自由な時間が全くない状態より、レギュラーを降りて、自分の好きなゴルフをして暮らした方が何倍もいいと考えたのだと思う。映画、テレビ、読書を生涯の友にしている人もいる。旅行やカラオケを生涯の友にしている人もいる。生涯の友がある人はいいが、友のない人もいる。友のない人は何らかの友を見つけることをお勧めする。ゴルフはスポーツの一つだが他のスポーツに比べて年を取ってもできるスポーツである。金がかかるスポーツと思われているが、昔に比べてかなり安くなった。女性ゴルファーも増えてきた。生涯の友にするにふさわしい趣味の一つと考える。巨泉さんは恐らく棺桶に足を突っ込む直前までゴルフをしていると思う。最後の最後まで続けられるところに良さがあるように思う。
2013.09.27
コメント(6)
最近、アメリカのAsama Sらのミネソタ大腸がん対照試験参加者46,551人を対象として、30年間追跡調査した結果が報告された。毎年便潜血テストを受けた人の大腸がんによる死亡の相対危険率は0.68%で、2年に一回受けた人のそれは0.78%でいずれも統計学的に有意に相対危険率が低かった。しかし大腸がんだけでなく、全ての原因でなくなった人の死亡率は検査を受けたグループも、受けなかったグループも差がなかった。同じく最近の報告でデンマークのKrogsboll LTらの過去の論文を集めて集計した結果も注目に値する。各種論文から182,880人を抽出し、そのうち全死亡に関する情報を報告していた11,940例の死亡例について健診を受けたか受けないかで分類して比較検討したところ、病気の罹患率や全死亡率に差はなかったし、心血管死や癌死も健診受診群と健診非受診群で差がなかったとのことである。死亡率に差がないのに健診をせっせと行えば莫大な金や時間がかかるし、疑い診断されて精査、精査で精神的苦痛を受けるし、無駄な手術や投薬が増える等の、重大な不利益もあるとの考察がなされていた。死亡率で差がなくても健康寿命で差があるかもしれず今後の精密な研究が待たれるところである。このデーターをみて私は少し非科学的だが、人の寿命は決まっていて健診を受けても受けなくても集団としての死亡率には差は出てこないのではないかと思った。私も20年間健診業務に従事し、それによって皆さんの健康増進、寿命延長のお手伝いを行っていると信じて鋭意、奮励努力してきた。それなのに必死で努力して健診しても不利益の方が大きく、死亡率に差はないとなるとがっくりしてしまう。欧米では日本のように充実した健診体制が確立されているところは少ない。その中でのデーター集計なので日本のようにきめ細かく健診を行っている国のデーターとは少し違うかもしれない。日本の学者による精密な集計結果の報告を期待している。
2013.09.25
コメント(13)
アメリカ、ハーバード大、Salomon JAらによる世界187カ国の2010年平均健康寿命に関する論文が発表された。世界の平均健康寿命は男58.3才、女61.8歳だった。日本は男68.8歳、女71.7歳で世界一だった。以下シンガポール、スイス、スペイン、イタリア、オーストラリアと続いている。低い方ではハイチが最も低く、男27.9歳、女37.1歳であった。それより少し上がレソト、中央アフリカ、スワジランド、モザンビークなどであった。健康寿命というのは寝たきりでなく、ある程度活動できる年齢ということで、日本は70歳前後で、ハイチやレソト、中央アフリカでは男は30歳前後、女は40歳前後で働けなくなりまもなく死んで行くことになる。日本の場合70歳前後で動けなくなるが、それから約10年位寝たきりのような生活をしてから死んでいく。日本では健康寿命と寿命(死ぬ年齢)をもう少し近づかせることが課題だと思う。
2013.09.24
コメント(5)
珍しく昨夜はあまり患者さんが来なくて眠れた。それでも5時には起きて朝来る患者さんに備えていたがやはり珍しくお声がかからなかったので、床の絨毯の汚れの雑巾がけをした。染み込んでいてあまり綺麗にならなかったが念願だったので満足した。机の上もずっと整理したいと思っていたがズルズル伸ばしになっていたが古い雑誌は捨てて綺麗に片付けることができた。床を拭こう、机の上を片付けようと何ヶ月も前から思っていてもズルズルと何もしないで月日が過ぎてしまったが、今朝短時間で全て片付けることができた。時間がないと思っていたが今朝やってみたら時間など有り余っているのにやる気がなかったのだと思えた。今朝は余裕でそれら全てしてしまってもまだ時間が余ったのでこうしてパソコンに向かいブログを書いている。ブログを書き終わってもまだ7時だ。時間が余っている。読んでおかなくてはと思っていた医学記事を読もうと思う。「やる気の問題だな」と思ったが通常なら、夜中、そして朝方だってずっと患者さんが来るので、このような時間はなかった。神が与えてくれた時間なのだなと思って感謝した。
2013.09.24
コメント(2)
60年安保闘争というのは時の総理大臣岸信介が安保改定をアメリカで調印してきてそれを日本の国会で承認してもらおうとした時に起こった空前絶後の大反対運動で、全学連や左翼政党だけでなく市民まで巻き込んで何十万人という人達が連日国会を取り囲んでデモを行った。その中で東大生樺美智子さんは警官隊との衝突で尊い命を失った。改訂の一番大きな項目は日本国内にいくつも米軍基地があるが、そこをもし敵国に攻撃されたら日本の自衛隊も一緒に戦うというもので、それでは永久に戦争放棄している日本が戦争に巻き込まれるとして大反対運動が起こったのである。学生運動史上も、市民運動史上もあれほど盛り上がった大規模のものはその前も後もない。今度の集団的自衛権と言うのは基地内だけでなく、日本を守るために日本の近海でアメリカ軍が戦っていたらそれを援護するために自衛隊も一緒に戦えることにするというもので、安保闘争の時より更に一歩すすんだ話で、日本が戦争に巻き込まれる可能性はさらに増すことになる。安保闘争の時にはあんな大反対闘争が起こったのに、今度はそれより危険性が高い話なのに大反対運動が起こっていない。安保改定を強引に推し進めたのは岸信介氏である。そして今度の集団的自衛権を認めさせようとしているのが岸氏の孫の安倍首相である。岸氏も安倍氏もそれによって日本が戦争に巻き込まれるかもしれないという認識が薄いように思われる。戦後65年経ち、戦争の残酷さ、恐ろしさを忘れかけている国民の責任も重いと思う。集団的自衛権は断固として認めさせてはならない。それをなし崩し的に認めようとする動きにはあの安保反対闘争以上のデモで対抗すべきだと考える。
2013.09.23
コメント(2)
今日はお彼岸でお墓参りに行ってきた。上の写真は昨日家の庭で撮影した彼岸花である。この花は数日前に突然地中から花茎をニョキッと現し、彼岸の頃に真っ赤な花を咲かせる。そしてしばらくすると跡形もなくなり、11月頃細い葉だけをはやしてくる。冬も雪や霜柱の脇で青々とした葉を茂らしており、4月頃その葉もなくなって地上には何もなくなる。そして9月の彼岸の頃、地中から突然葉をつけない花だけが飛び出してくるのである。不思議な花で、お彼岸さんに今まで亡くなった人が、花の形をしてこの世に現れてくるのではないかと思っている。お墓参りにいってもこちらは石塔で生命があるように感じられないが、この花は家の周りとか土手とか道端に彼岸の時には咲いており、こちらには生命が感じられるのでこちらの方に手を合わせた方がいいのかなと思ったこともある。それはともかく南アルプス市にある両親のお墓に手を合わせ線香を上げてきた。人生苦戦していますが頑張りますと言ってきた。私は相手が誰であれ、努力している人であれ、自堕落な人であれ、全て最高の敬いの心で接することが大切と思って生きてきた。仕事面ではほぼその心が保てて行動もついて行っていると感じられるが、日常生活ではかなりかけ離れているように感じられることがある。家庭にいる時とか隣近所とかくつろいでいる時にかかってきた電話の相手などにはとても敬いの心で接しているとは思えない。敬いの心で接しなさいとは親が直接教えてくれたことではないが、ここまで生きてくるまでの間に自然に身に付いたことである。仕事面でできるなら日常生活でもできないはずはない。この日を境に日常生活でも頑張りますと両親に誓おうと思う。明日は休日だが私は当直である。当直の翌日が休みではないので、少しでも眠れればいいと思うが、敬いの心は睡魔を超えるものである。頑張ります。
2013.09.22
コメント(8)
音符も読めないし、指の動かし方も知らない全くの初心者が今日からピアノのレッスンに通うことになった。昼間仕事している時も夜のレッスンのことをチラッと思うと、大丈夫だろうか?と不安で、重苦しい気分になった。でもよく言われるが「案ずるより産むが易し」で、先生はこちらが全く何も知らなくても基本を分かりやすく教えてくれて、教えられた通りにたどたどしく弾いたら、できたできたと手をたたいてくれて、筋がいい、手の形ができているなどと褒めてくれた。自分が人一倍音痴でブキッチョなのはよく分かっているが、褒められるのは悪い気はしなかった。家内は習字を習っているが、そこの先生が怒ってばかりいて習字が楽しくなくなってしまったと言っていた。ピアノの先生は嫌になってやめないようにとの配慮から私を褒めてくれたのかもしれないが褒められて悪く思う人はいない。おかげで楽しくレッスンをすることができた。次に行ったとき思ったより下手だと思われないために家に帰ってからも教わったことのおさらいをした。学校や塾の先生、教育熱心な親等が子供に教える時、できない子供に何度教えても理解できない時にはイライラして叱り飛ばすこともある。教育は飴と鞭で行なえと言われるが、叱るだけでは子供は反感をもち、勉強や練習を止めてしまうかもしれない。褒めながら教える方が、先生と生徒の間でいい関係が生まれ、成果も上がる。反対に叱ってばかりいたら成果は上がらず信頼関係も崩れてしまう。10中8、9は褒めて教えて、叱るのはよっぽどの時に、たまに叱る程度がいいと思う。
2013.09.20
コメント(16)
9月10日に「世界の幸福度調査2013」がJ.Helliwellらによって発表された。膨大な資料にもとづいて世界の156の国と地域(149の国と香港など半ば独立的地域7)について調査した結果である。幸福度を図る基準は、社会保障制度、自由が許されているか、汚職はないか、寄付する人の割合、気前の良さ(おおらかさ)、健康維持増進への期待感、一人あたりのGDP, 昨日は幸せだったと感じた人の割合、等を数式化して計算したものである。その結果1位はデンマークだった。以下ノルウエー、スイス、オランダ、スエーデン、カナダと続いている。以下主な国の順位を見るとオーストラリア10位、イスラエル11位、メキシコ16位、アメリカ17位、イギリス22位、オマーン23位、ブラジル24位、フランス25位、ドイツ26位、タイ36位、韓国41位、台湾42位、日本43位、イタリア45位、ロシア68位、トルコ77位、中国93位、イラク105位、インド111位、イラン115位、アフガニスタン134位、シリア148位などとなっている。日本はGDPは高くお金持ちではあるが、社会保障面や、寄付する人の少なさや昨日の幸せ感などで減点されたものと思われる。この調査はアメリカ、イギリス、その他の国の優秀な学者が調査に加わって、綿密な調査研究を行っており、かなり信用のおけるものとみてよいと思われる。2012年のレポートでもデンマークは一位で、他の北欧諸国もいずれも上位にランクされており、北欧の社会保障面の充実が高得点につながっているものと思われる。アフリカ諸国やインド、中東諸国に比べれば日本は高い位置にいるが、韓国、台湾の後ろというのは意外だった。細かく分析調査して改善できるところは改善して北欧諸国レベルまで順位を上げてもらいたいものだと願う。
2013.09.18
コメント(6)
東京本郷三丁目の日内会館で行われた腹部診察法の学習会に参加して今帰ってきたところである。勉強好きというのか普段勉強していないから参加したというのか受講生15人が関東近県から集まった。先生は2人で、患者役に慶應義塾大学医学部6年生3人が来てくれた。受講料は無料なのに3人も学生を雇い、彼らにアルバイト料を払わなければならないだろうし、お金はどうするのだろうか?と心配した。内科学会主催なので、学会の予備費か何かから出してくれるのかなと推察した。いずれにしても午後2時から5時まで休み時間なしで学生のお腹を叩いたり、触ったり、聴診したりした。学生さんありがとうございました。何人もが触るのでお腹に爪の跡がついたりしていた。金がもらえるのかもらえないのかわからないが何時間も触られたり叩かれたりしてよく我慢してくれたと思う。彼らの忍耐に応えるためにも今日学んだことを日常診療に活かして行かなくては思った。内容は殆ど教科書に書いてあるような内容だったが本を読むのと実際にしてみるのとは大きな違いでかなり役に立った。恥ずかしながら、今まで知らなくて本日初めて知ったことに、人間の体で最も敏感なところは唇と指先とのことだった。触診するのに唇でするわけにいかないので手で触診するが、手の指先と言っても、爪のすぐ内側の部分で、指を立てるようにして触診することを教わった。以前は手の平または指の腹で触診していたがそれは間違いで、指先で触診しないと細かい情報は得られないとのことだった。講習会終了後渋谷の忠犬ハチ公前で待ち合わせて十何年ぶりかで友人に会ってきた。ハチ公付近の人の多さにはたまげた。外人も多く、代わる代わるハチ公をバックに写真を撮っていた。新宿発8時の急行に乗る直前に今から電車に乗って帰ると電話したら、「食事の支度をしてずっと待っていた。もっと早く電話をくれなくては!」と言われた。家内のことを思いやっていなかったと反省した。
2013.09.15
コメント(11)
明日、明後日と連休である。そのためか今日の外来も混んだ。予約で時間枠は全て埋まっているのだが予約外で早くから来ている人達もいる。クラークさんが予約の合間に予約外の人を適当に入れるのだが、予約の人は2時間待たされた3時待たされたと文句を言う。予約外の人は朝から来ているに4時間も待たされたと文句をいう。少しでもまたせないように必死で診察したが、結果的に待たせてご迷惑をおかけしてしまった。でも待たされたけれどやっと診察の番になった皆さんには親切に適切に対応して、治療できたので自分としては心残すことはない。予約制になっているので予約以外の人を途中で入れると予約時間は大幅にずれてしまう。だから予約で再診の診察室と予約なしの初診の患者さん用の診察室があればこのような問題は解決されるのだが、それには初診診察の医師一人を確保しなければならず、我々のところのような小規模の病院では中々難しく今後の課題である。明日は東京で「腹部診察のやり方」というトレーニング教室がある。視診、聴診、打診、触診ということで、基礎的なトレーニングである。私は消化器内科医で、学会専門医でもある。経験も40年位あり、視診、触診等当然出来ると思われているが、実際にはレントゲンやCT,胃カメラ、大腸カメラ、腹部超音波などに頼って、昔ながらの視診、触診などは最近ではあまり重視していなかった。午後2時から5時まで慶應義塾大学の矢島知治先生と森清人先生が指導してくれるという。参加費は無料とのことで電車に乗って行ってくることにした。色々な診断機器が進歩してきているが、診察の基本である視診や触診をきちんとおさらいしておくことは必要だと思っている。
2013.09.14
コメント(6)
家内の従兄妹が年に一度集まるいとこ会に私も連れ合いとして毎年参加させて頂いてきたが、今年は9月8-9日で蓼科に行ってきた。その時見てきたのが上の写真の長野県南佐久郡佐久穂町の白駒の池である。2100m以上の高さにある池では日本最大の天然湖でその麓には地面に絨毯を敷き詰めたような苔が生えている原生林がある。池まではかなりの上り坂なので、ご年配の方や腰痛の方はホテルに残った。旅行もたまにはいいが、1日でも病院を空けると心配になる。10日からは山梨大の学生も研修に来るので8時までに行ってお世話しなければならなかった。今日は学生の研修終了日で反省会を行ってきた。高齢で認知症があったりする重症患者さんは苦しまないように見守ってやるのを第1に考えてきたが、前に書いた鈴木先生みたいな人は重病に苦しみながらも今まで触れ合った全ての人に感謝し、おかげで最高に幸せの人生を送らせて頂いたと常に言っていたとのことで、諸君も卒業して医師になり、重症患者を受け持ったりしたら、その人たちは何を考えているか推し量ることも大切だとの訓示を述べてきた。ところでまだ認知症を治す薬はない。あるのは進行を止める薬だけだと言われているが、私はアリセプト服用で劇的に良くなって普通の人のようになった一例を経験し、5年後の今も元気で外来に通院している。いま入院している2人も劇的とまではいかないが明るくなり笑顔を示してくれるようになり、かなり改善したことは明白である。将来はips細胞を使った方法や、今ある内服薬を改善した画期的な薬などによって認知症が治る時代がくるかも知れない。でもそれまでは認知症は治らないと一般に信じられているが、現在でも症例によってはアリセプトという薬で画期的に良くなる症例もあることを認識していただけたらと思う。
2013.09.13
コメント(4)
東京五輪が決まった原因がいろいろ取りざたされている。圧倒的なお金がものをいったのだ、地道なロビー活動がものをいったのだ、安倍首相のハッタリ演説が決め手になったのだ、滝川クリステルのおもてなしのスピーチが良かったからだ、義足のパラリンピック選手佐藤真海さんの感動的スピーチがIOC委員の心を打ったからだとかいろいろ言われている。恐らくそれらすべてが効果的に働いて皆の団結の力で勝ち取った栄誉だと思うが少し合理的に検証してみたい。お金については前回落選した時も資金力には変わりなかった。前回もロビー活動だってしたし、プレゼンテーションだってそれなりに工夫して行った。前回ダメで今回当選した最大の原因はイギリス出身のコンサルタント、ニックバレー氏に、アドバイスをお願いしたからだと思う。氏はロンドンオリンピック、リオデジャネイロの当選を勝ち取った実績があり、今度の東京当選で3期連続当選の快記録を打ち立てた人である。ロビー活動をする場合、いつどこで誰にどのようにロビー活動したら効果的か細かいところまで指導してくれた。プレゼンテーションではその内容と発音、身振り、手振りなど全てチェックし何度も何度も練習させられたのである。安倍総理の発音はほぼ完璧だったし、事実はどうだかわからないことでも、IOC委員が納得せざるを得ないような確信的表現をするように指導してくれたのもニックバレー氏なのだ。ロビー活動からプレゼンテーションの発音や演技まで全て彼のシナリオ通りに演じきった結果が今回の当選なのである。滝川クリステルのおもてなしのスピーチがあったからではないのである。しかし、おもてなしの心は日本は世界一と言われてきた。日本のホテルや旅館に泊まった人は口々にそのことを言っていた。でも中にはそうでないところもあり、おもてなしの心を忘れた人やホテルもある。7年後に向けて世界中の人たちが東京に集まってくる。この時こそ日本の最高の宝物「おもてなし」の心を磨き、世界中の人に日本の心を示してもらいたいと思う。
2013.09.11
コメント(4)
1926(大正15年)年2月20日生まれ、栃木県出身、東大医学部卒で山梨医大第一内科初代教授で後に同大学長になった人で、本年6月7日に87年の生涯を閉じた。在職中は多くの人に慕われ、多くの優秀な人材を育て、多大な業績を上げてきた人である。晩年は病気がちで感染症に苦しめられ、ICUに入ったり出たりの状況だったとのことである。その先生は家族に自分が死んだら「お葬式はしないで家族で静かに送ってもらいたい」と伝えていたので、多くの人には知らせないで家族だけで葬儀を済ませた。それを知った有志の何人かがご家族の了解を得て、偲ぶ会を開催した。そこで家族から聞いた話は衝撃的であった。私も医師としてICUに入ったり出たりするような重病の方を何人か受け持ったことがある。意識がなかったり朦朧としている場合もあり、その人が死期に臨んで、何を考え、何を望んでいるかを考えることはあまりなかった。発熱には熱冷ましを、酸素低下には酸素吸入をといった具合に対症療法に専念したが、その人の心までは考えが及ばなかった。鈴木先生はそのような重病の中で、家族への感謝と今まで触れ合ってきた人々全てに感謝し皆さんのおかげでこんな素晴らしい人生を送ることができた。本当に幸せだった。機会があったら、そのことを皆さんに伝えてくれと言い続けていたとのことである。葬式をしないでいいと言ったのは、生前皆様に多大なお世話になっているのに、死んでからもお葬式をして皆さんの貴重な時間やお香典など金銭的ご負担をおかけするのは忍びないとお考えになられたのではないかと思う。先生は「皆にお世話になり、皆のおかげでこのような幸せな人生が送れた」とおっしゃったが、実際には皆が大先生にお世話になり先生のおかげで一人前の医師になった人が殆どで、先生にはお世話になったが、先生が我々にお世話になったなどとは考えてもみないことだった。死ぬ時に本当の姿が現れると言われるが、鈴木先生の場合は、生前も嘘、偽りなく、慈悲の心が溢れた大人物で、死ぬ時もそのままのお姿であの世に行かれたのだなと思った。鈴木先生、お世話になったのは私たちです。ご冥福をお祈りし、先生のご恩に報いて、少しでも先生に近づけるよう努力します。
2013.09.09
コメント(4)
関係者の長い間のご努力が結実し本当に良かったと思う。その努力に心から感謝し祝福したい。しかし喜んでばかりいる時ではない。これからだと思う。7年というのはあっという間に来てしまう。被災地、特に福島の復興は最大課題である。国は全力を上げてその復興に当たり、その姿を世界の人達に示す責任がある。今回の決定を喜ばない国や人々がいることも確かである。今回の決定を受けて、友好、親睦、平和を基本理念により一層平和世界実現のために努力してもらいたいと思う。オリンピックはスポーツの祭典である。しかし全世界の人が集まる最大のイベントである。文化交流、経済交流、全ての交流の起点にもなりうる大行事である。今回の決定を受けて、日本国民は襟を正してその責任の重大さを自覚し、世界の平和と友好のために努力して頂きたいと念願するものである。
2013.09.08
コメント(10)
本日は外来終了後富士屋ホテルでの第一内科初代教授で後に学長になった鈴木宏先生を偲ぶ会に出席した後、引き続いての第一内科同窓会に参加して今帰ってきたところである。帰ってきたらA先生が撮ってくれた写真がPhotogetに収録されていたので、1枚私が同窓会でスピーチしている写真をダウンロードさせて頂いてここに掲載した。鈴木宏先生は大物だった。みなさんが口々にいろいろな方面から話してくれたが、私も心から尊敬していた大先生だった。思いやりがあり、皆に好かれていた。先生が亡くなる前に遺言を奥様に残されたとのことだった。「私は幸せだった。みなさんのおかげで最高に楽しい人生を過ごさせて頂き、心より感謝する。機会があったらこのことを皆さんに伝えてくれ」というものだった。死者の真実の言葉を鮮明に聞くことができて感銘を受けた。最期はICUに入り、感染症に犯されて、寝たきりのような状況だったらしいが、それでも幸せだ、皆さんに伝えてくれと言い続けてくれたとは驚きだし、鳥肌が出た。死に方の見本を示して下さったと思った。死とはそれまでの生き方の集大成なので、誰でも鈴木先生のような死に方はできないかもしれない。しかし生死をさまようような重病の中でも自分の生き方を振り返り、遺言を残すことは誰にもできる。皆に感謝して死ねるようになりたいものだと思った。写真は、私が医局にいた頃、鈴木先生はよく「その道では一番を目指せ」と言われていた事を後輩たちに伝えているところである。
2013.09.07
コメント(4)
アメリカは9月から新学期が始まるので数年前に父親の仕事の関係でアメリカに渡った孫がこの9月1日からアメリカの小学校に入学した。日本では入学式というと桜咲く小学校に両親だけでなくおじいちゃんおばあちゃんにも見守られながらランドセルを背負って校門をくぐる最高のイベントで本人にとっても家族にとっても感動的な瞬間だが、向こうでは普通に学校に行き盛大な式もないとのことだった。勿論桜も咲いていない。今朝i-podで家内に電話があり、小学校が楽しいと言っていた。時代は変わったものだと思う。昔は同じ日本の中の小学校なのに親から離れてしまうので泣いて帰った子供もいた。今ではよその国で周りは外人ばかりで言葉も全く違うのに楽しいといってくる子供もいる。エレメンタリースクール(小学校)の次は中学、高校と進むがいつまでいられるのかは分からない。国際感覚のある、スケールの大きな女性に育ってもらいたいと思う。
2013.09.06
コメント(8)
昨年8月20日シリアで銃撃戦に巻き込まれて死亡した山梨県都留市出身の戦場ジャーナリスト山本美香さんの縁の地を見たいと高知県からはるばる山梨県まで来た男がいる。それは私が医学部に入る前に在籍していた静岡大学の魁寮に入っていた時1学年下のN君だった。昨日そこへ行く途中で私の病院にちょっと寄ってくれた。30年以上逢ったことがなかったが、当時の面影そのままだった。彼も私のことを髪は薄くなったがそれを除けば全く昔のままだなと懐かしんでくれた。彼は教員をしていたが今は植木屋をしているとのことで、今年の夏は一際暑かったが幾つかの注文を受けて炎天下で剪定などの仕事を仕上げてからきたとのことだった。なぜ山本さんにそれほど惹かれたのか聞いてみた。「命の大切さ、はかなさかな」と言っていた。山本さんが書いた本(『中継されなかったバクダッド』)の一節に「私たちジャーナリストは死ぬために戦場を目指してはいない。誰かがそこへ行って目撃しなければならないし証拠を残していかなければならない。記録して外の世界に出さなければならない。だから私は戦場に向かう」がある。死ぬために戦場を目指していないが、それを覚悟の上での活動には間違いない。彼女は戦争の残虐さと悲惨さを報道する使命感に燃えていたのだと思う。その彼女が銃弾に倒れて死んでしまったので悲痛な思いと命のはかなさを思い、はるばる都留市まで来る決意をしたのだと思う。彼は子供の頃はカエルを八つ裂きにしたり投げ飛ばしたり平気で残酷なことをしていたが今はすごく反省しているとのことだった。虫や蟻や蜂が部屋の中に紛れ込んできても殺さないで部屋の外に出してやるとのことで、道端に毛虫が這っていても轢かれたり、踏みつけられないように草むらに移してやっているとのことだった。大きさや形態にかかわらずあらゆる命は尊く護ってやらなければならないと思っているとのことだった。それなのに戦争では人と人が殺し合いをしている。それを止めさせたいと体を張って活動していた山本さんに熱く共鳴していたN君、昨日は私と別れた後、山本さんの生家などを見に行くと言っていた。命を見つめる旅が実り多いものであるよう祈る。
2013.09.04
コメント(2)
週に1回配達されるダブロイド版の無料の新聞があるが、その中に表題のような記事があった。読んでみたら太って服が着れなくなると仕方なく新しい服を買うが、体を痩せさせて元の服に合わせるようにしたほうが安上がりだし見た目もいいと書いてあった。太るのは自律神経のバランスが崩れているからでバランスを整えることが必要だ。昼間は交感神経を活発にしてエネルギッシュに活動すようにして、夜は副交感神経を働かせて安らかに休息できるようにすると体調は良くなり脂肪やぜい肉がとれて均整のとれたいい体になるというものだった。具体的にはどうしたらいいのかと読み進んでいったら最後に興味のある方は以下の所に電話下さいと漢方薬局の電話番号が書いてあった。ブクブクお腹を凹ませる方法としては様々な薬や体操、呼吸法などが紹介されている。西洋の薬の場合は脂肪合成を阻害したり、腸からの吸収を阻害する薬が多いが、漢方薬の場合はその人の体質に合わせて心と自律神経と体を総合的に調整して目的を達成させるとのことだった。私がこの記事に目を止めたのは「2週間で」と書いてあったからである。他のいろいろな方法は期間が示されていない。その薬を飲むなり、その体操をするなりして3ヶ月なのか半年なのか1年なのか明確に示されていなかった。期間が示されていないのは本当に効くのか疑問だと思っていた。この漢方薬では2週間というのだからよほど自信があるのだろうと思った。私が思うに、多少は効果があるかもしれないが、それだけではやはり無理ではないかと思う。2週間で結果をだすには、体操や散歩、腹筋運動、それに食事の量などあらゆることに配慮しながらその薬を飲んで初めて効果がでるのではないかと思う。
2013.09.02
コメント(6)
女子バレーは昨日の中国戦に続いて本日もフルセットの末アメリカに惜敗した。全力で戦っており、負けはしたが悔いはないと思う。3年後のオリンピックで最高の試合をしてくれるように願っている。ところでいいよ2020年のオリンピック開催都市が今月7日(日本時間8日の早朝)にアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されるIOC総会で決定される。イスタンブール(トルコ)、東京(日本)、マドリード(スペイン)の候補地は横一線と言われているが、投票で選ばれるだけにどこになるか全くわからない。最初に上位2都市に絞られ、その後決選投票になるが、東京が上位2都市に残ったとしても次の決選投票ではどうなるか全く分からない。前回2016年の開催都市に立候補した時には前に1度開催しているので、1度も開催していないところで開催したらいいという気持ちがあってそれほど熱が入らなかったが、今度はなぜか東京で開催して欲しいという気持ちが高ぶっており、毎日それを祈り、願っている。
2013.09.01
コメント(2)
今朝未明、アメリカのオバマ大統領は化学兵器を使ったとしてシリア政府軍を攻撃するとの声明を出した。今月中旬までに議会の承認を得た上で決行するとのことでイギリスのように議会の承認が得られなければ中止になるが承認が得られれば爆撃が開始される。地上部隊は派遣しないで政府軍の拠点を爆撃するとのことだが、大戦争になる可能性がある。そうなればシリアはアメリカの最愛の同盟国イスラエルを攻撃することになり、イスラエルも反撃してシリアだけでなくシリアの同盟国イランをも攻撃するだろう。空爆だけだからと安易に考えていたら大変なことになる。化学兵器を使った者が悪いことは決まっている。政府側なのか反政府側なのか、あるいはある目的を持って混乱を画策するために第3者の何者かが行ったのか定かではない。アメリカは政府軍と決め付けているが、イラクの時も大量破壊兵器を名目に攻撃を開始したが実際にはそれは無かった。何者かの企みに乗って大戦争を引き起こしてしまったのだ。化学兵器を使う人間は狂っているし、人間としての正常な判断力を完全に失っている。しかし戦争とはそういうもので、あらゆる悪事が行われる環境になってしまうのだ。戦争ほど愚かで残酷で人間をダメにするものはない。オバマ大統領は安全保障のため、正義のためと言っているが空爆すると言うことは戦争に参加するということだ。最も愚かな行為に突入しようとしているのである。今回については化学兵器を使ったものを徹底的に調査して突き止めるべきである。もしそれが政府軍であるとの動かぬ証拠がつかめたならば秘密部隊を使って首謀者を逮捕すべきである。そして裁判にかけるのが筋である。空爆は一般民衆も殺されることになり、首謀者が罰せられれることにはならない。アメリカの情報力をもってすれば首謀者を逮捕することは可能である。
2013.09.01
コメント(4)
全21件 (21件中 1-21件目)
1