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菜の花、筍、春ニンジン。今年は桜もちょいと遅れているようですが、菜の花は私の住む習志野界隈は今が満開、菜の花が終わると桜が咲き始める。桜が咲くと筍が出始める。と、言う順番は毎年ほぼ変わらない。この画像は、房総の菜の花、鹿児島の筍、うちの畑のニンジンの組み合わせ。筍は、小麦粉を入れた湯(キュイソンブランと言う)で茹でてから洗って味をつけたブイヨンで煮た後ロースト、菜の花は硬めに茹でて冷水に取り、よく絞ってからオリーヴオイルをかけてロースト、ニンジンはエトゥフェにする。(エトゥフェは、前の日記を見てください)
Mar 31, 2005
というわけで、昨日は子供たちを連れてこの人たちが暮らす国に行ってきました。しかし混んでましたねー!どのアトラクションもみんな2~3時間待ちでした。
Mar 30, 2005
おととい、久しぶりに友人のクリヤマコトが来た。私の日記にもたびたび登場するミュージシャンのクリヤマコトである。ご存じない方に簡単に説明しておくと、、、彼と私はジャズを通じてのもう25年前からの長い付き合いで、当時は私はベース弾きで、彼は今もピアニスト兼作編曲家でTVやラジオや映画音楽、平井堅の曲を書いたり、エバンゲリオンの音楽にも参加しているし、最近はヨーロッパのオーケストラに曲を書いたりもしている。もちろん日本ジャズ界でも奇才といわれているピアノ弾きである。顔を合わせるといつも25年前に戻ってしまうのだが、おとといは健康のための食生活について熱く語ってしまった。なんだか年を感じるなぁ。あの男とこんな話するとは思わなかった、、、。 次の日の夕方、電話で予約をいただいたSさん、ご夫婦と娘さんの3人で始めて来店されてとても楽しげに食事をされていたが、帰りがけに奥様が「私はチェンバロという楽器を弾いてまして、、、」と話しかけられた私は、すかさず「私はチェンバロなら、グスタフ・レオンハルトが大好きです」と答えると、彼女は目を丸くしてびっくり。グスタフ・レオンハルトという人はオランダ人のチェンバロオルガン奏者指揮者またバッハ研究家で、20世紀のバッハとまで呼ばれた優れた演奏家で、20世紀の後半から始まる、バッハ時代のオリジナル古楽器を用いた正統的なバッハ演奏を追及する古楽派の中心的人物。つまりロマン派や古典派の色付けがたっぷり効いた情緒的でオーバーな表現の演奏法はバッハ時代の音楽の演奏にはふさわしくないという考え方の演奏家で、現在ではバッハ演奏においては古楽器を用いた古楽的解釈が主流となっている。私はもう30年近くバッハを聴いているので、もちろんレオンハルトはよく知っていたわけだが、Sさんにとっては料理人の口からそんな言葉が出るとはきっと思わなかったのだろう。びっくり&うれしいといった風情の表情だった。名刺をいただいたのでネットで検索してみたら、Sさんはあの小沢征爾を生んだ桐朋学園で、やはり小沢氏と同じ斉藤先生(世界的に高名な音楽教育者)の薫陶を受け主としてピアノを学んでこられたが、ベルギーでまさにグスタフ・レオンハルトの演奏を聴いてからチェンバロに転向されたらしい。Sさんのご主人は10年ほどフランスで暮らしておられたとのことで、私の料理をフランスでもなかなか無いレベルとまでお褒め頂きとてもうれしかった。 写真は、シャラン産カモ肉のロースト、Sさんの娘さんにも召し上がっていただいた。
Mar 28, 2005
イチゴしめ鯖。イチゴ味のしめ鯖です。えーーー!っと、引く人も多いでしょうが、これが結構美味しい。たとえばしめ鯖にレモンなら有りでしょ?レモンが良いならオレンジやグレープフルーツも有りでしょう?同じように甘くて酸っぱいイチゴや木苺も合うわけなんです。これは木苺風味のドレッシングを下に敷いて上にイチゴと木苺をあしらってあります。先日来日した元看護師Nさんも、パリのマルシェで一番美味しいのが鯖だわー!ca va! cava?と言ってましたよ。
Mar 27, 2005
フォアグラの付け合せについては去年もいろいろと書いてきたが、大根をブイヨンで柔らかく煮てから、バターでこんがり焼き、その上に粉をつけてかりっと焼いたフォアグラをのせて、そのうえにさらにハチミツとバルサミコで甘酸っぱく味付けしたゴボウをのせる。山椒と黒胡椒をアクセントに振って、私の定番ソース”ハチミツバルサミコソース”をかける。このときは、シャンパーニュを合わせたがもし鳥肌もののワインを選ぶとすれば、アルザスのゲヴェルツトラミネールのヴァンダンジュタルティーブが、きっと最高に合うことだろう。そのときは、山椒をもう少し効かせるほうがよいかもしれない。
Mar 15, 2005
この日記にたびたび登場する看護士のNさんが3ヶ月ぶりにパリから一時帰郷してサンクに来てくれた。このサーモンとイチゴのサラダにシャンパーニュから食事はスタートした。Nさんは美味しくて綺麗な料理が大好きだから、最初から御機嫌。二皿目は、大根の柔らか煮にフォアグラをのせて、さらに蜂蜜とバルサミコで味をつけたゴボウを載せて、少し山椒を振ったもの。大根もゴボウもパリではなかなかありつけないのでこれもとても喜んでくれた。
Mar 15, 2005
このところ、木金土曜日と相次いで予約のキャンセルが続出。一組は、怪我をされたということだったが、後の皆さんはみなインフルエンザもしくは風邪で、世間ではまだまだ流行っているようですね。皆さん気をつけてくださいね! 写真はイカ墨リゾット。
Mar 13, 2005
近頃は、私があまりに自信たっぷりにウサギを勧めるものだから、皆さん結構気軽にウサギを食べてくれるようになってきた。ハーブを肉のそばに置いて、ニンニクもちょいと入れて、ゆっくりと柔らかく火を入れてゆく。しっとりと焼き上げたウサギはシルクのような舌触りで繊細な味わい。キノコ系のソースやオリーヴの実を使ったソースなど、旨味たっぷりのソースが合う。それは、肉に旨味が少ないからではなく、むしろ淡白ながら鶏肉など比べ物にならない旨味とコラーゲンに富んだ肉なのである。ソースと肉との旨味が重なり、大変美味しい。
Mar 9, 2005
私の店のメニューは流動的で日々変化しているので、前回来店されて美味しかったから又同じ物と言われても出来ないことも多い。もっとも私は全ての料理が一期一会と考えているので、同じような素材を使って同じ名前の料理を作っても隅から隅まで同じ料理なんて出来ないと思っている。特にうちの店は自家菜園の有機野菜を使っているので季節ごとに80種類以上もの野菜が届くから、野菜にあわせてメニューを変えざるを得ない事になる。 そんな中で開店以来一度も切らさずに続けて出している数少ないメニューがこのシャラン産の窒息鴨のモモ肉のポワレだ。かの有名なトゥール・ダルジャンでも使われている窒息鴨とほぼ同じ(トゥール・ジャルダンは専用農場で門外不出の鴨を作っている)今では電気ショックで鳥を絞めるのだが、その際に血を抜かずにわざと鬱血させて鴨特有の鉄分に富んだ肉に仕上げるのだ。これは、エトゥフェといって昔ながらの伝統的な方法だ。以前の日記に書いたニンジンのエトゥフェのエトゥフェと同じ言葉なのだが蒸し煮にするという意味で使われるときがほとんどなのだが、鴨に関しては鬱血して肉が蒸れたようになることをいうのだ。大変旨味があって、風味豊かな肉である。
Mar 8, 2005
またまた、根源的な話ですが、、、。グラタンって何かというと、、殻の事なんですねこれが、、あの卵の殻とかの殻です。要するにチーズやらパン粉などをのせて上火の効いたオーブンで焼くとこんがりと焦げてカリッとした皮膜が出来るでしょ?あのカリカリが料理名なわけです。チーズなんかがきっちり焦げてカリッとしてればいいわけです。ずいぶん前に上の写真のような料理を出していたら、「グラタンって言うから頼んだのに、マカロニも入ってないしトマトソースじゃねえか!」というクレームをもらったことがありますが、、。そういうわけでマカロニが入っていようがいまいが、関係ないのです。あのマカロニグラタンと言うやつは実は日本のオリジナル洋食みたいなもので、イタリアはもちろんフランスでも余り見ない料理ですね。どちらかというと食べ残したパスタ料理をそのまま温めなおしても美味しくないからありあわせのトマトソースやホワイトソースとチーズをかけて焼いたら意外と美味しいみたいな、、、余りご飯をチャーハンや焼お握りするようなものですね。フランスでグラタンと言ったら、Pommes Dauphinoise、ポム・ドフィノワーズですね。ジャガイモを薄い輪切りにして重ねて牛乳と生クリームとチーズを使ってほんのりニンニクの香りを効かせて焼き上げる。肉のローストのつけ合わせによくつかわれます。 上の写真は、北海道のオホーツク海産の大きな天然帆立貝をプロヴァンス風のトマトソースで和えて焼いてある。緑色はルッコラのペースト。そういえば、昔の洋食で帆立貝の形の器に盛ったグラタンのことをコキールなんて言いました。フランス語では、帆立はCoquille Saint Jacquesと言います(聖ジャックの貝と言う意味)。読みはコキーユ・サン・ジャック(フランス語ではLが二つ並ぶとYの発音になります。)コキーユを英語読みにするとコキールになるわけ。スペインの北西部にサンチャゴ・デ・コンポステラと言うキリスト教の聖地があるが、サンチャゴのフランス語読みがサンジャック。昔からサンチャゴ・デ・コンポステラに向かう巡礼者たちが帆立貝の貝殻を綺麗に磨いて首からぶら下げて崇拝のシンボルとした。
Mar 7, 2005

活きているうちは、意外に黒い。これは一般的なカナダ産の500グラムサイズ。 ぴったり2分間ゆでて、氷水にとって冷ます。海老らしい赤い色に変る。フランスのブルターニュ産も有名だが、今はほとんど取れなくなっているので、フランスでもカナダ産を使うことが多いようだ。 殻は細かく砕き、、ミソは取り出しておく。 2分ゆでても身のほうはまだほとんど火が入っていない。玉葱、ニンジン、セロリ、ニンニクをよく炒めて、別に炒めたえびの殻をコニャックでフランベして白ワインを加えトマトも加えてよく煮込む。これを濾して味を調えるとソース・アメリケーヌが出来上がる。最後に海老の味噌とバターを加えて仕上げると、、、海老の香りと旨味が凝縮されたクラシックなソースになる。
Mar 6, 2005
昨日は7年振りだかの大雪。雪が降っていた昼間は開店休業状態だったのだが、朝から電話が鳴りっぱなしで、皆さん「今夜のディナー空いてます?」との問い合わせ。全部で合計13名ほどの予約を全て断る事に、、、。というのも昨日はかなり前から貸切の予約が入っていたのだ。こんな天気の悪い日に限っていったいなぜこんなに予約が集中するのだろう?しかも皆さん、「明日も明後日も空いてますよ」と言っても、「いや今日じゃなきゃダメ!」と言う。タイミングがあわないことってありますよねぇ! 今日の写真は三陸産生ガキ、そろそろシーズンも終わりです。
Mar 5, 2005

ショコラフォンダンとは、とろけるチョコレートと言う意味。焼き菓子のチョコレートケーキでありながら口に入れるとトロリと融けるように作らなければならない。この写真はオーブンから出したてのところ、スフレのように膨らんでいて中はまだ半生の状態。このあと冷めると膨らみが沈んで一晩冷蔵庫で寝かすとしっとりと落ち着く。これに、 私自慢の(でもめったに作らないのだが、、)カラメル風味のアイスクリームをのせて食べると、、最高!!
Mar 4, 2005

これが、ヴァニラビーンズ。長さは20cm前後。使うときに縦に裂いて中の種を取り出す。 このように真っ黒な種(キャビアの1/4位の大きさの粒)この種に香りの成分(ヴァニリンという物質)がたくさん含まれている。元は何かというと、マダガスカルあたりが原産のランの仲間の植物の花のめしべ。 卵黄にこの種を入れて、、、 グラニュー糖を加えて、、、 泡立て器でよく混ぜる。グラニュー糖のザラザラがヴァニラビーンズの種とすり合わさって香りがいっそう強まる。種をとった後のヴァニラのサヤも、、、 このように牛乳に入れて加熱し、さらに香りを移してゆく。このヴァニラ風味の牛乳と先ほどの卵黄とヴァニラビーンズを合わせて、湯銭にかけ低い温度のオーブンで蒸し焼きにすると、、、 こんな感じに出来上がり。このデザートの表面にブラウンシュガーをのせてバーナーでカラメリゼすると、、、 出来上がり!brulee、ブリュレとは焦がすという意味。
Mar 4, 2005
フォアグラのソテーはうちの一番人気のメニュー。これは、鉄人石鍋シェフをまねて、大根の柔らか煮を下に敷いて上にうちの庭で取れたフキをのせた。
Mar 1, 2005
これはゴージャスな上に実際食べるととても美味しいスープ。自家菜園の玉葱を40時間以上もかけてゆっくり加熱してほとんど真っ黒になるくらいのオニオンペーストを仕込み、ビーフブイヨンで伸ばしてオニオンスープを作りココットに入れたらバゲットの薄切りを浮かべて、、、。ここでグリュイエールチーズをのせて焼けばオニオングラタンスープなのだが、チーズをのせずに焼いてから、上に粉をつけてカリッとソテーしたフォアグラを一口大にカットしてのせる。フォアグラには、甘味のある附け合わせを合わせる事が多いのだが、このスープの玉葱の凝縮した甘味もフォアグラにぴったりマッチする。隠れた人気メニューの一つ。
Mar 1, 2005

テリーヌというのは実は、 このような器の事で、本来は料理の名前ではなく器の名前である。テリーヌに入れて焼いたり蒸したりあるいはゼラチンなどで固めたりして作った料理の総称をテリーヌと呼んでいるようだ。ほら日本でも牛丼とか親子丼とか言うでしょ?あれも丼を食べるわけじゃあないでしょ?あれと同じです。このテリーヌはスズキのムースをベースにして作ってある。魚のムースは、新鮮な白身魚500グラムに対して卵白1ヶ分と生クリームを500ccが基本。塩は8~10グラム程度。昔は魚を細かく切ってからすり鉢ですって、裏漉しをして作る大変手間のかかるものだったが今はフードプロセッサー一発で出来てしまうから楽なもの。レストラン、サンク・オ・ピエホームページ
Mar 1, 2005
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