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2026.03.13
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 高橋源一郎「『不適切』ってなんだっけ」(毎日新聞出版)  ここのところ 高橋源一郎ブーム に突入しています。昨秋から年の始めがが 1947年生まれ 佐々木幹郎 でしたが、2月に入って 1951年生まれ 「ゲンちゃん」 です(笑)。
佐々木幹郎の案内 の時にも書いたことですが、ボク自身は、いわゆる 「シラケ世代」 ですが、 彼ら 「団塊の世代」 ですね。実年齢でいえば 2026年 の今、 70代の後半の人たち です。
 20代から30代だったボクの目には、 中上健次 とか 村上春樹 が先頭で走っていて、その背中を追いかけるように登場した人たち。ボクはそれを競技場の外から見ていた印象で、あとを追いかけるなんて考えもしなかったのですが、なんとなく眉に唾をつけて、でも、目が離せない人たちでした。だって、こっちは シラケ世代 ですからね。 団塊の人たち って、なんとなく信用ができなかったんです。それが、なぜか、70歳を越えた今、気になってしようがないんですね。​
何故なんでしょうね?
 で、今日の 案内 「不適切ってなんだっけ」(毎日新聞出版) です。 2021年から2024年 「サンデー毎日」 誌上に連載された 「これは、アレだな」 というコラムが単行本化されていて、その シリーズの3冊目 です。 2024年 に出た本ですね。
 内容は、まあ、 時事絡み、流行り絡みのエッセイ ですが、ボクは 「読書案内」 として読んでいます。
たとえば 「老人はみんな死ぬ」 と題された話では​ 「PLAN75」 ​という 早川千絵監督 倍賞千恵子さん が主演なさった映画の話題なのですが、その 映画と倍賞千恵子の演技についての批評 が、なかなかいいんですね。​
 この映画で、ミチを演じる倍賞千恵子の演技が素晴らしい。というか、その「老い方」があまりにあまりにリアルなのだ。顔や口もとの皴、たるんだ皮膚、鈍い動き、そのすべてが「老人とはこういうものだ」という現実を突き付けてくる。とりわけ、朝起きて、布団で寝たまま、自分が生きているのを確かめるように、ミチが我が手を伸ばして見つめるシーンがある。観客も、ミチと同じ気持ちになって、その手を見つめる。その手はひどく老いているのだ。
 ね、こういうふうに感想が書けるといいなと思うのですが。で、まあ、その後、 主人公 「プラン75」 の施設に向かうのシーンについてはこうです。
画面を見つめながら、わたしはどこかで見たことがあるような風景だと思った。そして、最後に気づいた。それはナチスの強制収容所(の映像)で見かけた風景なのである。(P40~P41)
 実は、この映画、封切当時ボクも見たのですが、演じている 倍賞千恵子さん が可哀そうというか、全体に漂う客観性の冷たさに、ひどく疲れた印象しか残っていなかったのですが、​
さすがゲンちゃん、スルドイなあ・・・
​ですね。
 で、 ゲンちゃん の話は 「棄老」 へと展開して、 深沢七郎「楢山節考」(新潮文庫) なんですね。文庫はもちろんですが 坂本スミ子さん おりん婆さん を演じた 今村昌平の映画 も見た記憶があります。今さら読み返したりするのかという気もしますが、20代で読んだ傑作小説ですが、​
今、読みなおしたら・・・・?
 ​まあ、そういう年齢にボク自身が差し掛かっているわけです。本書で紹介される、もちろん読んだことのない本とかマンガとかもそうですが、こういう、知っているつもりの作品について、読みなおしというか、再読を誘う誘惑が漂っているのですね。そこが、まあ、 高橋源一郎 この手の本 のやばいところなんですよね(笑)。
 お読みになったことのない 若い方たち にとって、老人の繰り言になりますが、読むべき、今や、古典であることは言うまでもないことなのですが、 70歳 を越えた、​
今、読んだら?
​という作品名が出てくるところが ゲンちゃん の、まあ、ボクにとってに過ぎないかもなのですが、凄いところなんですね。
2026-no030-1245



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最終更新日  2026.03.13 10:20:10
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Re:週刊 読書案内  高橋源一郎「『不適切』ってなんだっけ」(毎日新聞出版)(03/13)  
ミリオン さん
おはようございます。
映画は面白いですね。見るのが大好きです。頑張って下さい。 (2026.03.13 07:57:13)

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