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原油を精製してできるのは、 ガソリン、ジェット燃料の他、液化石油ガス(LPG)、ナフサ、灯油、軽油、潤滑油ベースオイル、重油、アスファルトなど。 設備構成によっては、芳香族炭化水素やプロピレンなどの石油化学製品も生産される。 ジェット燃料は、市販されている灯油やガソリンに近い性質をもつ。 コロナ禍が明けインバウンド客が回復しつつある中、航空関係者の不足とともに、航空燃料の不足が顕在化しつつあるという。 飛びたくても飛べない……広がる航空燃料不足の背景にある構造的問題ニッポン放送 NEWS ONLINE 2024年7月14日 9時0分 政策アナリストの石川和男が7月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。成田空港をはじめ国内空港で相次ぐ航空燃料不足の原因と今後の見通しについて、専門家と議論した。 成田国際空港会社は6月27日に開いた会見で、国内で航空燃料を調達できないとして、海外の航空会社が成田空港への新規就航や増便を断念していると明らかにした。6月19日から26日までの1週間では、中国などアジアの航空会社が計画していた就航便あわせて57便に影響が出たとしている。燃料不足で就航できないケースは、すでに地方空港で相次いでおり、成田空港にも影響が広がった格好だ。 この問題について、ゲスト出演した一般社団法人エネルギー情報センター理事の江田健二氏は「ついに来たかという印象。去年ぐらいから言われており、どんどん伸びるインバウンド需要に、ついに追いつかなくなってきたかというイメージ」と述べた。 その上で、今後の対応について「国は石油元売り会社や航空会社とともにタスクフォースの委員会を立ち上げ、何とか切り抜けようと話し合っている。短期的な需要には、例えば輸入などで対応できるが、この問題が根深いのは国が掲げる2030年のインバウンド目標6,000万人という話。この需要に応えるには、国内製油所の精製能力や輸送能力を見直す必要が出てくる」と指摘した。 航空機に必要なジェット燃料は、原油を精製する過程でガソリンや軽油、灯油やLPガスなどとともに約1割が生み出される。ただ、脱炭素の流れを受けて自動車のEV(電気自動車)化が進むなか、ガソリンや軽油などの消費やガソリンスタンドの需要が減り、国内の石油精製所は経営合理化の一環で統廃合が進む。 江田氏は「ガソリンの需要が減っているので、石油元売りは製油所や人材を減らしている。ここに来て、いきなりジェット燃料だけ足りないから作ってくれと言われても大変だ」と言及。代替燃料として期待されているSAF(廃棄物や再生可能な原料から作られる航空燃料)も、価格がまだ既存燃料の3~5倍で、生産体制が整い価格が落ち着くと予想される2030年頃まで「どうしのぐかが課題だ」と指摘。当分は、不足分を輸入に頼ったり、国内空港の中で優先順位を決めて融通しあうなどの対策例を挙げた。 石川は「脱炭素、カーボンニュートラルという国際的な大きな流れは理解できるが、そればかりをあまり早く進めてしまうと、結局困るのは日本人。日本人が困らないようなスピード感で進めていかないと、日本社会がつぶれてしまう」と持論を述べた。 ― 引用終わり ― 世にあまねく最適生産、最適供給、最適在庫、「リーン化」が広まった日本では、多少の需要増でも供給不足が生じるボトルネックが様々存在する。 ジェット燃料の供給もその一つらしく、供給体制の増強についてはLCCのドタキャンがネックになっているという。 低成長経済に最適した日本は、生産から供給までコストの最適化=最小限化を徹底したため、変化に脆弱なサプライチェーンを構築している。 LCCのドタキャンに対しては、相応のキャンセル料を支払わせ、安定供給を約束するしかない。円安の日本であれば業界標準を設定して、実行可能なはずだ。 燃料供給不足背景に海外航空のドタキャン問題 空港会社や国も動いているが、解消できるのか東洋経済オンライン 2024年8月10日 インバウンドが急回復する中、ジェット燃料の供給不足で海外エアラインが日本で給油できず、新規就航や増便を見合わせる事態が多発している。国土交通省などによれば、成田空港を中心に全国で週あたり140便程度の新規就航や増便を断念する例が確認されているという。 航空会社が10月からの冬ダイヤを組む中で、「石油元売り各社から航空燃料の供給を受けることができず、やむを得ず運航を見合わせる事態が多数生じている」(北海道庁)といった悲鳴が上がっていた。 なぜ今年になって燃料供給不足が表面化しているのか。 国も対策に乗り出した 燃料不足の問題を受け、国交省と資源エネルギー庁は共催で「航空燃料供給不足への対応に向けた官民タスクフォース」を6月に立ち上げた。7月には各空港での需要量の把握、供給力の確保、輸送体制の強化などを含めた「行動計画」を公表している。 7月上旬には成田空港向けに韓国からジェット燃料が緊急輸入された。また北海道では、定期修繕に入っている出光興産北海道製油所の代わりに、本州の別の製油所での増産を特例的に国が認めている。 国は運送会社に呼びかけ、予備のタンクローリーや乗務員を捻出、月1万5000キロリットル分のタンクローリーを確保。海運業者とも連携して運送計画を変更、外航船の内航船転用で新たに3隻の燃料運搬船を確保した。こうした対策で当面、アジア便週150便超相当の燃料を確保する。 石油元売りは石油製品の長期的な需要減を見越して製油所の閉鎖を進めているが、ジェット燃料の供給量は2023年度ですでにコロナ禍以前の水準に回復している。また、不足分はこれまでもその都度、韓国などから輸入してきた。つまり、今回表面化した燃料不足は供給量の問題ではない。 「元売りは年間計画で輸送体制を組んでいる。そこにインバウンドが急増し、人員や機材が手当できない。空港までの輸送体制が足りておらず、急なニーズになかなか対応できていない」。経済産業省資源エネルギー庁 燃料供給基盤整備課の永井岳彦課長はそう話す。 タスクフォースでは、タンクローリーや燃料を運ぶ内航船の乗員不足、荷主となる石油元売りの系列化が進んだことで、いわゆる「フリー船」が減少し、輸送体制が硬直化していることも話題に上った。 確かに人手不足は輸送力のボトルネックになっている。ただ、輸送体制の系列化については「内航船大手は系列をまたいで石油製品を運搬しており、年間契約で船を動かしているにしても、需給にばらつきが出れば社内で調整するはず。そもそも燃料需給にばらつきが出れば系列間で調整している」(経産省幹部)。 船の数に余裕がないという根本的な問題はあるが、「系列化で硬直した輸送体制」が問題の本質ではないようだ。 最大の問題は「ドタキャン」 国内のエアラインは通常、半年から1年前には石油元売り各社あるいは給油会社と調整を始める。「JALやANAから燃料が欲しいと言われれば、なんとしてでも調達する」(元売り関係者)。ただ、元売りは基本的に年間で需要予測を立て、燃料供給体制を組んでいる。 一方、海外のエアラインは運航希望日の2〜3カ月前に就航をリクエストするケースもざらだ。が、ある石油元売り幹部は「2カ月前までならなんとかできるケースもあるが、それを過ぎると追加のタンクローリーや船を手配するのは難しくなる」と実情を語る。 海外LCCよっては、就航リクエストが運航予定日の2か月前で、燃料調達などの調整を50日前までに行ったものの、40日前になって就航を突然キャンセルする事例も見受けられる。これが繰り返されると元売りも半信半疑になり、船やタンクローリーの手配に慎重にならざるを得ない。 … (略) … 空港や国が間に入り、解決につながるのか この点、燃料供給不足解消に向けた「行動計画」でも、各空港の需要量を把握する仕組みの構築が示されている。空港会社がエアラインからヒアリングし、確度の高い情報を収集・整理して元売りに伝えるというものだ。 通常は航空会社が元売りと直接交渉するケースが多いが、空港会社が情報を取りまとめて元売りに提供し、供給体制の精度を高める。調整の中で問題が発生した際の相談窓口も国が設ける。 国交省の廣田健久・航空ネットワーク企画課長は「各空港でどれくらい需要が増えるのか、企業の競争に影響を与えない形で国も情報を集約し、空港・エアラインと元売りをつないでいきたい」と話す。 ― 引用終わり ― 石油元売り各社はSAF(持続可能な航空燃料)への対応もあり、現行のジェット燃料の増産、増配に熱心になれない。 毎年需要期=クリスマスケーキ製造期になると不足するバターの供給不足でも分かるように、八方に目を配り、過去のデータをもとに慎重な判断をし、コスト意識の低い「官」が先読みの供給体制を速やかに構築できるとは思えない。 消費の拡大を前提としない環境で最適化された供給体制はいつもギリギリ。急激な変化に対して脆弱。 日本の経済社会でサプライチェーンが最適化されているということは、人口集中地域で大規模地震が発生した場合、様々の供給が寸断されるということを示している。大規模自然災害への備え、在庫の蓄えが重要である所以だ。 「助け」はすぐには来ない。
2024年08月30日
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コロナ禍前から小型の旅客機を活用するLCCの急増により、機材の増加、発着便数の増加し、コロナ禍前から世界的な操縦士、航空整備士の人材不足が指摘されていた。 コロナ禍の移動制限でこの問題は先送りされた。 2024年1月2日、羽田空港で許可なく滑走路に進入した海上保安庁機と着陸するJAL機が衝突した。炎上するJAL機に死者は出なかった。 事故原因の一つとして滑走路上の異常を管制官が指摘できなかったことが挙げられている。 「ミスに気づいても指摘する余裕ない」…羽田事故の再発危機!現役管制官が激白「人員不足でもう限界」2024/2/29 FRIDAY’14年に政府が決めた方針で2000人前後から増加せず業務だけが増えている…… 羽田空港は1分に1.5 本も発着 管制塔は大混乱中! 「人員不足で忙しく、安全運航を確保できない限界のところまで来ています」 こう語るのは現役の管制官だ。 正月の羽田空港で日本航空(JAL)機と海上保安庁の航空機が衝突炎上し、5人が死亡した事故から40日ほどが経過した。原因は調査中だが、海保機が羽田の航空管制官の指示を聞き間違えて滑走路に誤進入したことが事故につながったと指摘されている。前出の管制官が、事故を受けて悲痛な叫びをあげる。 「航空機の数が増えているのに、管制官は増員されない状況が何年も続いています。羽田では管制塔内に15人ほどいる必要がありますが、1チーム12~13人でシフトを組んでいる。人数が足りず、毎回3人ほど他チームから応援を仰いでいるんです。机を並べる隣の管制官のミスに気づいても、指摘する時間や余裕がないほど忙しい日々を送っています」 … (略) … 国土交通省は事故後、監視体制の強化などを盛り込んだ緊急対策を打ち出したが、内容はさらに管制官の業務を逼迫(ひっぱく)させるものだという。別の管制官が語る。 「緊急対策では、羽田など国内7空港に導入されている滑走路への誤進入を知らせるレーダー装置に人を配置し、常時監視することなどを決めました。しかし現在の人員でやりくりし、役割分担を調整することで常時監視するとしている。これでは、負担が増えるだけです」 管制官の増員なしでは、トラブルのリスクは増大し続けるのだ。 ― 引用終わり ― 管制官不足の中『大阪・関西万博』を控えた関西空港では、2025年をメドに発着回数の上限を3割引き上げる方針。 淡路島上空を通る新たな空路の合意ができ、関西空港とともに神戸空港の発着回数も引上げられる見込み。 神戸空港については、大阪・関西万博がある2025年をめどに国際チャーター便を解禁し、2030年には国際定期便の就航をはかる予定。 航空管制官の定員は引き上げられるのだろうか?便数は増加しても滑走路の本数は変わらないので、不足している定員を引き上げることはないかもしれない。 航空管制官の人手不足「そろそろ限界!」の声…世界中の空港で上がる切実な悲鳴アジアの巨大空港に対抗する羽田と成田の大拡張計画と死角齊藤成人:空港アナリスト2024.1.25 4:46 … (略) … 管制官をはじめとした空港人材の人手不足である。1月2日に羽田空港で起きた飛行機の衝突事故は、事故調査の結論が出ていないが複数のヒューマンエラーが重なった結果ではないかと推測されている。 空の安全を守るために改めてクローズアップされたのが、管制官の存在だ。 一部報道では、羽田の事故の背景に「過密ダイヤがある」と指摘されている。ただ、後述するように、航空事故に関するデータを確認すると、事故はむしろ減少傾向にある。国際比較しても羽田だけが特に忙しいというわけでもなさそうだ。複数の関係者に聞いてみたところ、「衛星システムなど技術面での向上や管制空域の再編で、管制官の人員減を何とか克服してきたが、もしかしたらそろそろ限界かもしれない」といった切実な声があった。 ― 引用終わり ― 2023年、管制官の定員2031人に対する不足は113人。 6月24日、東京・羽田空港での日本航空と海上保安庁の航空機衝突事故を受け、国土交通省が設置した事故対策検討委員会は、再発防止策を取りまとめて公表した。国交省は混雑する主要8空港の安全確保に向け、今夏に管制官を緊急増員することを明らかにし、元管制官を復帰させることが報じられた。 管制官の不足、LCCの増加による操縦士の不足は世界的な課題。 人材育成に時間を要する管制官は、米国でも不足している。 米の航空管制官、約3千人不足異常接近などの要因に? FAA2024.05.18 CNN.jp 米連邦航空局(FAA)は18日までに、航空管制官の不足は全米規模で約3000人に上るとの新たなデータを公表した。 昨年の採用増加が功を奏せず人員不足が依然解消されていない実情を反映するもので、離着陸便の遅延につながっているとの指摘もある。米国の空港滑走路では昨年、航空機の衝突も危ぶまれた異常接近が複数回起きたが、管制官の疲労の蓄積が要因との見方もある。 FAAが完全な有資格者などと認定する管制官は現在、約1万1500人。FAAなどがまとめた人員計画によると、米国の管制塔や航空管制センターへの要員配置を十分に満たすには1万4600人以上が必要となっている。 約1万1500人などの数字は昨年9月までの会計年度内のもの。管制官を養成するFAAアカデミーの訓練生などの人数は含まれていない。 昨年に新たに募った管制官の候補者は1512人。目標としていた1500人を若干上回る水準だった。 ただ、管制官の労組によると、引退した管制官や訓練から脱落した候補者は昨年、1300人以上に達した。訓練に合格する比率が60~70%とされる同アカデミーを卒業できなかったのが約400人いたという。 ― 引用終わり ― 2030年代、年齢制限64歳の操縦士(パイロット、コパイロット)が大量に退職する期間に入る。 操縦士は世界的にも不足状態のため、海外に人材を求めることはできない。 迫る「2030年」熾烈さ増す航空人材の争奪戦航空業界募る危機感産経ニュース 2024年7月13日 21時19分 人材不足で旅客機が飛ばせない。世界的な航空需要増大に伴い、安定運航を支える担い手が足りなくなる「2030年問題」に直面し、航空業界は危機感を募らせる。減便に追い込まれた航空会社もあり、航空人材の「争奪戦」が熾烈(しれつ)さを増す中、自衛隊パイロットのさらなる転身に期待が高まる。 国土交通省によると、国内線の旅客者数は9066万人(令和4年度)。国際線は3047万人(同)で、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ需要は回復しつつある。国際航空運送協会(IATA)は6月、2024年の世界の旅客数が約50億人に達し、過去最高になるとの見通しを発表した。 日本では令和12年ごろから現役パイロットの多くが定年を迎えるが、とりわけ成長著しい格安航空会社(LCC)は機長の約4分の1を60代が占めるなど厳しい状況が続く。平成26年には、最大手のピーチ・アビエーションが機長不足を理由に最大2千便の減便を余儀なくされた。 こうした事態を踏まえ、国交省は安定的に要員を確保するため、①パイロットの年齢制限を64歳から67歳に引き上げ②航空大学校の定員を1.5倍に拡大③学費負担の重い私立大生らを対象とした奨学金制度の創設④外国人や退職した自衛隊パイロットの資格取得制度の見直し-などを段階的に進めてきた。 だが、パイロットの育成には時間がかかる。機体の大きさや種類、用途に応じたライセンスの取得が求められ、旅客機の運航には定期運送用操縦士の資格も必要となる。航空各社は即戦力として外国人パイロットの採用に力を入れるが、採用後も定着するとは限らず、流動性がネックとなる。 飛行経験が豊富な自衛隊出身のパイロットも、人材供給ルートの一つとして注目される。ただ、民主党政権下で国家公務員の天下りが禁止され、防衛省が民間航空会社への再就職を自粛させた経緯もあり、元自衛官の転身は決して多くない。 海外の航空会社では元軍人が主要な人材供給源となり、足元を支える。国交省の担当者は「退職した自衛官は即戦力として期待できる。これまで以上に再就職しやすい環境を整える必要がある」としている。 整備士も不足、制度を大幅見直しへ 国土交通省の有識者会議が6月にまとめた航空人材の確保に向けた中間案では、新型コロナウイルス禍で志願者が急減した航空整備士について、資格の業務範囲拡大や、型式別で異なるライセンスの共通化などを進める方針が示された。同省は来年度中に現行の整備士制度を大幅に見直す方針だ。 航空整備の業務は、運航の合間に空港で軽微な修理や保守を行う「ライン整備」と、航空機を格納庫に入れてエンジン交換など詳細な点検を行う「ドック整備」に大別される。ただ、大型機の場合、ボーイング737型やエアバスA320型など、機体の型式に応じてライセンスを取得しなければならない。 一方、整備士資格は、ライン整備を担う「運航整備士」と、機体のすべてを整備できる「航空整備士」があり、養成期間もそれぞれ2~5年と異なる。国交省によると、ライン整備では、ブレーキ系統の調整など約4割の作業は、上位資格の航空整備士がカバーしており、航空各社は結果的に航空整備士をライン整備に回さざるを得ない現状がある。 ― 引用終わり ― 既得権の維持確保で、現代の技術水準では無駄な車検制度、定期点検制度を維持していることと、新しい事態に対応できず航空業界で、操縦士、整備士、管制官の不足を招いていることは、同根の組織的機能不全。政治の働きかけでしか動かない国土交通省は、三流官庁としての面目躍如。 国家公務員の職場の苦情や相談、過去最多1822件…パワハラや長時間勤務など目立つ読売新聞 / 2024年7月14日 21時51分国家公務員の職場の苦情や相談、過去最多1822件…パワハラや長時間勤務など目立つ写真を拡大する人事院 人事院は、2023年度に国家公務員から寄せられた職場の苦情や相談の件数が1822件(前年度比83件増)で、過去最多となったと発表した。パワハラや勤務時間を巡る相談が目立ち、業務の多忙さや人員不足による職場環境の悪化が背景にあるとみている。 1人が同じ内容の相談を複数回した重複分を除いた件数も、1355件(同61件増)で過去最も多かった。内訳は、パワハラなど「ハラスメント関係」が472件で3割超を占めた。ハラスメント関係のうち、セクハラは19件、妊娠や出産、育児、介護に関しては10件だった。長時間勤務など「勤務時間・休暇・服務関係」の相談は295件、異動希望など「任用関係」が184件だった。 省庁別では、法務省が243件で最も多く、厚生労働省が226件、国土交通省が143件で続いた。
2024年07月22日
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日本航空は2024年7月11日、民間航空の安全性向上に取り組む非営利国際組織「フライト・セーフティー財団(Flight Safety Foundation)」から、今年のリチャード・クレーン賞(The Richard Crane Award)」を受賞したと発表した。民間航空の安全に対する継続的な貢献などが評価される賞で、日本の企業や団体の受賞は初。 2024年1月2日、羽田空港で日本航空と海上保安庁の航空機が滑走路上で衝突。滑走路への進入許可を受けていない海上保安庁機が、離陸順1番を表す「ナンバーワン」の管制交信を取り違えたこと、管制官が、海保機が滑走路に進入したことを知らせる監視システムの表示に気づかなかった可能性があること、自機の位置を緯度経度の座標情報を含んだ信号で、周囲にいる他の航空機に発信するシステム「ADS-B」が海上保安庁機に搭載されていなかったことなど大きな原因の一つとされている。 その後も各空港では事故後も滑走路への誤進入が相次いでいた。 この事故を受け、今年の6月時点で欠員が113人となっている航空管制官について、資格を持つ元管制官を復帰により欠員補充させる方向で国土交通省が検討に入ったことが7月2日報じられた。 1月2日の事故発生後、日本航空が開いた記者会見では滑走路の誤進入を発見できなかった日本航空をマスコミはこぞって叩いた。 海外マスコミは事故直後から、海上保安庁機に「ADS-B」が搭載されていなかったこと、日本航空が乗客全員を無事脱出させた快挙を報じた。 監視システムの表示に気づかなかった航空管制官と、滑走路に無許可侵入した海上保安庁に責めが及ばぬよう、「官」が日本の大マスコミに入れ知恵したのだろう。 日本航空、航空安全への貢献たたえる賞を受賞…羽田事故「奇跡」の379人脱出で各国から推薦読売新聞 2024年7月11日 17時55分 民間航空の安全性向上に取り組む国際団体「フライト・セーフティー財団」(本部・米バージニア州)は、航空安全に長く貢献した組織などをたたえる今年の「リチャード・クレーン賞」に日本航空を選んだ。2002年に同賞が創設されて以降、国内の企業・団体が受賞するのは初めて。日航が11日、明らかにした。 195年8月に発生した日航123便墜落事故後、安全啓発センターを設置するなどして、社内外の安全文化の醸成に貢献してきたことが評価された。 また今年1月、東京・羽田空港での海上保安庁機と日航516便の衝突事故で、国内外から「奇跡」と称賛された乗客乗員379人の全員脱出を受け、各国・地域から推薦が集まった。 航空会社の受賞は米国・コンチネンタル航空、台湾・エバー航空に続き3例目。 ― 引用終わり ― 国交省は執行している法令などについても責任を負わないが、日本の大手航空会社も、日本の大手自動車メーカーも安全だ。
2024年07月17日
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コロナ禍が過ぎ、順調に業績を回復すると思われていたボーイングは、1月5日のアラスカ航空の側壁が脱落する事故の発生、その他様々なトラブルにより安全性に関する信頼が揺るぎ、業績が不安定化している。 ボーイング、7四半期ぶり減収737事故の影響重し 赤字は縮小By ロイター編集2024年4月25日午前 2:56 GMT+92ヶ月前更新 米航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabが24日発表した第1・四半期決算は、7四半期ぶりの減収となった。純損益も赤字となった。ただ、いずれも市場予想は上回った。 売上高は165億7000万ドルと、前年同期の179億2000万ドルから減少。ただ、市場予想の162億3000万ドルは上回った。1月にアラスカ航空が運航していた「737MAX9」の側壁が吹き飛ぶ事故を受け、生産が急減。アナリストはこれを踏まえ、見通しを下方修正していた。 調整後1株当たり損失は1.13ドル。ただ、赤字幅は縮小し、市場予想の1.76ドルほどは膨らまなかった。 キャッシュバーン(現金燃焼)は39億3000万ドルで、市場予想の44億9000万ドルより小幅にとどまった。 1月の事故を受け、737MAXの生産は急減。第1・四半期の「737」納入は67機と、前年から41%減少した。 ― 引用終わり ― 5月22日、ボーイングが中国民用航空局(CAAC)による操縦席のボイスレコーダー(音声記録装置)用の電池の審査の影響で、中国の顧客に対する航空機の納入に数週間の遅れが出ていると、ロイター通信が報じた。 6月11日、ボーイングは、5月の航空機納入が24機になったと発表した。前年同月の50機からほぼ半減。 コロナ禍が明け旅行需要が回復し、旅客機の需要も回復。1月事故の発生により、ボーイングのバックオーダーの解消は進まず、収益を上げることができずにいる。 キャッシュフローが厳しい中、部品大手の業績不振により、救済合併が株式交換ですすめられている。 米ボーイング、スピリットを47億ドルで買収へ全額株式交換でBy ロイター編集2024年7月1日午後 2:47 GMT+91日前更新 米航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabは1日、経営難の米航空機部品大手スピリット・エアロシステムズ(SPR.N), opens new tabを47億ドルで買収すると発表した。全額を株式交換方式(1株当たり37.25ドル)で行う。 両社は数カ月にわたり協議を続けていた。 ボーイングによると、取引総額はスピリットの最終的な純負債を含めて約83億ドルに上る。 ボーイングのスピリット買収に伴い、スピリットの顧客でもある欧州航空機大手エアバス(AIR.PA), opens new tabは1日、米国、北アイルランド、フランス、モロッコにあるスピリットの4工場の中核業務などを引き継ぐと発表した。 ― 引用終わり ― 6月26日、ボーイングは、CAACによる審査で数週間中止されていた旅客機の中国への納入を近く再開すると報じられた。 旅客機B787とB777は数日中に納入される見通しで、B737MAXの納入は早ければ来月再開する予定。 6月27日、米運輸安全委員会(NTSB)は、ボーイングが1月5日に発生した737MAXの飛行中、胴体に穴が開いた事故に関する調査の未公開情報をメディアに提供し、事故原因を推測したことはNTSBの調査規定の「あからさまな違反」とし、司法省に報告すると明らかにした。 ボーイングはFAA(連邦航空局)やNTSBの活動を阻害するようなことばかりしている。 軍用機部門があるから倒産することはないと、たかをくくっているように映る。 米司法省は、2018年と2019年に起きた737MAXの墜落事故を巡り、米ボーイング社を詐欺罪で刑事告訴するとともに、同社に対し有罪を認めるか裁判で争うか選択を迫る方針であると報じられた。 米検察当局、司法省にボーイングに対する刑事訴追を勧告-報道Susanne Barton2024年6月24日 10:21 JST→ 司法省は5月、ボーイングが訴追延期合意に違反と判断→ 訴追延期合意の1年延長や新たに厳しい条件提案の可能性も 米検察当局は、ボーイングが2件の墜落事故を巡る訴追延期合意(DPA)に基づく義務に違反したとして、刑事訴追するよう司法省高官に勧告した。ロイター通信が、この件に詳しい匿名の2人の関係者の話として報じた。 関係者は、司法省当局者がどのような刑事責任を検討しているかは明らかにしていない。 司法省は5月、346人が死亡した2018年と19年の2件の737MAX墜落事故後にボーイングが同省と結んだ21年のDPAに違反したと判断した。ボーイングは司法省の見解を否定している。司法省は刑事責任を問う場合、どのような処分にするかを7月7日までに決定する。 ― 引用終わり ―
2024年07月11日
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ORC(オリエンタルエアブリッジ)のDHC-8-201「JA803B」が6月30日をもって全機退役となる。 ボルバルディアDHC-8ダッシュ8は、デ・ハビランド・カナダが開発した双発ターボプロップ旅客機。初飛行は1983年6月20日。 ダッシュ8シリーズには、37席から40席仕様のDHC-8-100、新エンジンを搭載したDHC-8-200、50席から56席仕様のDHC-8-300がある。 ボンバルディアが開発したDHC-800シリーズの改良型はDHC-8-400、 ボンバルディアDHC-8-200/Q200は、デ・ハビランド・カナダが開発した双発ターボプロップ旅客機でDHC-8シリーズのDHC-8-100に、性能を改善したプラット・アンド・ホイットニーにPW123エンジンを搭載した改良型。 プロトタイプの初飛行は、ボンバルディアとなってからの1994年11月8日。全長は22.25m、最大座席数は39席。主翼は高翼配置で、主脚はエンジンナセルの後部に収納される。 日本では、オリエンタルエアブリッジ(ORC)が運用している。世界では、ロシアのオーロラ航空や、オーストラリアのカンタス航空グループのイースタン・オーストラリア・エアラインズ、アメリカのホライゾン航空などが運用している。 Q(Quiet Series)は1996年以降に生産されたダッシュ8シリーズの騒音・振動抑制装置が装備された低騒音型。 「日本じゃここでしか乗れないレア旅客機」ついに退役! 長崎ORCの元主力機、ラストフライトへ…どの路線?乗りものニュース 2024年6月20日 15時12分よく頑張った!6月30日の壱岐→長崎がラスト 長崎を拠点とする地域航空会社、ORC(オリエンタルエアブリッジ)が、「DHC-8-201」の3号機「JA803B」を2024年6月30日のフライトをもって定期旅客便が退役させると発表しました。これにより、2001年から同社の主力機だったDHC-8-201型が、全て退役することになります。 商業運航最終日は長崎~対馬、五島福江、壱岐を3往復。最終便はORC44便(壱岐16時40分発→長崎17時10分着)を予定しています。同社は退役の理由について「構造的な寿命と既に製造中止となっている機種」とし、「約23年の長きに亘り、弊社発展の立役者として活躍した同型式機を、お客様や地域の皆さまにご搭乗いただきましたことに心より感謝申し上げます。今後はATR42-600型機を主力とし、安全で快適なフライトを提供して参ります」としています。 DHC-8-201はANAウイングスやRAC(琉球エアーコミューター。カーゴコンビ型)で運航されているDHC8-Q400シリーズとの姉妹機にあたり、Q400より小型なモデルです。同社の機体では39席の乗客を収容できます。 ― 引用終わり ― ボルバルディアDHC-8ダッシュ8シリーズのDHC-8-400/Q400は、デ・ハビランド・カナダが開発したDHC-8をベースに、ボンバルディア・エアロスペースが改良した機体。日本では、ANAウイングスやRACが運用している。 DHC-8/Qシリーズ最大の機体で、全長は32.81m、最大座席数は78席。6枚ブレードのプロペラにより、低回転でも必要な出力を得ることができる。 巡航速度は、ターボプロップ機としては高速の時速約700km/hで飛行できる。機体から音波を出し、機内に入るプロペラによる騒音や振動を小さくする「NVS(Noise and Vibration Suppression)」が装備され、ボンバルディアが手がけるリージョナルジェット機のCRJシリーズより騒音値が低い。 2023年11月1日、ANAのDHC-8-400型機が就航20周年を迎えた。 下記のサイトで、DHC-8-400型機の魅力や、ANAグループ社員の想いが紹介されている。 ANA 公式サイト DHC-8-400就航20周年記念サイト /ANAグループ企業情報
2024年06月30日
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「空飛ぶクルマ」を開発する株式会社SkyDriveは、2025年大阪・関西万博『未来社会ショーケース事業出展』の、会場内ポート及び会場外ポートをつなぐ2地点間での空飛ぶクルマの運航の実施を目指し、運航に係る事業者に選定された。選定時には、航路や飛行頻度、機体の稼働台数、サービス提供価格等の詳細は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会を含む関係者の方々と、順次協議、決定すると発表された。 2024年6月14日、2025年大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の運航事業者に選ばれている新興企業「スカイドライブ」は、万博会場で旅客を乗せて飛行する商用運航を断念すると発表した。 万博で「空飛ぶクルマ」を運航すると宣言した4社のうち、同社と丸紅の2社が乗客を乗せないデモ飛行を行うこととなった。 「空飛ぶクルマ」万博商用運航を断念時事通信 2024年6月15日 12時5分 2025年大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の運航事業者に選ばれていた新興企業スカイドライブは15日までに、万博で客を乗せて飛ばす商用運航を断念すると発表。 ― 引用終わり ― 万博全体は新しいモノゴトに積極的に取組む経済産業省がすすめる。 飛行機のテスト飛行にも制約を課す航空法は国土交通省が司る。今後のことがあるので、商用運航を断念した理由が明かされるのはSKYDRIVEの関係者が空の関係の業務から離れた後のこととなる。 後追いニッポンは企業のせいばかりではない。過去に実績のないモノゴトは既存の法令で規制される。 とかく新しモノゴトのリスクばかり考えるお役所のことだから、新たな運送手段の空飛ぶクルマの商用化・実用化の道は、確実に遠のいたとみてよいだろう。 公式サイトSKYDRIVE 万博の公式サイトには、空飛ぶクルマについての夢や華々しさは「空の移動革命?!」ぐらいか。愚弟的な取り組みはこれからという冷静な記述がある。 EXPO2025 大阪・関西万博公式サイトSmart Mobility ExpoAdvanced Air Mobility空飛ぶクルマ 空の移動革命?!次世代の空の移動手段 会場内北西部に位置する「モビリティエクスペリエンス」では、会場内ポート運営協賛者のオリックス株式会社が会場内ポートの準備を進めています。 空飛ぶクルマの運航事業者は、会場内ポートと会場外ポートをつなぐ2地点間運航の実現を目指し準備中。 自治体や国の協力も得ながら関係者が一丸となって具体的な取り組みを進めています。 今後の発表をご期待ください。 ― 引用終わり ― 役所は多くの省庁が集まって、自分の管轄で責任を取るような事態にならないよう検討する。 それは万博を盛り上げる気持ちとは別に存在する。実生活に関わるような画期的な事態は生じない構造となっている。 内閣官房 公式サイト大阪・関西万博の開催に係る関係府省庁連絡会議
2024年06月24日
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2023年5月26日、中国産大型ジェット旅客機・COMAC(中国商用飛機)・C919が中国東方航空にて最初の商業運航を行った。 2023年9月26日、ブルネイの新興航空会社「ギャロップエア」は、ARJ21型機およびC919型機を導入すると発表した。内訳はARJ21旅客型15機(うち貨物型3機、ARJ21ビジネスジェット1機、ARJ21医療型1機)、C919型15機の合計30機。C919の導入について、中国国外の航空会社が表明するのは初。 2024年6月1日、東方航空は、C919香港から上海に向けてチャーター便として運航した。C919による初の中国大陸部外への商業飛行となった。 CAMAC・C919は、2025年中のEASA(欧州州航空安全機関)の耐空証明取得を目指している。旅客機として完成しても、FAAやEASAの耐空証明を取得しなければ、欧米の空を飛ぶことができないので、国際市場に向けて広く売り込むことは不可能とされる。 2024年6月4日、中国産リージョナルジェットCOMAC・ARJ21がインドネシアに到着。初の人民元建て越境決済とのこと。 インドネシアなど国内で飛ぶ分には、インドネシアなど当該当局の許認可で十分。 初の人民元建て越境決済の国産ARJ21機がインドネシアに到着―中国Record China 2024年6月4日 中国飛行機リース集団がインドネシアの航空会社トランスヌサに引き渡す中国産ジェット旅客機ARJ21の3機目が5月31日、インドネシアの首都ジャカルタに到着した。中国の国産航空機にとって初めての人民元建て越境決済取引となる。 同機はリース輸出方式でトランスヌサに引き渡される。同社はこの取り引きの購入・リースのプロセスですべて人民元建て決済を使用し、リース料支払いは中国内外の中国資本金融機関により国境を越えて連動して決済されるという。 トランスヌサはARJ21機にとって初の海外ユーザー。2023年4月にトランスヌサの保有機となったARJ21機が初の商用運航をスタートした。これまで1年にわたりインドネシアで安定した運営が行われ、安全記録は良好な状態が続いている。(提供/人民網日本語版・編集/KS) ― 引用終わり ― トランスヌサは、2005年に設立したインドネシア・ジャカルタのスカルノハッタ国際空港を拠点にしているLCC。 2024年4月、パティムラ国際空港(マルク州アンボン)とサムラトゥランギ国際空港(北スラウェシ州マナド)発着便と、ソロン空港(南西パプア州ソロン)とパティムラ国際空港発着便にトランスヌサ航空のCOMAC・ARJ21-700が新たに就航している。 ■ARJ21 COMAC・ARJ21は2008年11月28日初飛行。 2016年6月28日、商業飛行開始。 2018年5月23日、量産型初号機が初飛行。 2022年12月18日、インドネシアのトランスヌサ航空にARJ21を納入したことを発表。 2023年11月24日、中国南方航空が運航したCZ3892便(広州/掲陽潮汕線)で、ARJ21型機の累計乗客数が1,000万人を突破したとCOMACが発表した。 ARJ21の開発にあたっては、ウクライナのアントノフがウィングレットを備えた後退角25°の超臨界翼を設計、構造体強度の幾何学的定量や積分解析をサポートしたとされる。 マクドネル・ダグラスのMD-90シリーズよろしく機体後部に搭載された双発のエンジンは、ゼネラル・エレクトリック CF34-10A。 COMAC ARJ21は、中華人民共和国で2007年に生産を開始した地域路線用の小型ジェット旅客機である。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』概 要 ARJとは発達型地域ジェットの略称であり、計画遂行は中国商用飛機有限公司 (COMAC) が担当する。なお当機は中国が自主開発する初めてのジェット旅客機(実験的な上海Y-10ジェット機は除く)である。一機当たりの値段は2700万~2900万ドル。「ARJ21」は現在、中国国内需要だけで数百機以上の注文を受けている。なお中国において当形式の愛称は"翔鳳"(英語: Flying Phoenix)という。 この計画はエンジン生産のGE・アビエーションやフライ・バイ・ワイヤシステムのハネウェル・エアロスペースやアビオニクス生産のロックウェル・コリンズ等を含むヨーロッパとアメリカ合衆国の主要な19社が開発を支援する。 2008年11月28日、上海大場空港で初めての試験飛行を行ない、62分間飛行した後無事着陸した。2009年7月1日には2号機の試験飛行を実施し、1号機と同様62分間飛行した後実験は無事終了した。2009年7月15日、1号機が上海から西安まで初の都市間飛行を実施した。 2017年10月26日、三番目のARJ21飛行機を成都航空へ引き渡した。 ― 引用終わり ― 開発費に見合うと思われる国内市場を背景としながらも、ライセンス生産したマクドネル・ダグラスMD-90の製造ラインを用いるなどARJ21の開発・製造は、手堅い手法でまとめられている。 オールジャパンなどと空騒ぎを繰り返し500億円超の公費を投じ、開発段階でミュージアムまで作った末、米・FAAの型式証明(TC)を取ることができず、2023年2月に開発を断念した、三菱航空機のMRJ改めMSJと対照的だ。
2024年06月12日
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国産ジェット旅客機、MRJ 改め MSJ (Mitsubishi SpaceJet)は、国産、オールジャパンにこだわったところから大きな間違いが始まった。 膨大な開発費を擁するジェット旅客機は、北米の空を飛べなければ投じた費用の回収が覚束ない。 北米の空を飛ぶために必要な米FAA(連邦航空局)の型式認証を得る目途が立たなかった。 官民挙げてのバカ騒ぎを経て投じた500億円公的資金は「空の藻屑」と化した。 公的資金投入を推進した経済産業省は検証委員会でMSJ実用化失敗の要因をまとめた。 1. 安全認証プロセスの理解・経験不足 2. 海外サプライヤー対応の経験不足 3. 市場環境 想定から外れる 4. 政府の支援・取り組みのあり方 MSJ 失敗の教訓を踏まえて今後の航空機開発に向けては、国際連携や官民によるリスク分散が重要、国内外の企業や研究機関が連携する枠組みを作り、開発力を高めていくべきだと指摘した。 小型ジェット旅客機の成功例であるホンダジェットは、試験飛行を実施しやすい米国で開発し、エンジンについては実績のあるGEとリスク分担した。 2035年以降、ハイブリッドや水素エンジンなど次世代の旅客機の事業化を目指し、機体やエンジン、装備品で国際的な共同開発を追求するとしている。 実用化に不可欠な認証を得るプロセスの理解と経験不足、海外サプライヤー対応の経験不足などが指摘されたが、それらを解決する方法は提示されなかった。 にも関わらず、経済産業省では早くも次の旅客機開発に再び巨額予算を投じることなった。経済産業省は、三菱重工業が国産初のジェット旅客機の開発から撤退した経緯を踏まえ、今後、航空機産業が目指すべき新たな戦略案を取りまとめ公表するという。 一方、開発にあたり試験飛行などを管掌する国土交通省は、開発期間の長期化、国産ジェット旅客機のFAA認証が得られなかったことについて何の責任も感じていない。 このまま日本ベース、日本中心の開発を続けたら再度FAAの認証取得に失敗する空気が濃厚。 早くも号令「国産旅客機つくります」…できるの? 国費大投入「MSJ」失敗から見る日本の“欠点”とは乗りものニュース 2024年5月13日 … (略) …MSJには 500億円の公的資金が 2023年、「MSJ(Mitsubishi SpaceJet・旧称MRJ)」と呼ばれる三菱製国産ジェット機の開発中止が発表されましたが、2024年、経済産業省では早くも次の旅 認証プロセスに絞ってみると、つまずいてしまったのは日本の航空法と航空行政が欧米とは比較にならないほど遅れていることに起因すると考えられます。 航空機の安全基準と認証基準は航空法やそれに付帯する施行規則や通達などで定義されています。主要国間においては、航空法や航空機の安全基準、パイロットの資格などを国際的に標準化する努力が続けられてきました。 旅客機先進国ともいえるFAA(アメリカ連邦航空局)とEASA(欧州航空安全委員会)は、そうした規則全般の相互認証と標準化をかなり深いレベルまで実践しています。これはそう簡単に実現できるような作業ではないことから、2機関双方が多くの専門家と大変な労力を投入して進めてきたものです。そのため、FAAとEASAが合意して導入したルールは事実上の世界基準となっています。 ちゃんと欧米以外にも「基準に沿って旅客機を実用化」した国はある そして、そのFAA・EASAの世界基準化に遅れる事なく、それを自国に導入してきたのがブラジルです。今や米ボーイング・欧州エアバスに続く第3の航空機メーカーにまで成長したエンブラエルがブラジルで生まれた土壌がそこにあります。 世界では互いに航空法などを標準化して相互に認め合う「BASA」という二国間合意を締結する動きがあります。日本はアメリカなどいくつかの主要国とBASAを締結、もしくは締結に向けて作業を行う事で合意しています。 しかしこのBASAは単に合意しただけでは全く無意味で、そこから双方が綿密なすり合わせと検討を重ねてルールの共通化と相互承認を実現していく必要があります。日本ではその部分の作業が思うように進んでいないのです。 アメリカとは2009年に合意した後、その適用範囲の拡大に向けた作業が行われていたようですが、MSJの開発失敗までの経緯で露呈したことは、FAAと国土交通省航空局の間ですり合わせが進んでいないことでした。三菱MRJ(当時)では開発中、途中でボーイングがコンサルタントとして参加しましたが、数百か所にも及ぶ設計変更が必要と指摘した――という記録があるほどです。 筆者は、これには国交省の組織的問題が関係していると分析しています。 まず、国交省の作業があまりにも遅過ぎるので、結果として日本では航空法の改訂どころか、大臣通達の変更でさえ信じがたい年月を要します。そのため、やっと国内規則を改訂しても、その時には世界ではさらに進んだルールができてしまう――この繰り返しなのです。たとえば自機の位置を緯度経度の座標情報を含んだ信号で、周囲にいる他の航空機に発信するシステム「ADS-B」の制度化などがこれにあたります。 なぜここまで作業に時間を要するのでしょうか。それは日本の役所特有の人事制度と官僚の習性があると筆者は考えています。 ― 引用終わり ― 国産旅客機の失敗は、採算性確保と型式証明取得が原因。 2つの課題をクリアしないまま、オールジャパンで取り組んだところで再び失敗することは目に見えている。高度な技術が用いられることが多い軍用機の採算性の認識は低い。 技術的に飛べる機体は作ることができても採算性の問題がクリアできる保証はない。
2024年06月01日
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新明和の飛行艇を相似形で大きくしたような中国の大型飛行艇AG600が夜間飛行試験に成功したとのこと。 不法占拠がすすむ島嶼防衛・維持の要ともなりうる機種と考えると外洋での離着水性能が使い勝手を大きく左右する勝負どころ。夜間飛行試験は全天候性の重要な要素だが、飛行艇だけに必須の能力ではない。 海洋調査、偵察機、哨戒機としては、離着水性能とともに、夜間、荒天などの飛行性能は重要点の一つと思われる。 国産大型水陸両用機AG600の初の夜間飛行試験に成功―中国Record China 2024年5月13日 陝西省蒲城県にある国家民生用航空機試験飛行拠点でこのほど、中国が独自に研究開発した大型水陸両用機のAG600(通称:鯤竜)の夜間飛行試験が初めて行われた。夜間の飛行試験では、主に機体の照明システムの検証が行われた。検証の結果、照明システムは、夜間において、パイロットが必要とする十分の明るさの照明を提供すると同時に、眩しさ、反射光、ビネッティング、直射光などは発生しないことが確認された。これは、AG600が夜間飛行の能力を備えていることを確認する重要なステップとなった。環球網が伝えた。 太陽が沈む前に離陸したAG600は数時間の飛行を経て、試験飛行任務を無事に終え、午後10時に安全に着陸した。試験の過程において、計9回の連続離着陸が行われた。5回目の離着陸以降、満足できる評価が得られたという。今回の夜間飛行の検証が成功したことで、安全に夜間飛行できることが確認されたほか、その使用範囲を一層拡大し、そして全天候試験飛行を実施する上で、貴重なデータが得られ、経験を積むことができた。 ― 引用終わり ― AG600救難機タイプは、最大12時間の滞空、航続距離は4,500km、2m以上の波に対応した着水能力を有し、最大50名を収容可能とされる。 WJ-6 ターボプロップエンジンは、3,805 kW (5,103 hp)×4基で、ロシア・イーウチェンコ設計局のライセンス生産。 救難以外にも、改造により空中消火、海洋調査などへの対応することができるとされる。 AG600諸元 定員: 50名 全長×全幅×全高:37.0m×12.1m×38.8m 空虚重量: 32,000kg 最大離陸重量: 53,500kg 新明和のUS-2は、公称で波高3mの海へ着水、50 - 53ノット(時速約90km)で離水可能。現代の飛行艇として世界一と思われる。AG600は計画当初US-2並みの波高3mでの着水を目指していたが、早々に断念したようだ。早期に実用化を目指すなら、賢い選択と言える。 飛行艇のニーズは世界に幅広くある。国産飛行艇のUS-2が売れないのは、あまりに価格が高すぎるため。同様の離着水性能を持つPS-1やUS-1なら安く売ることができそうだが、製造ラインが存在しない。 高機能高性能だけでは売れない点は、日本の家電業界と同様。
2024年05月23日
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2008年、三菱重工業は、国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の事業化を決定。国からもおよそ500億円の支援を受けて開発を進めた。試験飛行は成功したものの、最大市場である米国のFAA(米・連邦航空局)の型式認定が受けられず当初2013年だった納入時期は6回延期された。最終的に開発を断念、2023年2月、完全撤退を発表した。 投じた開発費は約1兆円、経済産業省からの支援は500億円。 2024年3月27日、三菱重工業が国産初のジェット旅客機の開発から撤退した経験を踏まえ、日本政府は2035年以降、識者会議で示した航空機の産業戦略案を踏まえた、次世代の旅客機開発を目指す新たな産業戦略案をとりまとめた。 2024年4月1日、三菱重工業は、国産ジェット旅客機 MSJ(三菱スペースジェット、旧MRJ)の開発を担った旧三菱航空機が3月31日付で解散したと発表した。昨年に「MSJ資産管理」に社名変更していた。 国産旅客機、再開発支援へ経産省、複数社で35年めど共同通信 2024年3月27日 13時36分 経済産業省が、民間企業による次世代の旅客機開発を支援する方針であることが27日、分かった。国産初の小型ジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)が開発中止となった経緯を踏まえ、2035年ごろをめどとして複数の社による開発を目指す。次世代機の再開発を含めた航空分野の脱炭素に向け、今後約10年にわたり官民で5兆円程度を投資する計画だ。 航空機産業に関する有識者会議を同日午後に開き、次世代機の開発など新たな戦略を策定する。新戦略では、ジェットエンジンを使用するジェット機ではなく、脱炭素に向けた需要を踏まえて水素などを動力とする機体を想定している。 機内に通路が1本しかない単通路機の需要がアジア地域で増えていることなどから、国内に最終組立工場を設置したり、整備拠点を拡充したりすることを目指す。機体やエンジン、装備品などで日本の技術や実績を活用する考えだ。 ― 引用終わり ― 旅客機の動力のカーボンニュートラルは、e-Fuel利用、蓄電池+電気モーター、ハイブリッド、水素エンジン、水素燃料電池など幅広く検討され、研究開発がすすめられている。 「国産」の名に酔い痴れ、尊大な対応で失敗したMSJの轍を踏むことなく、米国FAAの型式認証を得ることを目標に、次世代旅客機を開発することだろう。 三菱重工のジェット子会社解散3月末、資産処理にめど共同通信 2024年4月1日 11時52分 三菱重工業は1日、事業撤退した国産ジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)を巡り、開発を担った子会社の旧三菱航空機(愛知県豊山町)が3月31日付で解散したと発表した。大半の資産の処理にめどが付いたためとしている。昨年4月に「MSJ資産管理」に社名変更していた。 三菱重工グループの業績に影響はない見通しという。今後、残る清算手続きを進める。 ― 引用終わり ―
2024年04月11日
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ボーイング737MAXシリーズは、ボーイング社が製造しているロングセラー ナローボディー旅客機、ボーイング737の第4世代の小型ジェット旅客機。 エアバスA320NEOに対抗するため、経済性を向上させるべく先代の737NG( ネクストジェネレーション)シリーズで搭載されているCFM56エンジンを、CFMインターナショナルが開発した燃費の良いLEAP-1Bエンジンに換装するほか、機体のデザインにも手を加えた。 2017年5月、737MAX8 運用開始。2018年3月、737MAX9 運用開始。 2018年10月、2019年3月に立て続けに発生した事故とMAXシリーズ特有の操縦系統に起因する要因により運航停止となった。 2020年1月、大量の発注があるにも関わらず737MAXシリーズは生産を停止。 2020年5月27日、737MAXの生産を再開。 運用開始前から引く手あまたのB737MAXシリーズであるが、トラブルが連発している。 また737MAX7、MAX10のFAAによる型式認証の時期の目途はたっていない。 そして2023年12月28日、ボーイングは、737MAXの方向舵制御システムのボルトの緩みが生じている可能性を点検するよう各航空会社に要請していると発表した。 米ボーイング737増産計画2カ月後ずれ示唆=関係筋ロイター 2023年12月8日 米航空機大手ボーイングが主力単通路機「737」の増産計画について、当初の予想より2カ月ほど遅れることをサプライヤーに示唆したと複数の関係者が明らかにした。 ― 引用終わり ― B737MAX8の事故発生、飛行停止措置があったことなどから、FAAは派生型においても型式認証に慎重な姿勢を見せている。 ボーイング737MAX7の認証、「具体的な日程ない」=航空局ロイター 2023年12月20日 米連邦航空局(FAA)のマイケル・ウィテカー長官は19日、ロイターに対し、ボーイングの小型機「737MAX7」の型式認証について「具体的な日程」は定まっていないと述べた。同社自体は先に、年内に認証されるとの見通しを示していた。 長官は、「われわれが必要とする全てのデータが出そろい、それが安全であれば」FAAは認証すると説明。「問題への取り組みが行われており、それは続く」と述べた。 2018年と19年に起こった737MAXの墜落事故2件を受け、FAAは「警戒レベルを引き上げた」とも語った。 ボーイングは、見通しが変化したかどうかについてはコメントせず、FAAに従うとした。 同社幹部らは10月、日程に変化はないと述べていた。同社は「737MAX10」についても認証を待っている。 ― 引用終わり ― MAXシリーズ最大の 737 MAX 10 は全長 43 .8m、最大 230 人の乗客を運ぶことができる。 MAX10の実現にあたり、ボーイングは 737MAX の機体にいくつかの大幅な変更を加える必要があった。 機体の延長に伴い、テール ストライクのリスクを増やさない方策が求められた。 MAX10の主着陸装置は、展開すると高さが増し、737 MAX ファミリーの他の航空機と同じサイズに格納できるよう改修された。 この変更により、着陸時または離陸時の機体の高さを 40 cm 増加させることができ、テール ストライクについてのセーフティマージンが増えた。 また、飛行機の尾部に装備され、着陸と離陸時に作動するテールストライク防止システムにより、迎角の急激な変化によって飛行機の尾部全体が傷つくのを防いでいる。 改造範囲が広い737MAX10は、FAAの認証が長引く可能性がある。MAX10は2019年11月にロールアウト。737-8-MAXによる2件の事故による運航停止などの影響を受け、初飛行は2021年6月となった。 日本ではスカイマークが2026年度以降に2機の導入を予定している。 そして方向陀制御システムのボルトの緩み。 ボーイング、737MAX点検を航空各社に要請ボルト緩みの恐れロイター 2023年12月29日 米連邦航空局(FAA)は28日、米ボーイングが主力旅客機「737MAX」について、方向舵制御システムのボルトの緩みが生じている可能性を点検するよう各航空会社に要請していると発表した。 FAAによると、国際線運航会社が整備中にナットがなくなったボルトを発見したことを受け、ボーイングは各社に点検を呼びかけた。また、ナットが適切に締め付けられていない未納機も新たに確認されたという。 FAAは、737MAXを巡る状況を「注意深く監視」しており、さらなる問題が発見された場合には追加措置を検討するとした。 ― 引用終わり ―
2024年01月13日
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日本航空(JAL)が導入する長距離国際線向け新型主力機「エアバスA350-1000」の客室仕様が10月2日に発表された。 A350-1000は、同社が2019年から国内幹線向けに導入を進めているA350-900の胴体延長タイプ。 JALはA350シリーズを、今後のフラッグシップに据える計画で、国内線用の-900では、全席個人モニター、USBポート、電源コンセントを備え、共用部分を含めて新たな客室設備が導入された。 JALのA350-1000は、2023年冬季に羽田~ニューヨーク線でデビューを予定している。JALはA350-1000を13機が導入する予定。 超斬新! JALの新「ビジネスクラス」その全容とは JAL初の扉付きビジネス新主力機A350-1000に搭載2023年10月2日 乗りものニュース 手荷物棚頭にありません!イヤホンもいりません!年内就航の「A350-1000」に JAL(日本航空)が約20年ぶりに導入する、国際線新フラッグシップ「エアバスA350-1000」。この客室仕様が2023年10月2日に発表されました。目玉となる「ビジネスクラス」は54席で、同社としては初の扉を設けプライバシー性を確保しつつ、座席上の収納棚は窓側のみの配置とし、座席内にもスペースを設置するなどの工夫が見られます。 シート配置は横1-2-1列で、シートスペックは以下の通り。・個室の壁高:約132cm(52インチ)・シートピッチ(前後間隔):約130cm(51インチ)・座席幅:最大約56cm(22インチ)・ベッド長:最大約198cm(78インチ)・個人用画面サイズ: 24インチ(4K対応) ベッドモードは足元まで広く、体圧分散構造のクッションで快適な寝心地を実現したとのこと。ヘッドレストのリクライニング機能で、寝ながら快適に機内エンターテインメントも視聴可能とのことで、機内エンターテインメントシステムには、さらに上位クラスの「ファーストクラス」と同じく、世界で初めてとなるヘッドレスト内蔵スピーカーを導入します。 ー 引用終わり ー エアバスA350は、ボーイングB787より大きな機体サイズと新技術の積極採用という点から見てB787、現在優勢なB777シリーズの市場にも対抗できる機体を目指したものとなっていた。 エアバスA350にするか、ボーイングB787拡張機種とB777Xの選択でJALが最終的に選んだのは、これまで取引のなかったエアバスだった。 JALの植木義晴社長は、「当社の要望にA350が一番マッチした。具体的に言うと、安全性、品質、サポートなどを含めた経済性、既存機の更新時期。その4点を判断基準として考えた結果だ」と選定理由を説明した。 JALはA350-900を主に国内幹線で16機使用している。エンジンはロールス・ロイス トレントXWB。 エアバス「A350」、乗ってわかったその実力ボーイング「777」の対抗機が日本で初飛行鳥海 高太朗 : 航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師2014/11/23 東洋経済 ONLINE 「静かだった」――。参加者のほとんどが、こう口をそろえた。 11月20日、東京・羽田空港。前日、日本の地に初めて降り立った欧州エアバスの最新鋭大型旅客機「A350」が報道陣などに初公開され、デモフライト(遊覧フライト)も実施された。遊覧フライトには報道関係者をはじめとして、A350を大量発注している日本航空(JAL)関係者や招待客などが参加。筆者も搭乗した。 A350は座席数300前後で、JALは長距離国際線などを中心にで飛ばしている米ボーイングの大型機「777」の後継と位置づけている。エアバスはA350初号機を、カタール航空へ12月にも納入。カタール航空が世界の航空会社で初めて導入するローンチカスタマーになる予定だ。国内ではJALが確定で31機、オプション25機を加えた56機を発注し、JALのA350初号機は2019年に納入される見通し。エアバスは2014年10月末で世界39の航空会社から750機を受注している。 ー 引用終わり ー A350の特徴・真円の胴体断面から太いダブル・バブル断面に転向。 これによりロッキード L-1011 トライスターと等しいエコノミークラスは9列配置が可能となった。 ダブル・バブル構造とすることで胴体下半分はLD3コンテナが二列積載できる最小限の断面に絞られ、機体重量の軽減に寄与した。・全複合材製の高効率な主翼の採用。・B787より多い座席数、大きな搭載量の実現。
2023年10月09日
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Hondaの航空機事業子会社ホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company 以下、HACI)は、2021年に発表したコンセプト機、「HondaJet 2600 Concept」をベースにした新型小型ビジネスジェット機の2028年に向けた製品化を決定した。 Honda独自の技術である主翼上面エンジン配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体をさらに進化させ、最大11名の乗員・乗客が搭乗可能。 最大のウリは、ライトジェット機として世界で初めてノンストップでのアメリカ大陸横断を可能となること。さらに、 パイロット1名での運用を想定し、広いキャビン空間と優れた静粛性を実現するという。 新型「ホンダジェット」現行からどう進化? ”原案”から探る全容 「大家族で米横断」可能に!?2023年6月17日 乗りものニュース … (略) … 「米国全土をノンストップで大陸横断飛行できる世界初の軽量ジェット機」 Hondaの航空機事業子会社の米国ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)が、新型の小型ジェット機を製品化します。これまで同社は「ホンダジェット(HondaJet)」シリーズを発売し、非常に好調な売れ行きを獲得してきました。新型機は既存機と比べて、どのような違いがあるのでしょうか。 新型機と既存機とのもっとも大きな違いは、機体のサイズです。新型機は大型化が図られており、それを同社は「1クラス上のライトジェット機カテゴリーへの参入」と表現しています。既存の「ホンダジェット」シリーズは8人乗りでしたが、新型機は最大11人乗り(乗客は9~10名)になるといいます。 胴体設計は同シリーズの特徴である主翼上面に設置されたエンジン配置などをさらに進化させるとのこと。航続距離はロサンゼルス~ニューヨークもカバーできる2625マイル(約4862km)。「米国全土をノンストップで大陸横断飛行できる世界初の軽量ジェット機」として設計するといいます。また、パイロットひとりでの運用にも対応できるように設計され、燃費効率の向上も図られるとしています。 この新型「ホンダジェット」は、2021年に開催された「NBAA ビジネス アビエーション コンベンション & エキシビション (NBAA-BACE)」で初披露されたコンセプト案を具現化したもの。当時の藤野道格CEO(最高経営責任者)は「これまでのホンダジェットとは異なるセグメントに向けた新機種コンセプト機を、市場ニーズ検証のため展示しました」とコメントしていましたが、先述した新型機のスペックも、そのとき発表されたものと合致します。 「NBAA-BACE」設計案では、機体の全長が約17.6m(既存機は約13m)、全幅が約17.0m(既存機は約12.1m)とされていました。同社は新型機の設計について、「最終段階にまとめており、製造作業も進行中」と発表していますが、先述のとおり当時のコンセプト案と類似点も非常に多いことから、機体の大きさも近しいものになると予想されます。 この新型機は、実用化に不可欠な承認である「型式証明」を、2028年に取得する予定です。製品化後は、現在の主力モデル「ホンダジェット・エリートII」と並行して販売される見込みです。 ― 引用終わり ― 新型ビジネスジェット機の仕様エンジン:Williams FJ44-4Cアビオニクス:Garmin G3000最大定員:乗員1名+乗客10名または乗員2名+乗客9名航続距離:2,625 ノーティカルマイル最大巡航速度:450 ノット最大運用高度:47,000フィート
2023年07月19日
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ロシアは、石油・ガスをはじめとする資源・エネルギーに偏重した産業構造から脱却し、経済近代化、イノベーション化をキーワードに産業政策をすすめてきた。 とりわけ航空機産業の育成は、最優先とされてきた。国策として軍需産業や宇宙開発を推進していたソ連時代の名残で、ロシアの軍用機にはいまだに高い国際競争力がある。プーチン政権は、その遺産を活かしながら、民間航空機部門の再興を目指した。 ロシア、中国は欧米の寡占状態を突き崩すべく中型旅客機を製造した。 両国ともジェット・エンジンの耐久性の低いことに定評があり、国産エンジンでは自国民も乗りたがらないと前評判がたった。 偉大なるソ連邦の復活を目論むプーチン大統領によるウクライナ侵略戦争で、ロシアに対する国際的経済制裁が発動。 ロシアは西側の経済制裁に伴いリース中のボーイング機、エアバス機を接収した。エンジン、降着関連装置などの部品が入らないので同種の他の機体の部品を流用する共食い整備が横行していると考えられている。降着関連装置については国産化しているとの噂もある。 ロシア国産の機体についても、既存の海外製エンジンは補修部品の入手が困難となり、別のエンジンの部品を利用して整備する「共食い整備」が横行していたはずだ。 新型ジェット・エンジンの共同開発、部品の入手はさらに困難となり、SSJ(スホーイ・スーパージェット)は国産エンジンを搭載することになった。 “共食い” 終わるか? ロシア旅客機「スホーイスーパージェット」今秋から国産エンジンへ乗りものニュース編集部 2023年6月24日 乗りものニュースウクライナ侵攻に伴う禁輸措置で換装へ ロシア国営のタス通信は2023年6月20日、UAC(ユナイテッド・エアクラフト・コーポレーション)が開発した「SSJ(スホーイ・スーパージェット)100」について、新型の国産エンジンPD-8を搭載した新モデルが今年秋からテストを開始する予定であると明らかにしました。 SSJは座席数68から100程度の、通路が中央1本のみとなっている、いわゆるナローボディといわれる双発タイプの旅客機です。エンジンはフランスとロシアの合弁企業であるパワージェットが開発生産する「SaM146」ターボファンエンジンを搭載していましたが、2022年2月に始まったウクライナ侵攻で、フランスを始めとした西側各国がロシアに対して精密機器などの禁輸措置を発動したため、新造機にこのエンジンを搭載するだけでなく、既存機のエンジン整備についても部品供給が難しくなっていました。 一部報道によると、SaM146の構成部品の中でもアメリカ製のイグナイタープラグと、フランス製の燃料フィルターが問題視されたとのこと。そこで、UACは自国内で開発した別エンジンをSSJに搭載することを模索しており、このたびのエンジン換装に至った模様です。 ― 引用終わり ― ジェット・エンジンは大柄だが精密機械であり、少々部品の材質、形状を変更しただけでも、性能、耐久性など様々な面に影響が出る可能性がある。ということで性能、耐久性、経済性の低下に両目をつぶって、国産エンジンへの換装となったのだろう。 最大210席のツポレフTu204、最大212席のイルクートMC21などは、エンジンについてどうしているのだろうか。 ロシアに中型旅客機にSSJがあれば、中国にはCOMAC C919がある。 C919は、中華人民共和国の中国商用飛機 (Comac) の168-190席のナローボディ機。 米・連邦航空局(FAA)や欧州航空安全機関(EASA)の型式証明の取得は考慮されておらず、海外の空港、少なくとも中-先進国の空港には乗り入れができない中国国内専用機とされていたが、2017年の初飛行時に同年4月にEASAに型式証明申請していることが判明した。 エンジンは、米仏の合弁企業であるCFMインターナショナルとの共同開発のLEAP-X1Cエンジンを搭載。 2022年5月14日、中国東方航空に引き渡し予定の1号機の試験飛行が行われた。 2023年5月28日、中国東方航空が上海虹橋 - 北京首都間で商用運航を実施し、29日より上海-成都間で定期便の運航を開始した。 中型旅客機に限らずジェット機の開発・実用化には莫大な資金を要するが、大国である中国は、国内での利用でコストの回収ができるとのこと。 全体主義国家であり、C919を採用する国内の航空会社は多く、製造・販売の収支面は大丈夫そうだ。 中国人民解放軍が台湾の侵略を始めれば、エンジン関連部品は禁輸措置がとられると思われる。中国のジェットエンジン関連技術はロシアよりさらに劣るとされている。
2023年07月13日
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コロナ禍で大規模な人員削減を行った航空会社が多かったが、要員不足の問題は緩和されるようだ。 利用客の増加に対し、航空機の生産が全く追いついていないようだ。 IATA航空機メーカーに生産加速と納入遅延解消を改めて要請2023年6月5日 ロイター 国際航空運送協会(IATA)のウィリー・ウォルシュ事務局長は4日、世界の航空機メーカー各社に対し、航空機と部品の生産を加速するよう改めて要請した。また、航空需要が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの完全回復に近づく中、生産遅延は航空会社の輸送能力を縮小させることになると警告した。トルコのイスタンブールで開催されたIATAの年次総会での発言。 … (略) … 欧州航空機大手エアバスと米ボーイングはこれまで納入遅れはサプライチェーン(供給網)混乱が理由だとしている。またエンジン修理工場網の目詰まり問題でも航空各社は多数の航空機の運航停止を余儀なくされている。 ― 引用終り ― 航空機の生産は世界各国にわたるサプライチェーンで成立しており、そのどこかにボトルネックが生じても、収受は容易ではないことが多く、生産の混乱は長引きがちになることが多い。 コロナ禍の観光業界への影響はまだまだ続く。 IATA(国際航空運送協会)出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 国際航空運送協会(英: International Air Transport Association、IATA)は、世界の航空会社で構成される業界団体。2016年時点で117ヵ国290社の主に大手航空会社が加盟し、世界の定期運航の有効座席キロ数(available seat miles)のおよそ82%を加盟各社が占めている。IATAは航空会社の活動を支援し、業界の方針や統一規準制定に寄与してきた。本社の登記地はカナダ・モントリオールで、本社機構はスイス・ジュネーブに置いている。 概要 近年は「IATA」を「イアタ」と読むが、古くは「アイアタ」([ʌɪˈɑːtə][5])と慣用読みするのが普通だった。2004年現在、カナダのモントリオールとスイスのジュネーヴに本拠地がある。会員数は290社に達する。1980年代以降は航空会社に技術面の規程を設けることに加えて航空運賃の高止まりを画策するカルテル機関として批判される事も多く、格安航空会社などの新興航空会社は加盟しない事も多い。 ー 引用終り ー
2023年06月23日
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2023年5月15日、スカイマークは2023年3月期決算(単体)を発表した。東京証券取引所に再上場後初となる通期決算は、最終利益が57億円の黒字(前年同期は67億円の赤字)で、4年ぶりで黒字化となった。 スカイマーク株式会社は、日本の東京都大田区に本社を置く航空会社。1996年11月に、当時のH.I.S社長である澤田秀雄らの出資により設立された。1998年9月、東京/羽田 - 福岡線を開設した。 運賃はANA、JALに比べて低額であるが、スカイマークはLCCではない。 2020年度の国内線輸送人員は日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)に次いで国内第3位。主なハブ空港は神戸空港と羽田空港。 2022年現在、定時運航率5年連続1位を達成している。2019年に世界航空会社定時運航率ランキングは世界3位。 2006年10月に、「スカイマークエアラインズ株式会社」から略称として定着していた「スカイマーク」に社名を変更した。 2014年、独立性を保ってきたが、LCCの新規参入などによる経営悪化に伴いJAL、ANAに支援要請を行った。 2015年1月28日、東京地方裁判所に申民事再生法適用を申請した[。 2016年3月28日付で、東京地方裁判所からの監督命令の取り消し決定と民事再生手続きの終結が発表された。 2017年7月7日、ボーイング737-800型機を3機追加発注した。1機は2018年に、2機は2019年導入。 スカイマーク4年ぶり黒字、最終利益57億円…社長「旅行と友人や親族訪問が爆発的に伸び」2023年5月15日 読売新聞 航空会社のスカイマークは15日、2023年3月期決算(単体)を発表した。東京証券取引所に再上場後初となる通期決算は、最終利益が57億円の黒字(前年同期は67億円の赤字)となった。コロナ禍で厳しい業績が続いたが、4年ぶりに黒字化した。 売上高は前期比79.6%増の846億円だった。観光やレジャーを中心に旅客需要が戻った。下期の旅客数は、コロナ禍前となる18年度実績を上回る回復ぶりを見せた。 洞駿社長は15日の決算記者会見で、「旅行と、友人や親族訪問(での利用)が爆発的に伸びており、今年度も勢いが衰えていない」と述べた。スカイマークは15年に経営破綻後、上場廃止となり、昨年12月に東証グロース市場に再上場した。 ― 引用終り ― 運用機材はボーイング737-800型機(座席数:Y177席)29機。GECAS、ILFCなどの会社からのリース機材が大半。
2023年05月29日
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旅客機に使用するジェット・エンジンは、高出力、低燃費を実現し、米FAAの認証にたえるべく様々の観点からの耐久性も実現している。 使用する素材から始まる高度な技術を要し、開発には多大な時間と費用がかかり、中・大型旅客機のエンジンで米国の空を飛べるものは限られている。 軍用の大出力ジェットエンジンをもつロシアも、旅客機用のエンジンは西側のエンジンを使用している。 ウクライナ侵略の対抗策の経済制裁により、ロシアの旅客機は、西側からの部品が手に入らず、エンジンの整備ができなくなった。 そこに航空機整備の新たな手段として、イランが現れた。 エアバス機体イランで修理制裁下ロシアのアエロフロート共同通信 2023年4月12日 ロシア紙RBKは11日、同国最大の航空会社アエロフロート・ロシア航空が、保有するエアバスA330のうち1機を、機体修理サービスを受けるため、今月5日に初めてイランに送ったと報じた。イランの民間航空会社マハン航空で車輪支柱の修理を受けるという。 ロシアは昨年2月のウクライナ侵攻後に経済制裁を科され、航空各社はエアバスやボーイングなど欧米製の旅客機を欧米向けに飛行できなくなった。欧米企業から機体整備や修理も受けられない状態にある。 同紙は、同じく制裁で修理が欧米側から受けられず、独自に機体整備のノウハウを蓄積してきたイランにアエロフロートが目を付けたと指摘した。(共同) ― 引用終り ― 航空機は機種ごとで整備の方法が異なり、部品の指定があり、更新時期も定められている。イランによるアエロフロート機の整備は、機体の修理とのことだが、そのうちエンジンが使えなくなる、あるいはいつ故障してもおかしくない状態になることだろう。 ロシア国産旅客機が幅広く使われる日が来ることだろう。 ロシアに残された欧米の飛行機は、修理が困難なまま「空の事故」のリスクになる2022.06.27 WIRED ウクライナへの侵攻によってロシアに対する制裁が厳しくなり、ロシアの航空会社が保有する多くの旅客機が修理困難な状態に陥った。欧米などのメーカーが部品の供給を停止したことが一因で、このままでは空の事故のリスクが高まる可能性が高いと専門家たちは危惧している。 機体記号「YU-APH」をもつジェット旅客機「エアバスA320-232」の初飛行は、2005年12月13日のことだった。そこから航空会社を転々としたYU-APHは、インドのエア・デカンからキングフィッシャー航空、ポーランドのビンゴ・エアウェイズ、チュニジアのスファクス・エアラインズなどで使用され、数百万マイル(数百万キロメートル)もの距離を飛行した。そして14年、セルビアを代表する国営航空会社のエア・セルビアに引き取られたのである。 それから8年にわたって、YU-APHは何の問題もなく飛行していた。しかし、それも22年5月25日の午後10時37分、モスクワのシェレメーチエヴォ国際空港に到着するまでの話である。 YU-APHはセルビアの首都・ベオグラードから出発し、深夜にモスクワに到着してから1時間以内に帰路のフライトに就く予定だった。ところが、機体に問題が発生した。エンジンの外装に問題が生じており、修理が必要であるとパイロットが報告したのである。 壊れた部品の供給元は、米国のノースカロライナ州シャーロットに本社があるコリンズ・エアロスペースだった。同社は22年2月に始まったウクライナ侵攻によるロシアへの制裁を理由に、この問題の解決を拒否したとされる。こうしてYU-APHは、身動きがとれなくなってしまったのだ(この件に関してコリンズ・エアロスペースにコメントを求めたが、回答は得られていない)。 その後、YU-APHの問題が“解決”してモスクワからベオグラードに向けて出発するまでには、およそ6日間を要している。エンジンの外装をどのように交換または修理したのか、どの企業がその部品を製造したのか、エア・セルビアにもコメントを求めたが回答は得られていない。 ― 引用終り ― ロシア製旅客機も中国製旅客機も存在するが、米国FAAの型式証明を取得できず、世界一の市場である米国の空を飛ぶことは実現していない。 最近ロシア国内で爆発事故が続いているが、共食い整備の果てに墜落事故が続く日がこないことを祈る。 ボーイング・エアバスを超える日も近い? ロシア製旅客機「MS-21-300」をご存じか2022.2.12 Merkmal山本哲也(交通ライター) ロシア製のジェット旅客機「MC-21-300」が、将来世界の空に進出する。ウクライナ情勢など、ロシアを取り巻く緊迫した政治状況下では材料調達のリスクも懸念される。 2021年12月28日、ロシア製のジェット旅客機MC-21-300(英語表記:MS-21-300)が、ロシア連邦航空局により基本モデルとしての型式証明を受けた。型式証明とは、「安全性および環境適合性の基準をクリアした航空機の型式ごとに与えられる認証」であり、認証を受けた地域で運行が可能となる。 順調に進めば、MC-21-300は今年中にロシア国内で定期運行を開始する。このロシア製のジェット旅客機は、世界の空へと将来進出し、ボーイングやエアバスの牙城に食い込めるのだろうか。今回はMC-21-300の今後について考察する。 ― 引用終り ― どんなに順調に進んでも、西側のジェットエンジンなしに、ロシアの旅客機が世界の空を飛べる日は来ない。 世界市場を目指すロシア製MS21(MC21)は、エンジンは米国・プラット・アンド・ホイットニー製のPW1000ギヤードターボファンとロシア・アヴィアドヴィガーテリ製のPD-14ターボファンから選択となっている。主翼の材料である複合材は米国からの輸入となっている。
2023年04月25日
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日本の宇宙ベンチャー企業「岩谷技研」が、2024年3月までに気球を使った成層圏での遊覧プロジェクトを発表した。 気球は、2時間かけて高度25kmの成層圏まで上昇し、1時間ほど遊覧して、往復4時間で宇宙空間や青い地球を一望できるという。 気球と客室には、気密性や安全性を確保するため、気温や気圧の変化などに強い特殊なプラスチック素材を使用し、ロケットのように急激に加速しないため、乗員・乗客に重力がかからないため、特別なトレーニングを必要としない。4時間だと、トイレの心配ぐらいか。 打ち上げ用ロケットを使用しないので、コストが大きく抑えられたであろう。 1人あたり約2,400万円(税込)で2月21日からJTBにてツアーの募集された。 初就航は、2024年3月の予定。 2400万円で「宇宙遊覧」、23年度にも開始…気球で成層圏へ2023年2月21日 読売新聞 国産宇宙ベンチャー「岩谷技研」(札幌市)は21日、気球を使って高度25キロ・メートルの成層圏で「宇宙遊覧」を体験できる有人遊覧旅行を2023年度中にも始めると発表した。費用は1人2400万円ほどで、同日から第1期の搭乗者5人の募集を始めた。 成層圏は地上から約10〜50キロ・メートルにある大気の層。80〜100キロ・メートル以上の宇宙空間に近い位置から地球を見下ろすことができる。16年設立の同社は「気球による宇宙遊覧」を目指し、ガス気球や気密キャビンを開発。これまでに無人キャビンの成層圏への打ち上げや、高度100メートル超の有人飛行に成功した。 気球は地上からの無線とパイロットの操縦で制御する。プラスチック製のキャビンは直径1.5メートルの球体で、パイロットと乗客が並んで座る。真空状態に耐えられる設計により地上に近い環境を維持できるため、宇宙服のような装備や特別な訓練は不要という。 計画では、約2時間かけて高度25キロ・メートルまで上昇。1時間ほど滞在した後、約1時間かけて海上に降りる。早ければ12月に北海道十勝地方での打ち上げを予定している。 搭乗者の募集は8月末まで。岩谷圭介社長は記者会見で「たくさんの人がより手軽に宇宙に触れることができる機会を作りたい」と話した。 ― 引用終り ― 1961年にソビエト連邦のボストーク1号によって人類初の有人宇宙飛行が行われた。石川県羽咋市にある「コスモアイル羽咋」にある、乗組員用の再突入用モジュール(再突入カプセル)は赤茶けた丸い鉄球。 宇宙時代には、ギリシャ時代に完全な形とされた、球体が活躍するのだろうか。 先日謎の球体が、静岡県浜松市の海岸に漂着した。宇宙用だろうか、深海用だろうか? 「見たことがない」静岡の海岸に“謎の球体”が漂着立ち入り禁止で爆発物処理班も出動…解析結果は2023年2月22日 FNNプライムオンライン 2月21日朝、静岡・浜松市の海岸で謎の物体が発見された。 波打ち際に漂着したとみられるオレンジ色の大きな球体。これは一体何なのか。 浜松市の海岸では、砂浜の上に茶色くさびついたような色をした、大きな物体が確認できる。大きさは人の腰の高さまであり、直径は約1.5m。 よく見ると、球体の表面は茶色くさびているように見え、鉄球のようにも見える。 さらに、何かを引っ掛けるための突起物のようなものがあるのが分かる。 海保も「見たことがない」と戸惑い…専門家の見解は 警察によると、21日午前8時45分ごろ、次のような通報が寄せられた。 … (略) … 漂着物に詳しい、東京大学の道田豊教授は「海洋観測や漁業などで使われるものにしては相当大きいので、その可能性は低い」と分析している。 ― 引用終り ―
2023年03月08日
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世界に1機しかないアントノフAn-225「ムリヤ」は、1988年12月21日にウクライナで初飛行した。 2022年2月、ムリヤは、ロシアによるウクライナ侵略戦争により、ウクライナのアントノフ国際空港にて破壊され失われた。このことが報じられると全長84m、全幅88.74mの「世界最大の飛行機」、最大離陸重量640tの「世界最大の輸送機」であるムリヤの破壊を惜しむ声、痛む声が世界から沸き上がった。 2023年2月3日、マイクロソフトからムリヤ復活の歩みが始まったことが発信された。 世界最大の飛行機An-225「ムリヤ」に“乗れる”!米マイクロソフトがデジタル復活 売上で実機も再建へ2023年2月4日 乗りものニュース ウクライナのアントノフ航空が運航していた世界最大の飛行機An-225「ムリヤ」。ロシアの攻撃で焼失しましたが、その復活にアメリカのマイクロソフトが乗り出しました。支援の一環としてフライトシミュレーターの有料配信を始めるそうです。名機復活のためにマイクロソフトとアントノフがタッグ ウクライナのアントノフ航空は2023年2月3日、ツイッターを始めとした自社のSNSアカウント上で、かつて運航していた大型輸送機An-225「ムリヤ」(ウクライナ語で夢や希望という意味)の使用権に関して、マイクロソフト社とライセンス契約を結んだと発表しました。 マイクロソフト社は、家庭用ゲーム機「Xbox」やパソコンで楽しめるフライトシミュレーター「Microsoft Flight Simulator」を発売しており、今回のライセンス契約は同ソフト内でAn-225を登場させるために結ばれたそうです。 An-225「ムリヤ」は、世界最大の航空機と呼ばれていた輸送機です。もともとは同時期に開発されたソ連版スペースシャトル(宇宙往還機)「ブラン」を輸送するために作られたもので、1989年から旧ソビエト連邦で運用が始まりました。 機体サイズは全長84m、全幅88.71m、全高18.1mあり、その巨体を飛ばすために6基ものD-18ジェットエンジンを装備。輸送機としての能力を示す貨物搭載量は、アメリカ最大の軍用輸送機C-5「ギャラクシー」の2倍以上となる、最大250tを誇っています。 ソビエト連邦崩壊後は、ウクライナの工場にしばらく放置されていましたが、2000年に整備されて飛行を再開。その後はアントノフ航空によって超重量貨物を運ぶ民間輸送機として活躍しています。しかし、2022年に起きたロシアによるウクライナ侵攻で、An-225が駐機していたアントノフ国際空港が攻撃を受け、その戦闘によって機体は完全に破壊されてしまいました。 唯一無二であった巨人機の消失は世界中の航空機ファンたちを落胆させましたが、今回「Microsoft Flight Simulator」でそのAn-225がデジタル的に復活した形となります。コックピット内や操縦感覚をできる限り再現するために、データ作成にはアントノフ航空のスタッフも協力しており、かつてAn-225のパイロットであったドミトロ・アントノフ氏もテストプレイを行っているそうです。 ― 引用終り ―
2023年02月20日
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2023年2月7日、三菱重工業は、国産小型ジェット旅客機「スペースジェット」(旧MRJ)の開発を中止すると発表した。 FAA認証を取得するための設計変更などトラブルが相次いだことや新型コロナウイルス禍を受け、2020年10月に開発を事実上凍結していた。事業化のめどが立たないことから撤退を決めた。 初の「日の丸ジェット」と官民挙げて夢見た末、子会社の三菱航空機は清算する方針。 旅客機について米・FAAの認証取得のノウハウもないのに、国産にこだわった末、実現しなかった三菱「スペースジェット」撤退についての税金を含む多額の無駄金を投じた責任は、誰がどうとるのであろうか。 もちろん表立っては有耶無耶のうちに平和裏に解決するのであろうが。 三菱重工「スペースジェット」から撤退発表 累計開発費1兆円投じるも...2023年2月7日 FNNプライムオンライン 三菱重工業は、国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット」の事業からの撤退を発表した。 三菱重工・泉澤社長「多くの皆さまから、ご期待、ご支援をいただいておりましたが、今般、開発中止の判断に至りましたこと、大変残念であります」 「三菱スペースジェット」の開発は2008年からスタートし、累計でおよそ1兆円の開発費を投じてきたが、国が安全性を認める「型式証明」の取得のために、さらに数千億円がかかり、「事業性が見通せない」ことなどを撤退の理由としている。 また、官民挙げてのプロジェクトとして、経済産業省も、およそ500億円を支援していた。 ― 引用終り ― 航空機開発に国家予算を投じる例は多々あり、それ自体を問題とする気はない。 ただ、根拠に基づく商用小型ジェット旅客機実現の可能性の判定がなされたかは、疑問が残る。「国産」の看板に踊り狂ったのではないか。 小型ジェット旅客機開発は事業性に乏しいと、エンブラエルやボンバルディアなどの老舗が撤退する領域だった。なぜ撤退するのか十分に調査、分析する時間はあったはずだが、自分たちのやりたいことに都合の悪い調査に手間をかけなかったのだろう。大市場である米国の空を飛ぶには、旅客機製造の老舗のボーイングでも苦労する、FAAの認証取得という高い壁があることは分かっていたはずだ。 三菱重工は、技術的に高度な軍用機を作れるので、商用機の開発・製造を甘く見たのだろうか。 他人ができないことが自分たちにはできるとして、根拠に欠ける開発計画にバカ騒ぎするさまは、中国や韓国の国産兵器開発に通じるものが感じられる。 東アジアは一つ?
2023年02月08日
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航続距離4700海里(約8700km)をうたうA321XLRは、A321LRの航続距離延長型。 航続距離3500海里のA321neoに対して、A321LRは4000海里と約15%向上を果たした。 航続距離の延長に貢献したのは燃料搭載量を約9500リットル増やしたこと。 着脱可能なACT(Additional Center Tank)1つをウイングボックス前の貨物室に、2つを後部の貨物室に、合計3つ設置することで9500リットルを収納した。 A321XLRの航続距離は、A321LRよりも700海里増えて4700海里。 A321XLRは最大約4万リットルの燃料を搭載できるようにした。約4万リットルは、新たに採用された「RCT(Rear Center Tank)」と呼ばれる、胴体構造と一体化した追加タンク(1万2900リットル)により搭載できるようになった。 ベースとなったA321neo(搭載量2万3500リットル)+RCT(1万2900リットル)+着脱可能なフォワードACT(3120リットル)の合計でA321XLRは最大約4万リットルを搭載できるようになった。 超達筆!エアバスの新型旅客機、試験飛行で「航路で文字を描く」… 唯一無二の性能アピール?2022年12月21日 乗りものニュース フライト時間も凄いな…。 約8700kmの航続距離が特徴 ヨーロッパの航空メーカー、エアバスが2024年就航へむけ開発を進めている「A321XLR」。2022年12月に同型機が飛行試験を実施した際、自機の飛行ルートで型式末尾の「XLR」の文字を描いています。 「A321XLR」は、エアバスのベストセラー単通路旅客機、A320ファミリーの胴体延長タイプ「A321neo」をベースとした派生型で、「単通路機としては最長の航続距離」をセールスポイントとします。その距離は約8700km(4700海里)。東京を起点とした場合、シドニーやデリー、アンカレッジ(アラスカ)までノンストップで飛行できます。航路で描かれた「XLR」は「エクストラ ロング レンジ(超長距離)」の略です。 現地時間12月13日に実施された試験飛行はエアバスの拠点であるフランスのトゥールーズ空港発着で実施され、約13時間フライトしました。航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると、離陸したこの試験機(機番:F-WXLR)は、フランスの西側にある海上へ向かい、「XLR」の文字を描いたのちフランスへ。その後、ヨーロッパ上空を周回するような形でトゥールーズへ戻っています。 ― 引用終り ― A321XLRの登場で、A321ファミリーの選択肢が充実し、新たな定期国際線の空路が開かれることだろう。
2023年01月07日
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中国の航空機メーカー、中国商用飛機(COMAC)は12月9日、国産旅客機「C919」(158~192席)の初号機を同国航空大手の中国東方航空に引き渡した。2021年3月に中国東方航空との間で5機の購入契約が結ばれたことが明らかになっている。 C919は、米国のボーイングB737MAX型機と欧州のエアバスA320neoをベンチマークに開発が始まり、今回の引き渡しで約15年間にわたる開発が一段落したことになる。 C919米欧メーカーがほぼ独占する大型旅客機市場の中国の「戦略機」。現時点では国外での安全認証を取得できていないため、国外では飛行不能で、国内向けの生産・供給となる。国産noジェット旅客機としてはCOMAC ARJ21についで二機目。 【観察眼】大型旅客機C919を咲かせた中国のハイエンド製造業の実力Record China 2022年12月12日 中国が自主開発した初の大型旅客機C919の1号機が12月9日、上海浦東空港から虹橋空港に飛行し、最初のユーザーである中国東方航空に引き渡された。来年春に本格的な運用が開始される見込みだ。これは中国の大型航空機の商業運航の第一歩と言える。これにより、関連するハイエンド製造業が大きく発展することが期待されている。 C919の開発プロジェクトは2007年に立ち上げられ、2015年11月に最終組立が完了し、2017年5月5日に初飛行に成功した。これにより、国際線の新世代機種に匹敵する性能が確認された。 C919はエアバスA320とボーイング737と同タイプの中距離狭胴(ナローボディ)旅客機だ。このタイプは現在、世界の民間航空市場で最も需要が高い。複数の航空機メーカーの予測を総合すると、今後20年間でこのタイプの旅客機の新規需要は中国の民間航空では5000〜7000機に、世界市場では3万機以上に上ると見られる。この時期のC919の登場は時宜にかなっていると言えるだろう。C919を製造する中国商飛(COMAC)によると、同機はすでに航空会社やリース会社など計28社から815機の受注がある。そのうち300機は今年11月の珠海航空ショーで受けた注文だ。 航空機製造業は知識と技術の集約型産業である。その産業チェーンは長く、関連産業も幅広く、中国では「工業の花」と呼ばれている。C919はまさにこれから、商業化における成功の花を咲かせ、その強い根、幹、葉であるところの産業チェーンの発展をリードしようとしている。 C919のバックグラウンドにあるのは、ハイエンドの製造産業チェーンだ。研究開発の過程においては、材料学、電子情報、エネルギー動力、流体力学、電気制御、風洞試験などの理論研究の成果が注ぎ込まれ、製造過程ではより広く、アルミニウム合金、チタン合金、複合材料、標準部品、通信システム、航空機電気システムなどの製造分野が関連している。商業化された後は、運営やメンテナンス、それに伴う消耗品の生産、エンジンなどのコア部分をはじめとする整備や修理も専門企業が担うことになる。そして、航空燃料には特殊な航空灯油と新エネルギーが用いられる。これらすべての要素が組み合わさって、航空機の製造と運営は実現する。 公式発表されたサプライヤーの情報によると、C919の材料や部品は一部のコア技術が海外メーカーのものであるものの、全体の90%は中国企業のものだ。大型旅客機の自主開発というビッグプロジェクトを通じて、中国は材料や技術に関する難題をいくつも突破してきた。その過程で開発された新材料は、航空機以外の分野でも幅広く応用できる。C919の研究開発が、ハイエンド製造業のほぼすべての分野を促進したと言える。 ― 引用終り ― 重要データの処理、信号の伝送、飛行制御などの重要な機能を持つ航空電子システムを納入するのは、中国航空工業集団と米ゼネラル・エレクトリックの合弁会社(出資比率は50%ずつ)AVIAGE SYSTEMS。 エンジンは、米国のGE・アビエーションとフランスのスネクマの両社による50-50の出資比率の合弁事業CFMインターナショナルが開発したLEAP-X高バイパスターボファンエンジン。このエンジンはエアバスA320neoとボーイングB737MAXに搭載されている。 将来的にはC919用国産エンジンのCJ-1000Aを搭載することが表明されている。機体を軍事転用するとエンジンが輸出差し止めになる可能性が大きいため、エンジンの国産化は必須となる。
2022年12月21日
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人口減社会となった日本では、大規模公共インフラの投資にはよほど慎重であるべきのようだ。 大規模な公共施設を設置すれば需要が増加するという前提は、成立しないのだから。 かつては各都道府県に商業空港を設置する動きもあったが、空港は単に近くにあっても利用する類のものではなく、他の交通機関との関連も利便性の点で重要であり、空港単独での採算性の維持は困難だ。 コロナ前、インバウンド需要を当て込んだが、和歌山県の南紀白浜空港の国際線ターミナルは、完成後1年たっても開業の目途がたっていないとの記事があった。 白浜空港・国際線ターミナル完成1年開業めどたたず産経ニュース 2022年10月25日 東京の羽田空港とを結ぶ南紀白浜空港(和歌山県白浜町)で、海外からのチャーター便などに対応できる国際線ターミナルが完成して11月で1年。開業時期は当初、昨年秋ごろを目指したが、いまだにめどがたっていない。 政府の新型コロナウイルスの水際対策は今月、入国者数の上限がなくなり、インバウンド(訪日外国人客)需要への期待が膨らんでおり、各地方空港の国際線再開も進む見通しで、県は「まず部分的にでもオープンさせたい」としている。 南紀白浜空港での国際チャーター便は平成8年3月に開始。韓国や中国、台湾などの便が計134便があったが、30年1月の韓国便が最後で、この後運航していない。 これまでのチャーター便は羽田空港とを結ぶ定期便の合間に、既存ターミナルでCIQ(税関・出入国管理・検疫)の場所を設けて対応してきた。 しかし不便なため、県はCIQを備えた国際線ターミナル建設を計画。コロナ禍後を見据え、航空需要が低迷していた令和2年6月に着工。3年11月11日に2階建ての建物(延べ床面積約3800平方メートル)が完成した。 当初、3年秋ごろの開業を目指していたが遅れ、新型コロナの第6波が到来。開業は先延ばしになり、一時、今春を目指したものの、それも実現できなかった。2階のレストランと物販施設の運営業者は採算見通しが不透明なため、決まらないままになっている。 ― (略) ― 茨城県の航空自衛隊百里飛行場は、2010年に民間共用化され、2010年に茨城空港が開設されている。 百里基地は、埼玉県・入間基地がアフターバーナー装備の飛行機の運用ができないことから、航空自衛隊が関東で戦闘機の運用可能な「首都防空の要」とされている。 茨城空港は、羽田、成田の国際線の混雑のため、チャーター便の利用に便利だった。 2010年、春秋航空が上海/浦東線をプログラムチャーター便として運航開始し、2012年、上海/浦東線の定期便が運航(週6便)されるに至った。 東京への利便性の高さ、スカイマーク・神戸空港便により関西との往来にも利用しやすいことから、各種国際チャーター便が運航されていた。 2018年には、韓国・イースター航空がソウル/仁川線の定期便(週3便)が就航、中華民国・タイガーエア台湾が台北/桃園線を定期便化(週2便)された。 2019年まで、国際線、国内線とも利用者は概ね増加傾向を続けていたが、他のすべての交通機関と同様に、2020年のコロナ禍で利用者は激減。 2020年3月、タイガーエア台湾の台北線が全便一時運休となり、国際線の発着がなくなった。 2020年5月、スカイマークの神戸線が一時運休し、茨城空港発着の全便が運航停止(6月から運航再開)。 2021年1月、スカイマークが全線運休を発表し、スカイマークの窓口業務を除き、空港ターミナルビルも閉館した。 交通不便な茨城空港ではあるが、東京に近いという立地のよさと神戸空港との連携のよさから、コロナ禍明けは利用が徐々に回復すだろう。 南紀白浜空港の国際線の需要回復には時間がかかりそうだ。 世界中から多くのバックパッカーを惹きつけた屋久島のある鹿児島県には、枕崎空港があった。 「四全総(第四次全国総合開発計画)」で高速交通体系の一環として構想され、1991年1月に、国内初の地域空港(コミューター空港)として開港した鹿児島県・枕崎空港は、利用が少なく、2013年3月をもって飛行場としては閉鎖。2014年9月、公共用ヘリポートとして供用開始された。広大な滑走路跡地の大部分にはソーラーパネルが設置されている。
2022年11月10日
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自動車の自動運転技術などが注目されているが、旅客機の自動操縦技術は自動車に先行している。 AI技術がさらに進歩すれば、緊急時の対応のためのパイロットも不要となり、パイロットなしで飛行機が飛ばせるようになるのではないか、というレベルまでになっている。 中型、双発以上の旅客機は、操縦士、副操縦士とともに航空機関士が搭乗していたが、航空機関士が廃止されて久しい。 高度の安全性確保を要求される操縦士の資格は機種ごとに設定されていたが、JALは、ボーイング777と787を“ダブル乗務”できる「MMF」制度を2019年に導入しているという。 パイロットに革新「2種類の旅客機に乗れる制度」 操縦に違和感ないの? JAL機長に聞く乗りものニュース 2022年10月23日 通常旅客機のパイロットは、同時期に複数の型式をまたいで乗務することはできません。しかしJALでは、ボーイング777と787を“ダブル乗務”できる制度を導入しています。2つの型式の操縦に違いはないのでしょうか。 「思いのほか変わらないな」 通常、旅客機のパイロットは、手順やシステム、操縦感覚の差異を排除すべく、同時期に複数の型式をまたいで乗務することはできません。しかし2019年4月に本邦の通達改正により実施可能になり、JALでは、この“常識”を覆す革新的な制度を国内でいち早く取り入れていました。「MFF(Mixed Fleet Flying)」といい、1人のパイロットがふたつの型式に乗務できます。 この“ダブル乗務”制度、担当パイロットにとって違いを感じ、困惑することはないのでしょうか。 JALでは「MFF」制度を2019年にスタート。その内容は、ボーイングの旅客機「777」「787」のふたつの型式をまたいで乗務できるというものです。 … (略) … 777と787、どれくらい似てるのか? 古川機長は2機種の共通性を次のように説明します。 「基本的な配置とフロー(作業の流れ)、ディスプレイの配置は2型式とも一緒です。配置だけでなく、チェックの順番も統一されています。システム的なつくりとしては787の方が電気飛行機的なところもあるので、スイッチの量などは違うところはありますが、間違うことはまずありません。逆に違うところを探すのが難しいくらいです」 「冗談みたいな話なんですが、小さなところだと、コクピットのドアを開けるときに押すのか引くのかとか、1段コクピットに段差がある777に対し、バリアフリーにも配慮された787は段差がないんです。その段差でつんのめりそうになったり……そんな笑い話みたいな違いしかないです(笑)」 JALによると「MFF乗員になるには、機長・副操縦士としての経験に加え、両型式の資格を維持するための訓練を実施し、どちらかの型式で審査不合格となった場合は両型式を乗務不可とするなどの付加的条件が設定されている」とのこと。この制度を導入したことによって、「パイロットの配置を柔軟に割り当てられる」(古川機長)としています。 ボーイング787は、当初から操縦性を777と共通性を持たせるよう開発されています。取材を通して「些細な相違はあっても、ほとんど違いはないですね」と繰り返し話す古川機長。これはボーイング社の高い技術力、そしてJALのパイロットの適応力の高さがあってのことでしょう。 ― 引用終り ―
2022年11月03日
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電動航空機の市場にはすでに多くの新興企業や航空機メーカーが参入している。 米・ボーイングは、全電動で自動航行を行う旅客機の開発を手掛けるウィスク・アエロに4億5000万ドルを投資している。欧州エアバスも2010年から独自の取り組みを進めている。 2022年4月、初の全電動旅客機「アリス」をイスラエルのエビエーション者が開発していることが報じられた。 中・大型旅客機の電動化は、現在のバッテリーの重量が過大であり、内燃機関(ガスタービン)で発電しながらモーターを回すハイブリッド方式が最も有望視されている。 蓄電池電池よりエネルギー源としてはるかに軽量のジェット燃料を搭載して発電し、モーターを回すという発想である。 ユナイテッド航空電動旅客機ES-19を100機購入 温暖化ガス排出ゼロ2021/07/14 18:10 ユナイテッド航空は2021年7月13日(火)、ハート・エアロスペース(Heart Aerospace)が製造する19人乗り電動旅客機ES-19を100機購入する契約を締結しました。 ユナイテッド航空子会社のユナイテッド・エアラインズ・ベンチャー(UAV)、ユナイテッド・エクスプレスを運航するメサ・エアラインズ、ブレイクスルー・エナジー・べンチャーズ(BEV)の3者によるハート・エアロスペースへの投資と合わせ、開発が条件を満たした場合、ES-19を購入します。ユナイテッド航空とは別に、メサ・エアラインズもES-19を100機購入、2社で200機、さらにオプション権100機が付帯されています。 ― 引用終り ― ES-19は、スエーデンのハート・エアロスペースが開発・製造する4発機。 ユナイテッド航空は展開するほとんどのハブ空港発着で、100以上のリージョナル路線にES‐19が就航する予定。 エア・カナダは電動ハイブリッド4発旅客機ハート・エアロスペース ES-30 を2028年に就航させる計画。 お腹超ぼってり!! エア・カナダユニーク形状の新型旅客機を30機購入へその強みとは?乗りものニュース 2022年9月18日 7時12分 2028年にデビュー予定です!リチウム電池で駆動する「電動ハイブリッド旅客機」 エア・カナダが、スウェーデンのハート エアロスペースが開発を進めている旅客機「ES-30」を30機購入する契約を締結しました。就航開始は2028年の予定です。 ES-30は、4発プロペラで推進する電動ハイブリッド旅客機。胴体下部が大きく膨らんだ独特の設計が特徴です。座席配置は横1-2列で、30人の乗客を乗せることができます。 ES-30はリチウムイオン電池で駆動し、全電動モードだと200kmの航続距離をもちます。また、電気と燃料のハイブリッド運航の場合、航続距離400kmまで延長。さらに、旅客数25人以下であれば800kmの距離を飛ぶことができるとのことです。なお、電池への充電は30分から50分で完了すると見込まれています。 この方式を採用したことにより、50席ターボプロップと比較して、1席あたり50%以上のCO2削減が期待されるほか、離着陸時の騒音抑制にもつながるとしています。 ― 引用終り ― 電動航空機の利点 利点・内燃機関に由来する音や振動が無いため、騒音や機内の振動が少ない。・燃料系統や油圧系統がないため軽量化されメンテナンスも簡素化される。・推進用のプロペラをエアブレーキとして利用し電力回生が可能となる。・電池式であれば飛行場まで燃料を運搬する必要がなくなる。 欠点・ジェット・エンジンのような高速飛行ができない。 現状推進方式はプロペラ、ダクテッドファン、サイクロローターなど速度に制限がある方式しか選べない。・大容量、高出力の電池が高価で重い。・バッテリーは電力を使用しても重量が変わらずデッドウェイトとなるため、内燃機関よりも航続距離が短い。・油圧を確保する場合は専用の電動ポンプを搭載する必要がある。・バッテリー、ジェットエンジン・レシプロエンジンでは不要な補器類を搭載することで重量が増大する。
2022年10月01日
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コロナ禍でANAは2期連続の赤字決算。 このGWはホノルル線の乗客数が2021年の4倍となり、5月10日に、7月から成田-ホノルル線にA-380を就航させると発表があり、利用拡大に備えた体制を取っている。 遂に来るか?ANA国内線用「超長胴ボーイング787」 決算会見で見えた「攻めの体制」2022年5月6日 乗りものニュースこれまでは国際線仕様機のみでしたが、ついに…!2年連続の赤字となったものの… 航空会社のANA(全日空)、ピーチなどを傘下にもつANAホールディングスは2022年4月28日、2022年度3月期決算を取りまとめました。2021年度(2021年4月から2022年3月まで)の最終的な損益は、1436億円の赤字となっています。 新型コロナウイルス感染拡大の影響が航空業界に大きな影響を及ぼすなか、2年連続と赤字となったものの、売上高、営業損益、当期純損益ともに前年から大幅に改善。機材の早期退役などで固定費を削減し、運航規模は前期比で(ANA旅客事業が1.3倍、国際線貨物事業が1.5倍、ピーチ国内線が1.6倍と大きく拡大したものの、営業費用は前年以下に抑制したとのことです。 … (略) … 復活に備え旅客機を増強 どんな機体? 現在のANAホールディングスは「会社を一時的に小さくする」取り組みの一環で保有する一時的に旅客機の保有数を縮小。270機体制としています。芝田社長は、需要取り込みの一環として「来年度以降は機材を増やし、2025年には285~290機体制にする予定だ」と話します。 導入予定機として決算短信に記載されているものは18機。内訳は、ボーイング787-10が5機、787-9が5機、エアバスA321LRが2機、A321neoが6機となっています。 とくにANAブランドでは、主力機ボーイング787シリーズのロングボディタイプ、「787-10」と「787-9」の増強が注目ポイントです。 787-10は、787シリーズで最長胴(全長68.3m)の長さを持つ最新モデル。ANAではこれまで国際線仕様機として運用してきました。今回導入予定の787-10は1機が国際線仕様機はあるものの、残り4機は、同社では初となる国内線仕様機です。 ― 引用終り ― B787-10の国内線仕様の導入は初。 ANAのB787-10の国際線仕様(3クラス、294席)が、2019年4月5日、羽田空港でマスコミに披露された。 全長は、787-8型機より11.6m、787-9型機より5.5m長い68.3m。日本の航空会社が導入するのはANAが初。 ・座席数:294席・全長×全幅×全高:8.3m×60.1m×17.0m・巡航速度:910km/h・航続距離:1万1600km・最大離陸重量:242.7ton・エンジン:ロールスロイスTrent1000・エンジン推力:3万3480kg×2基 国際線仕様のボーイング787-9型機(246席)と比べて、「ビジネスクラス」は2席減り、「プレミアムエコノミー」は7席、「エコノミークラス」は43席増え、総座席数は1.2倍。 シートモニターは「プレミアムエコノミー」が15.6インチ、「エコノミークラス」が13.3インチとクラス最大。 「ビジネスクラス」のシートモニターは18インチ。
2022年05月22日
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日本の国内航空会社で導入されてえいないエアバスA220が2020年5が宇9日羽田に飛来する。 エアバスA220-300は、ラトビアのエア・バルティック所属機。客室は1クラス、145席。 エア・バルティックはA220の「ローンチカスタマー」。 21世紀の”ミニバス”クルぞ! レア機「エアバスA220」、羽田に初飛来へエアバスなのに100席級2022年5月8日 乗りものニュースエアバスの旅客機のなかでも「異端児」です。5月9日に東京で… ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスが2022年5月、同社の旅客機「A220」でアジア太平洋地域を巡るデモンストレーションツアーを実施しています。このツアーの一環でA220は羽田空港にも飛来予定で、同社の公式Facebookによると、「5月9日に東京で見ることができる」とのことです。同型機の羽田への飛来は初めてとなります。 A220は当初、ボンバルディアの「Cシリーズ」として開発された100~150席クラスの旅客機です。同型機は2018年に、2社の業務提携によって「エアバスA220」にモデル名を変更したというユニークな出自をもちます。A220は、標準型のA220-100と胴体延長型のA220-300、ふたつのタイプがラインナップされており、同様サイズの旧世代航空機と比較して最大25%の燃料節約を実現するほか、6300kmの航続距離をもちます。 なお、2021年現在、日本の近隣国では大韓航空がA220を導入。 ― 引用終り ― ミニバス ミニバスとは「ミニ・バスケットボール」の略称。 小学生を対象としたバスケットボールのこと。 一般ルールと違う主な点は、コートの規格が一般ルールでは制限区域が長方形だが、ミニバスでは台形となっていること。 ミニバス 小型のバス。マイクロバス。
2022年05月12日
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コロナ禍で溜まりにたまった日本人の「観光需要」「旅需要」が、花咲きつつある。 生物である現代人の好奇心は、オンラインだけではまだまだ満足できないようだ。 2年ぶり JAL名物「スカイミュージアム」一般見学ついに再開!「2分で完売」の超人気 館内も一新!2022.05.02 乗りものニュース編集部「2分で完売」 新型コロナウイルス感染拡大にともなって、2020年3月から休館していた、JAL(日本航空)の格納庫見学ツアー「スカイミュージアム」が、2022年5月1日より、約2年2か月ぶりに再び一般見学を開始しました。JALによると予約受付は4月27日より開始したものの、見学設定日の5月1日~15日までの定休日である水、金曜日を除く枠は、受付開始直後わずか2分で満席となったとのことです。 この「スカイミュージアム」は、格納庫見学と展示エリア見学を組み合わせた「空のお仕事やJALの歴史に触れる」(JAL)体験型のツアーで、平時は年間12万人の来場者数を誇るJALの名物施設です。コロナ禍で一般見学こそ見合わせられていたものの、2021年には展示エリアを2013(平成25)年以来、約8年ぶりに全面的にリニューアル。その後抗ウイルスコーティングも施すなど、一般客受け入れのための準備を着々と進めてきました(オンラインでのツアーは実施)。 ― 引用終り ―
2022年05月10日
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ボーイングは中国の航空機メーカーCOMACと共同で中国に舟山工場を設立した。 舟山工場は、国国内市場向けの737MAXを作る予定で、狭胴型機生産工場ではボーイング史上最大となる。 2018年12月に稼働開始。その数カ月後に737MAXの2回目の墜落事故が起き、中国は同機の運航を停止した。 2度の墜落事故を起こした737MAXは、直後から各国の航空当局が飛行停止措置を講じ、米・FAAも2019年3月13日に飛行停止を命令。その後、システムの改修やパイロットの訓練環境が整ったとして、2020年11月18日に運航再開を認めた。 ボーイング737MAX、中国で運航再開準備か19年から停止2022年3月15日 ロイター 米航空機大手ボーイングの小型機「737MAX」が14日に米シアトルを出発し、中国にある完成工場に向かったことが業界筋の話で分かった。2度の墜落事故を起こした同機は中国で3年間運航が停止されているが、再開される可能性が出てきた。 航空機の航路追跡サイトによると、中国東方航空傘下の上海航空の塗装を施した機体はハワイに着陸。関係筋によると、ハワイでは複数日にわたる飛行で最初の燃料補給を行った。 中国浙江省舟山の完成工場では機体納入前に内装を施すなど仕上げ作業を行う。2018年12月に稼働したが、その数カ月後に737MAXの2回目の墜落事故が起き、中国は同機の運航を停止した。 ジェフリーズのアナリストは顧客向けノートで、中国で同機を納入することになれば19年3月以来初めてだと指摘。「同国は元来、納入の17%を占めていたため、意義は大きい」とした。 中国は737MAXの墜落事故を受けて運航を停止した最初の国で、いまだに商業運航が再開していない唯一の主要市場だ。国内の新型コロナウイルス感染者増加を背景に、運航再開は当初の予想より遅れている。 ― 引用終り ―
2022年04月02日
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軍用、民間を問わず高価な航空機もいずれかは退役する。 多くの航空機が解体場に送られ、機体から高価な部品やシステムが取り除かれ、金属などの素材が無駄なく再利用される。 大量の航空機を利用すれば、大量の退役機が発生する。 国内移動で多数の旅客機を利用する中国・四川省成都市で、エアバスがリサイクル事業を計画した。 エアバス成都で航空機リサイクル事業を計画欧州以外で初2022/2/21 36Kr Japan 中国四川省成都市はこのほど、エアバス、ターマック・エアロセーブ(Tarmac Aerosave)、Satairと「エアバス航空機ライフサイクルサービス・プロジェクト」の契約を締結した。成都市双流区を拠点とし、エアバスが欧州以外で初めて直接投資を行う航空機のリサイクルプロジェクトとなる。 同プロジェクトは総額60億元(1元=約18円)以上の投資を計画。同区内にある中国商用飛機(COMAC)の「大飛機示範産業園(大型航空機モデル産業パーク)」の南側に919ムー(約61ヘクタール)の敷地を用意し、航空機125機を収容する。 エアバスが欧州以外で航空機のリサイクルプロジェクトに投資するのは今回が初めてとなる。中電科航空電子の郭文瑾(かく・ぶんきん)研究員は「成都市、ひいては中国全体の民間航空機産業のサプライチェーン末端における空白を埋め、成都双流航空経済区と世界の航空経済をつなぐ窓口となる」と語った。 成都は中国本土で3番目となる国際ハブ空港二つを有する都市で、機体の研究開発拠点を持つ国内四大都市のうちの一つでもある。同市の航空宇宙産業の規模は800億元を超え、サプライチェーンがほぼ形成されている。 ― 引用終り ―
2022年03月07日
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航空各社はコロナ禍で国際線の需要復活が見込めない中、従業員の解雇、帰休など様々の経費削減を講じている。 収益確保策として、活発化した物流を活かし貨物輸送事業を強化している。 エアアジアXは旅客需要の回復に見切りをつけ、貨物輸送の拡大に向けてフランスの物流大手ジオディスと1月末に提携し、2月、A330―300の3分の1を貨物輸送に振り向けると発表した。 【マレーシア】エアアジアXエアバス機を貨物輸送に転用2022/2/16 NNAASIA マレーシアの格安航空会社(LCC)大手キャピタルA(旧エアアジア・グループ)の長距離部門エアアジアXは14日、保有するエアバスのワイドボディー機「A330―300」の3分の1を貨物輸送に振り向けると発表した。 まずは1年間、グループ企業の航空貨物・物流会社テレポートが胴体部分のスペースを活用する予定だ。 エアアジアXは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年4月から定期便の運航を停止した。クアラルンプール―オーストラリア・シドニー間では今月14日から運航を再開したが、同社はA330―300の貨物転用について「旅客収入がない中で、収益性を高めるための画期的手段」と説明。 今後さらに毎月1機を貨物輸送に転用していき、今年9月までにはA330―300の全機に広げる計画だ。 テレポートのエイドリアン・ロレッツ最高執行責任者(COO)は「テレポートの保有する機材に加え、エアアジアXのA330を使用することにより、クアラルンプールとタイ・バンコクを拠点とした新たなルートを開拓できる」と意気込みを示した。 ― 引用終り ―
2022年03月07日
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ホンダ エアクラフト カンパニーの「HondaJet」は、2021年中のデリバリー数が37機となり、小型ジェット機カテゴリーとして5年連続の世界第1位となった。 「ホンダジェット」5年連続で納入世界1位なぜ爆売れが続くのか? 2021年は新型機も発表 2022年2月26日 乗りものニュース「ホンダジェットでっかいバージョン」は衝撃でした。37機を納入 Hondaの航空機事業子会社の米国ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)が現地時間2022年2月23日(水)、同社の主力商品のビジネスジェット「HondaJet(ホンダジェット)」シリーズの2021年納入数が、小型ジェット機カテゴリーにおいて5年連続で世界第1位を達成したと発表しました。 「HondaJet」の2021年納入数は37機。現在同シリーズは北米、欧州をはじめとする各国で200機以上が運用されているといいます。 HACIの藤野道格取締役社長は、「多くのお客様にHondaJetを選んで頂いたことをとても嬉しく思います。5年連続でデリバリー数No.1という結果は、HondaJetの革新技術や性能の高さに加えて、お客様に提供するサービスの質や、航空業界のリーダーとしての高い信頼性が評価された結果です」と、好調な売り上げについての分析を踏まえコメントしてます。 HACIは2021年「HondaJet」シリーズ最新型「HondaJet Elite S」や、従来機より大型化させた次世代ビジネスジェットコンセプト案「HondaJet 2600 Concept」を発表。12月には200機目のHondaJetのデリバリーが実施されるなど、飛躍の1年となりました。 ― 引用終り ― コロナ禍で販売数の伸びが抑えられ、開発費の回収、累損一掃はまだ先らしい。 燃費の良いホンダジェットではあるが、さらなる低炭素化の取組はすすめられているのだろうか。
2022年03月04日
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2022年1月18日、米通信大手のAT&Tとベライゾンは、米国の空港周辺で19日から開始予定だった携帯電話の5G移動通信システムのサービスを一部延期すると明らかにした。 航空機の電波高度計などの運航システムに支障が出て安全な着陸ができなくなる恐れがあるため、米航空業界が大規模な混乱を招くと訴えていた。 この状況に対処するため、FAA(アメリカ連邦航空局)は5Gの干渉を受ける特定の空港で、自動着陸システムを使用しないようにパイロットに指示していた。 5G拡大で米国便欠航ボーイング777、世界的影響2022年1月19日 東京新聞 全日本空輸と日本航空は18日、羽田と成田空港を発着する米国便の一部を欠航させると明らかにした。米国の空港周辺で携帯電話の5G移動通信システムのサービスが始まるのに伴い、米航空機大手ボーイングから777型機の電波高度計に支障が出る恐れがあると通知を受けた。全日空は20日にかけて最大計20便の欠航が出る恐れがある。日本航空は19日の旅客便3便と貨物便5便の欠航を決めた。 ロイター通信によると、アメリカン航空などは17日付で、連名で米運輸長官らに書簡を送付。運航のキャンセルや遅延によって1日で1100便以上、乗客10万人に影響が出る恐れがあると警告した。 ― 引用終り ― 1月17日、AFA(エアラインズ・フォー・アメリカ)は書簡で、航空路から2マイル(約3.2km)以内で新たにCバンド周波数帯が使用された場合、旅客・貨物輸送は「壊滅的な混乱」に見舞われる可能性があると警告。 合意可能な解決策を見いだすため、政府および通信サービス業者と協議する用意があると表明した。 米航空業界5Gめぐりバイデン政権に「即時介入」要請2022.01.18 CNN.jp 米航空大手各社が主要空港付近で19日に予定されている第5世代移動通信システム(5G)の運用開始について、バイデン政権に「即時介入」を要請した。 航空会社10社は政権に宛てた書簡で、空港付近での5G運用開始をさらに延期するよう要請。CNNはこの書簡を入手した。 5Gの運用が開始されれば、米連邦航空局(FAA)の飛行制限が有効になる。航空業界は、5G信号が航空機に搭載されているレーダー高度計などの計器に干渉することを懸念している。 ― 引用終り ― 何でなのかな?
2022年01月28日
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ホンダのビジネスジェット、ホンダジェットの販売は好調を持続。 2018年5月、航続距離を延長し、新型のアビオニクスを採用したり、インテリアのアップグレードを施した「HondaJet Elite」(ホンダジェット・エリート)を披露。 2021年5月、最大離陸重量を約200ポンド(約91kg)増加させ、アビオニクス機能のアップグレードにより飛行性能や操縦性能を向上させた最新型のHondaJet Elite S(ホンダジェット・エリートS)を発表。 2020年のデリバーリー数は31機で、小型ジェット機のカテゴリーで4年連続して世界1位となった。 2021年12月17日、ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)はホンダジェットの200機目のデリバリーを達成したことを明らかにした。 2021年末、日本での登録機は8機、展示機が1機。 快進撃!「ホンダジェット」2022年さらに飛躍か新型もついに発表 米国では”巨大化計画”も2022.01.01 乗りものニュース編集部 … (略) …新型のスペックとは? 10月には「大型化案」も 2021年に発表された「ホンダジェット エリートS」は従来モデルから運用性能をさらに拡充。機体の最大離陸重量は200ポンド(約91kg)増加させ、より多くの荷物を搭載すること、あるいは燃料搭載量を増やし航続距離を最大120ノーティカルマイル(約222km)伸ばすことを可能としています。 コックピットもアップグレードさせ、無線通信をテキストメッセージで行う機能や、パイロットの地上操縦時の負荷を軽減するシステムなどを導入。操縦性の向上が図られました。 そして10月、HACIは米国の民間航空見本市で「HondaJet2600コンセプト」を発表し、その実物大模型を公開。同社はその目的を「これまでのホンダジェットとは異なるセグメントに向けた新機種コンセプト機を、市場ニーズ検証のため展示」とし、これをそのまま実用化させるわけではない旨を名言しています。 この「HondaJet2600コンセプト」はこれまでのものよりサイズアップ。全長は約17.6m(既存機は約13m)、全幅は全幅約17.0m(同約12.1m)で、乗員乗客数は最大11名。従来機の8名を大きく上回るとしています。航続距離はおよそ4862km。ロサンゼルス~ニューヨークもカバーできる性能で、「全米をノンストップで大陸横断飛行できる世界初のライトジェット機」をうたいます。 ― 引用終り ― 新型小型ビジネスジェット「HondaJet 2600 Concept」は、ホンダ独自の技術である主翼上面エンジン配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体をさらに進化させ、ライトジェット機として世界で初めてノンストップでの米国大陸横断(ニューヨーク-ロサンゼルス間)が可能になる小型ビジネスジェット。 ライトジェット機は、「HondaJet Elite S」のベリーライトジェット一区分大型のクラス。 オートスロットル、オートブレーキなど、システムの自律化と電動化による高度な先進技術を新たに導入して、パイロットの負荷を軽減し、機体運用の安全性徹底をはかる。 燃費性能は通常のライトジェット機より20%、双発の中型ジェット機より40%以上の向上を目指す。
2022年01月17日
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ボーイングはIT技術の活用の拡大で、新機種の開発速度を短期化しようとしている。 アングル:ボーイング次期新型機開発の舞台は「メタバース」By Reuters Staff2021年12月26日 REUTERS 未来のボーイングの工場では、没入型の3Dエンジニアリング設計と、互いにコミュニケーションをとる能力を持つロボットたちが導入され、さらに世界各地のメカニックが1台3500ドル(約40万円)のマイクロソフト製ヘッドセット「ホロレンズ」を介して繋がることになる――。 この未来像は、広範囲に散らばった設計・生産・航空機運用を最短2年で単一のデジタル・エコシステムに統合しようという、ボーイングの野心的な戦略だ。 … (略) … では航空機製造の場合、このメタバース――多くはインターネット経由でVR(仮想現実)やAR(拡張現実)を利用する、共有されたデジタル空間――を、どのように活用するのだろうか。 エアバスと同様、ボーイングが次の新型機で目指すのは、バーチャルの世界で新型機の3D「デジタル・ツイン(双子)」と呼べるレプリカを構築してリンクさせ、シミュレーションを走らせることだ。 デジタル上での実物大モデルを支えるのは「デジタルスレッド」だ。製造のごく初期段階から、当該の機体に関するあらゆる情報を結び合わせる。例えば航空会社からの要求事項や、数百万点におよぶ部品、数千ページもの認証関連書類、さらにはサプライチェーンの奥深くに至るまでの細かい情報が記録される。 時代遅れとなった紙ベースの慣行を刷新すれば、力強い変革がもたらされる可能性はある。 ハイスロップ氏は、ボーイングにおける品質トラブルの70%以上は、何らかの設計上の問題に由来していると語る。同社では、新型機を開発開始から最短4-5年で市場に投入するためには、こういったツールが柱となると考えている。 ― 引用終り ― 新しい技術を全面的に活用してホンダは開発期間を短縮しようとした。 そしてフィット3はリコールを繰り返し発生させ、伊東社長の退任を早期化させた。 新しい技術の導入と同時に開発期間の短期化をすすめると、ボーイング737MAXのような長期間の飛行停止を招くことにつながる可能性があるが、ボーイングの経営陣は開発期間の短縮を諦めない。 短期間で高額の役員報酬を受け取るには、企業の存続をゆるがせにしてもやむを得ないということのようだ。 やっと復活も一部運航停止再び渦中の「ボーイング737MAX」もっとも不運な「誕生日」に2021.04.10 乗りものニュース編集部 シリーズ初期型の初飛行は1967年4月9日 アメリカの航空機メーカー、ボーイングが現地時間2021年4月9日(金)、同社の旅客機「737MAX」の一部に潜在的な電気系統の不具合が発見されたことから、対象の機体を保有すると見られる16の航空会社に対し、運航の一時的止を推奨する通達を出しています。 … (略) … 737MAXは2度の航空事故を起こしてしまったことから、2019年に全機運航を一時停止。これらの事故は、ともに同じ「自動失速防止システム(NCAS)」の不具合によるものと推定されており、この装置の改修や乗員への訓練プログラムなどを実施したうえ、2020年末から20ヶ月ぶりに運航を再開しています。 なおFAA(アメリカ連邦航空局)によると、今回の運航停止は「バックアップ電源制御ユニットの不具合」としており、先述の航空事故の引き金となった「NCAS」の不具合とは、直接的な関係はないと見られます。 ― 引用終り ―
2022年01月03日
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コロナ禍で大幅な賃金カットを行ったANA(全日本空輸)は、中堅の人材が不足し、業績回復の足かせとなるため、退職後5年以内であれば正社員として復職できる制度の導入を検討中であることが分かった。 全日空退職後5年内なら復職できる制度検討…業績不振で30~40歳代の人材流出2021/12/18 読売新聞オンライン 全日本空輸が、退職から5年以内であれば社員として復職できる制度を導入する方向で検討していることが18日、明らかになった。業績不振で社員の賃金を3~4割程度減らしているため、組織の中核を担う30~40歳代の人材流出が起きている。需要回復をにらみ、人材の復帰を促す。 労働組合側と協議を進め、来年度の導入を目指す。復職にあたっては、特に離職期間中に他社で身につけた知識・技能を重視する方針だ。復帰後のポストや年収といった制度の詳細は今後詰める ― 引用終り ― 2021年6月19日~20日の週末、アメリカン航空は、乗務員が足りなくなるなどして約300便をキャンセルした。 米航空大手では人手不足が深刻な問題になっており、ユナイテッド航空もパイロット不足に懸念を示している。 ANA、JAL(日本航空)は大胆な賃金カットなどで企業の存続をはかったが、もともと航空関係はパイロット、航空整備士を中心に人材が不足していた。 コロナ禍対応制度には、この「カムバック制度」のほか、最長2年間の休職を認める「サバティカル休職制度」、客室乗務員の地方居住を認める制度、グループ外への在籍出向制度などがある。 客室乗務員やグランドハンドリング業務なども需要が回復すると人材不足になることがみえている。 回復進む航空業界グラハン人材不足が課題に2021.11.17 WING 国際航空運送協会(IATA)は11月16日(プラハ現地時間)、新型コロナパンデミックから、航空業界の回復が進みつつあるなか、「グランドハンドリング業務の需要増加への対応には課題がある」との認識を示した。これは同日、プラハで開催したIATAグランドハンドリング会議(IGHC)のなかで、IATAのグランドオペレーション担当ディレクターであるモニカ・メイストリコバ氏が話したもの。 ― 引用終り ― 空港グランドハンドリング業務には以下のような業務がある。 航空機地上走行支援業務 ・航空機の駐機場への誘導や移動 手荷物・貨物取扱業務 ・手荷物・貨物の仕分け、ULDへの積付、取り降し・解体 手荷物・貨物の搭降載取扱業務 ・手荷物・貨物の航空機への移送、搭降載 航空機内外の清掃整備業務 ・客室内清掃、遺失物等の検索 LCCの乱立もありコロナ禍前は深刻な人材不足が懸念されていた。 地方空港での受付窓口の一本化など様々の要員削減策を実施しているが、安全確保のため、航空会社が需要回復に応えるには人材確保が絶対要件となる。 仕事はあるのに人がいない航空業界で人手不足パイロットの「2030年問題」も2018.7.26 SankeiBiz 訪日外国人客の増加などで航空需要が拡大する中、空港で働くさまざまな職種で人手不足が深刻化している。関西国際空港では、航空会社をはじめ機内食製造や清掃などの運航サポート会社、飲食店、免税店などで1万7千人以上が勤務しているが、こういった地上業種で必要な人員が確保できないという声があがっており、今後も業務拡大に追いつかない状況が続けば、訪日客の誘致などに影響が及んできそうだ。 航空機の誘導や手荷物積み下ろしなどを請け負うグランドサービス(大阪府泉佐野市)では、関空の路線数増加や海外航空会社の参入が相次いでいることを受け、採用計画を約3年前から拡大。平成29年度は30人を募集したが、応募者が少なく充足できなかった。 … (略) …
2021年12月28日
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英・航空機エンジンメーカーのロールス・ロイスは新型コロナウイルスの感染拡大を受けた航空業界の大幅な市場縮小の影響を強く受けた。 2021年5月20日、全世界の従業員5万2000人のうち少なくとも9000人を削減し工場閉鎖も検討していると明らかにした。 コロナ禍で航空機の低炭素化の取組、地球温暖化防止の取組はとまらない。 11月、ロールスロイスは、全電動航空機「スピリット・オブ・イノベーション」を開発し、最高時速387.4マイル(約623km/h)の飛行を記録したと発表した。 全電動航空機による世界最速記録と主張している。 ロールス・ロイスの電動飛行機が「世界最速」に…「ジェット・ゼロ」の実現へ技術を研鑽2021/11/29 BUSINESS INSIDER ロールス・ロイスは、同社の「スピリット・オブ・イノベーション」が、「世界最速の電動飛行機」になったと述べている。 同機は最高時速623キロメートルを記録し、従来の最高時速を213.04キロメートル以上更新した。 ロールス・ロイスのウォーレン・イーストCEOは、この先進的な技術が、排出量ゼロの飛行を目指す「ジェット・ゼロ」へ貢献することを期待しているという。 ― 引用終り ― プロペラ機の最高速は、レシプロ機ではグラマンF8F改造のレーサー『Rare Bear』の850 km/h。 ターボプロップ機ではツポレフTu-95の950 km/h。 英国「70人乗りの異形電動旅客機計画」爆誕へ前進!?航空機リース会社、EAGへ出資2021.03.23 乗りものニュース編集部2028年の実用化を目指す 100席以下の地域間輸送用旅客機「リージョナルジェット」を中心に、航空機リース事業などを手掛けるイギリスのファルコ(Falko)は、現地時間2021年3月17日(水)、ハイブリッド電気駆動のリージョナルジェットを設計する同国のスタートアップ「EAG(Electric Aviation Group)」へ、投資したと発表しました。 EAGは、2020年に「世界初の70席以上のハイブリッド電気旅客機」と開発計画を発表。「HERA」と名付けられたこの4発ターボプロップ機は、2028年の実用化を目指しています。同社によると「完全なるイギリス製」というのもポイントで、実現すれば「航空会社の収益の可能性を広げられる」機体といいます。 HERAは、ハイブリッド化により二酸化炭素排出量が大幅に削減されることはもちろんのこと、独自のギア(脚)アシスト離陸滑走システムを採用することで、1200mの滑走路でも離陸できる高い短距離離着陸(STOL)性能を持つほか、「ささやくような」低騒音性を持ち合わせるとのこと。また、独自のエネルギー回生システムを用いることで、着陸時にバッテリーを充電せず、ターンアラウンドタイム(到着から出発までの時間)を短縮できるとしています。 ― 引用終り ―
2021年12月11日
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ボーイング社初のジェット旅客機707は、日本では国際線で用いられた。 短距離飛行の国内線では727、737が使用された。 そして超大型旅客機747がラインオフし、日本では国際線と国内線の主要路線でことごとく747が就航するようになった。 ボーイングは、日本の国内線が標的の短距離離発着用の747SRを派生させた。 747SRは、初期型「クラシックジャンボ」747-100型機をベースとして短距離運航向けに、降着装置や機体構造が強化された日本仕様機で、末尾の「SR」は「Short Range(短距離型)」。 ボーイングは747を生み出したのち、乗客数のすき間を埋めるジェット旅客機の開発に着手した。 747の次に同社が計画したのが、交代期を迎えた3発ジェットのベストセラー、727の後継派生型「727-300」だった。 727-300は、基本モデルと同じ3発機でシングル・アイル(単通路)の機体を延長し、当時発達してきたコンピューター・システムを取り入れ、航空機関士不要の2人乗務での運航を可能にした初期のハイテク機。 3発機の経済性の低さなどを航空会社側から指摘され、ボーイングは新たに双発単通路機「7N7」計画を立ち上げた。 それと同時に、中距離を飛び、250人前後の乗客を乗せ、より運航経費が安い、”儲かるジェット旅客機“として開発されたのが「7X7」です。 後に先行して開発された「7N7」は「757」、「7X7」は「767」というモデルナンバーが割り当てられた。 当時最先端のコンピューター技術を駆使した「グラス・コクピット」が両者に採用された。 開発時期がほぼ同じことから、767は「757」と姉妹機となり、パイロットの資格もほとんど共通化されている。 パイロット資格の共通化はエアバス機などで一般的になってるが、当時は画期的な技術のひとつだった。 よく似た成り立ちの757と767だが、米国の国内線に多数採用されている757は、日本の航空会社には採用されていない。 なぜ757が日本に航空会社にないのか? トランプ愛機 日本の航空会社、なぜB757だけ導入ゼロ?宮下裕子(航空&旅ライター)2016.04.23 乗りものニュース … (略) …日本の事情に合わなかった757、しかし日本で見ることは可能 日本では1970年代後半、マクドネル・ダグラス社のDC-10型機やボーイング社の747SR型機など、機材の大型化が進行しました。空港の発着回数を増やすことが難しいなか、旅行需要が爆発的に高まっていたため、一度に多くの乗客を運べる機材が必要とされたのです。 一方で、737型機などの小型ジェット機も、離島路線や地方路線を中心に導入されました。737型機は機内の通路が1本で「ナローボディ」と呼ばれており、エコノミークラスでは通路を挟んで左右に3席ずつが配置されます。 757型機は、胴体がこの737型機よりひとまわり大きいものの、同様の通路と座席配置を持つ「ナローボディ」の機材です。 それに対し757型機と同時期に開発され、日本の航空会社が多く採用した767型機は、2人・通路・3人・通路・2人という座席配置の「ワイドボディ」を持ち、座席数230ほどの中型機です(767型機は「セミワイドボディ」ともされる)。 737型機よりひとまわり大きく、767型機より通路や座席数が少ない757型機は、両機種の中間的な存在といえます。 そして限られた発着回数のなか、多くの乗客を運ぶ必要のあった時代、日本では通路が複数あり乗客の動線確保が容易で座席数も多い767型機のほうが適していた――それが、国内航空各社が757型機ではなく767型機を選んだ理由のひとつと考えられます。 ― 引用終り ― 国内線の発着回数を大きく制限したボトルネックは、国内航空会社のドル箱路線となる羽田空港の発着回数だった。 羽田空港の歴史は、空港設備の規模拡張と空域の拡大の歴史。 1988年、沖合埋め立て工事を経て、旧C滑走路の450m東側に現A滑走路が完成した。 1992年、横田空域の約10%が返還された。 1993年、約29万平方メートルの延べ床面積に、24基のボーディング・ブリッジを持つ新国内線ターミナルビル(第1旅客ターミナルビル)が供用開始された。ターミナルビルを運営する日本空港ビルデングはこれにビッグバード (Big Bird) という愛称をつけた。 2004年、約18万平方メートルの延べ床面積に15基のボーディング・ブリッジを持つ第2旅客ターミナルビルが供用を開始した。 2008年9月、横田空域の約20%が返還された。 2010年、沖合に建設されているD滑走路を含む空港全体の視認性確保などを目的として、旧管制塔の南東側、第2駐車場に隣接する「バスプール」のエリアに国内最高の高さとなる116mの新管制塔が設けられ、1月12日に運用が開始された。 2019年1月30日、羽田空港への飛来便が「横田空域」を一時的に通過できるようになり、その通過する時間帯は日本側が管制を行う日米の交渉が基本合意された。この合意により羽田空港の発着枠が6万回から9万9千回と50%以上の増加となり、また飛行時間の短縮がはかれた。 2020年10月21日、D滑走路供用開始。 新国際線旅客ターミナル開館。 【注目】羽田空港第1・2ターミナルの拡張工事計画のターミナル配置図が判明2024年に供用開始2021年5月19日 sky-budget 羽田空港を運営する日本空港ビルディングが予定する第1ターミナルと第2ターミナルの拡張工事は、2021年11月に着工し、2024年3月に完工する計画ですが、この拡張工事による新たなターミナルの配置図が明らかになりました。 ― 引用終り ―
2021年12月07日
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コロナ前、LCCなどによる航空機材需要、燃費とメンテナンスコストの低い中型機需要の増加で、航空機リース需要は順調に増加した。 コロナ禍で世界各国は国内・国際移動制限を行い、旅客航空業界の環境は一変し多くの機材が不要となった。 2020年5月2日、著名投資家ウォーレン・バフェット氏は米バークシャー・ハザウェイの年次株主総会の中で新型コロナウイルスの感染拡大によって「世界が変わる」として、保有していた米航空株を全て売却したと明かした。 長引く、先の見えないコロナ禍で、航空会社とともに航空機リース業界も非常に厳しい環境となった。 航空機リース会社、2020年の減損計上27億ドル…前年の約5倍バリー・デイリー2021.6.1 幻冬舎 GOLD ONLINE 航空機リース会社、2020年の減損計上27億ドル…前年の約5倍 航空機ファイナンス市場における最新動向をはじめ、エアライン与信分析データ、機材鑑定評価、航空機材取引価格データ、オーダーメイドアドバイザリーサービス、航空機投資イベントを提供する世界的企業、Ishkaが提供するオリジナルレポートです。今回は、航空リース会社の決算を分析・今後の動向について考察します。 リース会社16社、2020年決算の分析結果 Ishkaはリース会社16社の決算を分析した結果、2019年に彼らが計上した合計の減損4億6,100万ドルが、2020年には485%跳ね上がり27億ドルに達したことを確認した。 リース会社各社は、新型コロナパンデミックに起因する様々な理由により、最終的にリースしている機材の減損を余儀なくされた。主要なリース会社数社は、レッシーである航空会社が破産保護を申請し航空機を返却するか、経営改善のためにリース料を引き下げる状況に直面している。また、航空会社によっては、予定のリース期間終了前に航空機をリース会社へ返却するところも存在する。 これにより、帳簿上の航空機価格が低下し、リマーケティング課題も残った状態となる。利用可能な航空機が突出して多いこと、また運航削減を余儀なくさせられている多くの航空会社の存在も相まって、航空機の残存価値に大きな影響を及ぼしている。Ishkaのアナリストチームは、一部のオフリース航空機の価値がパンデミック開始以来3分の1下がったものもあると報告している。 … (略) … Ishkaの見解 航空機リース業界において減損処理を行うことは、かなり日常的なことである。しかし直近の減損規模は、コロナ危機が航空機価値に与える影響を浮き彫りにした。 例えば、IAGとルフトハンザは、2020年に合計27億5,000万ドルの減損を報告している。これは主に、IAGの退役機材と保管されている機材、そしてルフトハンザはまた「4つのエンジン搭載機材」(ワイドボディ型機)に関連する。 2020年は多くの航空会社にとって困難な年であり、当然のことながら、航空機を早期にリース会社に返却することを選択することが可能であった航空会社によって減損は引き起こされた。Ishkaのアナリストチームの調査によると、多くの資産の残存価値は引き続き低下している。その結果、破綻または早期の機材返却から航空機を受け取ることになったリース会社は、特に古い双通路型機で、(リース無しでの)機材価値が劇的に落ち込んだ。 … (略) … 市場の回復のタイミングがいまだ不確実性が高いことを考えると、将来起こり得る減損は、より早期のリース返却にかかっている可能性が高い。リース会社にとって痛ましいことは、いくつかの大規模な航空会社の再建が、2021年の間にさらに多くの減損処理をもたらすかもしれないことである。 ― 引用終り ― 2021年、米国の航空業界の風向きは良い方向に変化したが、国際航空は先行き不透明なままだ。 航空機リースは有望な高額、長期の取引となるとみられていたので、日本国内でも商社、リース会社、航空会社などが多数関与している。 コロナ禍が終息しても、脱炭素化は航空会社に機材、燃料の変化による機材更新が今後も継続するとみられる。 航空機レンタル・リースの会社・企業一覧(全国)Baseconnect公式サイト
2021年11月16日
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2020年、経済産業省は、水素を燃料とする次世代航空機の開発に向け、国内の関連メーカーに資金支援し、二酸化炭素(CO2)の排出量の少ない航空機の実用化に向け、日本企業の競争力向上を図る方針を固めた。 次世代EVのFCV開発・普及促進と合わせ、経産省は日本の主要エネルギーを水素に転換するつもりらしい。 2020年9月、欧州エアバスは、水素燃料の「ゼロエミッション航空機」を2035年に実用化すると発表した。エアバスは「ZEROe」というプロジェクトを立ち上げ、水素を燃料とするターボファン・エンジンやターボプロップ・エンジンを開発し、旅客機に搭載することを目論んでいる。 今後世界で電動航空機などを含むゼロエミッション航空機の開発が本格化するとみられ、2030年代には水素航空機が登場するとの観測がある。 【独自】CO2排出しない「水素航空機」空港インフラの整備検討へ2021年8月1日 読売新聞 政府は、水素航空機の将来的な実用化を見据え、燃料の水素を空港で大量に保管・貯蔵し、機体に供給するためのインフラ(社会基盤)整備の検討に乗り出す。安全技術の確立や制度・施設の早期整備につなげ、二酸化炭素(CO2)を排出しない水素の活用で、世界に先行することを目指す。 水素は、使用済みの油や穀物から作るバイオ燃料とともに、将来の航空燃料として期待が高い。欧州航空機大手エアバスは、2035年の水素航空機の実用化に向けて開発に着手している。実際に運航する際は、空港で大量の水素を保管・貯蔵し、専用のタンクローリーや送配管を使って航空機に注入・補給するための大規模な設備が必要となる。 経済産業省や国土交通省、文部科学省は8月上旬に官民の検討会議を設置し、今秋をめどに実現に向けた課題を整理する。具体的には、空港に必要なタンクや送配管などの貯蔵、補充に関する設備の規模がテーマになる。法改正を含めた制度面の検証や施設整備に向けたコストの試算も行う。 水素はマイナス253度で液体状にして保存し、可燃性のために安全対策やテロ防止に向けた対応が欠かせない。 会議には全日本空輸や日本航空のほか、水素供給やインフラ整備を担うことが予想される川崎重工業や三菱重工業、IHI、燃料会社も加わる。 ― 引用終り ― 水素エンジンの実用化にあたっては、大容量で耐久性の高い液体水素貯蔵タンクの開発、水素燃料による金属の脆化に耐える燃料供給システムを含むエンジンの開発が必要になる。 二次電池、次世代二次電池、水素を利用する燃料電池による電動航空機と水素エンジンとのコスト競争も想定される。 2021年4月23日、双日は水素を燃料とする航空機開発を手掛ける米スタートアップ、ユニバーサル・ハイドロジェンに出資すると発表した。 川崎重工業は、2021年6月1日に開催したアナリスト向けのグループビジョン2030進捗報告会で、水素燃料を航空機分野へ展開水素航空機の開発に参画する意向を示した。
2021年08月15日
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LCCの増加、運用機首の巨大機から中小型機へのシフトなどで旅客機が世界的に増加し、コロナ禍以前パイロット、航空整備士は不足状況だった。 この流れを断ち切ったのがコロナ禍による海外旅行の著しい制限。 運休が増加し、止めている間の期待の整備、駐機料、リース料などの経費が気になるようになった。 パイロットや客室乗務員などは一時帰休なり解雇した。 ワクチン接種がすすみコロナ禍の混乱が解消し始めると、パイロット不足が深刻な問題となった。 自動車の運転免許とことなり、航空機の免許は当該機種ごとに付与され、90日以上当該機種で飛行しないと現役から外れてしまう。 過去に免許があっても、あらたに訓練をしなければ、操縦士になれない。 もちろん訓練には、人材がいたとしても、時間とコストが必要。 アングル:航空旅行の復活、各社を悩ませるパイロット再訓練By Reuters Staff2021年6月4日 REUTERS 何百万人という米国人が夏休みの旅行で航空機を利用しようと待ち構えるなかで、ベン・ワランダーさんは参考書やシミュレーターを使って猛特訓を続けている。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が進み、旅行の予約が急増する中、デルタ航空とアメリカン航空では、何百人もの所属パイロットが再訓練を急いでいる。27歳のワランダーさんも、その1人だ。 デルタ、アメリカン両社のパイロット数千人は、90日以上コクピットから離れていたせいで「現役」の資格が失効してしまった。パンデミック(世界的大流行)によって航空旅客が急減し、航空業界に大打撃を与えたからだ。 しかし5月28日から始まった米戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー)の連休を皮切りに、この夏はレジャーとしての旅行の急増が予想される。航空会社にとっては、待ちに待った需要回復に対応できるかどうかが試されることになる。 航空各社はすでに所属パイロットの多くの再訓練を済ませている。だが、事情に詳しい関係者によれば、デルタ、アメリカン両社では、航空機による旅行の復活に合わせて、訓練を促進し停滞を防止するため、シミュレーターや指導教官を増加させる必要に迫られているという。 両社は、総額約540億ドル(約5兆9000億円)の新型コロナ関連の支援金を合計3回にわたって受け取っている。ほとんどは使途を限定しないものだ。「パイロットなど、高コストの訓練が義務付けられる要員を待機させるために必要」という航空産業の主張によるものである。 航空旅客の回復にスムーズに対応できなければ、フライトのキャンセルなどが相次ぎ、パンデミックによって生じた債務の返済に必要な現金収入が確保できなくなる可能性もある、とアナリストは警鐘を鳴らす。 … (略) … <パイロット需要は乱高下> コロナ禍の前、世界の航空産業は年間5%という記録的な成長を遂げていた。ボーイングの試算によれば、今後20年間でパイロット80万4000人が必要になるはずだった。 しかし、パイロットの雇用状況の不安定さは航空産業の以前からの宿命だ。コロナ禍前の世界的なパイロット不足は一変し、パンデミック中は失業や自宅待機に至った。そして今、鍵となる米国内市場で、パイロット不足がボトルネックになる懸念が再び浮上している。 この問題は、航空産業が直面した史上最悪の危機の間に雪だるま式に膨れ上がり、改めて難題を突きつけている。 ― 引用終り ― コロナ禍解消後は、全世界でパイロットが不足する事態に直面することになる。 そして機体側の原動機に、低炭素対策が要請される。
2021年06月25日
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超音速旅客機「オーバーチュア」は、2014年、米国コロラド州デンバーで設立されたブーム・テクノロジーが開発製造する。 航空機といってもコンコルド(最高速度マッハ2.0)の2003年の運航停止以来途絶えた、超音速旅客機の開発、実用化が目的。 21世紀のコンコルドだ!ユナイテッド航空が超音速旅客機発注 東京→シアトルまで爆速 2021年6月4日 乗りものニュース超音速の夢は死にません!35機のオプションも アメリカで超音速旅客機を開発中のブーム・テクノロジー(Boom Technology)は現地時間2021年6月3日(木)、同社の超音速旅客機「オーバーチュア(Overture)」を、ユナイテッド航空が15機購入したと発表しました。この機を購入したアメリカの航空会社は初めてとのことです。 「オーバーチュア」は2016(平成28)年にプランが公開された、66席から88席を配する旅客機で、その全長は約62m(205フィート)。その速度は現在のジェット旅客機の2倍というマッハ1.7で、高度6万フィート(約1万8300m)を巡航し、約7870km(4250ノーティカルマイル)の航続距離を持ちます。 この機が実用化されれば、現在約8時間半かかる東京~シアトル間を4時間半に、10時間15分かかる東京~サンフランシスコ間を6時間で飛行できるとしています。 ― 引用終り ― 約7時間かかるニューアーク~ロンドン間は約3時間半。 旅客定員は65~88名。 超音速旅客機が好きな日本航空は、2017年、ブーム・テクノロジーと資本提携し(1000万ドル出資)、20機の優先発注権を確保する予定があると発表した。に 日本航空は、かつてコンコルドの導入を計画し仮発注した過去を持つ。 ボーイング2707の導入も検討されていた。 コンコルドなどの超音速旅客機の普及を阻んだのは、主に下記の3点。1.衝撃波による騒音のため、飛行路線が洋上などに限定されてしまう2.機体形状が制限されるため乗客数が少ない機体となる3.燃料効率も悪く、結果的に旅客運賃が上昇する これらの3つの要因により、コンコルドの場合、大西洋路線を全席ファーストクラスで運航することになった。 現在は、燃費の悪さはCO2排出量の多さであり、この観点からも大きな課題となる。 炭酸ガス排出量については水素エンジンという解決法もあるが、機体とエンジンの同時開発は、夢のまた夢。 ブーム・テクノロジーの競合の米Aerion(アエリオン)は、資金調達が難航して事業を停止した。 オーバーチュアは2025年ロールアウト、2026年初飛行、2029年に就航の計画。 ユナイテッド航空が超音速機を就航させるのは最も早くて2029年。 「オーバーチュア(=序曲)」も三菱スーパージェットのように空想の産物となるか。
2021年06月13日
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2020年3月25日、キエフ近郊のアントノフ空港で2018年9月以来、姿を見せていなかった世界最大の航空機「Antonov AN-225 Mriya(ムリーヤ)」が再び離陸した。約2時間のテスト飛行だった。 2020年8月、高まる貨物需要に対応するために、アントノフ航空のAn-225「ムリヤ」が2年間のメンテナンスを経て飛んだ。 4か月後の2020年12月、COVID-19対策で中国とヨーロッパを結ぶミッションのためAn-225「ムリヤ」は飛んだ。 2021年6月4日、An-225「ムリヤ」が今度はテスト飛行のため飛んだ。 実用化されている飛行機なのに「飛ぶだけ」でニュースになるのは、「ムリヤ」の巨大さの故か世界に1機の希少性からか。 規格外の「怪鳥」復活!世界最大モンスター機「An225」が再び空へ 2020年8月以来2021年6月6日 乗りものニュース … (略) … 航空機追跡サイト「フライトレーダー24」の公式Twitterは、アントノフAn-225「ムリヤ」が約9か月の地上駐機を経て、再びフライトしたと、2021年6月4日(金)に投稿しています。 同サイトによると、今回のフライトは2020年8月3日以来となり、キエフ(ウクライナ)発着で約1時間実施されたとのこと。フライトの目的は「テスト飛行」のためだそうで、これまで飛ばなかった理由を「整備に長い時間を要した(Heavy maintenance on the An-225 takes a long time.)」ためとしています。 An-225「ムリヤ」は、重量ベースで世界最大の航空機として知られています。その全長は84m、全幅は88.74m。「ジャンボジェット」として知られるボーイング747-400(全長70.66m、全幅64.47m)よりもはるかに大きな胴体を持ちます。 ― 引用終り ― 一回り小さい輸送機、ヴォルガ・ドニエプル航空(ロシア)保有のAn-124-100ルスランのように緊急着陸して(2020年11月)、運航を停止とならないことを祈ろう。 トラブルの原因はエンジン制御システムのケーブルが断線と判明。幸いにも、2020年12月29日、An-124ルスランを使用した定期便運航は再開された。 機体の金属疲労などを含め、どんなトラブルが発生するか分からないから。
2021年06月13日
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航空業界はコロナ禍で事業環境が激変。 業績は急降下で海面下となったうえ、浮上の兆しみえず、時期は見通せない。 財務体力が弱い、全日空系のLCCの「エア・ドゥ」と「ソラシドエア」が持ち株会社設立で合意。 減資と増資で債務超過を回避する枠組みを設定した。 「エア・ドゥ」と「ソラシドエア」共同で持ち株会社設立合意2021年5月31日 NHK 新型コロナウイルスの影響で、航空会社の経営が厳しさを増す中、北海道を拠点とする「エア・ドゥ」と、九州を拠点とする「ソラシドエア」は、来年10月をめどに共同で持ち株会社を設立することで基本合意したと発表しました。感染拡大以降、初の航空業界の再編で、両社は経営を統合して業務の共通化を進め、経営の立て直しを急ぐことにしています。 発表によりますと、いずれも地域の航空会社で、札幌市に本社を置く「エア・ドゥ」と、宮崎市に本社を置く「ソラシドエア」は、来年10月をめどに共同で持ち株会社を設立することで基本合意しました。 両社は、それぞれ持ち株会社の子会社として傘下に入るとともに、経営を統合して業務を共通化し、費用の削減を図る方針です。 具体的には、航空機の部品や燃料を共同で調達したり、羽田空港にあるカウンターや事務所のほか、人事や総務部門などを共通化することを検討するとみられます。 新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続く航空業界で、初の再編となりますが、両社はブランドや路線網など経営の独立性は維持するとしています。 また、両社は、それぞれ資本金を減らす減資を行って、必要な資金を確保する一方、金融機関に議決権が制限される「優先株」を引き受けてもらう形で増資を行うことも発表しました。 このうち、▽エア・ドゥは、政府系の日本政策投資銀行と北海道の北洋銀行から、合わせて70億円、▽ソラシドエアは日本政策投資銀行と宮崎銀行、それに宮崎太陽銀行から合わせて25億円の出資を受けるとしています。 31日に発表された両社の昨年度の決算は、最終的な損益が、エア・ドゥが121億円、ソラシドエアが76億円の赤字でした。 ― 引用終り ― 合併ではなく2社の独立を維持するということで、重要な収益源である羽田空港の発着枠は減らさないつもりだという。 LCCだけでなく大手2社も厳しい環境は同じ。 2020年度の決算は、ANAホールディングスは過去最大の4046億円の最終赤字、日本航空は2866億円の最終赤字で、経営統合、合併なども噂されたが、両社は大反対。 世界的コロナ禍が長期化すると、反対できなくなる。
2021年06月13日
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コロナ禍で世界中の国外旅行者が激減。 航空会社は将来性の乏しい機種の導入中止、退役の早期化を進めている。 2019年2月14日、欧州エアバスは世界最大・総2階建ての旅客機「A380」の生産を中止し、2021年以降は納入しないと発表した。2002年1月24日に生産開始された「A380」は、巨額の開発費を要する現代の航空機として極めて短期間で生産中止となった。 2007年10月25日の運用開始となった時期から、LCC(格安航空会社)の台頭で世界の航空機市場は小回りが利き、燃費の良い小型・中型機主導の時代になっており、受注の低迷が続いていた。 2020年7月29日、米ボーイングが「ジャンボ」の愛称で親しまれた4発エンジンの大型機「747」シリーズの生産を2022年に終了すると発表した。 「747」は1968年生産開始、1970年1月22日運用開始。 それまでのジェット旅客機の2倍以上の乗客数を実現し航空業界に大量輸送時代を到来させた。航空旅行、特に国外旅行の大衆化を可能にした立役者だった。 双発旅客機の洋上飛行可能時間が延びたため、燃費性能に優れ、4発より維持費が低廉な双発ワイドボディ機の需要が高まり、各国のエアラインは保有する747を、おなじボーイング社の「767」や「777」、そして「787」に入れ替える動きが進んでいた。 コロナ禍は超大型旅客機の時代に止めを刺した。 そしてその波は大型旅客機にも及んで、ボーイング777の退役が着々と進んでいるという。 退役進むボーイングの巨人機「777」を振り返る世界を近づけた双発機2021年4月25日 乗りものニュース … (略) …1995年にANAでデビュー 1995(平成7)年12月23日、ANA(全日空)の羽田-伊丹線の旅客便で国内デビューしたボーイング777。このモデルは、標準型で約64m、長胴型で約74mの長大なボディをもち、「トリプルセブン」の愛称でも広く親しまれた大型双発機です。 … (略) … 777は開発当初、エンジン制御用のコンピューターシステムをはじめとする多くの要素を、同社の主力機のひとつ「767」と共通性をもたせたモデルでした。また、767を運航している航空会社から受注しやすいように、当初は「767X」という名称を用いて開発が進められました。 飛行速度としては既存の高亜音速で飛行し、航続性能としては太平洋を横断でき、300人程度の乗客を乗せるキャパシティを持ちながらも、既存の空港施設を可能な限りそのまま利用できる――このようなモデルを開発することに主眼が置かれていました。 … (略) … その後、アメリカ国内では、1973(昭和48)年のオイルショックを経て、1978(昭和53)年にデギュレーション法と呼ばれる、航空路線設立の自由化に関する航空規制緩和法が可決されました。これにより、一部の航空会社の独占状態だった路線にも、航空会社が参入できるようになったわけです。 その結果、航空旅客需要の拡大に対応して航空旅客運賃のレベルが下がり、アメリカ国内の航空自由化につながりました。また、それまでのハブ&スポークという、どちらかというと航空会社側にとって都合の良い路線展開から、ポイント・トゥー・ポイントという小さな空港にも直行便を数多く運用して、旅客にとって利用しやすい便を設定できるようになりました。 やがて、ポイント・トゥー・ポイントに基づいた路線ネットワークは、国際線でも見られるようになりました。当時、これを主に担当するボーイング機は767でしたが、航空自由化によって大きく増えた搭乗客数に対応するには、容量が小さすぎるという課題もありました。そこで、767X、のちの777の開発となったというわけです。 「ジャンボ」最大の課題も一掃! 777の強さとは 一方で、大型機ボーイング747も、コンピューターシステムを更新し、空力改善などに対応した新型機「747-400」がデビューするなど、まだまだ全盛期は続いていました。もちろん効率は大きく向上しているのですが、このモデルは「エンジン4基」というのがネックだったのです。 実は1980年代後半から、エンジン2基の「双発機」の時代が始まっていました。かつて双発機は洋上飛行に制限(60分以内に代替空港へ着陸できる範囲しか飛べない)がありましたが、エンジンの性能や信頼性が上がるにつれ、767で初めて、双発エンジン機の運航を緩和する規定が定められました。その後進となる777は設計時から「エンジン1発で、代替空港に3時間以内で着陸できる範囲まで飛べる」と担保されているような高いスペックを獲得しています。 こうなるとボーイング777は、中長距離のポイント・トゥー・ポイントでの運航に対応しながらも、747並みの乗客を運べる機体としても運航できるようになる一挙両得のモデルとして開発されたわけです。このモデルをひと言で表すと、長距離を、亜音速で、数多くの旅客を乗せて運航できる旅客機です。多くの航空会社で、それまで747が飛んでいたような国際線の主力機として活躍します。JAL(日本航空)、ANA(全日空)も、その例に漏れませんでした。 ただ、双発であるゆえ、搭載しているエンジンは大出力を発生するため限界まで高度化しています。結果として高い整備レベルが要求されるため、維持費がかさみます。また、旅客が少ないと、小型機を運航するのに比べて燃料消費量が多く、客室乗務員も数多く必要とするため、運航経費が余分にかかります。 ― 引用終り ― 登場時、4発機のボーイングB-747、3発機のダグラスDC-10、ロッキードL-1011より経済的な選択肢であったボーイング777だったが、航空会社のニーズは変わった。 2010年代に入り、機体規模がひとまわり小型で、飛行速度や長距離性能がほぼ同等、かつエンジン、主翼の効率がよく運航費用が少ない「第7世代」旅客機、ボーイング787が登場。LCC台頭、航空機利用の旅行の一層の大衆化とともに、世代交代は急速にすすんだ。 2021年4月28日早朝、全日本空輸(ANA/NH)が運航するエアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」の2号機が初のCチェック(重整備)を終えて中国・アモイから成田空港へ戻った。 満席でハワイ・ホノルル線に飛び立つのはいつ日か。 JALは、現在保有しているB777型機を、順次A350型機に置き換える予定。
2021年05月10日
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2020年11月、ボーイングが実施した制御システムの改修など再発防止策を認めて、米国FAA(連邦航空局)は1年8か月ぶりに737MAXの運航再開を承認した。 2020年12月29日、米アメリカン航空が国内線のマイアミーニューヨーク便に復帰させた。 米・FAAに続き欧州のEASAがボーイング737MAXの運行再開を承認の方向性。 これでB737MAXは米欧の空を飛べるようになるが、コロナの感染拡大が収まらなければ機材があっても乗客がない状況が続く。 米ボーイング737MAXの運航再開来週承認へ=欧州当局2021/01/20 REUTERS 欧州航空安全局(EASA)のエクゼクティブディレクター、パトリック・キー氏は19日、米ボーイングの旅客機「737MAX」の運航再開を来週承認すると述べた。 EASAが昨年11に公表した耐空性改善命令案について、公開協議後に調整を行ったと指摘。「来週公開される見通しだ。 これは737MAXの運航再開が承認されることを意味する」とした。 また、737MAX200も「数週間以内」に承認され、夏までに運航が再開されるとした。 ― 引用終り ― コロナ禍の渦中にある欧米の各航空会社では、機体導入の需要はない。
2021年01月24日
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ピピストレル社の2人乗り電動航空機「ヴェリス・エレクトロ」機が世界で初めて型式証明を受けた。 航続距離の制約から主に操縦訓練用として使われる。 最長飛行時間:45分 原動機:電気モーター(78馬力) 最高速:181km/h 騒音:60db 巡航速度に入るとほとんど騒音がないため、住民からの騒音苦情がないと予想され、飛行訓練学校の注目度が高いという。 電動航空機 スイスの空で静かな革命2020年11月16日 swissinfo.ch 電動航空機の開発プロジェクトが世界中で急増する中、世界で初めて型式証明を受けた電動飛行機がスイスで初飛行を行った。 未来のフライトを体験するため、swissinfo.chの記者がピピストレル社の「ヴェリス・エレクトロ」号に乗った。 …(略)…電動航空機の市場 電動航空機の利用がより盛んになるのはいつのことだろうか? 航空業界には化石燃料依存から脱するよう圧力がかかっているが、より大型で、乗客150~200人を乗せて短距離区間を飛ぶ完全電動飛行機が使われるようになるのは、早くても2030~40年代になると予想されている。 一方、英国の航空エンジンメーカー、ロールス・ロイス社は、約100人を乗せるハイブリッド電動航空機の商業利用は2029年までに行われるようになるという。 UBS銀行は2040年までにハイブリッド電動航空市場が1780億ドル(約18兆4000億円)規模に達すると予測。 シーメンス社は2050年までにすべての航空機セグメントにおいて電動航空機が「標準的ソリューション」となるだろうとの見方を示した。 ― 引用終り ― MRJ改め三菱スペースジェットが仮死状態から目覚める時には、世界の航空市場は、ハイブリッドを含む電動化の道を歩み始めているかもしれない。 三菱航空機の関係者が「臨死体験」を語る日が来て欲しいと思うが、大空のもとでスペースジェットが目覚めることはないのだろう……。 2人用超軽量飛行機 Alpha ElectroPIPISTREL
2021年01月08日
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2020年11月18日、米・FAA(連邦航空局)は、ボーイング737 MAXの飛行停止命令を解除し、運航再開を認めた。 これにより、FAAの監督下にある航空会社は737 MAXによる商業運航の再開に向けたた動きを開始。 ボーイングは顧客に引き渡しを再開できる。 復活の「ボーイング737MAX」早速受注!欧LCCのライアンエアが「737 8-200」を75機2020.12.4 乗りものニュース編集部 アメリカの航空機メーカー、ボーイングは現地時間2020年12月3日(木)、ヨーロッパに拠点をもつ世界有数の巨大LCC(格安航空会社)ライアンエアから、「ボーイング737MAX」を75機追加でオーダーを受けたと発表しました。 …(略)… ライアンエアは「737MAX」の「ローンチカスタマー(初期発注会社)」です。 今回発注されるのは、737-8の大容量バージョン「737 8-200」。 197席を設置可能で、収益の可能性を高め、以前のモデルと比べて燃料消費量を約16%削減できるとのことです。 ― 引用終り ― コロナ禍で世界中の航空会社は経営状況が厳しい中にあるが、ボーイングは在庫(作り溜め)となった737MAXを引き渡すことができるのだろうか。
2021年01月05日
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コロナ禍は宗像大社とJALとの想定外のコラボを生んだ。 宗像大社の主祭神は宗像三女神で海上・交通安全の神。 道主貴(みちぬしのむち)の名のもとあらゆる道、陸上・交通安全の神として信仰を集めている。 JAL女性社員、新年は巫女に出向…高い接客技術で「しっかりご奉仕」2020年12月23日 読売新聞オンライン 新型コロナウイルスの影響で減便が続く日本航空(JAL)グループと福岡県宗像市が、減便で生じた人材や時間の「余力」を、社会貢献や地域活性化に活用する共同プロジェクトを進めている。 地域が抱える様々な課題の解決に、航空会社が持つスキルと、民間ならではの発想やスピード感を生かす試みだ。(大塚晴司) JAL福岡空港支店によると新型コロナの影響で、福岡空港の国内線の便数は一時、通常の3割ほどに減少し、海外の航空会社から業務を受託している国際線の便はゼロになった。このため、福岡空港で働くグループ社員のマンパワーや時間に余力が生じた。 そんな時、3年前に包括連携協定を結んでいた宗像市から「地域の課題解決に力を貸してほしい」と話があり、9月に共同検討チームを発足。 これまでに、離島・大島の観光スポット「風車展望所」一帯で除草、整地、花の種まきをしたり、「道の駅むなかた」で取り扱う農水産物を「空の駅」と名付けて福岡空港内で販売したりといったプロジェクトを実現してきた。 来年1月1~11日には、女性社員31人が宗像大社に出向し、巫女みこを務める。 大社が巫女の確保に苦労していると聞き、グランドスタッフなどとして高い接客技術を持つ人材の派遣を提案。 コロナ禍で例年より多くの巫女が必要な大社と短期出向契約を結んだ。 JALグループは大社から「奉仕料」を受け取る。 巫女の研修は今月21日から大社で始まり、初日は17人が参加。 神職、本職の巫女から独特の言葉遣いや所作、100種類を超えるお守りやお札、縁起物について教わった。 国内線グランドスタッフの女性(24)は「楽しみも不安もある。ミスをしないように、しっかりご奉仕できれば」と笑顔で語った。 ― 引用終り ― 鶴丸のロゴマーク入りのお守りがあったら欲しくなるな。 ANAも対抗して巫女のご奉仕をしてほしいなあ。 愛知県営空港が拠点のFDAは熱田神宮で巫女のご奉仕なんてのも素敵だ。
2021年01月04日
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米FAAの型式証明の取得を十分考慮していない旅客機を製造販売しようと、無謀な考えで始まった三菱航空機が体制を大幅縮小。 当面、FAAの型式証明を諦めた体制となった。 大量の事前受注や巨額の補助金を得ていることから、正式に「開発断念」を宣言できないのだろう。 MSJ量産化凍結の三菱航空機来年度から従業員9割以上削減2020/12/16 読売新聞 国産ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の開発を行っている三菱航空機が、来年度から従業員を9割以上削減することがわかった。 従来の2000人規模から200人以下に減らす。 余剰となる人員は、親会社である三菱重工業のグループ内に配置転換する。 北米3か所の開発拠点は、米ワシントン州モーゼスレイク以外の2か所を閉鎖する。 モーゼスレイクの飛行試験場も飛行試験は行わず、試験機4機の保守に必要な最小限の人員にとどめる。 就航に必要になる国土交通省の「型式証明」の取得に必要な作業は継続するが、量産化は早くても2024年度以降になりそうだ。 国内外の航空会社から約300機を受注しているが、納入の見通しが立っていないため、「お客様と対応を相談している」(三菱航空機)という。 ― 引用終り ― MRJ時代を含むスペースジェットの開発に投じた費用は1兆円。 開発費を従来の1200億~1400億円/年から600億円/年に圧縮。 三菱航空機の人員を半減して、北米にある拠点を3拠点から1拠点に絞り込むなどリストラを実施した。 三菱重工業の収益力がコロナ禍でさらに低下しているので、出血を止めることが優先されたのだろう。 MSJは三菱重工業が抱える財務的爆弾と化した。 いつ爆発させるかは不明。
2020年12月23日
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