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南海トラフでマグニチュード(M)9クラスの巨大地震が発生した場合に県沿岸に押し寄せる津波の浸水予測を公表した。
南海・東南海地震がM8・6の規模で同時発生することを想定した従来の浸水予測(2004年)に比べ、浸水範囲が約2・2倍に拡大、浸水深もより深くなっている。
徳島市川内町と松茂町のほぼ全域が浸水域に入ったほか、災害対策拠点となる役場や避難所の多くも新たに浸水するなど、対策の抜本的見直しを迫る結果となっている。
県は今回の予測を「暫定値」と位置付け、国の中央防災会議が今春にも示す津波高などの新推計に基づき、修正を加える方針。
詳細版は、昨年12月に県が公表した新想定の津波高(暫定値)に基づく浸水予測図をベースに、各地区の浸水深が判別できるよう縮尺2万5千分の1の地形図で示した。
県沿岸域を38の地域に分け、防潮堤などの沿岸構造物が機能しない場合を想定して作られている。
従来の浸水予測に比べると、沿岸部で浸水深がより深くなり、内陸部で浸水区域が拡大。県全体の浸水域は従来の73平方キロから159平方キロに広がった。
海陽町大里地区はこれまで津波に襲われないとされてきたが、新想定では一帯が広範囲に浸水。
避難所になっている海陽中学校、海部高校も浸水域に入り、津波は役場の海南庁舎(浸水深1~2メートル)、海部庁舎(2~3メートル)にも達する。
牟岐町では牟岐川左岸の川長地区まで浸水域が拡大し、美波町では旧日和佐町中心部の平地がほぼ全域にわたって浸水。
浸水深は町立日和佐病院2~3メートル、役場3メートルとなり、従来予測では津波が入らなかった旧由岐町の伊座利地区も集落の大半が6メートル以上浸水する。
阿南市では、富岡町から見能林町に至るJR牟岐線より東側のほぼ全域が新たに浸水。
那賀川町も沿岸部で3~4メートルの浸水深となり、上福井や赤池など国道55号バイパスより西側まで浸水域が広がった。
小松島市では坂野町、立江町、櫛渕町まで津波が入り込むほか、市中心部の中田町、神田瀬町なども浸水する。
徳島市では市内を流れる複数の中小河川から津波があふれ、前川や助任など渭北地区の全域、北田宮など加茂地区の一部まで津波が到達する。
公共施設が集中する内町地区もほぼ半分が浸水。
ここにはJR徳島駅や徳島東署、市消防局、徳島保健所なども含まれる。
市南部では大原町や論田町、雑賀町、三軒屋町、方上町などのほか、城南町、八万町千鳥辺りまで浸水。
北部では川内町のほぼ全域、応神町でも吉成地区辺りまで波が到達する。
松茂町では中喜来や広島などが新たに浸水域となり、役場を含む町の大部分が浸水エリアに。
北島町の一部も今回初めて浸水域に入り、今切川左岸の中村、北村、太郎八須などが対象となった。
鳴門市では、撫養町のほぼ全域が最大で2メートル浸水。
大津町から大麻町にかけての広い一帯も新たに浸水域に入った。
県は「予測は一定の条件下で計算した結果であり、これを上回る規模の津波が発生する恐れがあることも認識しておいてほしい」と話している。
詳細版は、県庁でこの日開かれた震災対策会議で公表された。
県は同日ホームページにも掲載し、県民に周知を図るとしています。
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