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妖怪文化研究会 「ゆる妖怪カタログ 」 (河出書房新社)
図書館に通い始めると、当然ながらのぞいてまわる棚がふえますね。 ピーチ姫
と隣町の図書館をのぞいていて、新着図書の棚に見つけて借り出しました。 2015年
に出された本だから、そんなに新しいというわけではありません。
こたつに入って、パラパラやっていて、すっかりはまってしまいました。世間には、きっと 大好き!
という人が、結構たくさんいらっしゃるにちがいないのでしょうね。ネットで検索してみると、あるわ、あるわ。早速、 「図説日本の妖怪」
(河出書房新社)
を予約して借り出すという次第でした。
二冊並べて覗いてみると、 「妖怪」
というものが無数にいるわけではないことがわかります。登場する妖怪たちはほぼ同じなのですが、出典というか、絵が少しずつ違います。 民俗学
とかの、まじめな研究対象だったりするので、 「日本の妖怪」
のほうは、妖怪研究の大家(?) 小松和彦
とかが解説していたりもしているのですが、 「ゆる妖怪カタログ」
のほうは解説も絵も、なんというか、ユルイのが気楽で、ぼくには面白かったという次第です。
気に入った三大妖怪は、まずは、
「化け猫」
写真を見ていただくと分かると思いますが、まあ、でかいのはでかいのですが、愛嬌があって可愛いですね。猫を飼うに際して 「三年は飼ってやるからな。」
と念を押さないと、こういうことになるらしいですね。特に、しっぽの先が二つに割れている猫を 「猫また」
といって、人間様がいい加減な付きあい方をしているとこうなってしまいやすいので、要注意なんだそうです。
化ける修業というのも当然あって、 阿蘇山
にある 根子岳
が本場らしいですね。修業して帰ってくると、地域の猫の頭領として暮らすのだということで、ベランダでごろごろして、あてがい扶持のキャットフードに喉を鳴らしているようでは、とても化けたりできないようです。もっとも、十年を超えている場合は、ちょっと様子に注意したほうがいいかもしれないですよ。
二つめが
「寝肥」
「ねぶとり」
と読むらしいのですが、なんでそうなるのかはわかりませんが、 「女性に特化」
した妖怪らしくて 「寝惚堕」
とも書くらしいですね。 「大いびき」
というのもその特徴らしいのですが、まあ、いびきはともかく、どこにでもいるんじゃないかと思うのですが、やはり 「妖怪」
は妖怪、 「太った女性」
は太った女性、すぐにまぜこぜにしてはいけませんね。マア、 「太っていて、いびきをかいて寝る男性」
では「妖怪」にはなれないようで、そのあたりはどうなっているのでしょうね。
ただ、間違って太めの女性にむかって 「妖怪」
などという言葉を口にすると、セクハラ地獄が待っていることになるわけで、注意が必要ですね。
現代では、こういう妖怪の絵本を見て、おもしろがって案内したり、ひょっとしたら、こっそり笑うことすら危険を伴うかもしれませんから心しておく必要がありそうですね。
三つめが
「ろくろ首」
これは、まあ、誰でも知っている妖怪の定番ですね。やっぱり 女性の妖怪
で、寝ているときに首だけ動き回るのだそうです。
昔、 仙台藩
のお侍が、夜遅く帰ってくると、屋敷の塀の上で、瓦を枕に寝ている妻の頭があった。そこで、そっと杖で触ると消えた。寝所に入ると、妻が寝ていて 「今、あなたの夢を見ておりました。」
といったそうだ。侍は 「首を長くして、恋しい人を待つ」
という言い回しがあることを思い出して納得したそうです。ちょっと怖いですが、まあ笑って済ませるのがいいのでしょうね。ははは。
もっとも、この妖怪は世界中に生息しているらしく、呼び名もさまざまで 「抜け首」、「糸首」、「飛頭蛮」
、
北アメリカでは 「尸頭蛮(しとうばん)」
というそうです。なんで英語じゃないのか不思議ですが、だが、夜になると活躍するのは、同じらしいですね。
他にも、口が二つあって大食いの 「二口」
とか、星空にあらわれる、 劇場型妖怪 「大首」
とか、笑える妖怪が色々いるのですが、今回はここまでということで。
ほら、あなたのすぐそばに首を伸ばし始めている‥‥。ワアー!!(S)
2018/12/08
追記2022・05・21
あのー、 「化け猫」
を見ていて思ったのですけど、甲子園あたりに生息している 「だめトラ」
も、一応ネコ科だと思うのですが、春から一向に化けないんですよね。フト思ったのですが、飼い主が今年限りで、なんてことを口にしたものですから、化ける気にならないんでしょうかね。
まあ、何はともあれ、一日も早く 「化けトラ」
になっていただきたいのですが、秋まで 「だめトラ」
のままなのでしょうか(笑)。
追記2024・01・08
だめトラ
が 「日本一」
とかになっちゃったんですが、 2024年
はどうなるのかというと、まあ、 だめトラ
は だめトラ
なわけで、それが平和だったりするというのが、 トラキチクンたち
の生活信条なわけで、万が一、 アレンパ
とか起こったら、また、奇跡か悪夢化とうろたえることでしょう。
ええから、はよ、練習しようね、だめトラ君たち!
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