蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~

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2005/11/17
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カテゴリ: 韓流ドラマ&映画
いつものようにソンジェは「ゴールド・デビル」で働いていた。

「ごくろうさん」
ソンジェは恭一の顔を見る。恭一はニヤニヤした表情でソンジェに近づいてきた。
「佳織から聞いたぜ。お前達、結婚するんだってな。」
恭一の意図をはかりかね、ソンジェは黙っていた。
「水臭いな、俺に黙っているなんて。いろいろあったけどよ、昔は狭いアパートで兄弟みたいに暮らしたこともあったじゃないか。
言ってくれれば結婚祝いぐらい出すのによ。といってもたいしたことは出来ないけどな。・・・結婚式はどうするんだ?」
ソンジェは無言で手に持っていた封筒から写真を取り出した。

「へぇ、いい写真じゃねえか」
恭一は食い入るように、写真を見ている。
「結婚式の代わり」
ソンジェが言い終わらないうちに、恭一は写真を手にしたまま言った。
「この写真を俺にくれよ。いいだろう?」
ソンジェは不安げに恭一の顔を見上げる。しかし彼の表情からは何も読み取れなかった。

帰宅後、ソンジェは佳織に恭一の言葉を伝えた。
「うそ!あの人がそんな優しいこと?」
ソンジェに背を向け料理を作っていた佳織は、思わず振り向いて叫んだ。
「うん、僕も最初は驚いた。でもお祝いしたいって。佳織にプレゼントしたいって言ってた」
「信じられない」

微笑みながら言うソンジェに、佳織はまだ疑心暗鬼の表情で呟く。
「私はまだ信じられない」

その時、玄関に誰か来た。ソンジェは立ち上がり、玄関のドアをあける。
心配顔の志保が立っていた。
「志保さん・・・」

佳織が台所からやってくる。志保の顔を見て、不審な視線を投げかけてきた。
ソンジェは志保と廊下に出た。志保はソンジェがドアを閉めたのを見計らって口を開いた。
「ママから貴方に連絡来なかった?」
「来ないよ」
「ならいいの。じゃね」
ソンジェは胸騒ぎがし、帰ろうとした志保を呼び止める。
「志保さん!葉子さん、どうしたの?」
ソンジェの心の中に、再び不安が広がってきた。
『葉子さん、どうしたの?やっぱりまだ心の傷は癒されていなかったんだね。僕はこんなにも無力だ・・・。葉子さん・・・』
ソンジェは志保から葉子が家を出たことを聞き、外に飛び出した。

再びあの公園に行ってみる。しかし葉子の姿はなかった。
『葉子さん、家を出てどこに行ったの?あの晩の僕の慰めなんて、貴女の支えにはならなかったんだね。僕は自分が情けないよ。愛する貴女を守ることが出来ないなんて』
公園にある公衆電話に手をかける。
まず「ゴールド・デビル」に電話をかけた。急用だといって今日の仕事は休むと伝える。そして家から電話があっても店にいると伝えてくれと頼んでおいた。これ以上佳織に心配をかけたくない。葉子を探す自分を佳織には知られたくなかった。それは、佳織に対しての気配りなのか、それとも・・・。

再び公衆電話の受話器を手にした。まだ指が覚えている番号をゆっくりと押していく。5年前、何度この番号を押しただろう。数回のコール音の後、優しい声が聞こえることを期待して何度もかけた電話。ソンジェは懐かしい番号を押しながら、5年前に戻ったような気がしていた。

「はい、もしもし。・・・もしもし?」
いとおしい声。葉子の優しい声が受話器から流れてくる。ソンジェは胸が一杯になり、声が出せなかった。
「・・・・」
しばらくの沈黙の後、葉子が囁いた。
「・・・ソンジェ?」

ソンジェは葉子のいるアパートの部屋をノックした。
「はい」
明るい声で、葉子が顔を覗かせた。
「いらっしゃい。狭いけど、どうぞあがって」
ためらうソンジェを部屋にとおしてくれる。
「あ、お茶でいい?」
「はい」
ソンジェは葉子の明るさが気になった。傷ついた心を隠すためだとは思うが、そんな葉子が不憫でならなかった。
「あ、ほら、どうぞ。座って」
葉子が何もない部屋にソンジェを招きいれ、座らせる。
ソンジェは部屋を見渡した。見事に何もない。その中で、5年前にソンジェが葉子に渡した花瓶が目に付いた。
ソンジェは胸が締め付けられるようだった。
『葉子さん・・・。何もない部屋で、僕があげた花瓶を飾ってくれているんだね。まだ貴女は僕を想ってくれているの?』
ソンジェの視線を感じたのか、葉子はあわてて言った。
「まだ何にもないけど、そんなに悪くないでしょ?」
「葉子さん」
「ん?」
「志保さんたち、心配しています」
「あ・・・うん」

葉子は携帯電話を取り出して、自宅に電話をかける。
「ほんとうにごめんなさい。びっくりしたよね。あ、ご飯ちゃんと食べるのよ。うん、それじゃあ」
母親としての顔を見せる葉子を、ソンジェは見つめた。
ソンジェの視線に気づかないフリをして、葉子は部屋を見渡す。
「あ、なんか暗いね」
電気のスイッチを入れたが、つかない。
「え?新しいのに付け替えたばっかりなのに・・・」
小柄な葉子が電球に手を伸ばす。ソンジェは手がとどかない葉子に代わって、ゆるんでいた電球を回し、明かりをつけた。
「あ、ありがとう」
ソンジェは葉子を見つめる。
『葉子さん、こんな寂しいところで、貴女は一人で暮らそうと言うの?僕はどうすればいいの?こんなにも貴女を守りたいと思っているのに・・・』

ソンジェの視線を振り切るように、葉子は話し出す。
「そうだ、ね、結婚いつになった?幸せになってね」
「僕」
ソンジェはどうしようもなくあふれてくる葉子への想いを抑えきれなくなった。
「ん?」
「葉子さんがこのままなら、結婚できません。貴女がこんなところに一人でいるのに、僕だけ幸せになれない」
「ソンジェ、私のことなら心配ないから。長い間ここにいるつもりはないし、ほらなんか、気分転換に独りになりたいことってあるでしょ?ね」
葉子の明るく装う声が痛々しかった。
「嘘です。今の葉子さんは幸せじゃない」
「え?幸せだって。私は幸せです」
「じゃ、どうして」
「何が?」
「どうして、そんな目をしているの?悲しい目をしている」
「どうしてそんなこと」
ソンジェの視線から瞳をそらし、葉子が呟く。
ソンジェはいたたまれなくなった。
「いつも見ていたから」
葉子をまっすぐに見つめながら言った。
彼女の瞳が動揺している。
「ほら、もう帰らないと。気をつけて帰ってね」
あわてた葉子に背中を押され、ソンジェは玄関に行った。
これ以上ここにいると葉子を抱きしめてしまいそうな予感がしたのは確かだ。
玄関で葉子の方を振り返る。
「葉子さん」
「ん?」
「これから、どんなことがあっても、夢は諦めないで。僕も諦めない。ヤクソク」
ソンジェは右手の小指を立てて、葉子の方に差し出した。これが今のソンジェに出来る精一杯の葉子への慰めだった。
「ヤクソク」
小指を絡ませたまま、今度は親指を立てる。
「ハンコ」
「はんこ?」
「韓国の指きり」
親指を重ねあう。葉子の冷たい指が、ソンジェには哀しかった。
ゆっくりと絡ませた小指を離す。胸がきしきしと痛む。
「じゃ」
ソンジェは玄関のドアを開けて外に出た。これ以上、涙をたたえた葉子の瞳を見ていることが出来なかった。
ドアにもたれたまま、ソンジェは葉子の悲しい瞳を思い出していた。
今葉子が出てきてくれ、自分の胸にしがみついたら・・・・。
きっと再び葉子を求めてしまうだろう。
しかし・・・。佳織と宗太の顔が頭にちらつく。

思い切ってソンジェはドアから離れた。部屋の中は静かだ。
ソンジェは心を残したまま、葉子の部屋を後にした。





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最終更新日  2005/11/17 12:14:14 PM
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