実地試験 解答・解説
令和2年11月8日(日)
問題3
鉄骨造3階建て事務所ビルの建設工事における右の工程表と出来高表に関し、次の1.から5.の問いに答えなさい。
工程表は、工事着手時点のものであり、予定出来高曲線を破線で表示している。
また、出来高表は、4月末時点のものを示している。
ただし、工程表には、建具工事における外部サッシ工事(ガラス取付けを含む。以下同じ。)の工程は未記入であり、出来高表には、総工事金額の月別出来高、外部サッシ工事の工事金額及び出来高は記載していない。なお、各作業は一般的な手順に従って施工されるものとする。
用 途:事務所
構造・規模:鉄骨造地上3階建て、塔屋1階建て、
階高3.5m(各階共)、延べ面積300m 2
2階以上の床は合成床版
地 業:既製コンクリート杭
山 留 め:自立山留め
鉄骨工事 :建方は、移動式クレーンを使用
耐火被覆は、耐火材巻付け工法、外周部は合成工法
外部仕上げ:屋根は、アスファルト露出断熱防水
外壁は、押出成形セメント板(ECP)張りの上、
45二丁掛タイル有機系接着剤張り
内部仕上げ:床は、OAフロアー敷設の上、タイルカーペット仕上げ
壁は、軽量鉄骨下地せっこうボード張りの上、塗装仕上げ
天井は、軽量鉄骨下地せっこうボード下張りの上、ロックウール化粧吸音板張り
工程表
出来高表
1.工程表の鉄骨工事の A、内装工事の Bに該当する 作業名を記入しなさい。
解答
A. デッキプレート敷き
B. 天井ボード張り
[ 解説 ]
鉄骨工事の工程は、アンカーボルト設置 → 鉄骨建方・本締め → A → スタッドジベル溶接 → 耐火被覆 となっており、 2階床〜の配筋・型枠工事前であるので、Aの該当する作業名は、 デッキプレート敷きと考えられる。
内装工事の工程は、壁ボード張り → B → OAフロア → 床タイルカーペットとなっており、金属工事にて 壁・天井軽鉄下地は完了しているので、Bに該当する作業は 天井ボード張りと考えられる。
2.建具工事の外部サッシ取付け 完了日を月次と旬日で定めて記入しなさい。
ただし、 解答の旬日は、 上旬、中旬、下旬とする。
解答
4月中旬
[ 解説 ]
建具工事の外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)は、防水工事のECP、サッシシールの前に完了させる必要がある。したがって、建具工事の外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の完了日は、 4月中旬が適当と判断される。
3.出来高表から、2月末までの 実績出来高の累計金額を記入しなさい。
解答
1,920万円
[ 解説 ]
出来高表には、建具工事の外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の工事金額が抜けているので、工事金額を入れる必要がある。
外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の工事金額は、次式で算定できる。
外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の工事金額
= 建具工事の工事金額 − 建具工事の 5月の金額(内部建具取付け)
= 400 – 100 = 300 [ 万円 ]
上記金額を建具工事の 4月の予定及び実績の部分に入れ、各月の総工事金額を算定すると下記表のようになる。各月ごとの累計は表の下のとおりとなり、2月末までのの実績出来高の累計金額は、 1,920 [ 万円 ]となる。
4.3.で求めた2月末までの実績出来高の累計金額と、同月末の予定出来高の累計金額の 差を求め、総工事金額に対する 比率をパーセントで記入しなさい。
解答
2%
[ 解説 ]
2月末までの累計金額の予定と実績の差は、次式で算定される。
2月末までの累計金額の予定と実績の差
= 2040 – 1920 = 120 [ 万円 ]
2月末までの累計金額の予定と実績の差の総工事金額に対する比率は次式で算定される。
2月末までの累計金額の予定と実績の差の総工事金額に対する比率
= 2月末までの累計金額の予定と実績の差 / 総工事金額 × 100
= 120 /6000 × 100 = 2%
5.4月末までの実績出来高の累計金額を求め、総工事金額に対する 比率をパーセントで記入しなさい。
解答
67%
[ 解説 ]
表より、4月末までの実績出来高の累計は 4,020万円となる。
4月末までの実績出来高の総工事金額に対する比率は次式で算定される。
4月末までの実績出来高の総工事金額に対する比率
= 4,020/6,000 × 100
= 67%
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