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2024.08.01
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​​ レイチェル・ランバート「時々、私は考える」シネリーブル神戸
 小さな事務所に、経理や会社運営のコンピューター関連のサポート業なのでしょうね、数人の職員が働いて、主人公の フラン(デイジー・リドリー) という女性も、出勤するとPC画面の前に座って、キーボードを相手にしています。
 同僚だった キャロル(マルシア・デボニス) の定年(?)退職の集いがあって、新しく加わった ロバート(デイブ・メルヘジ) を迎える打ち合わせがあって、そこはかとない会話が、ともに働いている人たちの近くて遠い穏やかな人間関係を自然に描いていきます。
​​ 窓からは港に泊まるクルーズ船が見えて、屋上(?)からは、町から海を越えて対岸にかかっている 大きな橋 が見えています。
 映画を見終えて浮かんできたのは、この 大きな橋 の風景でした。​​
 見たのは レイチェル・ランバート という女性の監督の 「時々、私は考える」 でした。
 PC相手の事務仕事を得意としているらしい フラン という女性の仕事場で衝立越しに周囲が気になってしようがないありさま、職場の同僚や、アプローチしてくる ロバート との距離感がどうしても埋められない様子、そして仕事や自宅での休息の合間に湧きおこってくる想念が描かれていました。 ​​​ 「時々、私は考える」 彼女の脳裏に浮かんでくるのは、このチラシに写っている海岸の風景の中にいる自分の姿でしたが、帰ってきて 「Sometimes I Think About Dying」 という元の題名を見て
​​ ​ふーん、死ですか?! ​​​
 ​ と思いながら、
​​ でも、まあ、時々考えるでいいんじゃないの? ​​
​  とも思いました。​​​
​​​ ボクは、時々、まあ、近所にあるからですが、 明石大橋 の全景が見渡せる丘に座って、橋を渡っていく豆粒のような自動車の流れを見ながら考えることがあります。 フラン のように、直接的な 死の想念 が浮かぶわけではありませんが、日常生活で出会う自分以外の人たちに対して、一抹の面倒くささを感じることはわかります。​​​
​​​​​ 映画は、失意の フラン が、退職して老後を楽しむはずだった キャロル と、偶然、再会し、予想しなかったさみしい生活を語り終えた キャロル から
​「みんなには砂糖たっぷりのドーナツがいいわよ!」​
​  と教えられてドーナツを職場に差し入れして喜ばれながらも、相変わらずのチグハグぶりで、おしまいまでハラハラさせられますが、いいお話でしたね(笑)。  主人公の フラン を演じた デイジー・リドリーさん ですが、何かどこかで見たことがあるような女優さんでしたが、なかなか味のある表情で気に入りました。 拍手! ですね。​​​
監督 レイチェル・ランバート
脚本 ケビン・アルメント  ステファニー・アベル・ホロウィッツ  ケイティ・ライト・ミード
撮影 ダスティン・レイン
美術 ダニエル・マハマン
衣装 ジョーダン・ハミルトン
編集 ライアン・ケンドリック
音楽 ダブニー・モリス
キャスト
デイジー・リドリー(フラン)
デイブ・メルヘジ(ロバート)
パーベシュ・チーナ(ギャレット)
マルシア・デボニス(キャロル)
ミーガン・ステルター(イゾベル)
ブリタニー・オグレイデ(ソフィー)
2023年・93分・G・アメリカ
原題「Sometimes I Think About Dying」
2024・07・28・no095・シネリーブル神戸no258
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最終更新日  2024.08.03 01:35:30
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