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冷たいパスタは細いほうが美味しい。このパスタは、カッペリーニといって髪の毛という意味の極細パスタ。素麺より少し太いくらいだ。温かいパスタで出すときは2分半位の茹で時間だが、冷製パスタのときはパッケージに表示されている標準茹で時間より大体3分増しくらいが目安。完全に芯が無くなるまで茹でないと氷水にとって冷やしたときにポキポキと折れてしまう。よくある味付けはマヨネーズ系?でもマカロニサラダみたいでさっぱりしているとは言えない。私の味付けは、バルサミコとオリーヴオイルと美味しい生トマトと上質な塩。ほんのり甘酸っぱいのはどこか冷やし中華に通じるものがあり、夏バテで元気がないときには、この甘酸っぱい味付けは食欲をそそるものだ。カッペリーニは6分ほど茹で、氷水にとりキュッと引き締めてからザルに上げて少し水気を絞ってボールにいれて、バルサミコとオリーブオイルと塩で調味する。美味しい生トマトを適当な大きさに切って混ぜる。好みでニンニクの微塵切りを少し入れたり、バジルやオレガノなどのハーブなどを入れても美味しい。この画像の場合は仕上げにラタトゥイユをのせてある。
Jul 31, 2005
毎年のことだが、夏の野菜は成長が早いので、使い切れないほど畑から届く。トマト、茄子、ズッキーニ、胡瓜など、、。トマト特にプチトマトがたくさん来たときには、このようなドライトマトを作る。イタリアでは本当に陽に当てて干してかなり固くなったやつをオリーヴオイルにつけたりして使うのだが、私が作るのは言わばセミドライトマト。天板に切り口を上にしてトマトを並べて、ドライハーブと塩をふりかけて低温のオーブンで乾燥させる。出来上がったトマトは、有機独特の旨味が濃縮されて美味しいものだ。主に魚料理のソースというか付け合せ適に使うことが多い。
Jul 28, 2005

ボルドーワインをたっぷり使った子羊の赤ワイン煮を作るために赤ワインをフランベしているところ。炎を撮影するためにキッチンの照明を消して撮った。ちょっと幻想的?ある意味とてもフレンチ的なこの赤ワイン煮は、もちろん水を一滴も加えないのが本筋。2キロ弱の肉に対してボルドーの安いワインを3リットルも使っている。さらに仕上げに別鍋でもう少しグレードの高いボルドーを1本に詰めて香りと色をプラスする。赤ワインだけで煮てもきつくて重い仕上がりにならないようにするには、まずこのようにきっちりフランベしてアルコール分を飛ばすことが大切。深みがありながら、切れがあるのが理想の仕上がり。肉はワインを吸って赤黒くなる。 フランベした火が消えた後もしばらく強火でアルコールを飛ばす。このあと蓋をして弱火でゆっくり煮込む。
Jul 27, 2005
茗荷は生姜の仲間だ。この画像のようによく食べる場所は実は花のつぼみ。昔からたくさん食べると物忘れするなんて言ったものだが、、。本当に茗荷を食べて全てを忘れられるなら、たっぷり食べて何もかも忘れてみたいものだ、、、? スライスしてサラダによし、味噌汁や吸い物によし、漬物にもいいしてんぷらも美味しい。冷奴やそうめんや蕎麦の薬味にもよし。
Jul 26, 2005
カボチャ2種。緑のほうは、小型の品種でとてもホクホクしている肉質。白っぽいほうは、中型の品種で火を通すと甘味が出て美味しいタイプ。カボチャは秋冬の野菜というイメージ(ハロウィンや冬至のカボチャ等)が強いが、畑で出来るのは夏が時季。冬瓜が冬の瓜とと書くのに夏の野菜のと同じで、冬まで保存がきく野菜でもある。実際取れたてのカボチャは水っぽくて余り美味しくない。2週間以上乾燥熟成させたほうが美味しくなる。
Jul 25, 2005

生ハムは豚のモモ肉の塩漬けだが、これはサーモンの塩漬け。新鮮なノルウェーサーモンを三枚におろし、塩と三温糖とハーブミックスで24時間漬け込む、少し塩抜きをしてから冷蔵庫でラップをせずに24時間ほど乾燥させる。そのあとラップに包んで3日ほど熟成させる。こうすると2週間くらい美味しく食べることが出来る。はじめのうちは塩が立っていてやや塩辛いが数日すると落ち着いてくる。透けて見えるほど薄切りにしてオニオンの微塵切りと上質なオリーヴオイルをかけて、酢を利かさないマヨネーズ風のソースをかけると、美味しいブルゴーニュの白にぴったり!ロワール上流の辛口白にも合う。サーモンというとすぐレモンを絞ることが多いが、あれは美味しくワインを飲みたいなら禁物ですよ。レモンや酢が利いた料理は、その強い酸味が繊細なワインの味を台無しにしてしまいます。ただし上質なワインヴィネガーを少量上手に使う場合は問題ないのだが、、。このサーモンにはレモンはいらないように思う。
Jul 17, 2005

畑のトマトは2種類。細長いのがソース用でイタリア系の品種。丸いのは中型のミディトマトで、皮は固いが甘酸っぱくて美味しい。こちらは、生食やガスパチョ向き。昨日はトマトが150ヶ位届いたので、全て湯剥きにしたあと小分けして冷凍ストックする。トマトは次々と熟してくるので、これからしばらくこの仕事が続く。下の画像は剥いたイタリアントマト。
Jul 17, 2005

フランス人の大好きな前菜といえば、フォアグラ!うちの店では生のフォアグラのソテー(ステーキ)がいつも人気なのだが、このフォアグラに赤ワインをご所望のお客様が多い。もちろん望まれれば赤を出すわけだが、もしフォアグラのソテーに合わせて何かワインを選べと言われたら、私は白ワインを選ぶ場合が多い。この場合フォアグラに付け合せるものによって選ぶ物が、違うのだが、、、まずはそこそこ熟成したブルゴーニュの白、もちろんムルソーやモンラッシュなら言うことなしなのだが、バターの香りが似合うブルゴーニュのシャルドネにはバターを効かせたロブション風のポテトのピュレが合う。りんごのソテーを付け合せるならロワールのヴーヴレイかコート・デュ・レイヨンは鳥肌ものだし、少しエキゾチックなスパイス使って、アルザスのゲヴェルツトラミネールと合わせるのも素晴らしい。これらはフォアグラのソテーの場合。テリーヌとなると冷たい料理なのでまた合わせるワインは違ってくる。フランス人は、ソーテルヌのような貴腐ワインを合わせるのが好きだ。事実この組み合わせはかなり美味しい。フランス大統領晩餐会にもしばしばこの組み合わせは使われている。近頃、ちょいとフランス大統領のエリゼ宮の宮中晩餐会のメニューを研究していたのです。フォアグラとソーテルヌ(それも特別第一級のシャトーディケム)を出しているのは本当にVIPの時だけだ。 今月のコースのフォアグラのテリーヌには、AOCソーテルヌやヴァンドゥーナチュラルのミュスカドリヴザルドなどを用意している。実に美味しい組み合わせなので、試してみてほしい。
Jul 14, 2005
ラタトゥイユは、南仏の代表的夏野菜料理だ。イタリアだとカポナータというがカポナータには少し砂糖とワインヴィネガーを入れるのが特徴。ラタトゥイユには砂糖もヴィネガーも入れない。今回の材料はいつもの自家菜園の夏野菜で、茄子9本、黄色ズッキーニ4本、緑ズッキーニ4本、赤パプリカ4ヶ、緑ピーマン8ヶ、玉葱4ヶ、ニンニク微塵きり少々、トマトソース300CC、サフランたっぷり!一つまみ、上質なオリーヴオイル1カップ、上質な塩適宜、ハーブはフレッシュよりもドライハーブのほうが向いている、ラタトゥイユは出来立てではなく冷やしたほうが美味しいので、すぐに香りが飛んでしまうフレッシュハーブよりも、あとからじわじわ香りが出てくるドライハーブのほうが良い。ハーブの種類は、まずはマジョラム!これは欠かせない。ローリエ、バジル、タイム、ローズマリー、オレガノなど、、。さて、作り方だが、まずこの量だと20人前くらいありますから、適宜調整してくださいね。玉葱をまず弱火で炒める、塩を振る。焦がさずに弱火で甘味を引き出すように炒める。ズッキーニは軽く炒めて塩を振り鍋に加える。茄子も軽く炒めて塩を振り加える。最後にピーマンとパプリカも軽く炒めて塩を振り加える。塩は大事。出来立てのときに少し塩っぱいくらいがあとでちょうど良い。全部の野菜を入れたら蓋をして弱火で水分が出るまでしばし待つ。塩を入れることで野菜からの水分が出てくるのだ。その水分だけで煮込んでゆく。このときは出来るだけ手狭な鍋が良い。野菜が寄り添って汗をかくうちに旨味が高まっていくからだ。水分が出てきて煮込みの状態になったら、サフランを入れて野菜が柔らかくなるまで煮込む。冷蔵庫に入れて2~3日冷やすと美味しい、でも冷やしすぎると美味しくない。
Jul 10, 2005

ちょいと変わった野菜が登場。コールラビといいます。まあたいていの人は見たことないでしょうね。これはアブラナ科の植物で見た目は蕪のようだが、実はキャベツの仲間。キャベツの芯のような味とかブロッコリーの茎のような味といえばいいだろうか?コールラビはたぶんドイツ語。コールスローとか言うでしょ?コールがキャベツのことでラビが根っこのこと。フランス語では、chou-rave、シューラヴ。これもキャベツの根っこという意味。ヨーロッパでは、珍しくない野菜だ。
Jul 9, 2005
美味しそうでしょう?夏野菜が真っ盛りですよ。まずは手前右は定番のラタトゥイユ、南仏風の野菜のごった煮です。この料理はどうにも最低なレベルから美味しすぎて止まらないレベルまで色々。茄子、ピーマン、パプリカ、玉葱、ズッキーニなどにトマトやハーブを加えて野菜自体の水分だけで煮込むのだが、、、。素性の良くない野菜だともちろんちっとも美味しくない。でも、うちの畑の野菜で作るのだから実に美味しい!しかもサフランが入っていっるのでそんじょそこらのラタトゥイユとはわけが違いますよ。 ラタトゥイユの左上は焼き茄子のマリネ、茄子は直火の強火で焼いて皮を剥き、塩、白バルサミコ酢、おろしニンニク少々、オリーヴオイルなどで調味する。 茄子の上がトマトのマリネ。トマトは湯剥きして塩とシェリーヴィネガーでマリネしてある。ただのトマトだと思って口に入れるとびっくりするインパクト。トマトの隣は、紫キャベツのフランボワーズヴィネガー風味。紫キャベツは千切りにして塩とフランボワーズヴィネガー(木苺風味の赤ワインヴィネガー)で和えて数時間で出来上がり。その下の胡瓜はマヨネーズ風のヴィネグレットソースをかけてある。最後に全体にシシリア島産の上質なオリーヴオイルを回しかけて出来上がり。 さわやかな夏の前菜、きりっと冷えたイタリアの辛口スパークリングやよく冷やしたプロヴァンスのロゼなどと合わせたい。
Jul 8, 2005
先週の土曜日の常連様のワイン会のこと。このワイン会は、ワイン業界に身をおくK氏が主催するもので当然のことながら彼が持ち込むワインは玄人好みで趣味の良いセレクト。ワインの趣味が良いと、こちらも趣味の良いメニューを作らなければならずいつも楽しく真剣勝負。私の店のお客にはソムリエやワインアドバイザーやフレンチやイタリアンの料理人が結構多いのだが、そういう玄人筋に料理を出していると素人には分らないような微妙なキャッチボールがあるもので、それがまた実に楽しいのだ。 K氏のワイン会のメンバーに玄人筋としては私の店の中では異色のコーヒ-のプロフェショナル、坂本氏がいる。通販を中心にすばらしく美味しいコーヒーを商っている方だ。うちの店のコーヒーはKeyコーヒーさんにわがままを言ってほとんどうちの店専用にブレンドしてもらっているもので、自分なりに結構美味しいと思っていたのだが、、、坂本氏が持ってきてくれたコーヒーを飲んだらコーヒーに対する概念が変わった。 まずその入れ方!挽いたコーヒー豆に熱湯をかけて4分蒸らして濾すだけ。こういう方法は、私がかつて色々習ってきたコーヒーの入れ方において一番やってはならない方法として認識していたのだが、(通常のコーヒーには必ず抽出すると不味くなってしまう成分が含まれているので、ドリップなどでお湯の温度やお湯の当て方などを工夫していかに美味しいところだけを抽出するのかが技術なのだ)内心「こんなんでいいのかなぁ?」と思いながら一杯いただいてみると、まず始めにあまりにすっきりしていて雑味がないのにびっくり。どこにも引っかからずにスーッと喉を通り過ぎる。鼻から抜けるまるで極上の熟成したブルゴーニュワインにも通じるようなあまりに上品な香り、思いがけなく良いワインを飲んだときのようにグッと集中度を上げてもう一口、するとやはりあの入れ方なのでコーヒーの中のあらゆる成分が全て抽出されていることに気づく、タンニンの苦味渋みやかなりの酸味、焙煎から来るカラメル系の苦味など、、本来だったら不味くなってしまう要素もすっかり溶け出しているのだ。なのにこの絶妙なバランスのために全てが調和してうっかりするととても淡い味に感じるかもしれないくらい微妙にバランスが取れている。 頭の中はワインのテイスティングをしているような状態になっている。「うーーーん、ということは」と、考えた。これは豆その物のクオリティーがまずとてつもなく高いこと、そしてその性質を絶妙に引き出す焙煎とブレンドの高い技術が組み合わさったかなり芸術的なコーヒーなのだ。本当に驚きだった。そしてまたひとつ知ってはいけない世界を知ってしまったというちょと後悔の念。その日、坂本氏に最先端のコーヒーの世界の状況を少しレクチャーしていただいたのだが、、、、ワインと同じなのですね、コーヒーは。 要は収穫された時点で果実として一級品でなければ、そのあと何をどうやっても美味しくはならないわけで、そのためには畑の土壌、品種、気候、標高、日当たり、農薬の是非、樹齢、単位面積当たりの収穫量の制限、etcなど高級ワインにおいて語られる要素とまったく一緒なのだ。 坂本氏は、世界を飛び回ってそういった最高のコーヒーを仕入れている。詳しくは、さかもとこーひー坂本氏のブログ
Jul 4, 2005
近頃は、予約なしでいきなり来られる方はほとんどいなくなったが、それでもたまに電話をかけてきて、「今夜行きたいんだけど予約しなくていいですか?」なんていっている人がいる。平日の何もない日なら、「はい、どうぞ。たぶん空いてますよ。」と応えるのだが、、こういうときに考えるのが、この人はなぜ電話してきたのだろうかということ。予約する気がないのなら電話なんかしないで店に来ればいいのだ。予約がなくてもとりあえず営業時間中は店を開けていて、入ってきたお客は食事していただくわけ。だが、予約しないで来る方は私にとっては予定外のお客。予約のない日は、テンションも上げないしはっきりいって大してやる気がない状態。読みかけの本を読んじゃおうかなー?とか、冷蔵庫のそうじでもしようかなぁ?それともホームページのケアでもしようかなぁ、、。なんていう状態なわけです。店のマダムは手芸星人だから、早速編み物や刺繍などをやっていたりする。要はまったりしているわけです。予約のないときの個人経営の小さなフレンチなんてまあそんな感じですよ普通は、、。そんな夕方に電話がなって予約が入ると、ピシッとスイッチ入れなおして、”お待ちしてました”状態になるのだが、何の連絡もなく暇な日にふらりと来るとこのまったり状態の時があって、うちの様な職人の手仕事でやっている店だと絶好調の仕事とは言いがたいのが事実。怖いですねぇ、、予約なしは、、。 昨日の夜は常連様ばかり、10年来のお客様のIさん夫妻、お誕生日祝いのYさんとTさん、いつものKさんのワイン会が6名。全部で10名で昨日のディナーは満席。うちの店はキツキツに詰めれば16名まで入れるが、ワイン会の6名にはワイングラスが並ぶので8名分のスペースを使い、Iさん夫妻とY&Tさん仲良し組みにはそれぞれ4名分のスペースに二人で座っていただいたのでこれで満席なわけ。昨夜は皆さんメニューはお任せだったので、仕込みをしっかりして仕事が出来たので、料理をスームーズに出せたし、料理を運んでそれぞれのお客様と少しずつだけどお話も出来たので理想的な状況でした。昨夜は予約なしで来たカップル一組とお電話いただいた5組ほどをお断りしたのがちょいと残念だったが、ディナーの場合は大体10名くらいで満席にしてしまっている。手仕事なので限度がある。小さなレストランは予約したほうがいいですよ。
Jul 3, 2005
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