全13件 (13件中 1-13件目)
1
29日でお店の業務は終了。最終日も常連様の予約で結構忙しかった。オマール料理とトリュフやジビエの料理などゴージャスな料理が目白押しの最終日となった。それにしても今年は、お任せコースやゴージャスな料理のリクエストが多くなってきて料理人としてはうれしい傾向。お店の常連様でメニューを見てオーダーする方はほとんどいなくなってしまった。お任せコースやワインもお任せコースを予約してくれる方がほとんどだ。 お任せコースの場合、しっかりと仕込ができるので普段の営業の料理とはレベルの違う料理ができるのだ。また、あらかじめワインが決まっていたりするとそのワインに合わせたドンピシャの料理も用意できるので、食事の楽しさが倍増する。だから、「サンク・オ・ピエでお任せコースを食べると普通のメニューで頼む気がしなくなる。」と言う方が多い。 サンク・オ・ピエを楽しむにはやはりお任せコースですよね! 新年は5日のディナーより営業します。2006年もよろしくお願いいたします。サンク・オ・ピエchef中村雅信
Dec 31, 2005

今年のクリスマスもこのスープを作った。コンソメは地鶏の胸肉を10キロをひき肉にして10リットルのスープをひいた。ラヴィオリの生地は、ワンタンの皮のイメージ、イタリアンの強力粉と卵でこねた腰のある生地はこの場合向いていない。薄力粉と水とラードを少しでこねたものでつるんとした食感だ。コクのあるリッチなコンソメとともにラヴィオリを食べると、ゆるりととろけたフォアグラにトリュフのピュレが絡まって香りが口の中に広がるという仕掛け、、。昨年もとても評判がよかったのでクリスマスの定番にしようかと思っている。
Dec 28, 2005

クリスマスの特別料理。魚介のキャベツ包み、赤と黒。ホタテのムースとイカと牡蠣をキャベツで包んで蒸しあげたものに、イカ墨のソースとクーリ・ド・トマト。それから、ジビエのパテ。エゾ鹿と山鳩フォアグラととトリュフが入ったパイ包み焼き。
Dec 23, 2005

近頃とても寒い日が多いので、体が温まり風邪防止にもなるメニューを過去ログから載せておきます。 最近、正月用品の売れ残りのロースハムの半額処分なんてスーパーの肉売り場のワゴンセールなんかで見かけませんか?普段はハムをブロックで買うことは余り無いのが普通だと思うのですが、、。この時期の半額ハムで寒さを乗り切る美味しいポ・ト・フでも作りませんか?ポ・ト・フと書いたのには訳があってポトフと言う単語があるように思っている人が意外に多いのですが、実はフランス語でPot au feuと書きます。potはポとだけ読んで普段はtを発音する事はないのですが、次の単語が母音だとくっつけて読むことになっています。それで、Pot au feuが、ポトフになるわけ。potは、寸胴鍋の事で私どもプロが使うのになると直径20cm位から1m近い大鍋まで全部まとめて、ポと言うわけです。auはこの場合英語のon ~の上でと言う意味、feuは釜戸やガス台の事で、つまり火にかけた鍋と言うそのまんまの料理なわけです。材料は(4人前)、ロースハムブロックを500g位、玉葱皮だけむいて丸1ヶ、ニンジン皮だけむいて丸1本、キャベツよく洗って丸ごと1ヶ、ジャガイモ(メークイン)よく洗って2ヶ、ニンニク皮をむいて2片。こんなもんです。(キャベツはぜひ丸ごと入れたいのでキャベツが入る鍋を用意したい物です。土鍋だっていいんですよ!どうしてもギリギリキャベツが入らないなんてときは、仕方ないので電子レンジで少しチンして柔らかくしてから押し込んじゃって下さい!) さて、作り方。まずは、ハムと水を鍋に入れて火にかけます水はハムがやっと隠れるくらい。沸くまで強火です。沸いてくるとあくが浮いてくるので取って下さい。沸いたら弱火。ニンジンと玉葱とキャベツを入れます。(キャベツをチンしてしまったときはもう少し後で入れる)野菜を入れたら全部がかぶるように水を調節します。また沸くまで強火です。あくが出たら随時取って下さい。水が減るようなら足してください。さてここからが、素人の知らないちょっとしていて でも断然味が違う秘訣。ニンニク2片を横に切って魚焼き網か何かで強火で焼いちゃって下さい。徹底的にまーーーーーーっ黒になるまで焼いて下さい。これを少し冷ましてからガーゼに包んでスープに入れます。焼き方が甘いとニンニク臭くなるだけなので容赦なく焼いて下さい。ただし、真っ白な灰にまでしては駄目ですよ。これで、スープに芳ばしい香りとコクが出て色も琥珀色っぽく美味そうになります。鍋の煮え方が安定してきたら、薄めに塩を入れて火加減を調節してスープの表面が少しさざ波立つくらいの火加減にします。この状態をフランスではスープが微笑んでいると言うのですが、一々おフランスな言い方ですね!後は1時間も煮て下さい。キャベツ、ニンジン、玉葱もハムも柔らかくなりました。煮詰まったり焦がしたりだけは注意して下さい。食べる20分前くらいにジャガイモを入れます、別にゆでておいてもいいです。野菜好きな人なら、蕪やブロッコリーカリフラワー、又はキャベツの代わりに白菜もいいですよ!好きに入れて下さい。食べ方は、、、フランス風に具とスープを分けましょう。温めた大皿になるべく水気を切ってハムやきゃべつ、玉葱、ニンジン、ジャガイモなど適当に盛り付けて、取り皿に分けながら塩(上質な物を!)胡椒(挽きたてを!)マスタード(ディジョン産やモー産の上質な物)など、薬味を用意してハムなどにつけて食べる。スープは塩胡椒で味を調えてカップなどで飲む。好みで醤油を入れたっていいんですよ。好きにしていいんです。本来のポ・ト・フは、牛や豚のすね、バラ、肩、腕肉など焼いて食べるにはちょいと硬いけど味のある部位を使うのです。本格的にそれらの肉で作るときは、ブロックの肉を糸でくくり、肉の硬さに応じて野菜を入れる前に肉が大体柔らかくなるまで火を通しておく必要がありますが、あとはハムのポトフと同じ。鶏を丸一羽なんていうのも美味しいですよ!まあ、色々やってみて下さい!ハムが無ければ、ソーセージやベーコンでも美味しいですよ。 Sopa de Ajo ソパ・デ・アホ。スペイン料理です。アホのスープ!アホはニンニクの事。フランス語ではアユ、イタリア語ではアーリオ。フランスでもニンニクは盛んに使われるが、(特に南仏プロヴァンス)なんといっても一番のニンニク好きはスペインかもしれない。オリーヴオイルとニンニクはスペイン料理の要と言っていいだろう。寒い時期にピッタリのスペイン風ニンニクスープです。さてまずは材料、(4人前)ニンニク4~5片(スライス)、タマネギ1/2ヶ(スライス)、バゲット15cm分くらい(1cm角に切る、固くなったものの方が美味しい)、卵4ヶ(軽くといておく)、ベーコン1~2枚(細切り)、オリーヴ油大匙4~5杯、パプリカパウダー、大匙1杯、水1リットル、ブイヨンキューブ1ヶ、塩、胡椒。こんな感じです。パプリカ以外はたいてい家にあるでしょう?それでは作り方、鍋一つで作るので2~3リットルサイズの鍋を用意して、、。オリーヴ油を鍋に入れてニンニクを入れて弱めの中火で炒める。香りが立ったらタマネギを加えて強火に。ここからが重要なポイント!タマネギとニンニクを”ソフリート”にする。ソフリートとは、スペイン料理の味のベースになる物でタマネギの炒め方にポイントがある。まずタマネギを鍋に入れたらざっとかき回してから鍋の片側に集める。空いている鍋肌を充分に温めてからタマネギをジューと移動させるそしてまた集めてはジューっとを繰り返して炒めてゆく。つまりタマネギをしんなりとしっとりさせるのではなく、水分を一気に飛ばしながら褐色に色づけるのが目的。この芳ばしさがないとこのスープは成り立たない。充分に色づける事です、ただし焦がしてしまったら苦い。(ほんまにアホ!)火加減とかき回し方を工夫して!ソフリートが上手に出来れば勝ったも同然。美味しそうに色づいたソフリートにベーコンとバゲットを加えてさっと炒める。一度火から降ろしてパプリカと水とブイヨンキューブを入れて火にかけ、沸いたら弱火で10分ほど煮込む。塩で味を調える。食べるときに溶き卵を回しいれて半熟くらいに火を通したら出来上がり。好みで胡椒を挽き入れる。このスープは卵とパンが入っているので結構ボリュームがありますね!アレンジとしては、トマトを入れたりソーセージやハムやジャガイモなど入れてさらにボリュームアップしてもいいでしょう。それから、ソフリートの段階まで仕込んでおけばすぐに出来るので時間のあるときに多目に仕込んで小分けして冷凍しておいてもいいでしょう。(アホの素ですね!)
Dec 22, 2005

今年の新作料理の一番のお気に入りがこれ。豚のガツ(胃袋)の白ワイン煮込みだ。ガツと言うのは、テニスのラケットに張ってあるガットというのがあるでしょ?あれは昔羊や豚の腸をさらしてから干して作っていたのだ。(今のテニスガットはもちろん腸など使っていませんが、、)ガットの複数形でガッツで縮まってガツになったというわけだが、腸の事を意味するガツがなぜ胃袋を指すようになったのかは不明。 まあ、語源のことは良いとして、、この煮込みは私のオリジナルでフレンチの調理法とイタリアンの調理法をミックスしたような作り方。モツの煮込みというと普通は味噌味で生姜やネギを臭み消しに使うケースが多いが、新鮮なモツはきちんとした下処理をすれば臭みなど無い。だから臭み消しなど必要ないわけだ。実際この料理はモツの存在感としての風味は残しながら臭みがまったく無いので、あっさりとしているしとても軽くて綺麗な味だと思う。 先日、いつものK氏のワイン会でも、マダム・ルロワのドメーヌ・ドーヴネイのブルゴーニュ・アリゴテに合わせた。アリゴテとは思えないような上品なワインにモツ煮とは思えないような上品な味がよくマッチした。
Dec 19, 2005

味覚の宝石箱やぁーー! 今オホーツク海ではホタテと雲丹漁の時期だ。天然のホタテと雲丹はやはり美味い。塩コショウとオリーヴオイルでさっぱりと和えたホタテの角切りをグラスに盛り付け雲丹をのせてオーロラソースをかける。サラダを添えて、、。
Dec 15, 2005
食べている姿がさまになっているお客様には、料理人も気合が入るものだ。反して姿の悪い方には、減滅させられる。そんなことで、普段見ていて感じる意外に知られていないちょっとした不作法のこと。 まずは、パン!フレンチでは必ずパンが出てきますが、出てきたパンにバターをつけて一気に食べてしまう人がいるが、あれは不作法。しかもパンをちぎらずに固まりに齧り付く方もまれにいる、、。姿が悪いですね、見ててもトホホな感じ。パンは、一口大にちぎってバターをつけて少しずつ食べましょう。料理の皿が出ていない時にはパンを食べるのを控えるのが、本当のマナーです。レストランでは料理でおなかをいっぱいにするわけですから、ペースを考えてパンを食べましょう!パンばかり食べてメインやデザートを残すなんて、本末転倒ですよ。 それから食器の位置。皿やグラスをてんでんバラバラに置き換えてしまうのは大変姿が悪いです。グラスは元の位置に戻しましょう、料理を持っていくと置く場所すらないような状態のこともあります。 皿はパン皿も含めて動かしてはいけません。まして、パン皿を取り皿に使うなんて厳禁です。フレンチのコース料理では基本的に取り皿は使いません。どうしても料理を交換したい時は、皿ごと交換してしまうほうがまだスマート、、。ただこれも堅苦しくない席でのことですが、、。 パンの食べ方と食器の位置。この二つに気をつけるだけで結構姿のよい食べ方になるのでは、、? テーブルマナーのことを書いた本などを見ると、食器は外側から、、とかスープは音を立てずにとか、、瑣末なことばかり書いてあるケースが多く、パンの事や食器の位置のことは実は大切なのに強調して書いてある本が少ないと思う。 ただ、これは文化の問題で欧米流のマナーのこと。 箸ひとつとっても韓国、朝鮮では箸をご飯には使わない。ご飯物や汁物には必ずスプーンを使う。しかもご飯や汁の器を手に持つのは不作法とされる。箸は惣菜のみに使うことになっている。隣の国なのにずいぶんとちがうものだ。 中国ではテーブルや床までに食べ散らかすのが「美味しくいただきました」ということになるから西洋とは反対。まあ、TPOですね。
Dec 14, 2005

私の店サンク・オ・ピエのクリスマスディナーはリピーターのお客様が多い。毎年必ず来てくださるお客様が半分以上だ。 普通クリスマスのフレンチレストランは、所謂「稼ぎ時」ではっきりって普段のコースを少しアレンジしたものに結構いい値段をつけてしっかり稼いでしまうケースも多い。都内の有名店などはまあ、一種の観光地みたいなものだから、それでも次々と客がやってくるからいいのだが、、幕張本郷と言う立地条件ではそんな仕事をしていたら、来年からお客様が来なくなってしまうので、毎年しっかりした仕事をせざるを得ないのだ。 そこで毎年、トリュフを使って、フォアグラを使って、ジビエを使ってとまず食材がゴージャス!そして、メインにパイ包み焼きなど凝った料理を用意し、デザートにまでトリュフを使ってフレンチの冬のご馳走を楽しんでいただくと言う趣向になる。 うちの常連さんの中には、フランスの三ツ星レストランや都内のグランメゾンなどをさんざん食べ歩いている人が結構いるだが、そういう“うるさがた”も毎年来てくれる。だから、やっぱり手を抜けないのだ。まあ、手を抜けと言われても抜かないけどね!職人ですから! サンク・オ・ピエ ホームページ
Dec 9, 2005

牛は反芻動物なので一日中もぐもぐやってますね。だからホホ肉がよく発達している。よく使う筋肉は柔らかくは無いのだが、コラーゲンが豊富で旨味に富んでいることが多い。こういう肉は煮込みに向いているのだ。ホホ肉のほかにも尻尾の肉や脚(脛)なども煮込んで美味しい部位だ。クラシックなフレンチの煮込みの場合は、フォンドボーなどリッチな出汁をたっぷり使い、赤ワインを湯水の如く使うのが常道なのだが、美味しいけど重いんですよね!私の場合そういう重厚な赤ワイン煮込みを作ることもあるのだが、今回の作り方はイタリア的な煮込みをフレンチ風に仕上げたものだ。ホホ肉は強火で焼き色をつけてから、にんにくや玉葱とトマトで煮込んだもの。これだけで仕上げるとイタリアンな感じ、手打ちパスタでも添えてパルミジャーノチーズでも振って食べたいところ。その煮汁を濾して煮詰めてから、少し水で緩めてまた濾すということを何度か繰り返すと、トマトの色が次第に褐色に変わる。滑らかにするためにコーンスターチで少しとろみをつけ、また濾して終わり。マッシュルームを加えて味を調え、バターでモンテして仕上げる。付け合せは、バターライスと大根、京芋。
Dec 8, 2005

これは通称オレンジ白菜と呼んでいるもので、御覧のように葉が黄色からオレンジがかっているもの。普通の薄緑色の白菜よりやや硬いから漬物には不適だが、私がよく作るキュルティヴァトゥール風(菜園家風)の野菜スープにほかの色々な野菜と混ぜて入れると火が通って鮮やかなオレンジ色になって綺麗だし、硬い分ゆっくり火を通すと旨味が強いようなので、ポトフにキャベツの代わりに入れてもよい感じ。それから、いつも驚かれることが多いが白菜の葉先のほうはサラダで食べると美味しい!と言うわけでこの白菜が取れる時期は、店のサラダにも白菜が入っている。癖が無いしシャキシャキした食感がとてもいいものだ。余った軸は野菜スティックにして味噌やマヨネーズとかお好みのディップをつけて食べてもいいし、味噌汁やスープの具にしてしまえば無駄が無い。
Dec 6, 2005

これは、今日のお昼の温前菜に出した大根のステーキ。大根は、和食のように米のとぎ汁で完全に柔らかくなる迄茹でてから、水洗いしたあと薄味のコンソメで煮含めたもの。味付けは塩とほんの少しの醤油。こういう煮物は、煮汁の中で冷めていくときに味がしみるのだ。だから、下茹でをしっかりしたあと、コンソメに入れたら味を決めてから沸騰させ、あとは漬け込む感じでいい。それをフライパンでバター焼きにする。 この時期の大根の葉っぱは大変美味しいのでぜひ食べたいものだ!大根の葉は、熱湯で茹でて冷水にとりよく水気を絞って適当に刻んでおく。にんにくの微塵切りとベーコンの5ミリ角切りをオリーブオイルで炒めて、香りが出たら玉葱の5ミリ角切りを加えてさらに炒め、、大根の葉っぱも加える。味付けは塩と挽き立ての黒胡椒、醤油ほんの少し。(ご飯のおかずにするなら多めでもいい)ソースは、蜂蜜とバルサミコを同割りに醤油を少々と塩適宜、これをコーンスターチで程よくとろみをつける。このソースは甘辛酸っぱい味でなんにでも合う。鳥やレバーフォアグラ、魚や野菜など、、、。醤油を入れすぎると焼き肉のタレみたいなってしまうので注意。こういう味付けはバランスが肝心!
Dec 6, 2005

タルトタタン、これはヴーヴレィの甘口とあわせる。 こちらは、オリジナルの新作の柿のタルト。
Dec 4, 2005

これはオニオングラタンを焼いているところ。グリュイエールチーズが焦げてなんとも言えないいい香り。寒くなってくるとこういう料理がひときは恋しくなりますね。このスープには40時間以上炒めたうちの自家菜園の有機玉葱がたっぷりと入っていて、とても甘みがあって美味しい。 こちらは、自家製ロースハムの第二段。豚ロースと塩だけで作るのだが、火の通し方にコツがある。前回始めて挑戦したのがかなり評判が良かったのでまた仕込んでみたのだが、今回はよりしっとりと出来上がったようだ。サラダにのせてヴァージンオイルを回しかけ、きのこのマリネと組み合わせてみた。新しい調理法に取り組むと完全に自分のものにするまでちょいと時間がかかるものだ。日々精進ですよ、、職人は。
Dec 2, 2005
全13件 (13件中 1-13件目)
1