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~誕生日と戦争の思い出~ 東京電力と東北電力管内に節電警報が出た日の仙台は、日中の温度が1度の寒い1日になった。冬に逆戻りしたみたいで、空調機を入れっ放しにしていた私。日が差さないどころか時々雪が舞う荒れ模様の一日。つくば勤務時代の後輩で埼玉に住むK君から地震見舞いのメールが届いた。今回の地震の被害の大きさが日を追って増して来る。すっかり疲れ果て、時々よだれを垂らしながらつい居眠りしてしまう。 空襲後の仙台市中心部 私の戦争の記憶を辿ってみる。戦中に生まれた私は戦争そのものの実感はない。だが幼少期や少年時代の仙台の風景をまだ覚えている。空襲の残骸や、「防空壕」の跡を市内の数か所で見た。「米穀通帳」の存在や「食糧の配給制度」も良く覚えている。飢えをしのぐことが出来たのは、「学校給食」があったため。だが父の夜逃げで、給食費が払えないほどの貧乏も体験した。 進駐軍の戦車 次の思い出は進駐軍。家の近所にテニスコートがあり、アメリカ人がテニスに興じていた。進駐軍の本部は川内地区にあり、ゲートの前には2人の兵士が立哨していた。現在東北大学の川内地区には、木造平屋で白いペンキで塗られた宿舎があった。朝鮮戦争が始まると家の近所を進駐軍の戦車が、大衡村の射撃訓練場へ向かった。兵士がガムやチョコレートを投げたが、コーヒーは飲み方を知らず、不味かった。 裸で逃げる少女 次の思い出はベトナム戦争。私は「アメリカはベトナムから出て行け」と書いたプラカードを持ってメーデーへ行った。カメラを持った人事係長が後から着いて来た。公務員の政治運動が禁止されていたのだ。写真は1973年のピューリッツアァー賞受賞作品。米軍が大量に撒いた「枯葉剤」のダイオキシンで多くの奇形児が生まれた。腹部が癒着した双生児ベトちゃんドクちゃんの分離手術が日本で行われた。 ひめゆり学徒隊が医療奉仕した洞窟 平成元年4月。私は沖縄に転勤した。ひめゆりの塔が建てられ、地下に資料館が整備され「語り部」のオバーが沖縄戦の悲惨さを訴えていた。長女は語り部たちが学んだ女学校の後輩に当たる首里高校に転校した。ひめゆりの塔の東にある「摩文仁の丘平和公園」には、大戦で亡くなった兵士の慰霊碑が各県ごとに整備されているが、沖縄県民の慰霊碑の前で毎年「慰霊の日」の式典が挙行されている。 普天間飛行場 私の勤務先は那覇市の北隣の西原町にあるが、職場の数km西方にあるのが普天間飛行場。建設後に増加した人口により、住宅地に取り囲まれた超危険な空港。沖縄の海兵隊がここからベトナム戦争に参加したのだろう。私が勤務した当時は「湾岸戦争」の時で、米軍機が職場の上空を旋回しながら「タッチアンドゴー」の訓練をしていた。距離が近くて物凄い爆音だ。基地周辺の住民の苦しみが初めて分かった。 オーストラリア戦争記念館の展示物 博物館に転勤した際は、いくつもの博物館や美術館を見学する機会を得た。オーストラリアの首都キャンベラにある「オーストラリア戦争記念館」もそのうちの一つ。記念館の一角に日本コーナーがあった。第一次世界大戦で日本軍は友軍だったが、第二次世界大戦では敵国となり、オーストラリア本土を爆撃して死者も出た。だが展示は実に客観的で、事実を冷静に伝える内容だったことに感動を受けた。 旅順郊外203高地の戦い 3年前の1月。私はツアーで中国の大連と旅順へ旅した。明治時代の「日露戦争」の際の激戦地。堅固なトーチカからの砲撃で、数万の歩兵が犠牲になった。戦争後勝利した日本軍の乃木大将と敗北したロシアのステッセル将軍が会見した「水師営の会見所」も見学したが、展示された写真の説明板に「偽満州」とあったのが印象的。司馬遼太郎の歴史小説「坂の上の雲」のドラマが懐かしく思い出された。 3月24日。私は78歳の誕生日を迎える。寒さが厳しかったこの冬。新型コロナ感染症の蔓延もあり、ロシアによるウクライナ侵攻と言う暴虐にも遭遇した。そしてかなり大きな地震の被害。私は疲労困憊状態でブログを書いていた。この冬に咲いたシンビジュームの1本目は向かいのKさんに上げ、3本目は裏のSさんに上げた。今は少し草臥れた2本目の花が居間の窓辺で咲いている。<続く>
2022.03.24
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~大阪へ行きたい理由・続編(2)~ 国立民族学博物館(みんぱく) 大阪へ行きたい理由のその2は、かつての職場から案内状が来たことだ。そこから転勤して25年になるのに、辞めてからも「特別展」を開催する都度、招待を兼ねた案内状が送付される。私も転勤後の様子を知りたいのだ。展示場があれからどう変わったのか。私が勤めた頃に国内で初めて実施した「マルチメディア展示」がどんな風に進展したのかを。 常設展示場の一部 国立民族学博物館は大阪府吹田市の「万博公園」内にある。「民族学」は昔風の呼称で、今なら「文化人類学」の方が馴染みやすいかも知れない。世界各地の文化や風俗を調査し、収集した標本を展示しているが、それらのほとんどが直接手で触れることが可能な稀有の存在。おまけに大学院まで持つ研究博物館。研究者は世界各地で学術的なフィールド調査をし、映像を撮影し、標本を収集して来る。 今回の特別展は「日本・モンゴル外交関係50周年記念特別展」であり、~邂逅(かいこう)する写真たちモンゴルの100年前と今~のサブタイトルが付いている。招待状と共にパンフレットが送付されて来たので、パンフに載っていた写真を中心に紹介することにしたい。大学図書館が本職の私が博物館に転勤したのは異例だが、博物館も文化人類学も大好きな私にとっては幸運な人事異動だったかも。 鳥居龍蔵 パンフレットには書かれてないが、モンゴルの古い写真を撮ったのは鳥居龍蔵(1870-1953)だろうと私は推理した。鳥居龍蔵は徳島県徳島市出身の人類学者、考古学者、民族学者、かつ民俗学者。生家は煙草の卸商。勉強が嫌いだった彼は尋常小学校しか出ていない。だが独学で人類学を学び、東京大学人類学教室の坪井教授に標本整理係として採用された。 鳥居記念館(徳島県鳴門市) 坪井教授の下で学術研究に目覚めた彼は、沖縄、朝鮮、中国、満州などで学術調査を重ね、1896年(明治29年)の台湾調査時に初めて持参したカメラで初めて映像資料を残した。1906年(明治39年)には蒙古(現在のモンゴル)カラチン王府女学堂の教師として招かれた妻きみ子を追って同国に渡り、同男子堂教授となった。当然カメラ持参で、多数の映像を撮影したことだろう。徳島県立鳥居龍蔵記念博物館(徳島市) 彼が撮影した学術的な写真の大半が後に「国立民族学博物館」に寄付されたことを私は知っていた。鳴門市でも勤務したため、「鳥居記念館」を観たこともある。東大時代の鳥居は助教授で終わった。小学校しか卒業してなかったためだ。フランス政府から彼に与えられた賞を東大の事務局が紛失したらしい。それだけの名誉があれば、教授にもなれたはず。彼は当時まだ専門学校だった「上智」を大学に格上げするよう文部省に進言し、上智大学が誕生。後に彼は文学部長として迎えられる。 蒙古族の女 しかし不思議な縁だ。たまたま鳴門へ転勤希望を出したため、鳥居記念館を訪ねて鳥居龍蔵を知った。彼は当時の軍部の依頼で外地の調査をした際も、国益よりも学術的な見地からのフィールド調査に徹したようだ。そのことも東大で教授になれなかった理由なのかも知れない。 古いモンゴルの写真(2) 不思議な縁だが、私は鳴門から沖縄に転勤した。鳥居龍蔵は沖縄でも詳細な学術調査を行って日本と沖縄の文化、風俗、言語、信仰の類似点や変異に気づいたことだろう。それはド素人の私も直ぐに察知し、沖縄には日本の古い形がたくさん残っていることに気づいた。それは私が貧しい東北の生まれだったからかも知れない。東北と遠く離れた沖縄に、言葉の類似点を見つけたのだ。そして私は詩を書いた。 古いモンゴルの写真(3) しかし大学図書館勤務の私が国立の、しかも民族学と言う専門的な博物館に転勤するとは意外だった。だが考古学、人類学、日本の古代史、言語学、民俗学などに興味を抱いて専門書を読んでいた私にとって、国立民族学博物館は厳しく、かつ楽しい職場だった。国内外の博物館や美術館を一体どれだけ見学したことだろう。それらが全部生きた学問となって、自分なりの歴史観、、世界観、文化観を養ったことか。 古い写真 パオと自転車 蒙古族は元々遊牧民族で、家畜を追いながら移動を繰り返している。彼らの家パオ(後ろのテント)は自由な持ち運び出来るように分解して組み立て可能。簡単だが寒さにも強い。だが長い遊牧生活も現在ではウランバートルなどの都会での定住生活も増えたと聞く。自転車に乗る蒙古族の姿を、私は今回初めて見た。 古い写真(5) 男だけが持つY染色体だが、世界で一番多いY染色体はチンギスハンの孫のフビライハンのもの。彼は戦いを止めた後、中国に「元」王国を興して王となったが、モンゴル族が東アジアから中央アジア、東ヨーロッパまで征服した結果、現地の男はほとんど殺されフビライハンの血を引くモンゴルの男たちが現地の女性を妻にした結果、4千万人がフビライと同じY染色体を持つと言われる。ロシアが最も恐れたのはモンゴル族だった由。 古い写真(6) モノクロではあるが、後ろには現代風の建物が建っている。そして道端に座っているのは「物売り」のようだ。第二次世界大戦後、かつての蒙古はソビエト社会主義人民共和国の影響を強く受けた。モンゴル共和国の文字もロシアの「キリル文字」を使用していたように記憶している。だがモンゴルと日本の国交樹立は50年と言うので、1970年代。私が知ってる一番古いモンゴル人は力士の旭鷲山だった。 さてここからは全てカラー写真。恐らくは民博(みんぱく)の研究者達が撮ったモンゴル共和国の現況なのだろう。 私が知ってるモンゴルのことと言えば、作家井上靖の「蒼き狼」。勇者チンギスハンの一生を描いた心奮える歴史小説だった。そのチンギスハンの都の跡を発掘調査している話。それから馬乳酒に馬頭琴にモンゴル相撲。裸馬に乗って草原を走る勇壮な競馬のこと。 モンゴルに「ホーミー」と言う歌唱法がある。高音と重低音を同時に出す歌い方。一人で高音と重低音を歌いこなすのには驚く。その独特の旋律がモンゴルの草原に響く光景は圧巻だ。モンゴルと日本の友好関係を切に祈ってこのシリーズを終えたい。懐かしい大阪を今後訪ねることが出来るかは不明。何しろツーリストから届くパンフレットの類は、全て「資源ごみ」になっている現状なので。 ずっと以前に予約していたこの原稿だが、ロシアによるウクライナ急襲が起きたため、先送りしていた。これがいつまで続くか不明だが、遅まきながら公開することにした。果たしてキエフの包囲網と、ウクライナ国民の行方が心配だ。
2022.03.23
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~まるで悪夢のような~ 強い風の音が聞こえる。時々余震で家がミシミシと揺れる。救急車が近くの道を病院に急ぐ。そんな時にロシア軍に攻撃されているウクライナの映像を目にすると、まるで戦争の現場にいるような錯覚に陥る。これは私が目の当たりにした初めての戦争。ほぼリアルタイムで私たちはロシアの残虐な戦争を連日見ている。それを正義のためと主張する独裁者がいることが信じられない。彼の精神は正常なのだろうか。 先日兄嫁から電話が来た。お彼岸に父の実家の墓参りに行く予定が、肩が痛むため運転が出来ないとのこと。彼女は40年近く兄を介抱し続けてくれた。そのせいで腰が変形し、肩にも強い負荷がかかり続けていたのだろう。互いに地震の被害と体調の近況報告。暖かくなって体調が戻ってから行くことにした。父の実家の墓参りは、多分それが最後になるはず。もしまだ父が生きていれば103歳だ。 岡山のHさんが先日電話をくれた。彼はつくば勤務代の後輩だが、仙台勤務の経験もある。それで地震被害の有無を心配してくれたのだ。私がつくばから転勤してもう40年近くなる。退職後も時々顔を合わせて会合を開いた当時の悪友。その中でも一番の情報通が彼。今回も若くして死んだ後輩のことを尋ねた。彼女とは最後の職場で1年だけ一緒に勤務した。人生は本当に不思議な縁で結ばれている。 本物と偽物 ウクライナ情勢が気がかりで、ニュースに注目する日々が続く。先日観たのはゼレンスキー大統領の偽画像。右が本物で左がAIで作成したフェイク映像。ロシアは偽画像で「皆さん武器を捨てて投降してください」と呼びかけたようだ。西側の分析によれば、本物よりも首が太く、あまり首を振らないのが特徴の由。ロシアの偽画像やフェイクニュースはたくさん見聞した。事実を知らないロシア国民が気の毒だ。 マリウポリの爆撃された劇場 残酷な映像に心が痛む。南部のマリウポリ市では300人が避難した劇場、千人以上避難した芸術学校が爆破され、多くの死者を出した。地下のシェルターにはまだ多くの人が閉じ込められている由。ロシア軍の攻撃で避難出来ない市民が35万人いるとも言われる。4千人以上の市民がロシアに拉致された。彼らを使ってウクライナの酷さとロシアの正義をアピールする宣伝材料にするのだろう。実に人迷惑な話だ。 逃げる市民 南部の市長2人がロシア軍に拘束された。1人はロシア軍の捕虜6人と交換に解放されたが、ロシアへの服従を拒否したもう一人の市長は、近く公開の絞死刑にされるとの噂がある由。21世紀になっても他国の市民を暴力で屈服させる国家があるとは。歴史都市キエフは京都市と姉妹都市だが、わが仙台市の姉妹都市はベラルーシの首都ミンスク市。今回の侵攻で、さすがに市長も交流を見合わせるようだ。 砲撃で燃える市街 先日ある報道番組でベラルーシのルカセシェンコ大統領との単独インタビューを観た。プーチンと同様に旧ソ連時代の統治を懐かしむ独裁者で、国民への情報統制もロシアと一緒。広場には今でも「スターリン像」が建っていたことに驚いた。それでも密かにネットを通じてウクライナ情勢を知り、隣国を応援している良心的な国民もいたのが救いだ。独裁者による恐怖政治の怖さは今回の侵攻で思い知った。 キンジャル つい先日ロシアは極超音速ミサイル「キンジャル」の映像を初公開した。これでウクライナ西部の兵器貯蔵庫を爆破したと発表したが、欧米の情報機関がグーグルアースで着弾地点を分析したところ、東部の農村地帯と判明。ミサイルで「軍事訓練所」破壊のニュースにも動転。外国からの義勇兵200名が犠牲になったと言われるが、3人の日本人が義勇軍に参加したと聞いていた。彼らの安否が気がかりだ。 マドリードのタクシー 侵攻間もないころ。スペインマドリードのタクシー30台がポーランドへ援助物資を届け、その帰路ウクライナの避難民133人を乗せて無事マドリードに帰国したことを知った。3日間で往復5千キロを運転し続けたマドリードのタクシードライバーたち。ゴールには「私たちは皆さんを歓迎します」とウクライナ語で書かれた横断幕が待っていたそうだ。嬉しいですね。ウクライナ支援の輪が世界に広がるのは。 ボクダンさん ボグダンさんは少年時代と青年時代を日本で過ごした経験があるウクライナ人。今も流ちょうな日本語で、ウクライナへの支援とロシアからの完全な自由を訴える。日本の政治家に対しては「もっと勇気を持って決断して欲しい」と。ゼレンスキー大統領の国会での演説が23日午後6時からに決まった。イギリス、アメリカ、ドイツ、カナダ、イスラエルに次いで6番目。政治家と日本国民は大統領の演説から何を学ぶか。 ウクライナ軍の戦車 ウォレス英国国防相およびパテール内相に対して、ウクライナの首相と称する人物からの電子メールと国際電話があった由。だが10分ほど話してみて、どうも内容がおかしいと気づいて電話を切ったとか。ロシア側の諜報作戦は様々な形で行われている。キエフの地下シェルターでは誰とも口を利かない女性を怪しんでウクライナの軍に報知したところ、ロシアの女スパイでキエフ市内の写真を撮っていた模様。 絵入りの案内状 さて、近所の歯科医から予約日が近いことを知らせる案内状が届いた。これにはビックリ。1月に亡くなったドクターの奥様がいつもよこしてくれていた絵手紙だった。だが奥様の字とは違う。きっと奥様が描き残していた絵をコピーし、事務職員が文章を書いたのだと思う。懐かしい思い出の案内状。天国に行っても、きっと奥様は下界を観ているのだろう。ありがとうね、奥さんそして優しいドクター。
2022.03.22
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詩 わたしたちはいま ~ウクライナの平和を祈って~ わたしは見てしまった 罪のないたくさんの人々が 次々と倒れ死んでゆくのを わたしは聞いてしまった 隣国が攻撃するミサイルの音を 泣き叫ぶお年寄りやこどもたちの声を わたしは知ってしまった 狂った独裁者の恐ろしさを 国民を守るために立ち上がった男たちの雄々しさを ミサイルは打ち砕く 集合住宅や病院や学校やたくさんの人が避難した劇場 そしてなによりも国を愛する人々のこころを 歴史を欺き真実を捻じ曲げる男よ いまお前の目は何を見 お前の耳はいったい何を聞いているのか 地下シェルターの暗闇で 光もなく水もなく食べ物もないまま 身を横たえる力尽きた人々 美しい祖国から命懸けで逃げ出した女や子供たち 国を護るために銃を持って祖国に残った男たち 元は親戚同士だったという民族が戦う愚かしさ 国家や民族や言語や文化 人類の歴史は戦いの歴史 二度の世界大戦を経た後も人はこうして血を流す 罪もなく原爆を落とされたヒロシマとナガサキ 抵抗することもかなわずに敵の艦砲射撃を浴びつづけたオキナワ いま日本は何ができるのか そしていま日本人は何をなしうるのか いまわたしは死を目前にして拙い詩を書き拙いブログを書く そして自らに問いかける お前はそれしか出来ないのか そしてそれが今生かされているお前の務めかと いつか人は問われることだろう 2022年2月24日にヨーロッパの片隅で始まった 無慈悲な戦争とその意義とを 人は問われることだろう民主主義と全体主義の概念を いつの日にか改めて 黙って花は咲いている 黙って地球は回っている そして神は愚かな人間の行為を見ている 広い 宇宙の彼方から 今日も明日もそしてその先も ああ外では冷たい霙が降り始めた いま3月 人はいったい何をなしうるのか 地球はいったい何をなしうるのか 一人の独裁者をすら罰することも出来ないままに
2022.03.21
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~プーチンとロシアが犯した過ち~ 写真は本文と関係ありません。 英国国防省が17日に発表した分析によれば、太平洋戦争の「硫黄島の戦い」で米国海兵隊が36日間で失った兵士は7千人なのに対し、今回のウクライナ侵攻でロシア軍は20日間で8千人(ウクライナ側の発表では1万2千人)の兵士を失い、装備の10%を失ったと。別の情報によれば、ロシア軍内の通信、ラジオ及び携帯電話の内容は全てウクライナ側に筒抜けで、戦死した4人の高級将官も狙い撃ちされたようだ。 以下は3月16日の夕刊フジ電子版「ZAKZAK」に寄せた、元自衛隊東部方面総監渡辺悦和氏が考える「プーチンとロシア軍の誤算」に関するレポートを、筆者の責任で取りまとめたもの。① ロシアは「全領域戦」で敗北している。つまり陸軍、海軍、空軍に加えて情報戦、サイバー戦、メディア戦、経済戦の総力を上げて戦うのが現代戦争だが、ウクライナはゼレンスキー大統領自らが連日国民を勇気づけ、世界にロシアの暴挙を訴えるメッセージを発信し続けている。これに対してロシアは「嘘」や「陰謀論」で固めた粗雑な情報を発信した。 ② ロシアは侵攻を開始した2月24日から20日経っても、首都キエフを陥落させていない。それどころか武器の供与や経済的な支援を中国に要請していると伝えられるほど。一方ウクライナ軍の士気の高さと欧米が供与した兵器の性能の高さ、ロシア軍の侵攻計画の杜撰さが、ロシア軍の苦境を招いた。 ➂ ロシア軍の現兵力で戦力を分散させる多方向への侵攻作戦は間違い。昨年11月からウクライナ国境付近でロシア軍は軍事演習をしていて疲れている。第一線の部隊は数日間程度の燃料や食料しか携行しておらず、兵站線(食料や燃料を補給するための部隊)が長距離になっている。そして制空権も取ってないため空輸も出来ない。加えて西側諸国のロシア侵攻に対する反発や軍事支援の「見積」が甘く、多くのミスが重なった。 ④ 欧米諸国がウクライナに供与した武器の中でも、トルコが提供した偵察型攻撃ドローン。米国が提供した対戦車ミサイル「ジャベリン、携帯型地対空ミサイル「スティンガー」などが特に効果を発揮した。しかしこれまでロシアが発射したミサイルは千発を超え、市民が避難するビルなどを砲撃する非人道的行為は日を増すごとに激しくなっている。プーチンの焦りが深刻だ。 ⑤ 通常戦争では攻撃側5,防御側1の割合で戦うのが普通。ロシアがウクライナに勝つためにはウクライナの5倍の兵力が必要。ところがウクライナ軍は正規軍が16万人、国家親衛隊が6万人、市民の義勇軍である領土防衛隊が13万人の合計35万人がいる。この5倍だとロシア軍は175万人必要なことになるが、侵攻に参加した正規兵は15万人から19万人。しかもこれが分散したため1正面は4万人ちょっとにしかならない。 ⑥ 独裁政権の情報機関で分析官は、トップが喜ぶような情報しか出さない。ロシア連邦保安庁(FSB=KGBの後継組織)自体が「侵攻は完全に失敗した」との内部文書を出していることを西側の情報機関が確認している。 ⑦ 米国の情報機関はロシア側の軍事機密を完全に掌握しており、それを開示することで敵を動揺させる作戦を取った。欧米諸国は今後ロシア国内の反政府運動を拡大させる戦略を考え、プーチン政権は倒れることになる。 <追補> 元軍人の渡辺氏は軍事的な要素からの敗因を述べたが、ロシアを困窮に追い詰めたのは欧米日などが徹底して行った経済制裁やSWIFTのような国際的な決済手段から排除したのが大きかったように思う。ルーブルの価値は半分以下に下がり、外貨建てによる決済不能いわゆるデフォルトが、今後利払いの度に困窮するはず。4月には元本支払いが待っている。欧米は今後電子マネーによる決済にも制限をかける模様だ。 しかし「経済制裁」はそれを受けるロシアのみならず、制裁する欧米日側にとっても厳しい側面がある。いわゆる「両刃の刃だ。経済の減速、株価と通貨の下落、商品流通の停滞などを伴うためだ。円は弱いが「戦時のドル買い」でドルは強い。このまま行けばロシア経済は5月には破綻すると言われる。ロシアの中国への支払いは「人民元」になるかも。停戦の行方と戦争終結後の世界の変化が懸念される。 行き詰まったロシアが、生物化学兵器や核兵器を使うのを懸念する。プーチンはウクライナのみならず国際関係を破壊した。機能不全の国連の存在意義を問いたい。国際司法裁判所が出した裁決を、ロシアは無視すると表明。中国も東シナ海や南シナ海を自国の領海と宣言して同裁判所から不法と裁定されたが無視した。世界には国際法を守らない「ならず者国家」が存在することを忘れてはならない。<続く>
2022.03.20
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~わたしとウクライナ情勢~ 近所の老犬 3月16日(水)の23時30分過ぎ。既に床に就いていた私は物凄い揺れで目が覚めた。軽量鉄骨造りの家がギシギシ音を立てている。これはヤバい。家が崩れるかもそう思いながら、深い眠りに落ちた。ウクライナ侵攻に関する「共感疲労」でクタクタだったのだ。翌朝カーテンとシャッターを開けると心配した近所の人が、家の被害と断水してないか尋ねた。大至急飛び起きて布団を上げ、活動開始。 畑のキャベツ キッチンには棚から落ちた軽いものが散乱。2階の2部屋では50冊ほどの本が散乱。朝ドラを観ながらの朝食。布団と洗濯物を干して居間に戻ると九州の弟からの電話。地震を心配しての確認。後で知ったのだが、東北新幹線が止まり、3人の死者も出ていた。家の様子と最近の体調を手短に話す。早く施設に入ったらと彼。だがそのためには家を売り引っ越すことになるが、まだそれは出来ないと伝える。 白菜の花の蕾 続いて四国から電話。娘婿のお母さんが地震を心配してかけてくれたのだ。そこで近況を尋ねる。長女から何の連絡もないためだ。娘婿は単身赴任で東京へ転勤とのこと。上の孫は岡山理科大の4年生。下の孫は大阪教育大で声楽を専攻。恐らくは音楽教育コースのはず。長女と一緒に住んでる認知症の前妻は、元気だがいつも愚痴を聞かされて怖いと言う。孫の様子が分かって嬉しかった。互いに元気でいましょうと言って受話器を置いた。 水仙の蕾 16日の朝心配なことがあって内科を訪ねた。ドクターへのメモを受付に渡すと名前を呼ばれて、処置室で採血。ドクターも気になることがあったのだろう。ドクターには会わず、隣の薬局で薬を受け取って帰った。血液検査の結果は数日後に判明し、重大な異常があれば郵便で送るとのこと。地震の翌朝、ガレージに出して置いた、粗大ごみを業者が引き取りに来た。揺れで散らばった物は20分で片付いた。 カポックの地味な花 生命保険会社の「生存確認」は担当者が急病のため、「健康保険証」のコピーと必要事項を書き込んだ「申請書」を郵送することで済んだ。振込先の銀行からも「生存確認」が済んでから口座に振り込まれるとの通知。年齢が平均寿命に近づいているのと、昨今のコロナのために「生存確認」が必要なのだろう。火災保険の更新手続きは直接窓口に出向いて行った。わがブログも「生存証明」みたいなもの。九州の弟が毎日観てくれている。 ロシアルーブル ロシアのデフォルト(債務不履行)が近づいている。ドル建ての利払い期限を過ぎても欧米日のSWIFT排除で支払えないためだ。価値が下落したルーブルでの決済は拒否されるはず。3月16日の分は何とか支払えたそうだ。だがその後も約1週間おきに支払い義務が生じる。弾丸が尽きたロシアは中国に武器と経済的支援を要請してるようだが、アメリカが中国を強くけん制している。中国がどんな選択に出るか。5月にはロシア経済が破綻するようなので、目下オンラインで継続開催中の停戦協議がどうなるか。 3月16日。ハーグの国際司法裁判所(ICJ)は、ロシアに対してウクライナ侵攻を即時停止させる「仮保全措置」を求めた。命令には法的拘束力があり、ロシアへの強い圧力となる。またロシアが主張していたウクライナ側の「ジェノサイド」を否定した。プーチンが命令を受け入れずに攻撃を続ければ、国際的な圧力はさらに強まるだろう。プーチンの妄想と勝手な主張は、国際司法によって打ち砕かれた。 それと呼応するように、ロシアが「欧州評議会」からの脱退を表明した。評議会は「欧州人権宣言」制定のため、共産主義圏の崩壊後に東欧諸国の民主化などを支援して来た国際機関。今回のロシアの脱退によって、ロシアとヨーロッパとの亀裂がさらに深まる恐れが出だした。ウクライナとの停戦交渉はロシアの時間稼ぎだが、果たして体制を立て直すことが出来るのだろうか。 チオノドクサの小さな花芽 15日。激しい戦火の中、ポーランドのモラウィエツキ首相、チェコのフィアラ首相、スロベニアのヤンシャ首相が列車に乗ってキエフを訪ね、ゼレンスキー大統領と会談を持った。ロシアによるウクライナ侵攻は、かつてソ連の影響下にあった3国にとっても他人事ではないのだ。このままロシアの暴虐を許せば、「明日は我が身」。危険を冒してまでわざわざ遠路駆けつけ「連帯」を示した勇気ある行動。 GDP(国民総生産)が韓国(12位)より劣るロシア(13位)が起こした今回の無謀な戦争で、ロシアは手痛い敗北を喫した。軍事力に優るロシアは、計画性もなく、勝手な歴史観だけを根拠に隣国に侵入した。国際社会から完全に孤立したロシア。ロシア国民もようやく独裁者の危険性に気づき始めた。それでも彼は美しいウクライナの国土を破壊し続けるのだろうか。プーチンの表情は日を増すごとに厳しくなる。
2022.03.19
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~風土・戦争・歴史・文化~ ウクライナの麦畑 青と黄色のウクライナ国旗のような風景。どんな国にも歴史があり、文化があり、言語があり、民族がいる。島国の日本民族はほぼ単一のままで、文化も歴史も長く続いて来た。だが大陸は別。最大のユーラシア大陸では、古来幾つもの民族が移動し、殺し合い、干渉し合い、文化も言語も入り組んでいる。人類の歴史は戦いの歴史とも言えよう。しかしロシアのウクライナ侵攻を、一体どう考えたら良いのだろう。 美しいウクライナの風景(以下同じ) ロシア人もウクライナ人もスラブ民族だと言う。それにベラルーシを加えたのが東スラブ人で、スロバキアやポーランド人が西スラブ人。そしてかつてのユーゴスラビア周辺の民族を南スラブ人と呼ぶらしい。ベラルーシの「ルーシ」はロシアのこと。ウクライナも「キエフルーシ」と呼んだ時代があった由。スロバキアにもユーゴスラビアにも「スラブ」の意味が含まれている。 かつて現在のウクライナを中心とした「キエフ大公国」と言う国があった。いわゆるキエフルーシだ。それ以前にはバイキングが定住した時代があり、その前後には東ローマ帝国の一部だったり、オスマントルコと国境を接したり、東から攻めて来たモンゴルに滅ぼされたりもした。キエフ大公国からは後年ロシア帝国が生まれ、革命で倒されてソ連となり、ソ連崩壊後に現在のロシアとなった。 古来、人は移動し、民族は戦ったり交わったりした。そして宗教も変容した。野蛮なバイキングも遠征先に定着してキリスト教に改宗し、新しい文化を受け入れた。アメリカ大陸を最初に発見したのも彼らだ。殺戮し尽くしたモンゴルによって、民族は分散と定住を繰り返し、ウイグル民族のトルコも東アジアから現在地に長い年月をかけて移動し、20世紀のクリミア戦争では、領土を巡ってロシアと戦った。 古代エジプト、古代ギリシャに古代ローマ帝国の興亡。アレキサンダーの東征のように世界制覇を目指す者が現れ、その結果文化の交流が行われたりもする。古代ペルシャも版図を広げた。だが産業革命以降の機械化によって、戦争の形も変化して行く。投石器が鉄砲や大砲へ。陸軍のみならず海軍が誕生し、飛行機の発明によって空軍が生まれ、現在では宇宙軍まで存在する。 キエフ市街(以下同じ) ウクライナは今ロシア軍に侵攻され、連日砲火にさらされている。かつては兄弟同様だった両国。同じスラブ系民族で文法も一緒。ソビエト連邦時代、ウクライナはその一部だった。そしてウクライナ東部のドネツク炭田には、職を求めてたくさんの労働者がロシアやソ連各地からやって来た。ロシア人とウクライナ人の結婚が増え、親戚が両国にもいる人も多い。だが、プーチンの歴史観がその関係を破壊した。 第二次世界大戦で、ナチスドイツはヨーロッパ各地へ戦線を広げた。ポーランドも侵攻され、ウクライナやロシアも危うかったのだ。クリミア半島のヤルタで戦後処理に関する会談が持たれた。いわゆる「ヤルタ会談」だ。参加したのはイギリスのチャーチル、アメリカのルーズベルト、そしてソ連のスターリン。彼らによって東欧の境界線が決められ、ウクライナはソ連の一員となった。 しかし独裁者のスターリンは、意図的にウクライナを飢餓に陥れ、数百万人のウクライナ人が餓死したこともあった。豊かなウクライナはソ連の食糧倉庫であり、石炭の産地であり、ロシア人の良き僕だったのだろう。ソ連が崩壊して独立した後も、何度か反ロシア政権が蜂起する度に、抑圧を繰り返して来たロシア。特にロシア人が多い東部2州ではロシアに迎合する動きが出た。それもプーチンの策謀だ。 ドンバス地域の戦闘を治めるための協議が、2014年の「ミンスク合意」。調停の一員だったドイツのメルケル元首相は、仲が良かったプーチンに甘い処断をしたようで、その後も続いた紛争が今回のウクライナ侵攻の端緒になった。また同年黒海に通じ不凍港があるクリミア半島をウクライナから奪った。プーチンはEUに向かう第6代ゼレンスキー大統領を失職させ、傀儡政権を作るために侵攻した。 ベラルーシ国内でも合同演習を行った上での侵攻だからたちが悪い。使用したミサイルは250発。当初の戦費は1日2兆円規模だった由。だがウクライナ側の反撃で、多くの兵器と兵士を失った。2日間で陥落するはずの首都キエフは、未だに落ちない。ロシア軍は4人の高級将官が戦死し、ロケット砲弾が尽きた。焦ったロシアの見境のない爆撃で、国外へ脱出したウクライナ人は360万人以上。 ロシアの国教はギリシャ正教から変化したロシア正教。一方のウクライナはカトリック教からウクライナ正教へ改宗。文法は同じでも語彙が異なるロシア語とウクライナ語。だが双方の国出身の両親を持つ家族も多い。プーチンはその「兄弟国」に戦争を仕掛け、核兵器や化学生物兵器の使用をちらつかせて威嚇する。まさにジェノサイドそのもの。ヒットラーやスターリン並みの独裁者だ。 美しいウクライナの国土を徹底的に破壊した結果、プーチンは理不尽な戦争を世界から非難され、厳しい経済制裁を受けた。世界は破壊される都市や、逃げ惑う国民を連日目の当たりにしている。休戦交渉が成立する保証はないが、ウクライナ兵の士気は衰えていない。拙い私の歴史認識だが、プーチンの歴史観よりは真っ当なはず。悪魔の所業のような戦争を呪い、ウクライナの平和と栄光を切に祈る。<続く>
2022.03.18
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~春よ来い~ スノードロップの芽 久しぶりに仙台にも雨が降り、一気に気温が上がった。カラカラに乾いていた空気が湿り気を帯び、少し春が近づいたように感じた。少し心にも余裕が出て来、幾つかの用件を済ませた。生命保険の手続き、火災保険の更新、生活資金を下ろして何度かの買い物。いつの間にかパラリンピックが終わっていた。気持ちがウクライナにばかり向いていたのだ。そのウクライナ関係の嬉しいニュースがあった。 カテリーナさん 以前にも書いたウクライナの民族楽器バンドーラ奏者で歌手のカテリーナさんの話。キエフにいるお母さんのことが心配で、早くウクライナを脱出してと電話で話していた。だがお母さんは暗い地下室で、「一体どこへ逃げろと言うの。逃げる方法もないのに」。「ポーランドよ。後は私が何とかするから」。そんな親子の会話を聞いたのは、もう10日以上前だったと思う。彼女は来日して16年になる。 カテリーナさんのお母さん 67歳のお母さんが日本のテレビに映った。場所はポーランド。キエフから電車に乗って西部の都市リビウへ。そこからバスで国境へ。国境からは歩いてポーランドへ入った。持って来たトランクが心配で、シャワーもトイレも気が気ではなかった由。ポーランドで待っていたのはカテリーナさんのご主人の日本人。国境では若い人が重たいトランクを持ってくれたと言う。何日か後には日本に到着出来るだろう。渡航費用一部は夫妻が出し、残りは日本のボランティアが協力してくれたそうだ。日本の男もやるねえ。 羽田で再会した3人 こちらは別の話。日本に滞在中の弟を頼ってウクライナから逃げて来た姉と姪。キエフから列車でリビウへ。そこからポーランドに入国しワルシャワの日本大使館へ。祈るような気持ちでビザ申請すると、即座に発行してくれた由。ポーランドからロンドンに飛び、そこから羽田へ向かった。羽田空港で待つ弟の前に2人が現れ、固く抱き合っていた3人。大好きな叔父さんと久しぶりに会えた姪が泣いていた。 ロシアでも異変が起きている。ロシアでは既に数千人が外国へ「頭脳流出」してるそうだ。不自由な祖国を見限ったのだろう。(左)そして国営放送の第1TVの放送中に、アナウンサーの背後に近づいた女性(編集局員)が予め用意した英語とロシア語で書かれた「戦争反対」のプラカードを掲げた。その後彼女は当局に拘束。長時間の取り調べを受けたが、3万円ほどの罰金刑で済んだ由。 3度に亘る両国の協議に少し灯が見えかかったと伝えられているが、依然見通しはつかない。プーチンが翻意しない限り妥結は無理だ。ローマでの米中による交渉も徒労に終わった。米国高官は中国がロシアに軍事と経済両面で支援する動きがあるとEUとアジアの同盟国に喚起を促した。プーチンと習近平が今後どう出るか。ゼレンスキー大統領の意思は堅固。祖国を守ろうとする愛国心に心が打たれる。 隣家の白梅 風が強いせいか、何か大きな物音が聞こえた。その音源を捜しに2階に上がった。特段異常はない。近所で火事があり人が亡くなっている。念のため北側の部屋のカーテンを開けると、無人の家の庭に満開の白梅。こんな近くに見事な梅の木があったのだ。そうそう大横綱大鵬の父親は白系ロシア人と聞いていたが、何とウクライナ人であることを一昨日知った。ウクライナに一日も早く平和をと祈る。
2022.03.17
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~ウラジーミル・プーチンと言う男~ キエフ包囲網 私たちは今、ロシア軍の残虐性を目の当たりにし、死に瀕したウクライナ国民の苦しみを連日目にしている。こんな理不尽なことが21世紀に起きた。ユーラシア大陸に跨る巨大な国家が、隣の主権国家に大量の兵器と共に侵攻して理不尽な戦争となった。こんな暴挙を許して良いのだろうか。今回は歴史を逆転させようとしている一人の独裁者の話をしたい。 若き日のプーチン 1952年10月7日。彼は旧ソ連邦のレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)に生まれた。レニングラード国立大学で法律を学び、1975年に卒業。対外情報部(KGB)の部員として16年間勤務した。 KGB時代 ドイツ語語が堪能で旧東ドイツのドレスデンで対外情報活動に従事し、当時は分裂都市だった西ベルリン側にも潜入し、西側国家の内情を探ったこともあった。彼の劣等感は身長が低いことだったようだ。そして身分が中佐で終わったことも。1991年に辞任後は政治活動に従事し、サンクトペテルブルク市の副市長となる。1996年活躍の場をモスクワに移し、エリツィン大統領政権に参加。連邦保安長官、連邦安全保障会議事務局長を務めた後、首相に就任する。 <ベルリンの壁崩壊=左と旧ソ連邦の崩壊=右> 彼の運命を変えたものの一つが1989年に起きたベルリンの壁崩壊で、2つ目が1991年に起きた共産主義国家旧ソ連の崩壊だった。エリツィン辞任後大統領代行となり、4か月足らずで大統領に初当選。第2次チェチェン戦争、グルジア(当時)の南オセチア戦争を指揮して勝利。ロシアの経済回復を実現した。2014年ウクライナ東部に軍事介入し、クリミア半島を併合してG8から外された。 1983年客室乗務員だったリュトミラ夫人と結婚し、2子を得た。長女のマリアさんは1985年生まれで生物学を学んだ後医学に転じ、「小人症」の研究に従事している。次女のカリーナさんは1986年生まれでモスクワ大学の研究者兼ダンサー。古い写真で観たら3人とも大変な美女だった。2013年に離婚。原因はプーチンのDVとのこと。 プーチンの愛人とされているのが元新体操の選手でオリンピックで金メダルを取ったカリーナ・カバエワさん。8年間国会議員を務めた後、国営メディアの経営者に就任。2015年スイスで双子の女児を出産。その後2人の男児を出産。いずれもプーチンの子と伝わる。今回のロシアによるウクライナ侵攻の前日2月23日に4人の子供と共にスイスに退避した。その他プーチンは清掃婦との間に30代の女児をもうけている。 プーチンを支える政治体制が「シロビキ集団」と呼ばれる5人で、旧KGB仲間が多いが独裁者プーチンの叱責が怖くて本音が言えない。また経済的側面から支えて来たのが「オルガルヒ」(右)で、旧ソ連時代の国家企業を手に入れた新興財閥。ただし今回の侵攻による欧米の経済制裁による損失が著しく、中にはプーチン氏を見限る者が出だした模様。 黒海付近にあるプーチンの別荘はオルガルヒなどから提供された賄賂19億円で建てられた。敷地は山手線の内側に相当し、専用の劇場、ワイン工場などがある。プーチンの個人資産は113兆円と言われる。オルガルヒの一部はロシア侵攻前日に大量の現金と金塊を持って国外に脱出。その日は60機の自家用ジェット機がモスクワから飛び立った由。無論彼らの国外資産の大半は、目下凍結されている。 ブリゴシン(写真)は「プーチンの料理番」と呼ばれた悪友。こねを利用して巨万の富を築き、プーチンに貢ぐ一方民間軍事会社「ワグネル」を経営。アフリカなどの国内紛争に関与している。今回のウクライナ侵攻ではアフリカから精鋭400名をベラルーシ経由で帰国させ、そのうち200名を工作兵としてウクライナ国内に潜り込ませた。ウクライナ東部2州の独立運動にも加担している。 引退したメルケリ元ドイツ首相は東ドイツ出身でロシア語が話せた。ドイツ語を話せるプーチンとは自由な意思疎通が出来たと言われる。だが独裁者プーチンを怖がる側近は真実のことが話せず、今回のウクライナ侵攻でもキエフは数日で陥落すると報告。だが侵攻計画の失敗と過酷な経済制裁を知った今、情報部門の長や軍事部門上層部に命令して、さらなる攻撃を加速させるのだろうか。 側近がコロナに感染して以来、プーチンは人を寄せ付けなくなったそうだ。長さが6mもある楕円形のテーブルはイタリアの特製。左がプーチンで右端がフランスのマクロン大統領。コロナと暗殺を恐れるプーチンはすっかり臆病になった。1日2兆円を費やす戦費。ルーブルの価値は下がり、困窮する国民。ウクライナとの協議もそう簡単に結論は出ないはず。私の目は悪魔の戦争を見続ける。<未完>
2022.03.16
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~共感疲労そしてわが闘い~ 連日連夜、残酷極まりない映像を見続け、ウクライナの人々が苦しみ逃げ惑うニュースを聞き、ロシアへの抗議を書き続けていると、深い疲労感に苛まれる。どうやら専門用語で「共感疲労」というようだ。先日は朝起きたら洗面所から水道が流れっ放し状態。トイレに起きた際電気も点けずに水を飲んだ時に止めるのを忘れたようだ。無駄になった水量を考え、間を置いて風呂を2回休んだ。 最近食料品の急激な値上げとも戦っている。先日は思いついて「パンケーキ」を作ってみた。賞味期限がとっくに過ぎた強力粉を水で溶き、生卵、餡子、黄粉を混ぜたのをフライパンで焼いた。(左側)もっちりして旨かった。野菜不足を感じて塩もみ(右)を作った。材料は新キャベツ、キュウリ、千切りのニンジン。これにゆずポンと出汁の素を加えた。やもめ男の簡単手料理。 ウクライナ侵攻に夢中になり普通のニュースを忘れた。藤井五冠のA級入りの話、プロ野球のオープン戦やパラリンピックのことなど。朝ドラや1週間ぶりに観た大河ドラマが新鮮。そして2か月ぶりの大相撲。そんな平和な世界を、すっかり忘れていた。新聞を読むのが息抜きだったが、新聞休刊日でその楽しみも奪われた日。だがウクライナ人の地獄の苦しみに比べたら、そんなもの屁でもない。 先日、中国政治研究家興梠(こうろき)一郎さんのyoutubeを観て驚いた。習近平の顧問(恐らくは経済専攻の大学教授か)を務める人の意見。ロシアは現在の戦争に必ず負ける。たとえ勝ったとしても、ウクライナを屈服させることは不能。そしてロシア経済は2年以内に崩壊する。もしも中国が仲介に乗り出すとしたら今しかない。だがそれで戦争が終結するかは不明。 オオイヌノフグリ 今回の無謀な戦争でロシアは国際社会から孤立した。欧米やG7サイドは一致してロシアに厳しい制裁を下した。その制裁は今後さらに強まる。だからロシアを支援すれば中国も同じ道を辿る。この紛争が治まった後の世界は、欧米が主導権を握り中国が孤立する恐れがある。世界の現状を冷静に分析してるだけでなく、近未来をも見据えている。しかしこの助言を習近平が聞き入れ、どう行動するかは不明。 福寿草 今回の戦争で世界はプーチンの残虐性と独裁者に振り回されるロシア社会の実態を目の当たりにした。だが中国の少数民族への激しい人権抑圧と中国化政策は、ロシア以上の恐怖政治でもある。世界は専制国家の閉鎖性と怖さを知った。言論統制と変則的で不自由な経済活動。富が権力者に集中する異常な国家。それは北朝鮮も同様だ。世界は今後も専制国家と戦い続け、結束を深めるだろう。 ロシア軍によって破壊され尽くした美しいウクライナの国土。平和を愛するウクライナ国民が再び祖国に帰れる日を願う。だがその日まで、一体どれだけの血が流されるのだろう。そしてロシアと中国の国民がいつ真実を知るのだろう。自由主義国家にいる私たちは、真実を目にし耳にすることが出来るが、言論と情報の統制下にある彼らは、歪められた「事実」や「独裁者の偏見」しか知らない。 私は昨日大量の「煮物」を作った。味見はまだしていないが、多分美味しいはず。私は初めて残酷な映像のない抗議のブログを書いた。これから布団を干し、自転車で買い物に行く。17度はこの冬一番の高温だ。防寒着も手袋も不要。少しゆったりとして気分を和らげ、出来れば少し昼寝をしたい。 ウクライナに栄光と平和を。世界に良識を。ではでは。
2022.03.15
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~戦争の行方~ ロシアのウクライナ侵攻が始まってから昨日で18日目。この間私たちは一体どれだけの残酷な映像を見せられ、プーチンとロシア側の詭弁を聞かされ続けて来ただろう。美しいウクライナの国土はめちゃくちゃに破壊され、兵士のみならず善良な市民や幼児児童までも無意味な戦争の犠牲になった。国外に脱出したウクライナの難民は251万人を超え、さらに増え続けている。 独裁者 だがこの男に戦争を止める意思はなさそうだ。21世紀に入ってから、まさかこんな理不尽な戦争が勃発し、大量の血が流される事態を一体誰が予想しただろうか。一人の男の幻想が生み出した戦争。習近平が毛沢東と肩を並べたように、この独裁者はレーニンに代わろうとしてるのだろうか。独裁国家は怖い。近辺に助言者を置かず。忠告も聞かない。もしもそうなら行き着く先は破滅しかないではないか。 ヒットラーの顔と合成したバルセロナのデモのプラカード ロシアはベラルーシに最新鋭兵器を供与することで合意した。ベラルーシの参戦を促すようだ。プーチンは対外諜報部門のトップらを自宅軟禁した。作戦が思い通り行かないための粛清。ザポロジエ原発をロシアの原子力企業が支配下に置いた。ウクライナ南部のメリトポリ市長が拘束され、ロシアに連行された。ロシアに妨害活動したと言うのが言い分。無法国家ロシアにとって理由などどうでも良いのだ。 ロシアはウクライナ西部の軍の空港2か所をミサイルで破壊した。キエフ近郊の空港も破壊された。共にEUからの物資補給を恐れてのこと。またベラルーシをウクライナが攻撃したと虚報。ウクライナは直ちに否定。いつもの「偽旗作戦」でウクライナに罪を擦り付けるためだろう。経済制裁でルーブルが80%下落した模様。今後ロシア経済は立ち直れないほど破綻すると言われる。 今回の侵攻前にタイのプーケット島に観光に行ったロシア人2500名ほどが、帰国出来ないでいる。カードでの支払いが不可能で帰国のあてはない。ロシアの航空会社の飛行機の大部分は外国からのレンタルらしい。怒ったプーチンは飛行機を没収すると言い始めたが、必要な整備員は不在。ロシア国内からかなりの外国企業が撤退し、営業を停止した。ロシア国民の不安はさらに強まるだろう。 プーチンはキエフ包囲網にシリア兵1万6千人を登用することを言明。ロシア兵は都市でのゲリラ戦を知らず、犠牲者が増えるための措置みたい。ロシア軍兵士1万2千人が戦死したとウクライナ側の発表。プーチンの怒りは絶頂に達し、何が何でもウクライナを屈服させようとしている。情報を遮断されたロシア国民は今回のロシアの暴挙も、ロシア兵大量死の事実も知らぬまま。 狭まる首都キエフ包囲網 キエフ市民400万人のうちほぼ半数が脱出した。兵士及び市民の義勇軍は市内各所に塹壕を掘り、土嚢を積み、近づく市街戦に備えている模様。3方向から迫るロシア軍の一部はキエフ市内に入ったが、中心部にまでは達しておらず、キエフ近郊で両軍の激しい戦いが続いている。水や食料が乏しい中でも、ウクライナ軍兵士と義勇軍の士気は衰えていないのが救い。 ゼレンスキー大統領 詭弁を弄するプーチンに対して、ウクライナ大統領の言葉は誠実で明瞭。祖国を愛し正義のためロシアの攻撃から国民を守り続け、欧米などの救援を得て、最後まで戦い続ける覚悟だ。国民は若い大統領を信じている。国外に脱出した人も国内に留まった人も。あれだけ国土を破壊されたら、心が折れてしまうのが普通。だがウクライナ人は実に我慢強い民族だと思う。それだけ抑圧された歴史が長いのだろう。 ウクライナ兵士の死者数は1300人ほど。勇者の命懸けの抵抗で、ロシア軍のロケット弾は底を尽き始めていると言う。黒海沿いの港町オデッサ市内では、市民に対する銃撃の訓練と「野戦病院」の準備が進む。ウクライナ側の避難路設定で脱出した市民は約7千名。ロシアによる侵攻以来誕生した新しい命は4311。また結婚したカップルは3973組。ウクライナに栄光と平和を。 国外に脱出したウクライナ国民は251万人。そのうち100万人が子供たち。中にはたった1人で逃れた子供がいた。また川を渡って国境を越えた中には凍傷になって、足の指を切断した気の毒な子供もいたと聞く。やむなく国内に留まった人々の中には停電で冷蔵庫が使えず、食料や牛乳が腐って食べ物や飲み物に事欠く人がたくさんいるようで気の毒だ。冷酷なプーチンはそれをあざ笑うのだろうか。 ロシアで暮らあう日本人の中には、帰国のめどがつかない人や、商売が出来ない人がいる。またロシア人とウクライナ人の両親を持つ人も多く、親戚が2つの国にいる。日本国内のロシア人も気の毒で、いじめや差別の対象になってる人も多いようだ。彼らには何の罪もないのに。ウクライナ人も同じで、きっと複雑な想いで暮らしていることだろう。政府は亡命ウクライナ人の受け入れを決めた。 バイデン大統領はロシアに与えていた「最恵国待遇」を解消した。これでロシアからの貿易品に係る関税が一層厳しくなる。またロシアの侵攻財閥オルガルヒ関係者の海岸資産を凍結した。彼らはプーチンを支えて来た連中だ。ウクライナ侵攻翌日の2月25日、ロシアから60機の自家用ジェット機が海外に向かった。資産凍結される前に、出来る限りのドルと金塊を運び出そうとの魂胆だ。追い詰められた彼らが、プーチンを見限る日が早く来ることを願る。 フランスとドイツの首脳、そしてプーチンとの電話での会談では、何の進展もなかった。プーチンが戦争を止める意思がないためだ。核大国かつ国連安保理常任理事国であるロシアは国連憲章を作った当事者だが、その当事国が自ら法を破った今回の戦争。これでは国連が機能するはずがない。中国も他山の石。今回のロシアと同様の行動をしないとの保証はない。 ロシアのISS プーチンが核の使用をちらつかせるのは、干渉して欲しくないため。ウクライナがどっち側に就くかで、世界の情勢が変化する。ロシアのISS(国際宇宙ステーション」は、欧米の援助が途絶えたことで落下する恐れがあるとロシアの宇宙企業。前澤友作氏が宇宙旅行した例のあれだ。だがそれはロシア自身が招いた災難。米英はロシアからの原油輸入禁止に踏み切った。ロシア経済はさらに深刻になるはずだ。一方ウクライナに対する支援の輪は世界に広がっている。<続く予定>
2022.03.14
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~プーチンの狂気とメディアによる情報(1)~ 我が家の椿 今日も私の戦いが始まった。翌日のブログの原稿書き。写真の整理だけでも1時間近くかかった。戦争の実態を、どの写真を使ってどんな内容を、どんな順番で書いてゆくか。それがまた凄まじいエネルギーを要し、腱鞘炎で痛む我が指が悲鳴を上げる。そんなことは些細な問題。キエフの包囲網が縮まり、ウクライナ国土が焦土化し、逃げ惑う市民たち。だが詭弁と猛攻撃を続けるロシア。プーチンは異常人格だ。 チェルノブイリ原発構内 ロシア軍に攻撃されたチェルノブイリ原発。使用済み核燃料の冷却用電源は落ちてないとIAEA(国際原子力機構)は言うが、同原発からの連絡は途絶えている。攻撃をうけた2月24日から2週間以上200名の職員がロシア軍の監禁状態にあり、暖房、寝具のない廊下で不眠状態、極度の緊張状態で勤務し、食事は1日1回のパンのみ。<BBC,CNN,読売> 事情はロシア軍の攻撃で被害を受けたザポリーリジャ原発(左)や国立物理技術研究(右)も同様だ。電源の確保はもとより、原発や小型原子炉の管理のためには常時勤務する監視のための職員が必要だが、彼らとIAEAの連絡が取れてないのだ。ロシアは「汚い原爆を作っている」とのプーチンの虚言は、自軍の核使用の言い訳か。4番目の南ウクライナ原発にもロシア軍が迫っている。一旦原子炉が爆発するとどんなことになるか、福島原発でもチェルノブイリ原発でも体験したはずなのに。 キエフへの包囲網 画像は11日のBS-TBSの番組から借用した。西北のルートは市内中心地から15km地点。もう市内に潜入したようだ。60km以上も滞っていた隊列を新たに組み替え、燃料補給も済ませたようだ。北東及び東北東からのルートは共に40km地点に迫り、ウクライナ軍が必死に抵抗をしてるようだ。ロシア軍の傭兵1600人は、シリアのISを相手にして戦ったプロのゲリラ兵。一方ウクライナ軍に参加した義勇兵は正義のために名乗り出たボランティアだ。 左はウクライナ軍の攻撃で爆撃中のロシア軍戦車隊。対戦車砲欧米が提供した「ジャベリン」などが効果を上げているようだ。右はトルコが提供した戦闘用ドローンが小型レーダーで捉えたロ軍の戦車。真上に弱点を持つ戦車をピンポイントで狙っている。ウクライナの発表によるロシア軍の死者数は1万2千人。プーチンが苛立っている原因の一つ。もし2万人を超えたら、ロシア国内に動揺が走るだろう。 焦ったロシアは液体気化爆弾(左)の使用を認めた。周囲の酸素を奪って窒息させる爆弾。中央は「無誘導爆弾」で破壊された建物。単価が安くコントロールが効かない。そのため目的物以外の建物や人間も巻き添えを食う。右は南部マリウポリの病院への攻撃で、産科小児科棟の被害者を救出する救助隊。ロシア軍は病院への爆撃を否定するが。映像は世界に流れる。国際法違反の殺人鬼がプーチンの実像だ。 ロシア語圏内の国々 プーチンの野望は「ロシア語を話し、ロシア正教を信じる国の統合」とソビエト連邦への帰旧にあるようだ。だからチェチェン、やグルジア(現在のジョージア)に進軍してロシア語族の国家を独立させ、クリミアをロシアに編入し、ウクライナ東部の親ロシア派住民を「独立」させてロシアに編入させようとした。それが今回の戦争の根源にある。法治国家を侵略する自分勝手な論理は、迷惑なだけの話。 プーチンの表情を読み解く ロシアの経済を立て直してG8メンバーに入った頃のプーチン(左)はにこやかだった。だが2014年の武力によるクリミア併合で欧米から非難を浴び、G8から追放された後のプーチンは厳しい表情に変わった。さらにコロナが蔓延するとテロやコロナを恐れて、側近とも距離を取り始めた。そして誰の意見も聞かなくなった。以前は多数の意見を聞き、バランスが良いと評価されたこともあったそうだ。 大統領と首相を交互に務め、もう20年も政権に居座っている独裁者プーチン。バイデン爺さんは副大統領時代からプーチンを信用出来ない人物と評していたようだ。その米国の世論調査で、「ウクライナ戦争」へのアメリカの参戦にイエスと答えたのは35%に過ぎない。ただロシアへの経済制裁強化への賛成者は80%を超えるそうだ。世界は今回のプーチンの目論見に「ノー」を突き付けた。 ハリコフ市内の惨状 「だが」と日本の識者は言う。「経済制裁は戦争の一種だ」と。G7の我が国は、欧米と共にロシアへの経済制裁を決めて実行した。それ自体が戦争行為と受け取られる由。そうなった以上は最後まで戦う以外ない。当然ロシアも国内の外国企業資産を差し抑えて、自国のものとするだろう。事実プーチンがそれを宣言した。アメリカはさらなる制裁案を発表。EU諸国のロシア離れが急速に進んだ。 夜間の無差別攻撃 ロシアルーブルは急激に下落し、ロシア国債の投げ売りが始まった。決済手段をほぼ失ったロシア経済はかなりの打撃を受け、ロシア国民のみならず世界各国の経済状況を悪化させるだろう。日本も円安、株安、物価上昇のトリプル安が始まった。だが国際法を破り非人道的な手段を使ったロシアを許してはいけない。中国もこの現状を観て欧米の本気度を知ったはず。今、習近平は黙って見過ごすしか方法はない。 ウクライナの妥協案 怒れるプーチンは何もかも破壊しようとしている。これに対してゼレンスキー大統領は冷静だ。国民の命を救うために「妥協案」すら示した。だがプーチンは主張を変えず、力で屈服させウクライナの領土を奪おうとしている。この戦争が果たしてどこまで行き着くのか。「核戦争」を避ける欧米の努力を、プーチンはせせら笑っているのだろうか。このシリーズと私の健康が果たしてどこまで持つか。 ウクライナに栄光あれ。一日も早く世界に平和が戻ることを祈る。専制主義国家ロシア、中国、北朝鮮の策謀を許してはいけない。日本はもっと勇気を持たなくては。<続く予定>
2022.03.13
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~あれから11年そして世界は今~ 花屋の店頭にて 昨日は3月11日。忘れもしない「東日本大震災」の当日。早くもあれから11年が経った。確かに国家予算を注ぎ込んで復興した部分もある。だが福島原発の事故などで、やむなく故郷を捨てた方々。亡くなられた方々。行方不明の方々。心の傷が癒えない方々。遺族の深い悲しみと嘆き。あれから我が家でも色んなことが起き、人生が変わった。出来たら何か有意義なことをしよう。そう思って朝起きた。 作業 先ずは燃えるごみを出しに行き、資源ごみをまとめ、ベランダで布団を干し、粗大ごみの古い布団を紐で括った。指定日に外に出して置くと取り扱い業者が引き取りに来る。これで400円。チケットはコンビニで取り扱っている。今回が初めて利用。2年前の断捨離では50リットルのゴミ袋60袋以上と、本を200冊以上廃棄処分した。あの作業で腰を傷め、今もまだ痛む。 お徳用ネギと散髪後のマックス爺 そうだ。歩いて床屋へ行こう。往復で3km弱。元気な頃だったら散歩にもならない距離。でもたちまち腰が悲鳴を上げた。デジカメ持参なので撮影しながら。結構客がいて私がもらった「札」は10。だがそこは15分ぐらいで仕上げる超安い店。帰り道生協の前で100円のネギを購入。待ち時間も含めて1時間30分かかった。腰も持ったが、トイレも良く我慢出来たもの。さっぱりした。 わが手料理 前日に購入した魚を捌いて干物にしていた。イワシが5匹とダツが4匹。塩を振り1日干しただけで、とても美味しい干物になった。合わせて320円くらいだったはず。右側は100円で買った「茎ワカメ」の半分を一旦茹でて塩分を抜き、佃煮にしたもの。煮汁の残りなどを使った超安物料理だが、歯応えもあって美味しい。ご飯のおかずにも、お酒の「お供」にもピッタリ。 腐った古株 トルコが仲介して実現したロシアとウクライナの外相会談。だが全くの期待外れだった。きっとロシアの外相は何の権限もないのだろう。ウクライナは妥協の余地まで示したのに。世界各国による経済制裁や、甚大な自軍の被害に苛立ったプーチンは、原発や核関係施設、病院、学校、集合住宅など見境なしにロケットで攻撃し、キエフ包囲網が急速に狭まった。それでもゼレンスキー大統領は音を上げない。 樹影 またしてもロシアはデマを言い始めた。「ウクライナは汚い原爆を作っている」に続き、今度は「アメリカはウクライナ国内で生物化学兵器を作っている」と。核兵器や生物化学兵器を使用したいロシアが反対のことを言うのはいつものこと。「燃料気化爆弾」の使用を初めて認めたようだ。クラスター爆弾や費用が安い「無誘導爆弾」で、住民ごと建物を破壊している。プーチンの焦りと狂気そのものだ。 ゴムの枯葉 チェルノブイリ原発や核物理学研究施設から原発などを監視する国際機関あてに、ここ数日間メールが届かないと言うのが気になる。廃炉も小型の実験炉も管理職員が常時コントロールしないと、いざと言う時に困るのだが、ロシア軍はむやみやたらに砲撃して後は見ぬふり知らぬふり。責任を全部ウクライナに押し付ける卑怯で無謀な集団だ。常識が通用しない為政者は、他国民だけでなく自国民も地獄に落とす。 孤独な水鳥 プーチンは孤独な水鳥だ。外国企業が次々とロシアから撤退するのも当然だ。全てはプーチンの妄想から始まったこと。盟友習近平もどうにも出来ないだろう。近付けばロシアの仲間と見なされ、西側諸国から同様の制裁を受ける。プーチンの「暴走」で、習近平の幻想と野望にも影が差したのではないか。バイデン爺さんが頑張れるのも、優れた閣僚たちが支えているからだろう。副大統領は何もしてないけど。 ウクライナのパラ選手団 北京冬季パラリンピックで、ウクライナの選手たちが自国に攻め入ったロシアに抗議している。本来なら政治的な問題には触れないのがオリンピック精神だが、今回はやむを得ない行動のように思え、逆に応援したい気持ちだ。彼らには帰る国が無くなる可能性すらあるのだ。スポ-ツすら政治の道具にしたプーチンとロシア政府を憎む。きっと良識あるロシア国民は心苦しく思っているはずだ。 ウクライナに平和を 当分ウクライナ情勢から目が離せない。ゼレンスキー大統領はじめウクライナ国民の皆さんには、ただただ何とか生き延び、戦争終了後の祖国の復興と明るい未来を信じて頑張って欲しいと願っている。国外に脱出した人々も慣れない土地だろうが、親切に甘え健康で過ごして欲しい。ウクライナに平和と栄光を。そして一日も早く、世界に正常と秩序の日々を。わが3.11は長い祈りの一日だった。
2022.03.12
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~ウクライナに危機迫る~ キエフからの脱出者(ロイター) 私のブログは公開の前日に書き始めるため、どうしてもタイムラグが生じる。連日ウクライナ関係の情報をテレビのニュース、報道番組、新聞のネット版、youtubeなどで確認しているが、かなり深刻な状況に陥っていると感じる。ロシアの経済がジワジワ弱っている。情報統制で国民の不満を抑圧しているが、若者たちはウクライナ侵攻と世界の情勢を知り、反戦ムードは高まっているようだ。 BS-TBSの番組から借用 これはアメリカCIAのバーンズ長官の観方。プーチンは決して狂人ではなく、判断力を持っている。プーチンの目論見が外れた原因(左側)は、側近に異議を唱える者がいないこと。また誤算(右側)の1)は弱いと思ったウクライナが意外に強かったこと。2)はEUが今回の侵攻に関わらないと考えたこと。3)は世界各国による経済制裁を甘く見ていたこと。4)は近代的な装備のロシア軍は数日でウクライナを制圧出来ると判断したこと。 バーンズ長官はシナリオが全てが狂ったことでプーチンは苛立ち、今後は過激な攻撃でウクライナを制圧する恐れがあると言う。(9日)写真左上はシリアのアレッポで市街地を徹底的に破壊した作戦。右上はチェチェン紛争で、ロシアの特殊部隊がゲリラ作戦で街を制圧した。共にプーチンが指揮して勝利した。「人道回廊」は邪魔な市民を追い出す口実で、残った市民は「敵」と見なしてビルごと破壊すると。 ロシア兵士の死者数(BS-TBS)より借用 国連によるウクライナ市民の死者数は474名。ウクライナ側の発表によるロシア軍兵士の死者数は1万2千人。ロシアの発表は498人。CIAの観方はその中間で2千人~4千人。おそらく当初プーチンが予想しなかった数。ウクライナ軍の高級将校2人もウクライナ側の攻撃で戦死している。 ロシア軍による首都キエフへの侵攻ルート推定図。左側はNHKより、右側はBS-TBSの番組より借用。どちらも3方向からキエフに向かっている。キエフの西側に向かう車列は10日ほど停止中。今は北からキエフに向かうルートと東側からキエフに向かうルートで交戦しながらジワジワ前進している模様。キエフの人口は400万人。脱出した市民もいるが、逆に逃げ込んだ市民も多い。 ロシア軍のキエフ侵攻に備えるウクライナ兵(NHK) ウクライナ軍兵士の士気は高いが、連日の戦いで疲労し切っている。それに水も食料も乏しく、電気を止められて暖房もない状態。早ければ10日の早朝5時(日本時間)から13日の間にキエフへの総攻撃が開始される可能性があるとアメリカは見ている。車両で迫るとゲリラ戦法を受けるため、遠方から中距離ミサイルで攻撃する可能性がある由。長ければ10日間攻撃が続くとの見方も。 ウクライナ内務省高官も今後7日から10日間ロシア側の攻撃に耐える必要があると認識してる(上)のようだ。そのため空軍機の入手をEUに要望したが、戦線の拡大を恐れたアメリカとEUは断念した。対戦車砲などの武器は届いたはずだが、国内での戦線は広い。キエフ籠城戦も考えられる。ウクライナはその積もりで昨年から準備をしていたはず。 ウインクするゼレンスキー大統領 米国およびEUの首脳の中では、ゼレンスキー氏を国外に脱出させて「亡命政権」を樹立させる計画も準備されている。8日のタス(共同)によればロシアが求める「ウクライナの中立」に関して、欧米にロシアを加えた各国による安全の確約を条件に、NATOへの早期加盟を断念することも有り得る。ただしクリミア半島の領有権や東部2州の独立は受け入れないとの情報ありと。ただし、ゼレンスキー大統領自身は「自分は最後までキエフに残る」と断言している。 戦況は行き詰まっている。SWIFTからの除名や経済制裁、欧米企業のロシアからの撤退が急速に進んで、ロシアへの影響がかなり効き出した。焦ったこの人は今後徹底的にウクライナを破壊し焦土と化す作戦を取る可能性が高い。ウクライナも瀕死状態になるが、ロシアも衰弱するはずだ。そしてその影響は全世界に長期に及ぶと想定される。どこまで破滅が進むかは、この男の判断にかかっている。 ウクライナには各国から義勇軍が入っている。一方ロシアは経験豊富な外人部隊を金で集め、キエフ攻撃に参加させる予定でいる。恐らく既にキエフ市内にも潜り込んでいるはず。そして米英の情報部隊が大統領の身辺を常に警護してるはず。最後の決戦が迫っている。世界は歴史を塗り変えようとしているプーチンの残虐さを目の当たりにするはずだ。知らぬは情報統制されているロシアと中国の国民だけ。 破壊された街に残るウクライナの老婆。幸せに暮らしていた家族は、安全のためにキエフを離れて父親と別れて行く。ロシアは平和な暮らしをウクライナから奪った。ウクライナのジェノサイドを訴えたプーチンこそが世界史を書き換え、人類を滅亡の危機に陥れた張本人だ。 北京パラリンピックのウクライナ選手団は、14日の閉会式には参加する由。ただ終了後は祖国に帰れず、一旦隣国のポーランドに滞在して、状況判断するそうだ。習近平はこの事態をどう見てるのだろう。韓国の大統領選では野党候補者が勝った。パラリンピック期間中もウクライナの戦火は広まる一方。ロシアがこれ以上原発や原子核研究施設への攻撃をしないことを祈る。ヨーロッパもそしてロシア、世界中が放射能に汚染される危険性があるのだ。プーチンに判断力が残っていることを祈りたい。<続く> 2011年3月11日。震度7強マグニチュード9.0に揺れたわが東北。「東日本大震災」から今日で11年目。あの日の悲劇と、その後にも苦しみ続ける人々の映像を目にする東北の3県。行方不明者はまだ2千人以上もいる。あの大震災で亡くなられた方々のご冥福と、遺族の方々の悲しみを想い白菊の画像を奉げたい。安らかにお眠りください。合掌
2022.03.11
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~キエフ全面攻撃まであと何日?~ チェルノブイリ原発 恐れていたことが現実のものになった。ロシア軍が攻撃したチェルノブイリ原発で、昨日電源が喪失した。使用済み核燃料は冷却が必要だが、予備電源で冷却出来るのは最大48時間とのこと。それであれば明日中にメルトダウンする可能性がある。まだ制御する必要があったのだ。ロシア軍の無謀な原発や核物理学研究所攻撃。新たな放射能汚染発生の危機が高まった。ロシア軍の無知と無謀に驚く。 避難するウクライナの人々 幅50cmほどの傾いた「板」を伝って向こう岸に逃げるキエフ近郊の人々。8日ここから1万人が避難した模様。。キエフ西側からキエフに向かう3か所の橋はウクライナがロシア軍の侵攻を停めるために破壊した。ロシア軍が設定した5か所の「人道回廊」のうちウクライナが受け入れたのは2か所のみ。ルートには地雷が埋めてあったり、バスごと避難民を爆撃される恐れがあるためだ。その後ウクライナは国内の避難路を整備した模様。 南部の主要都市マリウポリのルートを已む無く受け入れたのは、脱水症の市民が出始めたため。ウクライナの補給隊をロシアが攻撃するため市民へ届けられないのだ。ロシアの「人道」は国際世論を欺く手段に過ぎない。8日現在の国外脱出者は200万人を超えた。国連難民高等弁務官事務所の予測だと難民の総数は400万人に上るだろうと。 驚くべきニュースが飛び込んで来た。ウクライナ側の停戦交渉メンバーの中にロシアのスパイがいたと言うのだ。デニス・キレフ氏はオシャドバンク取締役第一副代表。財務担当として交渉に臨んで来た。ところが情報機関が彼の通話記録を調査した結果、ロシアと通じていたことが判明。情報機関によって直ちに処刑された模様。(英国BBC)ロシアはゼレンスキー大統領を失脚させた後に傀儡政権を作る構想を持つとされているが、ひょっとしたら彼は候補者の一人だったのかも。 ロシア側の画像がでっち上げなのに対して、元喜劇俳優のゼレンスキー大統領はスマフォの自撮り画像で直接世界に訴えかける。左は大統領府隣の通称「怪物屋敷」。自分はキエフにいるとアピールするため、時々怪物屋敷の映像が入る。彼はそのスタイルで、先日英国下院議会の議員に支持をアピールした。議員らは全員起立してゼレンスキーの誠意に応えた。ロシアの情報操作作戦は大失敗だ。 ロシア軍のトラックに乗る親ロ派武装集団 7日国際司法裁判所の公聴会に、ロシア側は出席しなかった。ウクライナ東部ではロシアが派遣した軍事会社の工作員が親ロ派住民を煽っているのが実態。国連のグテレス事務総長はウクライナ東部の状況は「ジェノサイド」とは認定しないと言明し、国際法協会の有志会員は「親露派地域」は国家ではなくロシアは集団的自衛権を行使出来ず、国連憲章に違反して「侵略行為」を行っていると断定。国際司法裁判所は早期に判断を下す予定。(読売) ウクライナのパラリンピック選手 北京パラリンピックから追放されたロシアとベラルーシの選手だが、ウクライナ選手にも影響が出ている。左のアナスタシア・ラレチナ選手は父がロシア軍に拘束されたことで精神が不安定となり、選手村で待機中。右のリュドミラ・リアシェンコ選手はロシア軍に自宅が破壊されたことを知ってショックを受け、今大会を棄権したと言う。(読売) <ウクライナ軍に撃墜されたロシア機(左)とミサイルを発射するウクライナ兵> 私のブログは公開の前日に原稿を書いて予約する方法を取っている。公開は午前0時なので時差は14時間ほど。写真はBSーTBSやBSフジなどの報道番組から無断借用している。上はBSーTBSの8日夜放送のもの。グーグルの画像検索で得た写真だと追跡と妨害の恐れがあるためだ。デジカメで撮り編集すると時間がかかるが安全のため。メモを取り、シャッターを押し、パソコンでブログの原稿を作成すると指に腱鞘炎が出る。シャッターを何度も押すため、切り難くなった。 ロシア軍の攻撃で炎上する石油タンク 9日朝に自分のブログを見て驚いた。0時公開が7時前で800アクセス以上、11時過には1000アクセスを超えた。名も知らぬ読者諸氏に心から感謝したい。予約した画像は直ちに廃棄する。パソコンに負担を掛けないためだ。全くのアナログ派の爺だが、一人暮らしの生活も含めて奮闘している。キエフへの全面侵攻まで残り数日。ウクライナ国民には何とか耐えて首都を死守してほしいものだ。<続く>
2022.03.10
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~泥沼化する戦争の虚像と実像~ ロシア軍の原発攻撃に抗議する市民たち このシリーズを書き始めてから10回目に達した。その中で4回の妨害があった。本シリーズと無関係の「詐欺メール」も1件。何とか知恵を絞って妨害や犯罪の手から逃れている。水や食料、電気のない中で命懸けで戦っているウクライナの人々に比べたら小さな出来事だ。 ウクライナ戦線の拡大 左側は2月25日の戦況で、右は3月7日現在の戦況。ロシア軍の侵攻が確実に進んでいるのが一目瞭然だ。ウクライナ国境にいたロシア軍は100%ウクライナに入ったようだ。東部からクリミア半島にかけての海岸部は赤の帯に連なった。首都キエフへの総攻撃も近いと噂されている。これまで3回持たれた「停戦会議」は全て物別れに終わった。ロシアの要求は無条件でウクライナを引き渡すことに等しい。 ロシアは「人道回廊」を6か所設定したと言うが、砲撃がある中での避難は無理とウクライナは主張。それに避難先はロシアかベラルーシと言うのだから聞いて呆れる。かつてシリアでもロシアは「人道回廊」を作ったが、ただ難民を砂漠に放り出しただけ。彼らが去った後、都市は更地になるほどの猛爆を受けた。ウクライナの抵抗に手を焼いたロシアは口だけの「人道」を示しながら村や町を破壊した。 左側は今回ロシアが攻撃した「物理科学研究所」。ここには研究用の小型炉がある。構内の建物2か所を破壊したようだ。右はウクライナ国内の原発と。原子力関係の研究所。ロシアが執拗に攻撃する理由は「ウクライナは密かに核兵器を製造している」とのプーチンの主張を「でっち上げるため」。原発が停止すれば発電を原発に頼るウクライナは重要なライフラインを失う。さらにプーチンは「あり得ない原発攻撃すら辞さない」と、ウクライナや欧米に対して「恐怖心」を植え付けることだ。「核兵器も使うぞ」と脅すプーチンはまさに狂人。フランス、トルコ、中国の仲介など目にもかけない。 両国の兵力の差は一目瞭然だ。だがこれだけでウクライナが不利とは言えないと識者。士気の高さが違う。ロシアは前線まで軍の意向が伝わっていない。「お前たちがウクライナに向かえば、国民から歓迎される」と言われて来た兵士たち。ところが実態は地獄。いくら攻撃してウクライナ兵はひるまず、飢えているはずの市民たちはロシア兵が差し出す食料を受け取らない。2,3日で陥落する予定の首都キエフが2週間近く経ってもまだ落ちない。ここ20年の間に、ウクライナはゲリラ戦法を学んだのだ。 激しい戦火の中でウクライナの国土防衛隊員同士が結婚式を挙げた。祖国の危機を救うために、命を投げ出す覚悟だ。暗いシェルターや地下鉄の駅で、苦しみながら出産する妊婦たち。食料や医療品すら満足にない戦火の最中にだ。「ウクライナはロシアの一部になるべきだ」。そんなプーチンの勝手な論理が、長年虐げられて来たウクライナ国民の胸に、果たして響くだろうか。 家族で国外に脱出したウクライナ人もいれば、たった一人で逃げて来た少年もいる。隣国の人たちはそんなウクライナ難民に、出来る限りの親切を尽くす。脱出者の総計は確か126万人を超えたはずだが、最大で400万人の難民が誕生する可能性があると言う。 ゼレンスキー大統領 驚いたことには、米英政府は昨年からもしもの場合に備えて、ゼレンスキー大統領の亡命政権への準備もしていた由。これまで3度ゼレンスキー大統領は暗殺されかかった。それでも彼はなおキエフに留まると言う。現在彼の身辺を警護してるのはSAS(英国陸軍特殊空挺隊)のようだ。また、ロシアが放った暗殺団400名のうち200名はロシア国内のプーチン政権反対派に殺されたと言われる。 この度アメリカのクレジット会社がロシア国内でのサービス停止に踏み切った。ビザカード、マスターカード、アメリカンエキスプレスカードだ。日本のJCBもロシア国内でのサービス停止を発表。経済制裁と銀行決済システムからの排斥によるルーブル暴落とインフレ、外国との通商や貿易の激減で、国民総生産も低下に向かうだろう。プーチン政権への批判はますます強くなりそうだ。 プーチンは世界柔道連盟名誉会長の職を解かれた。EUの女性委員長は言う。「この戦争は歴史を変え、今後の世界を変える。中国も世界のロシアへの制裁の厳しさを認識したことだろう。日本の軍事評論家は言う。ロシア軍は準備不足だった。当初キエフは2,3日で陥落すると見ていたが、ウクライナは予想外に善戦している。 プーチンは当初東部2州の独立を擁護するための戦争と言っていたが、ゴールポストを動かしてウクライナ全土に戦線を拡大し、現在も完全な制空権を得ていない。焦ったプーチンは原発への攻撃や核兵器使用の可能性で脅しているが、軍部内では亀裂が出始めたようだ。また国内の経済界首脳の反発が強い。 欧米諸国からの武器供与が明らかになり、今後はポーランド経由でウクライナに持ち込まれることが予想されるため、西部の都市リビウに移転した欧米の大使館は国外に脱出。日本大使館も出国の予定。ロシア軍によるキエフ包囲作戦など戦線は拡大し、兵力が劣るウクライナ軍は、ゲリラ戦法を取ることになろう。それにしても食料や水の確保がより一層心配される。 バイデン大統領は昨年から習近平に対し、ロシア軍のウクライナ侵攻の可能性について情報提供していたが、彼は全く取り合わなかった。プーチンが仕掛けた戦争でロシアが経済制裁を受けたのを観、今頃になって「仲介」などと言い出した。だが利害が一致している両者は、今後難しい立ち位置に立つことが予想される。この戦争は長引きそうだ。そしてプーチンの悪名は歴史に残るだろう。<続く>
2022.03.09
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~1人の男の狂気が歴史と世界を破壊した~ 気化爆弾の閃光か ウクライナ第2の都市ハリコフ周辺での爆発の映像。広範囲に炎が広がっていることから「気化爆弾」と推察される由。空中の大量の酸素を奪って人を窒息させる危険な兵器だ。また「クラスター爆弾」も使用された形跡がある。こちらは爆弾の中から大量の「子爆弾」が飛散し、不発弾の処理も大変な危険を伴う。共に「非人道的武器」だが、ロシアはウクライナを壊滅させるため、非常手段を使った。 サポリージア原発を攻撃するロ軍 ウクライナに侵攻したロ軍は、先ずチェルノブイリ原発を抑えた。ウクライナが核兵器を製造してるとの「偽情報」を流すためだ。次にヨーロッパ最大のサポリージア原発を手中にした。電力を原発に頼るウクライナのインフラ破壊のためだが、運転員を追放し管理不能になった場合はメルトダウンの恐れがある。ロ軍は次に「南ウクライナ原発」に向かうようだ。「核使用」の脅しもかけているので極めて危険。 ロ軍の空爆で地下倉庫に身をひそめる家族。食料や水は確保出来ているのだろうか。キエフ近郊のある村では、女性市民がウクライナ軍に村の様子を連絡していた。彼女はもう5日間もパンを食べていないと言う。薄暗い部屋に隠れ、祖国防衛のために命がけでの行動。最前線の兵士たちにも水や食料は届いているのだろうか。ロ軍の侵攻から12日。兵士たちの疲労は極限に達しているはずだ。 犠牲者の遺影 ある女性の葬儀が執り行われた。写真は飾られていた遺影。彼女は救急救助隊員で、負傷者を救助中にロ軍の攻撃で亡くなったと言う。今私は翌日公開分のブログを編集中だが、初めて邪魔が入った。急に写真が取り込めなくなったのだ。一旦シャットダウンして再開したらいけた。これは妨害か。勇敢に戦うウクライナ国民は英雄だ。それを狙撃するロ軍は最低。この戦争には大義がない。 祖母と共にポーランドへ脱出中の子供。父は病気のため、母はその看病のため祖国に残った。祖母は幼い孫の手を引いて、必死に国外に脱出しようとしていた。涙なしでは見られない映像ばかりだ。右はウクライナ人の国外脱出者数とその脱出先。2つのTV番組から画像を借用した。ロ軍が攻撃の手を緩める気配がない。ウクライナ難民はまだまだ増えそうな気配だ。 不鮮明な画像だが、ロシアがここ20年ほどの間に武力で軍事介入した地域。グルジア(現ジョージア)の2つの地区はその後独立し、ロ軍が駐留している。ウクライナの西隣モルドバにも紛争地。そしてウクライナ東部の2州の一部とクリミア半島。いずれもロシア人保護を理由にロ軍が介入し、実質支配している。今回は東部への介入から一気にウクライナ全土の支配へとプーチンの野望が広まった。 仲介に来たイスラエルのベネット首相(左)と プーチンはフランスのマクロン大統領、トルコのエルドラン大統領、イスラエル首相らの進言を聞き入れなかった。逆に「経済制裁はロシアへの宣戦布告と一緒」と主張。「ウクライナは密かに核兵器を製造している」の妄想も変わらず、ウクライナに全面降伏と中立を要求。最後の仲介者は習近平との見方も。だが中国が果たして「火中の栗」を拾うだろうか。ロシア国内の蜂起を根気強く待つしかないのか。 3度目の「停戦交渉」は7日にある予定だがどうなるか。南部の都市マリウポリからの市民の脱出もまだ実現していない。ゼレンスキー大統領は国民に徹底抗戦を呼びかけ、市民も手作りのバリケードを作ってロ軍の侵攻を防ごうとしている。バリケードに書かれた言葉は「ようこそ地獄へ」。ウクライナの美しい国土はロシアの攻撃によって破壊され、さらに焦土と化す恐れが出だした。まさにジェノサイドだ。 ウクライナ避難民ら さすがにこの戦況を見てドイツもフランスもこれまでの考えを変えたようだ。両国とも軍事費を大幅に増強すると公表。EUの女性委員長は避難するウクライナ国民を励ます。プーチンの狂気が21世紀の歴史を変え、世界の平和と経済を破綻に追い込んだ。まあプーチンを支持し続けて来た中国と習近平の責任は重い。プーチンはオリンピックもパラリンピックも破壊した。世界は今後どこへ向かうのだろうか。8日朝に気づいた変換ミスを修正した。<続く>
2022.03.08
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~ウクライナの戦況と戦争反対の声~ 3月6日(日)の午前9時50分。仙台は小雪が降っている。これから7日公開分のブログを書き始める。ウクライナ情勢についてテレビや新聞などでたくさんの情報が流れるようになった今、私がブログを書く意義があるかは不明。それでも頭をひねって何とか書こうとする自分がいる。プーチンの非人道的な隣国への攻撃に抗議するためだ。読者の多寡は、大きな問題ではない。 カテリーナさんの故郷はウクライナ。チェルノブイリ原発事故で首都キエフへ移り、その後1人で日本に移住しウクライナの楽器と歌を披露している通称「ウクライナの歌姫」。その彼女が故国の母とスマフォで話す。何とかキエフから脱出してと。「どこへ逃げろと言うの。脱出の方法もないのに」と老母。「ポーランドへ逃げて、私が何とかして迎えに行くから」。その願いが叶うのは極めて困難だろう。今キエフはロシア軍に包囲され、ここ数日後には猛攻撃が始まるはずだ。 ルーマニア国境で抱き合う家族。外国へ脱出したウクライナ人は120万人を超えた。最大限400万人の難民が発生する恐れがあるとの意見もある。遅まきながら日本政府もウクライナ人の受け入れを表明した。カテリーナさんもお母さんを日本に呼びたいようだが。 地下シェルターの壁に絵を描くウクライナの子供たち。ウクライナにはまだ国外へ脱出出来ない市民がたくさんいる。一旦停戦が合意した南部の都市マリウポリではその後もロシアによる攻撃が続き、市民の脱出は6日以降にずれ込んだ。市民の死者数は2千人を超え、殺したロシア兵の数は9千人以上とウクライナ政府の発表。 3月5日。プーチンはウクライナの軍事施設の破壊は事実上完了し、作戦は予定通りと強調。(共同)停戦の条件はクリミアのロシアへの編入、東部のドネツク州ほか1州全体のロシアへの編入を認め、NATOへの非加盟と憲法に「中立」を盛り込むことと、要求がエスカレートしている。到底ウクライナが飲めるものではなく、ロシア軍によるジェノサイド、一斉攻撃の口実に過ぎない脅迫だ。 ロシア政府は「ウクライナ侵略」の実態と自軍の被害を一切伝えていない。政府側の報道しか許可せず、市民の反戦デモに対する規制は日々激化している。それでもモスクワ市民は公然と戦争反対を叫び続けているようだ。プーチンが恐れるのは反戦デモが政権転覆の原因となること。そのためにも情報統制が欠かせない。欧米の報道社は厳しいチェックのため、国外退避を余儀なくされた。 東京の駐日ロシア大使館前で戦争反対を唱えるロシア人たち。大使館前での抗議活動は勇気が必要だ。前を通りかかるロシア人が、運動家たちに「止めるよう」声をかける。中にはプーチンとロシア政府の主張を信じる人が結構いるのだ。「大義なき戦争」はロシア人の間にも分裂を生んでいる。 アンドレイ・ゾリン氏はモスクワ出身のロシア文学者。現在イギリスのオックスフォード大学教授。今回のロシアによるウクライナ侵略について、プーチンは過去の神話の時代に戻ろうとしていると分析。ロシア誕生の基盤となった8世紀の「キエフ大公国」。そこではロシア人は「大ロシア人」であり、ウクライナ人は「小ロシア人」。そしてベラルーシ人は「白ロシア人」だった。またプーチンの頭では帝政ロシア時代や旧ソ連時代の「強いロシア」がまだ生き続けているのではないかと分析。 北京冬季パラリンピックのバイアスロン男子スプリント立位で、ウクライナのグレゴリー・ポウチンスキー選手が金メダルをゲットした。同国選手団はバスでポーランドへ出国し、スロバキア~オーストリア経由でイタリアで合宿中の仲間と合流。20選手全員が出場出来た。これは奇跡と同国パラリンピック委員会会長の談話。バイアスロンでは7名がメダルを取る活躍だった。 NHKニュースによる4日現在のロシア軍による侵攻状況。左側はウクライナ全土で、中央はキエフ付近。首都キエフ北西約50kmにある町ボロシェンカではロシア軍の爆撃でビルが崩壊し、約100名が生き埋めになったとの情報がある。(写真右)ロシアは「停戦会議」で出した答えを自ら破り、執拗に攻撃を続けている。世界はウクライナを見殺しにするしかないのか。<続く>
2022.03.07
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~ロシアの詭弁・中国の思惑・ウクライナの善戦~ 畑から大根を掘り出し、やせた白菜を収穫し、雑草を抜き、キャベツに追肥。晴れた日は布団を干し、洗濯機を回し、時々おかずを作る。2月24日にロシアがウクライナに攻め入ってから10日になる。世界はその凶暴性に驚いて国連で非難決議をし、義援金や兵器などを送り、経済制裁を課すなどあらゆる手を使ってロシアの攻撃を停めようと必死だ。だが狂ったプーチンの行動はエスカレートする一方。 ザポロジエ原発へのロシアの攻撃 ロシアつがいに原発への攻撃を始めた。欧州でも最大規模の6基を持つサポロジエ原発。幸いにも消火されたが、ロシア軍が制圧中。運転を誤ると大事故の原因となる。爆発すればチェルノブイリの10倍の規模でロシアを含むヨーロッパ全体に被害が及ぶ。ここの原発でウクライナの20%分の電力を供給している由。だがロシアはウクライナの破壊工作と言い逃れしている。<写真はBSTBS報道1930より借用。以下特に注記したもの以外は同様> キエフに向かうロシア軍の隊列(アメリカの民間衛星写真) 2回目の「停戦会議」で「人道回廊」の設置が決まった。だがロシアはこの設置後数日間で国外に脱出しない人は敵と見なし、「爆撃」の対象とするようだ。文字通り「ジェノサイド」になるだろう。60km以上に及ぶロシアの隊列は、ウクライナの攻撃、燃料不足、雪解けにより身動きが取れず、アメリカはここ6日間動いておらず、国境に集結したロシア軍の9割がウクライナに侵入したと分析している模様。 ロシア軍の装甲車 国連の難民高等弁務官事務所によれば、ウクライナから国外に脱出した難民は120万人に達した。この週末に3回目の「停戦会議」が開かれる予定だが、プーチンは一切妥協案を示さず、彼が主張する停戦の条件は「全面降伏」に等しい。ゼレンスキー大統領とウクライナ国民の安全を切に祈るばかりだ。 これはプーチンの主張で、狂っているとしか思えない内容だ。つまりロシアが攻撃したのはヨーロッパ側の責任で、核兵器の使用も辞さないと主張してるのと一緒。「ロシアのない世界など、なぜ必要なのか」この主張が彼の狂気を物語っている。これが脅しで済めば良いが、「北海」に小規模の核ミサイルを発射する可能性があると識者の言。今ロ軍の原発攻撃に対しては、あの中国も懸念を表明したようだ。 リチャード・バロンズ氏は英国軍の元将校で、NATO軍の副将を務めた人。ロシア軍の原発攻撃などの行動を見て、ヨーロッパ全体が危険な状況下に置かれたと認識しているようだ。プーチンの予測不能の狂気。ヨーロッパの安全保障が新たな段階に入ったと危惧している。側近に彼を制止出来る人物がいないことも強い懸念材料だ。 もし戦略核が使われた場合。放出する「電子パルス」が、広範囲の電子機器(電気・電子)を破壊し、恐らくヨーロッパ中に影響が及ぶと専門家。 これはウクライナ空軍将校のフェイスブックへの投稿をTBSが編集したもの。ウクライナ軍は意気軒昂だ。オレンジ革命以降のウクライナは、常にロシアとの緊張関係の中にあった。ロシアが何かと言いがかりをつけて軍事介入をして来たのだ。その結果がクリミア半島の併合であり、今回のウクライナ東部ドネツク州などの併合。プーチンの歴史観にも基づく一方的な侵略行為。全て国際法違反の蛮行だ。 youtubeに載った「プーチンの懸賞金」広告。載せたのは元ロシアの資産家で、現在はアメリカ在住の人。プーチンを殺すか逮捕した者に100万ドル(1億1千500万円)提供するとある。アメリカはつい最近ロシアの資産家グループ「オルガルヒ」とその家族の資産凍結を表明した。莫大な資金でプーチンを支えて来た彼らも、今回の強力な経済制裁で、専制政治体制に危機感を感じ始めたようだ。 一方タイムズ社(英)によれば、ウクライナのゼレンスキー大統領もこの1週間に3度暗殺されかかり、双方に負傷者が出たが大統領は助かった由。狙ったのは「プーチンの料理人」ことブリゴシン(右)が経営する民間軍事会社の民兵。またチェチェンの特殊部隊による暗殺計画については、プーチン体制に不満を持つロシア報機関関係者がウクライナ側に通報したようだ。 世界からウクライナに集まった義勇軍(AP) ウクライナが募集した義勇軍に1万6千人が応募。条件は元軍人であること。日本人60名の希望者は、日本政府が駐日ウクライナ大使館に削除を要請した。国内法で日本人の参加は許されない。ただし自衛隊装備品の防弾チョッキ、ヘルメット、テント、携行食料品などをウクライナに提供するため、自衛隊機がポーランドへ輸送する予定。日本も変わった。北京冬季パラリンピックでは女子スキーの村岡桃佳選手が金メダルを取った。<続く>
2022.03.06
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~プーチンの幻想と虚偽の停戦交渉~ 第2回停戦協議<ヤフーニュースから> 3月3日。ベラルーシのポーランド国境近くで、第2回目の停戦協定が開かれた。前回もそうだがウクライナ側は一旦ポーランドに入ってからヘリで会場へ向かう方法を取っている。ロシアが派遣した「暗殺部隊」を避けるためだ。2回目で合意出来たのは、ウクライナの民間人を外国に避難させるための「人道回廊」を設置することだけ。ウクライナからの脱出者は既に100万人を超えた。 <写真はいずれもBS・TBS報道19:30より借用=以下同様> 協議中にもロシアからの砲撃が続いている。左は首都キエフ郊外での大爆発。かなりの規模だ。右は3月2日現在の戦況をアメリカの情報に基づいて作成したもの。停戦は名ばかりで、プーチンの主張は全く変化していない。再掲するのも嫌なので省く。ウクライナ北部の侵攻状況には大きな変化がないが、南部への侵攻が激しく、東部2州からクリミア半島にかけて「ロシア軍の回廊」が出来たようだ。ここを抑えられると、ウクライナへの補給がより困難となる。 (NHKの番組から借用) キエフに向かうロシア軍の60kmもの車列に大きな変化は見えない。燃料不足か、作戦再編のための休止かは不明。ただしキエフから30kmの位置にあるアントロフ空港はロシア軍の管制下にあるようだ。時々ロシア空軍機が爆撃のために飛び立っているような映像がある。 <ヤフーニュースから借用> ハーグの国際司法裁判所で、ウクライナから提出されたロシアの侵略についての審理が始まった模様。採決のためには現地に入っての状況確認が必要で、時間はまだかかりそうだ。その他小さなニュースはたくさんあるが割愛する。ロシアへの制裁(銀行、経済ほか)がかなり効き出して、プーチンはかなり焦っているようだ。そのために国内の報道と言論を統制。独立系のラジオ局とTV局も閉鎖に追い込まれた。 <画像はBS・TBS報道9:30より借用> プーチンを支える数名のグループが「シロビキ」ほとんどがプーチン同様に旧ソ連KGB(対外情報機関)の仲間で旧ソ連時代の「歴史観念」を持つ。「強国ロシアの復活」を妄想するプーチンに影響され、核兵器の使用意欲を停める力はない。プーチンはかなり前からウクライナ侵攻を計画していたようだ。 シロビキメンバーには防衛相ら2人が加わっているが、軍の最前線には彼らの「真意」が伝わらず、「兵站」(へいたん=軍備や燃料、食料などの補給体制)が整ってないことが、侵攻速度が急激に落ちた原因のようだ。 「オルガルヒ」はプーチンを経済的な側面から支える企業人だが、全世界からの銀行統制と経済制裁とで彼らの企業にも大きな影響が出ている。彼らは最側近ではなく、国家的なプロジェクトクトに加わる大物が他にいる模様。ロシアの内情はこんな感じで、中国の習近平体制の方がプーチンよりも自由に物申せるとする専門家の意見が意外だった。最近アメリカがプーチンの精神状況の分析に乗り出した。 NHKのニュースから ウクライナのザポリージャ原発にロシアの戦車が侵入し砲撃。火災が発生した訓練施設は消火され放射線量に変化はない。その後欧州一の規模を誇る同原発は、ロシア軍に制圧された。イギリスは国連安保理の常任理事国からロシアを追放する案を検討中。同調する国もあろうが、ロシアと中国の拒否権行使が目に見えている。プーチンの危険な野望がどこまで暴走するのか。 イギリスのCNNによれば、ロシアが発射したミサイルは450発。失った兵器は3~5%。一方ウクライナが失った兵器は全体の10%に達した模様とのこと。ICC(国際刑事裁判所)がロシアの戦争犯罪と人道に反する罪の疑いで調査活動を開始した。コルスキー駐日ウクライナ大使は「ジェノサイド」と判断されることを望んでいると語った。(後半は産経新聞) キエフではロシア軍が付けた「シェルターのある場所を示すサイン」を、ウクライナ軍の指示で片っ端から消している。たとえプーチンがウクライナの現政権を倒して「傀儡政権」を送り込んだとしても、ウクライナ国民は決して支持しないだろうと識者の見方。30年前の「オレンジ革命」以来ウクライナでは親ロと反ロの政権が交互に誕生し、現在の民主国家になった経緯があるためと。 EUはウクライナ難民に対して、パスポートやビザなしでも無償で1年間生活、教育、医療を提供保証することを表明した。期限は1年を超えることがあるとも。EUありがとう。そしてウクライナに栄光あれ。4日の夜北京冬季パラリンピックの開会式があり、間もなく競技が開始されるが、ロシアへの強い抗議を示すため、私はこのシリーズを続ける予定だ。<続く>
2022.03.05
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~プーチンの狂気と世界の良識~ 3月4日0時に公開するブログを前日3日の朝8時15分から書き始めている。連日の寝不足で頭痛がしている。それでも何とか書いてアピールしたい。それが私が出来る唯一の訴えだ。さて私は様々な媒体をニュースソースとしている。それらを見聞きしてると、急速にウクライナに危機が迫っていることを感じる。同国の市民の死者数は2千名に達したそうだ。早く救援が届くと良いのだが。 左は首都キエフのテレビ塔にロケットが命中した瞬間。放送の一部が麻痺したが、懸命に修復しているようだ。ロシアの狙いはウクライナ国民に真実を知られないため。右はキエフ市内のマーケットの棚。パンやケーキなどは全くない。昨日聞いたのはニンジンが棚に残っていたようだ。それでもウクライナ国民の戦う士気は下がっていない。兵器もだがウクライナに食料を届けて上げたいものだ。 国連の緊急特別会議では、ロシア軍の完全撤退などを要求する決議案が採択された。ロシアに忖度した国もあったが、世界の意思をロシアは知ったことだろう。ウクライナからの提訴を受けてオランダハーグの国際司法裁判所での審理が約1週間後から始まる見通しだ。拘束力はないが、国際法の精神は示せるはずだ。日本はウクライナ難民の受け入れを決めた。国外に出たウクライナ人は87万人を超えた。 米国の情報機関は、目下プーチンの精神状態の分析に追われている。明らかに異常な行動が続いているからだ。パーキンソン氏病の兆候が見られ、激怒を抑え切れず「核の使用」を示唆する彼の表情は正気とは思えない。そして周囲には彼を諫める者が不在。ウクライナへの侵攻を決めたのも、ソ連のKGB(秘密警察)時代の仲間数人との「密室会談」。「核の準備」を命令された軍上層部は表情が強張っていた。 米国防総省(ペンタゴン) アメリカの「戦争研究所」は、日本時間3月3日午前5時ころから24時間以内に、ロシア軍による「キエフ包囲作戦」が開始される恐れがあると公表した模様。ロシアが発表した2回目の「停戦会議」は行われなかった。ウクライナのゼレンスキー大統領が「戦争を停止しない中での協議は無意味」と蹴ったためだ。ロシア軍には思い通り運ばず、ウクライナの強い抵抗に戸惑っているようだ。 ロシアは当初、「エネルギー問題」で欧州はあっさり諦めるだろうと楽観していたようだ。ところが天然ガスの輸送も石油の開発も、EU及びイギリスの企業や事業体が全て撤退した。その上にSWIFTからロシアの7つの銀行が排除され、アメリカはロシア国立銀行との取引にも制限をかけた。ロシアも苦しいが、世界各国も食料や商品生産で苦しむ。それが分かった上での強固な制裁だった。 中露は共に専制主義、覇権主義国家で、情報統制と言論統制を行っている。中国国民は今回のウクライナ侵攻に関して、ロシア政府の情報しか知らされておらず、ロシアへの批判は少ないようだ。これに対してロシア国民は生活が急速に苦しくなるのを実感し、何らかの方法で「侵攻の実態」を知った人が多く、9千人近く拘束されても、未だに政権批判運動が継続しているようだ。彼らの良心に期待したい。 ウクライナでの被害が広がっている。ロシア軍による無差別的な攻撃で、病院、大学、幼稚園、アパート、テレビ局、献血センター、一般住居などが破壊され、87万人の女性、子供、老人が国外に脱出した。国内での死者数もこのところ急激に増加したようだ。食料は乏しく、地下シェルターは冷たく、堅く、かつ密室状態。健康状態も良くないはずだ。それでも国を守ろうとする意識は高い。 ウクライナにEU各国やアメリカから供与される武器は隣国ポーランドに送られ、列車でウクライナ国境へ。そこからはウクライナ軍が列車で国内各地に配備する計画のようだ。だがロシアの包囲網がどこまで進み、列車が爆破されないかが心配だ。ロシア軍は今後東部からウクライナ西部へ転戦するとも聞く。ここ2週間から3週間で事態が急変しそう。その先はきっとゲリラ戦になりそうだ。ウクライナに平和を。ウクライナに栄光あれ。 ウクライナのパラ選手団が無事北京に到着した。IPCはIOCと異なり、ロシア及びベラルーシのパラ選手団を個人資格で参加させることに同意した。だがこの決定は後に覆され、IOCと同様の措置を取ることになった。スポーツの世界にも政治が絡み、中国は盟友のロシアにメンツを潰された形になった。いよいよ今日から北京パラリンピックが始まるが、ウクライナ情勢が心配だ。<続く>
2022.03.04
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~世界の制裁とロシアの焦り~ 記事と直接関係のない写真があります。また著作権侵害をお許し願います。 雪の中を歩いてポーランド国境に向かうウクライナ国民 「停戦のための会合」は、結局ロシアの引き延ばしだったのだろう。その間にロシアはハリコフの州庁舎を爆破し、キエフのテレビ塔を爆破するなど、攻撃の手を緩めなかった。それどころか人道的な見地から使用を禁止されている「クラスター爆弾」や「燃料気化爆弾」でウクライナの国土を破壊し、子供の命まで奪った。プーチンが非難した東部地区でのジェノサイドは、詭弁でしかなかった。 国外へ逃げる途中に暖を取る難民 昨日載せた衛星から撮影したロシア軍車両の60kmにも及ぶ隊列は、キエフ侵攻を目指したものと言う見方がある一方、燃料不足で動けなくなったとも、首都キエフへの食糧や兵器の補給を妨げるための「包囲作戦」「兵糧攻め」との見方もある。だが制空権を奪われてもいないし、キエフから30km地点にあるアントロフ空港の機能はまだ損なわれていないとの見方がある。 トルコはボスポラス海峡及びダーダネルス海峡の軍艦通過を禁止した。定められた基地に戻る艦船は例外。これで黒海からの攻撃が少しは治まるかどうか。米国並びにヨーロッパ各国から提供が表明された武器輸送ルートが確保された気もする。中立国のフィンランドやスェーデンが武器提供と、NATOへの加盟を表明したことに驚いた。フィンランドはかつてロシア帝国に攻められた歴史があるのだ。 「全ロシア将校の会」会長イワショフ氏は言う。この戦争に大義はなく、NATOもロシアにとって脅威ではない。プーチンの周りには「常識を持った普通の人がいない。彼は秘密警察の出身で、軍のことは門外漢。今回の戦争はプーチンが自分の権力保持と国民から盗んだ富を守るため」と批判し、公開書簡でプーチンの辞任を求めた。プーチンはロシアを代表していない。6千人以上拘束されても戦争反対の抗議が続き、プーチンの暴挙に対する抗議が全世界に広がっている。 EUへの加盟申請書に署名したゼレンスキー大統領だが、EUへの加盟はNATOへの加盟よりもかなりハードルが高いと言う。国内の経済が安定してることが前提であり、戦争のさ中にあるウクライナが直ちに加盟することは困難。それは他の加盟国の「お荷物」にならないためで、EU側としても「ゆくゆくは」とコメントしている。 今回の事態を予測して、NATOは軍をより当方にシフトさせた。これはロシアが自ら招いたことによる。おまけに中立国としてロシアとNATOの緩衝地帯だったフィンランドとスェーデンが今回の事態を見てNATOへの加盟を表明した。それもロシアが火をつけた結果だ。EUはロシア民間機の域内上空通過を禁止する措置に出た。ロシアも対抗上EU諸国機のロシア上空通航を禁止した。 ドイツが「ノルドストリーム2」の発行手続きを停止し、EUの元首相がロシアの天然ガス機構の役職を辞職し、アメリカとイギリスが制裁発動を宣言したことで、ロシアの「ノルドストリーム2事業公社が破産手続きの検討に入り、今週内にスイスで破産手続き開始となるようだ。樺太の油田開発からイギリスシェル石油が撤退したことと併せて、ロシアは財源とヨーロッパを恐喝する手段を失うことになる。 今回のロシアの暴挙で微妙な立ち位置にいるのが中国。ウクライナとは「一対一路」でつながり、武漢からキエフまで専用の貨物鉄道路線があるのだ。そしてウクライナからは武器の提供も受けていた。2013年にはウクライナが核攻撃に遭う場合は中国が援助するとの取り決めが交わされているが、恐らく中国はウクライナを守らずに、ロシア側に立つはずだ。中露が互いに助け合わないと共に倒れるはずだ。 「国連緊急総会」の動きが急。国の名は出さないものの、今回の紛争に対する「強い遺憾の意」を表明することになりそうだ。ウクライナ国連大使の演説に心打たれた。彼はわざわざロシア語で、1人の若き兵士が母と交わした最後の言葉を伝えた。行き先も目的も告げられず前線に送られながら、愛する家族と別れた悲しみを。SNSで祖国の母へ発信した翌日、彼は死んだと。大義のない戦争。ロシアとウクライナは兄弟国だと言うのに。 プーチンは400人の刺客をウクライナに送った。刺客は「プーチンの料理人」と呼ばれる男が経営する民間軍事会社の傭兵。アフリカから2千人を呼び返し、そのうちの精鋭をベラルーシ経由で潜入させたと言う。ゼレンスキー大統領とその閣僚、ボクシングの元オリンピックチャンピオン(現キエフ市長)らが「斬首リスト」に載っている由。プーチンは魂を悪魔に売った。彼こそが暗殺者だ。<続く>
2022.03.03
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~世界のロシア包囲網強まる~ (注)画像の無断使用をお許し願います。「ウイルス追跡」の危険を恐れ、「素材」を自分のデジカメで撮影したものを転載しています。 軍への入隊手続きに並ぶウクライナ国民 プーチンが火を点けた「ウクライナ侵攻」の暴挙。国を挙げて戦っているウクライナの窮状を知った世界の国々は、ウクライナ支援とロシアへの制裁に乗り出した。世界史を書き換えかねない危機。事態は刻々と変化し、ブロガーを戸惑わせる。それでも関連するニュースを丹念に拾い集め、私なりの認識を記したいと思う。 プーチン(左)とルカシェンコ(右) プーチンは何を思ったか「戦略核」の準備を軍に命じた。ロシアに進撃基地を提供したベラルーシのルカシェンコ大統領は自国にロシアの核施設を置くため、かつ自らの任期を延ばすため急遽憲法を改正した。また、ベラルーシ軍によるウクライナへの侵攻にも同意したようだ。何という危険な思想だろう。世界は一斉にロシアとベラルーシに対する制裁へ動き始めた。 2月28日深夜。ベラルーシの一地方で、ロシア代表とウクライナ代表による停戦交渉が始まった。ウクライナの非武装化と中立化を主張するロシアに対して、ウクライナは拒否して物別れに終わった。次回は数日後ポーランドのウクライナ寄りの地区での開催が決定。ロシアに停戦する意思はない。初めから前提が違っているのだ。ウクライナ政府幹部の暗殺が心配されたが、ロシア代表の補佐官は「文化担当」で、弱弱しい人物だった。 欧米各国によるウクライナへの武器供与が明確になった。字が潰れて分かり難いが、ロシアにとっては脅威になる内容。トルコも軍事用ドローンの提供を申し出ている。問題はそれらの大量の武器を、どのような方法でウクライナ国内に輸送するかだが、何らかの方策を考え出すことだろう。業を煮やしたプーチンは援軍の増員と、暗殺部隊400名のキエフへの潜入を命令したようだ。 SWIFTからのロシアの主要銀行の締め出しが決定し、早速ロシアルーブルが急降下。アメリカの中央銀行に当たるFRBがロシア国立銀行との取引を中止した。EUはロシア航空機の域内航行の禁止を通告した。スイスもプーチンとラブロフ外相の資産を凍結し、ロシア機を領空から閉鎖した。ロシア国民は情報統制されて、ウクライナへの侵攻もロシアへの制裁も知らされていない。恐るべき独裁体制だ。 イギリスの石油大手「シェル」はロシアのサハリン(樺太)で展開してる石油掘削事業、及び他のプロジェクトからの撤退を表明した。ノルウェーの石油大手もロシア関連資産を売却し、合弁事業からの撤退を表明。フランスの元首相、フィンランドの元首相、オーストリアの元首相、イタリアの元首相らがロシア企業の役員を辞任した。日本もロシア及びベラルーシに対する制裁を明言した。 この2人は「北京冬季五輪」での会合などを通じて協議し、習近平はロシアの方針を支持。ヨーロッパが受け入れ停止を決めた天然ガスの大量購入と小麦の大量購入を約束した。窮地に陥ったロシアを救助するのが目的。いずれはロシアに助けてもらえると考えているのだろう。北朝鮮はこの混乱に乗じてミサイルを発射した。今ロシア、中国、北朝鮮、ベラルーシが「悪の枢軸国」として連帯するようだ。 IOCは全ての競技団体に対して、ロシアを追放するよう勧告した。ようやくバッハ会長も目が覚めたか。ロシア国内では通貨ルーブルの急激な低下によるインフレが発生。ルーブルとロシア国債を買い支えようとしても外貨が不足、海外資産も持ち出せない状況だ。ロシア国民は預金を引き出すためにATMに並んでも、お金は出て来ない。本来なら今後急速にプーチン批判が高まるはずなのだが。 国連では特別緊急会議が開催されている。議長はロシアに対してウクライナ侵攻を非難し、ケニアの国連大使は、堂々とロシアを非難した。今後ロシアに対する「非難決議」が採択されるまで、数日間討議が行われる模様。アメリカはロシアの国連代表部職員12名に対し、「好ましからざる人物」として8日以内に国外に出るよう宣言した。どうやら身分を利用して工作活動を行っていた模様。 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、正式にEU加盟申請書にサインした。ロシアとの停戦協議」を全く信用していない。この現状を、プーチンはどう認識しているのだろう。国民の支持率はガタ落ちだが権力で制圧し、世界を「核」で脅し続けるのだろうか。400人の暗殺団を送られたゼレンスキー大統領の生命が懸念される。プーチンは何と言う卑怯者。そんな男に「正義」を語る資格などない。 キエフに向かうロシア軍戦車の隊列 人工衛星から観た画像(CNN)。首都キエフに向かって約60km続くロシア軍の車両。だがウクライナ軍の抵抗で燃料や食料の補給が出来ず、士気が下がり逃亡する兵士も出ているようだ。ロシア兵はプーチンの「真の目的」を知らさせずに前線に送り出され、現状に違和感を抱いているようだ。兵力では圧倒的に不利なウクライナ軍が善戦してる理由が分かる。この混乱はいつまで続くのだろうか。狂った独裁者ほど危険なものはない。<続く>
2022.03.02
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~映像は雄弁だ~ 画像に関する著作権は大めに見てください。本来の所有者が不明なので。 ロシアの爆撃で炎上するエネルギー施設 地下シェルターに避難した少女の悲痛な叫び。 世界はたくさんの映像でロシアの大義なき侵略の実態を知ってしまった。情報が統制されたロシア国内ではロシア軍によるウクライナ侵攻のニュースは伝わらず、プーチンの詭弁を垂れ流している。だが何らかの方法で母国の不正義を知った多くの市民が、ロシア軍の暴挙に抗議し、大量の市民が拘束された。それでも大義なき戦争に反対する署名が、増え続けているという。 欧州通信社連盟はロシア政府の情報統制で自由な報道が出来ないとして、ロシア国営のタス通信の会員資格を即時停止した。カザフスタンのトカエフ大統領は、今回ロシアからウクライナ侵攻参加を求められていたが断った由。またルーマニア東部の2つの傀儡国家の独立も認めていない。楽天の三木谷社長はウクライナ1210億円の寄付を表明。 ポーランドやリトアニアではウクライナから脱出した避難民を助けるために、様々な形でのボランティア活動が展開されている。上記2国とルーマニアに脱出したウクライナ人は15万人以上。戦線が拡大すれば400万人の難民が発生するとの見方もある。ポーランドはウクライナまで医療列車を向かわせた。 左はキエフ市郊外で拘束されたロシア兵。右はロシア軍の装甲車(戦車)に素手で立ち向かうウクライナ国民。中にはロシア兵を説教するウクライナ婦人も居たりして、ロシア兵の士気は低い。装甲車の排気筒に火炎瓶を投げ入れたり、アメリカが供与した対戦車ミサイルで撃破されたロシアの車両が、累々と道端に転がっている。 ロシア軍によるウクライナ国内の被害状況(左)と、同国内に侵攻したロシア軍の被害状況(右)。上は28日のフジテレビ系ワイドショウ番組から借用。ロシアの被害は相当なものだ。 字が潰れてしまったが、ベルギー、オランダ、ドイツ(携帯式地対空ミサイル500発、対戦車砲千門)、イギリス、フランスへの武器供与の最新状況。同じくフジテレビ系ワイドショウ(28にち)の画面から借用したはず。このほかアメリカも対戦車用ミサイルなどを追加供与を表明した。ロシアは今回の大義なき戦争で、世界を敵に回してしまった。 SWIFTからのロシア国営銀行の排除対象と制裁開始は近く決定する予定。クリミア半島を奪った際の経済制裁ではロシアの国民総生産は半分に落ちた由。今回制裁を加える側にも経済的なリスクは少なくないが、不正義なロシアへの制裁を決めた。通貨のルーブルが不安定になって経済が破綻し、いずれ「中国の元」に頼らざるを得なくなる状況となることが予測される。 黙とうするウクライナ国連大使 2月の安保理の議長はロシア。そのロシアがウクライナに侵攻した。ウクライナの国連大使は出席者に黙とうを呼びかけ多数の国がウクライナのために祈った。また本日午前0時(日本時間)から緊急特別会合の開催が賛成多数で決定した。実に40年ぶりの出来事。世界はロシアの暴挙を許さない。狂ったプーチンが打った悪手は、自国民を苦しめることになるだろう。 この男と何度も交渉を重ねたフランスのマカロン大統領は、「プーチンは以前と変わった」と言った。なかなかウクライナを屈服させられない短気なこの男は、軍に「特別戦闘態勢」に入ることを命じた。「核」で脅かす戦法だ。ベラルーシは憲法を改正して、ロシアの核設備を受け入れる決定をしたようだ。そのベラルーシ国内での協議を、ウクライナに持ち掛け、ウクライナも受ける構えのようだ。 ゼレンスキー大統領の覚悟のほどは分かったが、彼が生きてウクライナに還れる保証はない。何せ相手は独断と偏見の狂人だ。恐らくは精神が病んでいるように感じる。彼の行動と最近書いた論文の論調があまりにも奇異過ぎるのだ。協議が本当に成立するかは不明。世界は協議の行方と国連の緊急特別会合の行方を見守っている。どちらもほぼ同時刻の開催予定。ゼレンスキー氏の無事とウクライナの平和を祈りたい。 つい最近、私のPCに異常発生。古いルーターからウイルス侵入のニュースを知ったばかり。画像取り込みソフトに出たエラー表示を無視ししていたら、保存した画像データが全て英語に書き換えられていた。慌てて異常をチェックして回復し、ウイルス対策ソフトを最新状態に更新。こんな爺のブログにも追跡の手が及ぶとは、恐ろしい時代だ。もしも命があればさらに続く予定でいる。ではまた。
2022.03.01
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~戦況とプーチンの嘘について~ 首都キエフの高層アパートにミサイルが命中 「ロシアはウクライナの軍事施設しか破壊しない」。プーチンの嘘がすぐにばれた。上は首都キエフの中心部から5km離れた地区にある高層アパートに、ロシアのミサイルが命中した瞬間。キエフ市長が自ら撮影してネット上に公開した。(2月26日ロイター配信) ロシアのトーチカ弾ミサイル ロシアは24日ウクライナ東部の病院に対して殺傷力の極めて高いクラスター弾搭載のミサイルを発射、攻撃した。上のl写真はネットで画像検索したロシアのミサイルで、確か14年前のもの。26日夜の段階で、ウクライナ側の死者は子供も含めて198名。 破壊されたキエフ市内の一般住宅 ロシアは首都キエフに向かって侵攻を続けているが、被害は市民の住宅にまで及び、たくさんのウクライナ人が郊外や隣国のポーランドに向けて脱出を図っている。(ロイター)国連難民高等弁務官事務所によれば、既にウクライナから国外に避難した人は15万人に及ぶ由。 ポーランド国境のリビウへ避難した人々 ポーランドとの国境に近いリビウの市街には、首都キエフなどから避難し、ポーランドへ向かうウクライナ市民が続々集まっている。リビウの町の人々は、逃げて来た同胞に対して食料や休憩所を提供している由。その中で何度も空襲警報が鳴り響く由。ポーランド政府はウクライナからの難民受け入れを表明した。(写真は25日三浦邦彦氏撮影=読売) 父と娘の最後の抱擁(リビウにて) 女や子供は隣国に脱出出来ても、18歳から60歳までの男は予備役として軍務に就くよう、命令が出ているため引き返すことになる。これが最後の抱擁になるかどうかは不明。(25日三浦邦彦氏撮影=読売) キエフ市内のウクライナ軍戦車 首都キエフに迫るロシア軍に対して、ウクライナ軍も激しく抵抗しているようだ。アメリカが提供した高性能の「対戦車砲」が善戦の原因とも。キエフ郊外の飛行場で、ロシアの輸送機を撃墜したとの情報もある。アメリカとドイツはウクライナへの兵器の追加提供を表明した。(写真はロイター) 火炎瓶を作るウクライナの女性 ウクライナ軍は自国民に対して「火炎ビン」の作成方法をネットで伝授。それを受けて一般市民も戦闘に加わっている模様。写真はBBC 決意を述べるゼレンスキー大統領 プーチンとウクライナのゼレンスキー大統領は激しい駆け引きをしている。対話を話しかけるロシアに対して、ウクライナも対話の意思を表明。だがロシアの真の目的は、現政権の打倒と傀儡政権の樹立。そしてNATO加盟を阻止して、ロシアにとっての脅威を排除すること。ロシアは協議の会場としてベラルーシを指定。ウクライナはポーランドを主張して、合意に至っていない。(写真はNHKの番組から) プーチンの狙い ロシア政治研究の専門家が見た「プーチンの狙い」。この考え方で、これまでもグルジア(現在のジョージア)国内の親ロシア地区2か所を独立させ、クリミア半島を奪った。軍事力に加えてサイバー攻撃やフェイクニュースや偽の画像を故意に流す「ハイパー戦略」で敵を篭絡して来た。今回も全く同様で、過去の無関係な映像を駆使して、ウクライナの脅威を世界にアピールしている。(NHKの番組から) 双方の兵力軍事力比較図 質量的にロシアが圧倒的にウクライナを上回っている。プーチンはまだ全軍の出動を命じていない。だが劣勢のウクライナが奮闘しているのは、自らに正義があると信じるためだ。日本在住のウクライナ人研究者は、ロシアへの強烈な経済制裁と、武器の提供を呼び掛けている。(NHKの番組から)27日アメリカとドイツはウクライナへの武器提供を決定した。 スペイン・バルセロナのデ抗議集会で 写真はウクライナ国旗(左)とヒットラーとプーチンの顔写真を合成したプラカード。ヒットラー率いるナチスドイツは第二次世界大戦でロシアに侵攻した。ヤルタ会談以降に落ち着いた国境だが、長い米ソの冷戦。ソ連の崩壊と多数の独立国の誕生。そしてNATOへの加盟。これに逆上したプーチンは力で隣国に攻め入った。自らの歪んだ歴史観、国際状況判断に基づいて。(写真は24日ロイター) 26日現在の攻防 ロシアは優勢だが、ウクライナの首都キエフは26日夜の段階(日本時間と現地との時差は7時間)でまだ持ち堪えている。プーチンが総攻撃を命じたら、双方に大量の死傷者が出ることだろう。世界はプーチンの狂気を見つめ、ロシア国民も不正義で邪悪な戦争に反対する動きが強まったと伝えられる。世界はウクライナとの連帯を選んだ。 SWIFTの仕組み アメリカとEUは27日、ロシアの主要銀行に対して近くSWIFT(国際銀行間通信協会)からの排除を決定したようだ。ヨーロッパにはドイツやイタリアのように、エネルギーの50%近くをロシアの天然ガスに依存してる国もあるが。ようやく了解を得たようだ。無論世界各国のその影響は及ぶが、ロシアを制裁するためには止むを得ないと判断したのだろう。<続く>
2022.02.28
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~プーチンの狂気とウクライナ支援の連帯~ ロシアによるウクライナ侵攻関係のニュースを見続けていた。それにしてもロシアの侵略は凄まじいスピードだった。あっという間にウクライナ空軍の基地と空港を大量のミサイルで破壊し、翌日には三方から戦車でウクライナの領土を蹂躙した。プーチンに対する外相の忠告など、世界を欺く猿芝居。時間稼ぎに過ぎなかった。初日だけでウクライナ軍施設83か所を粉砕。大勢のウクライナ兵士が犠牲になった。 2日目はロシア軍の戦車がっ首都キエフほかウクライナの主要都市を襲った。その途中で「チェルノブイリ原発」を占拠。ウクライナが核兵器を開発しているとのプーチンの詭弁によるもの。ロシア軍が放った砲弾が「核廃棄物格納庫」に命中し、一帯の放射線濃度が上昇した模様。一体何を考えているのか。狂気の沙汰としか考えられない軍事行動だ。 首都キエフにもロシア軍が迫り、30km郊外にある国際空港がロシア軍の手に落ちた。ゼレンスキー大統領は全国民と兵士に対して、徹底的な抵抗を訴えた。それでロシア軍の侵攻がキエフの10km手前で食い止められたようだ。恐らくウクライナ側に相当の犠牲者が出たと思われる。その尊い犠牲によって、第2日目(25日)中の首都陥落は免れた。(詳細は明日記そう) BSーTBS画面から借用 ゼレンスキー大統領は、軍服姿でロシアの「斬首作戦」を世界に訴えた。ロシア作成の「殺害リスト」に自分がトップの標的として載っていること。そして2番目に彼の家族が載っていると。国家元首を失脚させ、傀儡政権を樹立させることがロシアの目的とも。だが自分は亡命せずに首都キエフに留まると宣言した模様。 その一方で、もしロシアがウクライナへの攻撃を停止した際は、交渉に応じるとも発言したようだ。それをロシアは了解したと伝わる。対談の場所はかつて紛争の合意が成立したベラルーシのキエフ。ロシアの言い分はウクライナが武器を放棄し、永世中立を宣言すること。それを聞いたゼレンスキー大統領は了承したとの情報もあるが、そうではないようだ。(詳細は明日記載予定) キエフ中心部への総攻撃は第3日目(26日)以降か。この異常な精神の持ち主が、約束を守る保証はどこにもない。ゼレンスキーは生き延びて交渉の場に臨むことが出来るのだろうか。世界は今回この男の狂気を目の当たりにし、彼が善良な人々を迷わず殺害する侵略者であることを知った。 ロシア国内(左)では大勢の国民が彼の侵略戦争に反対の意思を表明し、1800人が拘束されたと伝わる。日本国内(右)でもウクライナ支援の抗議活動が展開され、世界各国でロシアの暴挙に抗議する集会が開かれたようだ。その折も折、ウクライナのオデッサ港で小麦粉を荷揚げしていた日本の貨物船がロシアのロケット砲で被害を受け、目下トルコに向け自力で脱出中のようだ。 国連の緊急安保理事会が招集され、日本ほか120か国が共同提案した「ロシアへの非難決議」が審議された。だが今月の議長国はロシア。常任理事国15のうち、中国とインドとUAEが態度保留し、ロシアが拒否権を発動して否決された。だがウクライナの国連大使が、急遽犠牲者に対する黙とうを提案し、議長が制止したものの数十秒間、議場内が沈黙に包まれた。出席した120か国が黙とうしたようだ。 ウクライナと連帯し、今回の事態を招いたロシアに対する強力な制裁は2つ。その1つはロシアからヨーロッパに向けての天然ガス輸送管「ノルドストリーム2」の凍結。だがEUの中でもドイツとイタリアは(右上)の図のようにロシアの天然ガスへの依存率が高いため、反対出来ないのだ。 もう一つはSWIFT(国際銀行間通信協会)からロシアを排除すること。こちらもロシアとの取引が多いヨーロッパ諸国にとっては自国も苦しむ二律排反の要素があるため、実施困難なのだ。アメリカやイギリスなど無縁な国のみの制裁だけでは、ロシアに打撃を与えることは不可能。それにロシアには中国と言う「良き協力者」が存在する。 目下ロシアのサニーバレーで開催中のフリースタイルスキーのW杯だが、国際スキー連盟が中止を決定した。ロシア以外の外国選手が決勝への出場を棄権したためだ。私はこの戦争が続く間、出来る限りニュースを収集してブログに書くことにした。ロシアはパラリンピックが始まる3月4日までに、キエフを陥落しウクライナを支配する積もりだろうが、そう行くかどうか。世界はロシアの狂乱を注視している。<続く>
2022.02.27
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~狂気と独断~ 1人の男の狂気が現代ヨーロッパの歴史を破壊し、世界史を塗り替えてしまった。彼の耳に他人の言葉は届かず、彼の目には自国ロシアのことしか見えず、彼の心からは慈しみ、哀れみ、慰めなどの感情は失せた。そうしてこれまでジョージアの国土に踏み込んで親ロシアの分裂国家2つを創り、自分勝手な理由でクリミア半島をウクライナから奪った。 24日のTV画面から 現地時間24日の早朝5時から始まったウクライナへの侵攻で、たくさんの死者が出た。狙ったのは軍事施設と彼は言うが、民間人にも多数の死傷者が出た模様。被害の実態は徐々に明白になるだろう。彼が主張するウクライナへの侵攻の理由は、全て口実に過ぎない。少なくとも昨年の6月ごろから丹念に練られた作戦の結果。理由は「後付け」だ。 Y新聞の紙面より借用 〇午前5時ごろ。プーチンがウクライナ東部での軍事作戦開始を表明。軍事施設などに攻撃開始。〇午前5時半ごろ。キエフ空港の航空便停止。〇6時ごろ。ロシアの黒海艦隊が南部オデッサに上陸。東部ハリコフのウクライナ軍司令部がミサイル攻撃を受ける。〇6時半ごろ。東部ドネツクで爆撃音。キエフ市長が市民に自宅待機を呼びかけ。外務省がロシアの目的はウクライナ国家の破壊と断定。 〇6時半ごろ。ウクライナ全土に戒厳令発令。〇7時ごろ。東部ドネツクの親ロシア派勢力が大規模攻撃開始。東部マリウポリで大きな爆発音2度。〇8時半ごろ。東部の親ロシア派勢力がルガンスク州の2つの町を制圧と発表。〇9時ごろ。ロシアの攻撃でウクライナ人が少なくとも8人死亡、9人負傷。大統領府がインフラ施設が大規模な砲撃を受けたと公表。<ロイター通信、タス通信などからY新聞が作成> 写真1)ウクライナ東部マリウポリ近郊の軍事施設で破壊されたレーダーなどの設備。(AP) 写真2)首都キエフで地下鉄の駅に避難した家族。(AFP、時事) 写真3)キエフで道路に落下したミサイルの残骸を調べる警察官。(ロイター) 写真4)ミサイルが着弾したキエフ市内の道路。(ロイター) 写真5)キエフから市外に向かう車の列。(ロイター) 写真6)キエフ州で砲撃の被害を受けた国境警備隊の拠点。(ロイター) 写真7)ロシア南部ロストフ州に終結したロシアのトラック。(AFP、時事) ロイター通信社はイギリスの国際通信社。AFPはフランス通信の略称。タス通信はロシアの国営通信社で、正確にはイタルタス通信。時事通信社は日本の民間通信社で、報道機関や出版社などにニュースを配信する。 〇昨年12月の国連総会決議で決まった「五輪休戦」(五輪開催の5日前からパラリンピック終了後の7日後までを休戦すると決めていた)を、ロシアが破ったことをIOCが非難した。国連決議だろうが、ドーピングだろうが、ロシアは世界が決めたルールを破る「無法国家」であることが分かる。 この男は憲法を改正して大統領の任期を変えた。大統領と首相に交互に就任して、独裁を続けたこともあった。今回彼はウクライナ国民に対して「早く逃げろ、降参しろ」と放言し、侵略占領後に暗殺や拷問を加えるウクライナ人の「粛清リスト」を準備していると言われる。彼は言う「侵攻の他に方法がなかった」と。だがその前に「ウクライナを自分の思い通りにするためには」が付くのだろう。 短時間のうちにロシア軍によって80か所以上の軍事施設と11の飛行場が破壊され、国土を制圧されたウクライナ。隣国ポーランドへ脱出したくても道路が混みあって国境に近づけない模様。また18歳から60歳までの予備役は、祖国に留まるよう政府から呼びかけがあった。ポーランドは隣国から逃げ込む難民を200万人と見ているようだ。事態が明白になれば、死傷者の数はさらに増えるだろう。 リモートで協議したG7の首脳は、ロシアへのさらに強烈な制裁案を出した模様。ただしロシアはそれを見越して、既に海外の金融機関から外貨を還流させていたようだ。また、中国はロシアへの経済支援を表明。大量の天然ガスを購入するようだ。 今回の隣国への侵攻に対して、ロシア国民の間には賛否両論があるようだ。熱烈な支持者がいる一方で、プーチンの野蛮な行動を非難する良心的な国民も多いようだ。だが独裁者プーチンは直ちに動き、侵攻反対を表明した市民1800人を拘束したとのニュースもある。そして翌25日の早朝から、ロシアはウクライナへのミサイル攻撃を再開した。 今後国際社会から非難を浴び、経済的な制裁を受けるロシアにどんな影響があるのか、そして国民の間にプーチンへの不信感や自由への待望論が湧き上がることはないのだろうか。ロシアにも良識を持った人は多くいると信じたい。そして今後の中国の動静が心配だ。何せ似たような独裁者がいるので。 緊張関係が長く続いた今回の騒動中、「プーチンと仲の良い森元総理に頼んでみたら」などと言う国内の声があったと聞いて驚いた。もう個人的なつながりで国際情勢が動くような時代ではないことに、日本の政治家もジャーナリストも気づかないとは。とかく日本人は人が良く、認識が甘いのだ。中露のように謀略を駆使しろとは言わないが、普段からの危機管理が重要。すべてが後手後手では国民の信頼は得られないだろう。 TBC系の25日の画面から ロシアの侵攻は2日目も素早かった。24日は制空権を制したが、25日は3方向から戦車で首都に迫った。チェルノブイリ原発も制圧し、ロシアの強い決意を表した。首都キエフは25日中に陥落する見込み。プーチンの狙いは「斬首作戦」。ウクライナの現首脳を殺戮して親ロシアの傀儡政権を成立させ、ウクライナのNATO加盟を永久に阻止することにあるみたい。もちろんロシア安泰のためだ。 日本国民もこのまま甘い認識でいたら、ウクライナの二の舞を踏む事態を招かないとも限らない。今回の激動は、私の国家観、政治観、歴史観に強い影響を与えた。果たして世界はウクライナの苦しみに寄り添えたのだろうか。そしてロシアに強烈な制裁を下すことが出来るのだろうか。私はせめてブログで自分の想いを伝えたい。それが老人の務めと考えるので。
2022.02.26
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~ウクライナ情勢急変~ 木曜日の朝から出かけて、県民税と市民税の申告をして来た。これで責任を果たしたとホッとし、昼食を摂り翌日分のブログを予約した。だが気になってニュースをチェックした。するとネットにロシアがウクライナに侵攻したと幾つかのニュース。youtubeでも確認出来てビックリ。まだ安泰だろうと思って別のテーマで書いたブログの公開日をずらし、これを書き始めた次第。 ウクライナ情勢が緊迫して以降、ウクライナの歴史について調べた。いずれ書こうと思ってのこと。だが状況が急変した。簡単に言えば。今から約千年前の大キエフ公国の誕生が現在のウクライナ、ロシア、ベラルーシ成立の発端。いずれも東スラブ人の「親戚」なのだ。その後の複雑な歴史に関しては割愛する。その親戚をロシアが侵攻し、ベラルーシが協力した。24日中に知り得た情報を以下に列挙する。 プーチンはウクライナのNATO加盟を恐れていた。だがアメリカはプーチンの意向を無視した。それでプーチンは作戦を練り始めたのだろう。かつてグルジア(現在のジョージア)国内の親ロシア勢力を独立した2つの共和国とし、さらにクリミア半島を奪った作戦(謀略)で。今回もかなり綿密に計画された作戦のはず。東ウクライナでもロシアは以前から反乱軍に協力し、軍事会社の民兵を潜入、工作させていた。 この人は外交的手段でロシアの考えを変更させようとした。だがプーチンは「のらりくらり」とかわし、決して本心を明かさなかった。焦ったバイデンは制裁案をちらつかせた。プーチンは外交に応じる姿勢も見せて対応。そこでバイデンはウクライナへのロシア侵攻の情報を流した。そして当初米ロ外相会議を開催予定の24日朝、ロシアは隣国に侵攻。この人は敵の陰謀に負けたのだ。 ウクライナの大統領は国民の結束と、ロシアへの対峙を呼びかけた。その心配が現実のものとなった。現地時間の24日朝5時、首都キエフでも爆発音があった。ウクライナの空軍基地がある東部の都市が早朝に爆撃され、飛行場及び軍事設備が破壊され、兵士と民間人に多数の死傷者(後述)が出た。プーチンは東部2州へのロシア軍の侵攻を命令。軍は直ちに侵攻した。 ロシア軍の侵攻は東部からだけではなかった。南部のクリミア半島からはロシア軍の大量の車両が国境を突破して侵入し、クリミアからの爆撃もあったようだ。また北隣のベラルーシからもロシア軍が侵攻した。。つまりロシアはウクライナ全土を標的にし、プーチンはウクライナ国民に対して降伏を呼びかけた。ロシアの駐ウクライナ大使館員は前日に逃亡したようだ。 ウクライナは24日正午頃、全土に戒厳令を発令。20代から60歳までの予備役を招集した。同国の兵士40名が死亡し、市民にも死傷者が出た模様。ゼレンスキー大統領はロシアとの国交断絶を宣言した。 さて日本の現地大使館員はキエフ市内の大使公邸に一時避難した。またウクライナにある日本企業57社に対しても、国外への脱出を呼びかけた模様。日本国内では国会を一時休止し、急遽政府は国家安全保障会議を開催して対抗措置を練ったようだ。 ロシアのウクライナ侵攻を知った国連事務総長は、ロシアを名指しして非難。EUはロシアに対して重大な制裁を課すと表明。マカロンフランス大統領は「フランスはウクライナと連帯する」とツイート。ショルツドイツ首相は「ヨーロッパにとって最悪の日。ロシアの侵攻は何を以ても正当化出来ない」と表明。 ジョンソン英国首相は「プーチン大統領は流血と破壊の道を選んだ」と指摘し、「断固とした対応を取る」とツイート。日本時間の24日23時から、G7はリモートで首脳会議を開催するようだ。果たしてどのような決議が出るか。過日岸田総理が表明した「制裁案」では手ぬるく、ロシアは痛くも痒くもないはず。また先日、林外相がロシアと経済協力などを協議していたとは呆れ果てる。 バルト三国(リトアニア、ラトビア、エストニア)の各首脳は、ロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会)からの排除制裁と、ウクライナへの兵器提供を呼び掛けた。アメリカはロシアの主要金融機関との取引停止を表明した。 この人は北京冬季五輪に来たプーチン氏と会談して、ロシアの意向は聞いていたはずだ。だが中国はウクライナとの貿易が盛んなため、静観したいのが本音だろう。その一方でアメリカの目がロシアに向かえば、自国に好都合な面もある。だが果たして欧米や豪日印による中国包囲網が緩むことがあるだろうか。私にはそうは思えないのだが。 この人は21日の演説で、「ウクライナは完全にロシアによって創られた」などと独立国の正当性すら否定する発言をしていた由。それは極めて独善的かつ偏狭な歴史観。その驕りが今回の侵攻に結び付いたのだろう。本当の狙いは「ウクライナの非武装化」にあるようだ。 これが24日のロシアによるウクライナ侵攻の総括。写真はテレビ朝日系の番組から借用した。北部はベラルーシから、東部はロシアから、南部は黒海のロシア艦船20隻とクリミア半島から攻撃し、ウクライナ軍の施設83か所が破壊されたようだ。またサイバー攻撃でウクライナ政府のホームページを閉鎖。過去にも使ったハイブリッジ攻撃だった。 ヨーロッパの主要国は、今回のロシアの侵攻に対して激しく抗議した。ロシアの侵攻を受けたウクライナのゼレンスキー大統領は、緊急にアメリカのバイデン大統領と連絡を取ったようだ。それにしてもプーチンの感覚は異常。恐らくウクライナ全土を制圧し、傀儡政権を作りそうだ。今後の世界情勢を注視したい。
2022.02.25
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~大阪へ行きたい理由・続編(1)~ このブログのとあるシリーズに「大阪に行きたい理由」を書いてから3週間近く経ったと思う。あれから「北京冬季五輪」が始まり、その後緊迫化したウクライナ情勢や、日常の些末な事柄や健康状態などを縷々書き綴り、続編を書く暇がなかった。ウクライナ情勢が気がかりではあるが、一老人が心配して気を病んでもどうにもならない。今のうちにあの続きを書いておこう。そう思いついて書き始めた次第。 継体天皇像の一部 大阪に行きたい理由の第1が、高槻市にある「今城塚古墳」とそこにある「古代歴史館」を観たいこと。私はかつて高槻市に住み、その古墳へも何度か訪れた。あの荒れ果てた古墳がその後の発掘調査で、第26代継体天皇の陵墓と特定されたためだ。実存の天皇陵が特定されるのは、究めて稀。宮内庁が比定した陵墓は別にあるため。自由に立ち入ることが可能な天皇陵はほぼ皆無。その意味でも貴重なのだ。 発掘調査前の今城塚古墳 第25代武略天皇が皇統をほぼ抹殺したため、天皇の候補者がおらず、北陸の片隅に居た天皇の末裔を探し出して天皇になったのが古墳の主。発掘の結果石室から3つの石棺の破片が発見された由。阿蘇のピンク石製の石棺が継体天皇のものと思われる。残りの2組は息子の第27代安閑天皇と、第28代宣化天皇のものと推定されるようだ。2人の天皇は皇后が生んだ嫡子ではなく共に妃が生んだ皇子。 勇壮な埴輪群 古墳の造り出し部分に設置された埴輪群は、継体天皇の葬列を再現したもののようだ。かなりの規模で継体天皇の権力の偉大さが偲べよう。「古代歴史観」も出来ればじっくり観たいもの。 西殿塚古墳 皇后の手白香皇女の陵墓「西殿塚古墳」別名「衾田(ふすまた陵」は奈良県天理市にある。夫婦の陵墓が離れているのは珍しいが、皇女は第24代仁賢天皇の娘。淀川周辺を転々としていた夫とは異なり、ずっと都のあった桜井市周辺で過ごしたのだろう。8年ほど前に「山の辺の道」を歩いた際、卑弥呼の墓とも言われる「箸墓古墳」や第10代崇神天皇陵、第12代景行天皇量を近くで観た。もらった観光案内図に載っていた「手白香皇女陵墓」の名を見たのが最初だった。全くの偶然に驚いている。 発掘調査後に作成された今城塚古墳図 NHKの番組「英雄たちの選択」に出た学者たちによれば、「継体天皇は朝鮮半島に渡った経験があるのではないか」と。それほど国際情勢を見る目が確かだったと言うのだ。当時鉄を「輸入」した伽耶(かや)国との交流も。韓国の古代歴史ドラマに「手白香」と言う女性が登場する由。こちらは「スペクヒャン」と発音するが、「パクリ」のような気がする。皇女は記紀にも載る天皇の息女だ。<続く>
2022.02.24
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~ついにロシアが動いた~ 月曜の夜バスタオルを取るため箪笥の引き出しを開けようとしたが動かない。これは変。おまけに湯沸かしポットからお湯が溢れて流れ出した跡。慌てて原因追及を始めた。無理にこじ開けた一番上の引き出しのバスタオル類が濡れていた。2段目の肌着類とハンカチもびしょ濡れ。3段目のランニング用半袖シャツも濡れている。これは一大事。原因は一体何だろう。 その日、満タン近くポットに水を入れた。どうも入浴中に沸騰したお湯がこぼれ出たようだ。だがロックをしなかかった。ロックしないと沸騰したお湯が溢れるのを初めて知った。翌朝は何度も洗濯し、部屋で乾かした。引き出しの3段目まで、そして奥の壁が一番下まで濡れた箪笥は、乾くまでそのまま放置するしかない。とんだ災難になった。 プーチンがついに動いた。NATO諸国との対話に応じる姿勢を見せながら、本心は明かさなかった彼だが。ウクライナ東部2州の親ロシア独立容認決議にサインし、治安維持名目で軍の出動にゴーサインを出した。今後は基地を置くことも可能になった。 これがウクライナの「言語地図」。一番濃いこげ茶がロシア語を話す人口が75%を超える地区。クリミア半島や東部の2州がそうだ。ここに親ロシア派がいるが、全部がロシア支持ではない。次に濃い色の地区は25~74%。オレンジ色の地区は5~24%程度で、黄土色は5%以下。東部に近いほどロシア語を話す人口密度が高く、2014年にはクリミア半島をウクライナから武力で奪った。 実は今回と似たようなことが2008年のジョージア(当時はグルジア)であった。同年8月の北京オリンピック(夏季)にプーチン大統領は参加。その隙にロシア軍がグルジアの親ロシア地区に侵入した戦争。2つの地区はその後グルジアから独立して独自の共和国となり、グルジアは国名をジョージアに改めた。まさにデジャブー(既視感)たっぷりな出来事ではないか。 ウクライナはかつて社会主義国家であるソビエト連邦の一員だった。ソ連は一党独裁国家で、首都はモスクワ。当時のウクライナはソ連の原子力発電の中心地で、核開発が勧められた地区。ウクライナ北部のチェルノブイリ原発では4基の原発が稼働し、さらに2基の原発の建造計画が進んでいた。 旧チェルノブイリ原発(奥) 1986年4月26日。点検作業中の4号炉が急激な出力上昇による暴走。世界の原発開発史上最悪の事故が発生した。その事実は2日間知らされず、住民たちはいつも通りそこで暮らした。現場から30km圏外に住民が避難したのは1週間後。大量の放射能がヨーロッパ各地から北半球全域に拡散した。現在原子炉の「石棺化」が進むと言うが、万全ではない。 中国初の原子力空母「遼寧」はウクライナから購入し改良したもの。自前で建造した「山東」は無理な改造が祟ってデッキに亀裂が入っていると聞いた。五輪期間中にウクライナ侵攻の準備を進めて来たロシアのように、中国もまた台湾奪取の準備を密かに進めているのだろう。国境を接するインドも危険だ。 ウクライナ情勢の急変で、国連安保理が急遽深夜に開催された。2月の議長国はロシア。各国の国連大使は口々にロシアを非難したがロシアは自己弁護を続け、中国は沈黙を守ったようだ。 ロシアと対話するのは、ウクライナに侵攻しないことが前提と言ったこの人。ロシアには決定的な経済制裁を課すと話していたが、果たしてNATOやG7はどう動き、ロシアに対して具体的に何が出来るのか。ロシアは軍事演習で、核兵器が装着可能なミサイルの発射訓練をして、西側を揺さぶった。マクロン大統領の一連の外交努力は無になるのか。 さてロシアはどう出るか。戦争に発展することはないだろうが、ウクライナのNATO加盟が実現する可能性はある。世界に恐怖を振り撒いた独裁者プーチン。南シナ海の東沙諸島と南沙諸島に軍事拠点を作り、国際司法裁判所の裁定にも従わなかった中国は、何食わぬ顔してパラリンピックを挙行するのか。恐怖の大王、ロ、中、北の今後の行動を注視したい。
2022.02.23
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~スポーツと政治の間で~ 記事と写真に直積的な関係はありません。 17日間に及ぶ「北京冬季五輪」が終わった。これほどまでに話題になった大会も少ないのではないか。開催国内の人権侵害問題に抗議して「外交的ボイコット」を表明した国もあったが、追随した国はさほど多くはなかった。 しかし中国も相変わらず汚いねえ。聖火の最終ランナーをウイグル人にして、いかにも「我が国は公平で少数民族を尊重してますよ」とでも言いたげな態度。 その一方で台湾の防衛識別圏に自国の最新鋭機を侵入させ、真珠海では自国の艦隊がオーストラリアの哨戒機にレーザーを発射した。平和の祭典中の危険行為。そんな国に五輪開催の資格なんてあるんだろうか。 そんな国に「よいしょ」されて、精いっぱいのサービス精神を発揮したバッハ会長。ワリエワ選手問題と言い、もっと明確な裁定は出来なかったんだろうか。中国は何とかボロを出さずに済んだと安堵してるだろうけど。 しかしロシアとウクライナの緊迫した状態には冷や冷やしたね。しかしロシアは相当の悪。よりによってオリンピック期間中に「合同演習」と称する軍事訓練をするなんて悪質。全国の兵士をウクライナ国境に招集し、黒海にはバルチック艦隊と黒海艦隊を配備させたんだよ。 しかしそのことがあって、私は過去の歴史を知った。第二次世界大戦中にナチスドイツが侵略した地域を、戦後どう帰属させるかがそもそもの発端。ウクライナとロシアでは民族も宗教も違っていた。だが、「線引き」が上手く行かず両民族が交じり合う地区が出来たんだね。それがウクライナ東部の2州。 ロシアは8年前にウクライナからクリミア半島を奪った時と同じ手を今回も使おうとした。あの時ロシアに強く抗議出来なかったオバマ政権の副大統領がバイデンさん。バイデン氏が先の選挙で勝った際、プーチンは「あんな爺は簡単にひねり潰してやる」と豪語していたね。 バイデン氏にはさらに弱みがある。トランプ氏がヒラリーを破って大統領になった際、「ロシアゲート事件」をでっち上げたのが当時の民主党。さらに息子の「ウクライナ疑惑」を自分が大統領になってから闇に葬り、そのことで当時のウクライナ政府を脅した。 そんな薄汚れた同士が、互いに正義ぶって相手をやり込めているのが舞台裏の話。どっちもどっちだけど、そんなことを互いの国民は知らない。まあ抑圧よりは自由である方が、戦争よりは平和である方が良いのは当然だ。 しかし去年の東京大会同様、今回も世界的なパンデミックの中でのオリンピックだった。選手たちは自由な練習や試合が出来ず、コンディションをピークに持って来るのも大変だったはず。その中で良く健闘したと思うよ。中には中国に着いてから陽性が判明して、隔離された選手もいたよね。 驚いたのは冬季五輪に今回で8回目の参加と言うレジェンドがいたことだ。年齢は50歳とのこと。そんな年齢になるまで自らの体を鍛え、精神をコントロールするのは並大抵の努力ではなかったはず。 そして今回も新しい種目が加わり、若い選手の活躍が目立った。しかし空中に高く飛び出して体を何回の回転させたりひねったりするのは怖いだろうね。彼らはきっとその恐怖心に打ち勝って出場したんだね。 羽生選手(1) 残念ながら女子フィギュアスケートではドーピング問題が出たね。ロシアの国家ぐるみの犯罪行為が、未だに続いていることに呆れる。「選手は原材料」で「スケートリンクは工場」だそうだ。国を挙げてエリートを育成し、体が身軽な15歳までに高い技術力を身につけさせられる。 羽生選手(2) 結局あのワリエワ選手も犠牲者なのだろう。心も体も深く傷ついたと思うけど、母国の人たちは帰国した彼女を空港で出迎え、彼女は別の出口から帰ったみたい。そして、もう早練習を開始したみたいだよ。今後あの鉄の女コーチが、そしてドーピング大国のロシアが果たしてどんな対応をするんだろうね。 世界の仲間に担ぎ上げられる羽生結弦選手 出来れば努力した選手が報われるスポーツ界であってほしいね。今回も北京に来るために、様々な困難を乗り越えて来た各種競技の選手のエピソードを聞いた。流した汗と涙がメダルに結び付いた人もいれば、緒戦で敗れ去った人もいた。勝敗は時の運。きっと敗者も誇りを持って帰国したことだろう。 次の冬季五輪会場はイタリアのミラノ。もうその4年後に向けて決意を表明した日本の選手もいたね。さらなる高みを目指して、これからも精進してほしいものだ。 中にはこの北京冬季五輪を最後に引退する選手もいることだろう。「本当に長い間お疲れさまでした」と労いたいね。自分の名誉と母国の誇りのために、良く頑張って来ましたね。いろんなことがあった「北京冬季オリンピック」だったけど、やっぱりスポーツは良いよね。それも世界の一流の選手が競い合うオリンピックは最高だ。 ありがとう選手たち。あなたたちの姿を見て、私たちがどれだけ楽しみ、そして勇気づけられたことか。ゆっくり体を休めて、また始動してくださいね。私たちはこれからもあなたたちを誇りに思い、応援し続けたいと願っています。心からの愛を込めて。外は小雪舞う仙台です。 とここまは少しのんきなことを書きましたが、ウクライナ情勢がかなり怪しくなって来ましたね。ウクライナ国境のロシア軍は依然として留まり、既に出撃命令が出されているとも聞きます。まさに狂気の沙汰。一方中国もインド、ネパール、ブータンの領土への侵略をじわじわと進めているのです。やっぱり、あの両国は似たもの同士。それに北朝鮮を交えた「団子3兄弟」は世界の脅威です。
2022.02.22
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~その後の体調~ <モデルナ「スパイクバックス筋注」ワクチン接種後に現れる副反応などについて。製造元の武田薬品が配布した資料から抜粋して紹介します。 <接種後すぐに現れるかも知れない副反応>1・ショック、アナフィラキシー 〇全身:冷汗が出る。ふらつき 〇顔面:減免蒼白 〇胸部:動悸、息苦しさ 〇皮膚:全身のかゆみ、蕁麻疹 〇頭部:めまい、意識の消失 〇口や喉:喉のかゆみ 〇手足:手足が冷たくなる2.血管迷走神経反射 〇立ちくらみ 〇血の気が引く(時には気を失うこともある) <接種日以降に現れるかも知れない副反応> 1.心筋炎、心膜炎 〇胸の痛み 〇動悸 〇むくみ 〇息切れ 〇浅くて速い呼吸など 2.注射部位症状 〇注射た場所の痛み 〇腫れや硬さ 〇発赤 〇注射した側の腕のリンパ節の痛み、圧痛、腫れ 3.全身症状:発熱、頭痛、疲労、筋肉痛、吐き気、嘔吐、悪寒(おかん=気持ち悪い寒気)注1)1回目では5割の方に、2回目に接種した場合は8割の方に、何らかの全身症状が出ることが報告されている。追加免疫として3回目の接種した場合では2回目の接種時と同程度の症状がみられます。注2)これらの症状は多くの場合、接種後1~2日以内に現れますが、稀にこれより遅く(概ね1週間)現れることもあります。全身症状の多くは軽く、1~3日で消失しますが、高熱やけいれん等の異常な症状が現れた場合は、速やかに医師の診察を受けてください。 これらは本ワクチン接種により現れる副反応のすべてではありません。本ワクチンを接種した後、特に数日間は、ご自身の健康や体調の変化に注意し、普段と変わったことがあった場合は、医師に相談してください。 以上参考までに接種に配布された武田薬品工業(株)の「医薬品リスク管理計画」から抜粋しましたが、責任は負いかねます。またこのほか今回省略した「接種前の注意点」も掲載されていますので、受診者は事前に十分確認のうえで接種された方が良いでしょう。意外に大変なものですね。 私の場合は接種直後から発熱と軽い頭痛を感じ、帰宅後(接種1時間半後)に軽い喉の痛みを感じましたが、これは空気の乾燥によるものかも知れません。接種の翌日には接種部位(左肩)に痛みを感じましたが、手で触れないようにしています。そのほかの変化はなく、食欲便通ともに平常通りです。 フィギュアスケートペアの部。三浦璃来(りく)・木原龍一郎の(りくりゅう・ペア)は素敵でしたね。予選で勝ち上がってフリーに臨み、見事7位入賞でした。試合後4年後も8年後も滑りたいと語っていたのが印象的。木原はカナダの自宅でトレーニングを重ね、20kg体重を増やして今大会に臨んだ由。しっかりと相手を受け止めるためにも筋力をつける必要があったのでしょうね。 女子カーリングのロコ・ソラーレ。健闘しましたね。決勝ではイギリスに敗れて銀メダルでしたが。北京出場のために彼女らが長年積み重ねて来た努力が報われたように思います。精神力、団結力、ピンチでも明るさを失わず意見を交換した仲間意識に敬意を表します。一番左の石崎選手はサブの43歳。五輪出場最高年齢を更新した。藤沢選手が感謝を込めて彼女の首に銀メダルを懸け、二人はハグした由。 合同演習をモスクワからリモートで観る2人 ロシアのプーチン大統領(右)とベラルーシのルカセンコ大統領(左)が両国の軍事演習の様子をモスクワからリモートで眺めています。(AP通信配信)どうやら核戦力部隊が大陸間弾道ミサイルや極超音速ミサイルを実射したみたい。どちらも核弾頭の装備が可能です。ウクライナ東部では連日親ロ派とウクライナ政府軍の間で数千回以上の爆撃が行われているみたいです。 米ロは互いに相手を非難し合って、実態は闇の中です。だがKGB(秘密警察)出身のプーチンにとって相手を騙すなんてお手の物。自分に批判的なジャーナリストをこれまで何人暗殺したことでしょう。今回もオリンピックを「隠れ蓑」にして、支配を強め領土拡張を狙う全体主義国家の策謀を許してはいけません。私は少しのんぶりしたくなりました。ではでは。<続く予定>
2022.02.21
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~初めてのモデルナ接種~ バスの中で さて、どうする。3度目のワクチン摂取に備えて、やれることを考えた。副反応による体調の悪化を考えて、先ずおかずを作り置きした。野菜料理と焼き魚をそれぞれ2種。不足しそうな野菜類などを買い揃え、当日の夕食用に握り寿司と助六寿司を購入。念のため初めて薬局で「解熱剤」を買ったが、頭痛薬でもあるんだねえ。私の場合、頭痛くらいでは薬を飲まないため、知らなかったのだ。 帰宅が遅くなることを考えて懐中電灯を、雨が降ることを考えて折り畳み傘を小さなリュックに入れた。バスの時刻も予め調べていたが、民間のバスに乗らないで良かった。私は経路とバス停から会場までの所要時間を考えて市営バスにしたが、正解だった。お役所仕事であまり早めに着いても寒いところで待たされるだけ。私は図書館に入って暖を取っていた。 今回は公的機関が接種会場でやたらと待たされ、手続きが細かく分断されている。きっと「密」にならないための措置なのだろうが、うんざりした。おまけに「モデルナワクチン」に関する情報を会場で初めて渡されたが、観る暇もなく作業が進み、少々不安になった。でも体調が何とか接種当日までに回復し、これなら体も耐えられそうと判断して受けた。痛みはないが、直後から微熱が出た。 帰りもちょうど良い時間の最も近いバス停を通る路線のに乗れた。雨も降らず、懐中電灯も不要。帰宅して直ぐに暖房を入れ、シャッターを下ろして荷物を片付けてから夕食。握りと助六を半分ずつ皿に盛り合わせ、暖かい味噌汁と副食品と果物類。アルコールは控えた。夕食後パソコンを開いて翌日のブログを書き始めた。この分なら風呂にも入れそうと判断して、浴槽の掃除。接種会場では待機していた医師に体調と服用している薬剤名を聞かれたが、「お薬手帳」持参とは書かれてなかったはず。 ともあれ、3回目のワクチン接種は無事終了。副反応は3日以内には出るようだが、今のところはいつもより調子良いと感じるほど。前夜の寝不足を取り返して、カーリングの決勝を観たい。ウクライナ東部の親ロシア2州では、武力衝突が始まっているようだが、ともかく私は風呂に入って早く眠りたい。先ずは今のところは無事でおります。元気で日曜日(20日)に再会しましょう。ではでは。<続く>
2022.02.20
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~事態の行方~ (注)記事と無関係な写真が含まれています。 本来一番大事なのは私の健康。本日19日の夕刻、3度目のワクチン接種を受ける予定。そのため良いコンディションであるべきだが、体調はここ1週間で一喜一憂するほどの変化。その中でウクライナ問題を中心とする世界の動き、北京冬季五輪での日本人選手の活躍、そして北京大会における不正と疑惑。それらを疲労困憊の身でどんなブログを書くか。極限状態で私は連日その作業に追われていた。 17日(木)。この日は女子カーリングに釘付けになった。それでも翌日のブログの原稿を予約し、途中で5度ほど修正。岸田総理の記者会見も観た。ネットで各種の情報をチェック、食事の準備。気になった女子フィギュアスケートは最終グループから観た。だが、最後のワリエワ選手の場面で不覚にも眠ってしまった。入浴後居間に戻ると坂本花織選手が銅メダルのニュース。ええっ、一体何が起きたのか。 まるで狐につままれたよう。転倒の連続でワリエワ選手は暫定4位だった由。それで表彰式もやったのだ。コーチは「なぜトリプルアクセル以降戦うのを止めたの」と彼女を叱責。金メダルのシェルバコワ選手はハグしてくるコーチを身を捩って避け、「あなたは全部知ってたんでしょ」と逆襲したそうだ。それらは翌日知った。審査発表の待機場所にはマイクがあり、彼女らの声が全部筒抜けだった由。 WADA(世界アンチドーピング機構)は、今後ROCのトトベーゼコーチとチームドクターを喚問するようだ。鬼女コーチはスケート場を「工場」選手を「原材料」と呼んでいるみたい。ロシアにとって女子フィギュアスケート選手は、オリンピック1回限りの使い捨て。今回失態を演じたワリエワ選手は強制引退させられそうだ。さすがのバッハ会長も関係者の厳罰を言明した。 銅メダルの坂本花織選手が試合後のインタビューに答えて曰く。これまではこのオリンピックで終わりと考えていたが、今回3回転半(トリプルアクセル)ジャンプに挑戦した後輩2人の姿を観て自分も挑戦したくなったこと、ロシアの高水準の演技に刺激を受けたこと、さらに4年後のミラノ大会(イタリア)でも跳べそうな気がして来たと前向きな発言。どこまでも明るい笑顔の彼女だった。 プーチン氏と電話対談した岸田総理は、ウクライナ問題に関する日本の懸念を伝え、北方領土問題を含む平和条約の締結に向けて引き続き協議することになったと発表。プーチン大統領はG7はじめ欧米諸国の経済制裁の本気度を知り、これまでの方針を変更する可能性も出だした。米ロの外相間では双方の見解を記した文書が交わされ、来週末にヨーロッパで会合を持つことになりそうな気配。 ウクライナ東部の兵士(AP通信) G7では外相会談を対面で、首脳会議をリモートで開催予定。双方でその他数多くの会合が持たれるようだ。さてウクライナ東部のドネツク州及びルグンスク州では政府軍と親ロ派との間に砲撃があると伝ええられ、それを口実にロシアのウクライナ侵攻が懸念されている。ロシアは情報操作やサイバー攻撃で揺さぶりをかけ、アメリカはそれを暴露して警戒を強めている。波乱は当分続きそうだ。 女子カーリングの準決勝は予選1位スイス対4位の日本、予選2位のスェーデン対3位イギリス。前日敗れたばかりのスイスに対してロコ・ソラーレの完璧なスローが次々に決まった。慌てたスイスは正確さを欠き、予選1位の強さを発揮出来なかった。8対6で日本の勝利。これで銀メダル以上が決まった。スェーデン対イギリスは延長戦に入って現時点では相手が決まってないが、一応予約しておく。 本日のワクチン接種後の体調次第で、20日(日)のブログを休止することもあり得ます。出来れば無事でありますよう願っています。ではでは。亭主敬白
2022.02.19
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~興奮そして疑惑~ (注)記事と無関係な写真があります。 泣きじゃくるロコ・ソラーレ ロコ・ソラーレの活躍には痺れた。対イギリス戦で敗れたものの、対アメリカ戦に勝利して準決勝に進む希望を残した。最終戦の対スイス戦で敗れて5勝4敗。他チームの結果待ちだったが宿敵の韓国が敗れたことで、イギリス、日本、カナダが同率。最後はLSDでの決着。イギリスが1抜けで決まり、日本とカナダとの差はわずか9.44cm。これで日本は準決勝へ、カナダは予選敗退となった。 高木美帆が金メダルと聞いて驚いた。そうか、まだ1000mが残っていたんだね。5種目にエントリーして7レースに出場。その疲労した身での最後のレース。全力を尽くした彼女は、内臓がボロボロ状態と感じたほどだった由。最後のレースは五輪新記録だった。レースがが終わった途端、ゴホンゴホンと咳をしたそうだ。よく頑張ったね。偉いぞ。 そして複合団体で銅メダルのニュースにもびっくり。複合は全部終了したとばかり思っていたのだ。だが、複合団体のラージヒルが残っていたのだ。個人とは打って変わって、ジャンプでリードされたのを、後半の20kmクロスカントリーで逆転したようだ。嬉しいなあ。現時点で女子フィギュアスケートフリ-の演技は終わっていないが、ここで予約しておこう。俺はもう疲れたよ。本当に。 さて、事態が動き出した。ロシアはウクライナ東部の「親ロシア地区」を併合する案を、議会(下院)に出した。これでは強奪を予告したようなもの。ウクライナでは2つの銀行がサイバー攻撃に見舞われた。ウクライナの大統領は国民に全員一致を呼びかけ、たくさんの国民が国旗の色の布を持って陸上競技場を行進した。アメリカは駐ウクライナ大使館を首都キエフから、攻撃されにくい西部の都市に移転。 ロシア軍とNATO軍の衝突が生じるかは不明だが、ロシアは長期作戦に出るとの見方がある。もしウクライナに侵攻した際の制裁として考えられるのは、G7諸国など欧米や日本がロシアの「ドル決済」や「ユーロ決済」を拒否すること。これでロシア経済は大打撃を被る。外交努力は続くだろうが、予断は許せない。17日の夜は岸田総理がリモートでプーチン氏と協議する予定だが、効き目があるかどうか。 続いてロシア女子フィギュアスケートのワリエワ選手のドーピング疑惑。禁止薬物は飲まずにうがいした後吐き出すと、口の粘膜から成分が吸収され、かつ早く体外に排出されるため、追及から逃れやすい由。だが、それにも関わらず彼女の検体からは禁止薬物が検出された。IOCは現在、スェーデンの検査機関での最終結果を待っているようだ。 アメリカの報道で明らかになった他の2種の薬剤は、禁止薬物指定ではない。だが体内に入って禁止薬物と融合すると、心機能を強化するようだ。15歳の彼女が自ら摂取することはないだろう。ところがフィギュアスケートのチームドクターは、過去にドーピングに関わり、4年間の活動禁止措置を受けた人物。今回も関与したとなれば、永久追放に値する重大行為。混合団体の日本は銅から銀へ昇格かも。 一方女子スノーボードで金メダルを取った中国の谷愛凌選手には二重国籍疑惑が浮上。オリンピック憲章では、オリンピックに出場する競技者は参加登録を行うNOCの国民であることが義務づけられている。にも拘わらず、彼女はアメリカ国籍を捨てた形跡はなく、中国も二重国籍を認めていない。記者にアメリカ国籍は捨てたのかと問われても無言で通過し続ける彼女は、中国の英雄になった。 中国国内では中国人になり、米国では米国人の積もりかも知れないが、五輪では国籍を明確にする義務がある。だが、「国籍問題に関する紛争は全てIOCの理事会が決定」するとしてあやふやなのだ。二重国籍の場合日本では21歳までに決める必要があるが、問われても国籍を明らかにしなかったのが蓮舫さん。大抵の国では外国人が国会議員になることが許されていない。もちろん国益を守るためだ。 さて、ジャンプ複合団体で5人の失格者を出したボンチフスカ女史への抗議活動が高まっている。同時に国際スキー連盟に対して規則の改正を求める意見が強い由。当然だろう。ヨーロッパが強い種目で日本人が活躍し出すと規則を改正して彼らに有利な状況を作るのは、これまでに何度も行われて来たこと。日本の関係団体がもっと声を上げて、上位の国際団体に訴えて欲しいと願う。 さてあの日。彼のブログの最後に書かれたコメントは、薩摩半島周辺海域で何年か前にあった怪事件。海上保安庁の艦船に追い詰められて自爆した北朝鮮の工作船が、今も浜辺に残骸を晒していること。そしてそのことに論議が及んだ方が良かったと書かれていた。私も全く同感だが、なぜかブロガーからの返事はなかった。 あの周辺で北朝鮮が覚せい剤の密輸を図って発覚した事件もあった。もしあのブロガーが平和や安全を望むなら、喜んで返事するはず。だが不都合なコメントは消すか論点をすり替え、自分に有利なものは残す(私に対して)。妥当でも異なる見解のコメントは放置し、返事しない(最後のケース)。それで彼の本質が露になったように思う。「小人閑居して不善を為す」<礼記=大学>か。やっぱりなあ。 島津藩には密貿易の歴史もあった。甑島や坊津港がその根拠地や中継地。幕府にばれるのを恐れた藩が幕府の隠密を片っ端から暗殺した話は有名。藩史に強い関心を持つ彼が、なぜ暗黒の部分には目を背けるのだろう。真実の追求が歴史愛好者の習性。私はとても魅力ある面白い研究テーマだと思うが、偏狭な歴史観の彼には、きっと不都合なのだろう。案外それ薩摩の風土なのかも知れない。その点西郷どんは偉かった。
2022.02.18
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~どこか、何か変~ 夜中何度もトイレに行った。多分自己新。前夜水分も摂ったが、血圧降下剤(朝夕2回)や血糖値抑制剤にも腎臓に作用して塩分や糖分を体外に排出する作用があるのだろう。それでも翌朝は久しぶりに爽やかに目覚め、疲労感はどこかへ吹き飛んでいた。午前中、何度か大きな物音。考えた末、屋根の雪が落下した音と気づいた。太陽の位置が高くなるにつれて、屋根の北側にも熱が伝わり、一斉に融けたのだろう。確認しに行くと、推理通りだった。昼は急に食べたくなって「冷や麦」に。 前夜は女子フィギュアスケートを観戦。話題のワリエワも出た。だが少々おかしな動きが発生。ロシアの母親が弁護士と共に、娘は心臓病で治療中の祖父のコップを使ったのがドーピング疑惑につながったと弁明。だが日本の医師によれば、コップを共有したくらいで薬の成分が検出されることはないと。トリメタジジンの使用は4か月間の出場停止処分相当の行為らしい。さらに米国の報道が追い打ち。今回は他に2種類の薬剤の成分も検出されていると。3種類を混ぜて服用すると、心機能を高めて高度のパフォーマンスが可能らしい。何だこりゃ~。 ロシアが国家としての出場禁止を受けた端緒は、2014年のソチ冬季五輪(ロシア)での国の関与によるドーピングが発覚したこと。国内の反ドーピング検査機関の不正も判明し、それ以降ロシア選手の検体はスェーデンの機関で検査することに。今回の疑惑もスェーデンの検査機関が指摘。だがCASは彼女がまだ15歳で守られるべき対象として、出場を許可した。だがIOCは意義を唱えて疑惑が明らかになるまで表彰を取りやめた。 ロシアはスポーツを国威発揚の手段にしている。金メダルを獲れば、高級車、住宅、高額の報酬を選手のみならずコーチにも与えるらしい。今大会でもプーチンは出国前に彼女らを対面で激励し、ワリエワ選手も期待に応えますと返事している。15歳を「隠れ蓑」にして、疑惑付きで北京へ向かったのだ。 ロシアによるウクライナ侵攻が懸念されている。一部の軍を国境から撤退させたと言うが、アメリカは15万人の精鋭と最新兵器がまだ現地に残っていると判断。ウクライナ東部の親ロシア地区を先ず奪ってロシアの自治州に組み込むのがプーチンの作戦か。ウクライナからクリミア半島を奪った際は、軍事行動と並行してインフラの阻害、情報操作、サイバー攻撃などのハイブリッド作戦を取った。今回も親ロシア派の蜂起に合わせ瞬時に制圧する作戦のようだ。ロシアにとって五輪も戦争も国を強化し、愛国心を煽る道具なのだ。 一方中国の台湾制圧もロシアと同じハイブリッド戦略で、インフラの妨害、サイバー攻撃、親中国派による錯乱工作などで混乱させた後、周囲の台湾領島嶼を占拠して「実績」を作り、ジワジワと締め上げるのだろう。香港もマカオも陥落し、チベット、ウイグル自治区、内モンゴルの中国化にも成功。中国のジェノサイド(民族虐殺)はヒットラーが率いたナチスの域に達したとの観方もある由。そしてヒットラーやプーチン同様、五輪を国威発揚の道具にした。恐るべき独裁体制で。日本人が考えるほど甘くない。古代から謀略で敵を倒し、領地拡大を図った中国史を直視せよ。 久しぶりに鹿児島のブログを観て来た。お気に入りは消したが、バイパスは残しておいた。あの数日後に「アリバイ工作」をやってたのを発見。昭和37年だかの演奏旅行の記録。だが種子島へ行ったかは不明。私は彼が「種子島に行ってない」とは言っていない。ただ合唱曲「希望の島」は種子島とも馬毛島とも本来無関係と言っただけ。それを信憑性を演出するため古い記録を載せた。嘘を隠すために、新たな嘘をつく心弱い人間。 あの「騒動」の際、私のブログは連日千客万来状態だった。野次馬が嗅ぎつけたのか、それとも私のブログに惹きつける要素があったのか。わがブログへはほとんどコメントする人がいない。それで油断するのだろうが、「無言」でも訪れる読者は多い。それらの方々が「何か」を感じていただけたら命を削った甲斐があると言うもの。神様は正直者には金の斧を与え、嘘つきには鉄の斧さえ返さない。「一休み」が2日続き、「カット用」の写真がなくなった。さて、どうする自分。
2022.02.17
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~世界はどこへ~ 月曜日の夜、体調が急変。血圧を測るとさほどでもない。だがこれは一大事。そう感じて血圧が180以上に上がった際の「緊急用薬剤」を服用。それからあることを決行。それはここに書ける内容ではない。だがそれらの判断が危機一髪で私を救った。風呂にゆっくり浸かり、睡眠導入剤を飲んで床に就く。 翌朝はかなり体調が回復した感じ。暖房を点けて着替えし、ごみ捨て。布団を上げて朝食の準備。食欲が落ちないことと、きちんと便通があるのがありがたい。新聞を取りに外へ。雪かきするほどの積雪ではない。朝食を摂りながら朝ドラを観る。おやおや。新たな事態発生だ。これはひなたの人生が動き出すぞ。食後は新聞に目を通し、買い物の準備。最高2度の予報のため完全防備。 同じおかずが続いたので、食欲をそそる物を買おう。そして週末に3度目のワクチン接種(モデルナ)後に副反応が出て買い物に行けない場合を想定しての備蓄。さて「解熱剤」をどうすべきか。元気な時は発熱などしないが、今は予断を許さない体調。一時は内科医に接種の是非を聞こうと思ったほど。だが今は何とか会場へ行けそうな感じ。毎日祈るような気持ちでいる。 羽生結弦選手の記者会見のニュースには驚いた。これは引退宣言かと一瞬考えたほど。だが、「五輪でまた滑ってみたい」との発言に安堵。怪我も長引いていたので心配。エキジビションにも出場予定とのことだが、あまり無理はしてほしくない。「4回転半」にもまだ意欲を持っていることが分かって安心。でも「お疲れ様」と言いたい。もう十分活躍して来たので。 女子スピードスケート500mの高木美保選手の銀メダルの試合。先に滑った外国選手のオリンピック新記録と高木の好記録を知った小平奈緒選手は焦ったのかスタートで躓き17位に終わった。4年間辛抱して体幹を鍛えて来た高木に対して、小平のオリンピック対策は何だったのだろう。 女子団体バシュートは決勝まで進み、途中まで勝っていたが最終コーナーで高木菜那が転倒。惜しくも2大会連続の金を逃し、銀メダルとなった。だがまだレースは残っている。疲労してると思うけど、みんな元気で頑張ってほしいと願っている。 カーリングのロコ・ソラーレは韓国に敗れた後イギリスにも敗れた。これで5勝3敗の3位。上位は大接戦だ。準決勝に進むのは4チームで、今後も激戦が続きそう。男子ジャンプ団体は5位に終わった。女子スノーボードビッグエアで、17歳の村瀬心椛選手が初五輪で銅メダル。また男子個人複合ノーマルヒルの部で渡部暁斗選手が銅メダル。五輪3大会連続でのメダルゲットで引退の花道を飾った。本当にお疲れ様でした。 ROCの女子フィギュアスケートのワリエワ選手はスポーツ仲裁裁判所の裁定で、個人戦への出場が認められたが、IOCはもし彼女が3位以内に入っても、混合団体同様に今大会会期中のメダル授与式はしないことを表明。国際ドーピング検査機関での鑑定結果を待つようだ。ロシアは国家挙げてのドーピング汚染。彼女のコーチは15歳をピークとして育成し、あのザギトワ選手も既に引退している。 ロシアはウクライナとの国境付近に10万人を超える兵士と軍備を結集。北はベラルーシ国内、東は親露派が支配するウクライナ国境、南はウクライナから奪ったクリミア半島、そしてボスポラス海峡を通過して黒海に6隻の艦船と潜水艦が入ったとの情報。欧米諸国はロシアと外交努力を重ねているが、ロシアのウクライナ侵攻は本日16日から20日辺りとの米国の報道社。冬季五輪後に中国も動くか。 バイデン大統領はプーチン氏に対して、もしロシアがウクライナに侵攻した場合は厳重な制裁措置を下すと言明。プーチンから意見を求められたロシアのラブロフ外相は「欧米との合意のチャンスはある」と外交交渉を続けることを進言した模様。だが自らの続投と領土拡張欲に走るプーチンに、諫言を聞く耳があるかは疑問。バイデンの脅しが果たして冷酷で残虐なプーチンに通じるだろうか。 我が家のシンビジウムが、2本目に続いて3本目も開花した。鉢の中はミズゴケしか入っていないが、水とたまに与えるわずか液肥だけで、5年目にして初めて花を咲かせた。さてウクライナも我が体調も何とか持ちこたえ、無事春を迎えることが出来たら嬉しい。今はただ無事を祈るのみ。今日は一旦シリーズから離れ、一休みさせてもらった。
2022.02.16
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~大阪へ行きたい理由(1)~ 今城塚古墳(大阪府高槻市) NHKの番組「英雄たちの選択」の継体天皇編を3度見た。コロナ禍で番組の制作に困り、何度も再放送してるのだろう。だが私には良かった。この古墳には昔行ったことがあるからだ。25年前はこんなにきれいではなく荒れ放題だった。戦国時代に山城として使われたためだ。だがその後発掘され、とんでもないものが発掘された。それで継体天皇陵であることが判明した。だが自由に立ち入ることが出来る。 発掘物を模した埴輪群 なぜそんなことが可能なのか。実は宮内庁書陵部が認定した継体天皇陵は隣の茨木市にある。こちらはこじんまりしていて、時代も合わない。だから天皇陵なのに自由に入れ、古墳に登ることも可能。付近には「埴輪工場」なるものがあり、貴重な古墳であることが推定出来た。私が高槻に住んだのは2年間。だからこの埴輪群を観ていない。私が知ってるのは荒れ放題の古墳。周濠も泥沼だった。 現在は古墳の直ぐ傍に「古代歴史館」(博物館)が建てられ、発掘された遺物が展示されているようだ。発掘された石棺は3つだが破壊されている。恐らくは盗難だろう。石棺の1つは「阿蘇のピンク石」製。わざわざ熊本から運んで石棺にしたのは天皇の権威を示すためで、運搬中の船を九州や瀬戸内海周辺の豪族や民衆は興味深く眺めたことだろう。船での運搬を再現したセレモニーもあったようだ。 第26代継体天皇(450?ー531?)は謎多い人物で記紀での記述が異なる。「をほど」のきみ、みこ、おおきみ、すめらみことの別名あり。父彦主人王は近江(滋賀県高島市)の豪族で、母振媛は越前(福井県出身)。幼児の時に父が死に、母の故郷である坂井市で育ち近江と越前を治めた。高島市にある父の陵墓からは、朝鮮渡来の金の冠や沓(くつ)が出土している。なぜ田舎の男が天皇になったのか・ 字が潰れて見難いが、第25代武烈天皇は次の後継者である皇子を次々に殺戮し、自身の嫡子もないままに死んだ。そこで重臣の大伴氏と物部氏が応神天皇の五代末でかつ傍系の「来孫」である「をほど」を越前(一説では近江)まで迎えに行って天皇になるよう懇願。既に妻子があったが、仁賢天皇の娘である手白香皇女と娶(めあわ)せ、入り婿の体裁を保って皇位に就いた。 ところが有力豪族の抵抗に遭ってなかなか都に入れず、樟葉宮(大阪府枚方市)、筒城宮(京都府京田辺市)、弟国宮(京都府長岡京市)を転々とし、ようやく磐余玉穂(いわれたまほ)宮=奈良県桜井市に遷ったのは十数年後。朝鮮半島で戦乱があり、百済から援軍の支援要請を受けるなど多難な老後だった。何とかもう少し生きて、今城塚古墳と「古代歴史館」を見学したいと強く願っている。<続く>
2022.02.15
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~わたしのブログ論など~ 先日のブログ騒動にまつわる追跡調査。男性4部合唱曲「希望の島」は、明治時代に伝わったアメリカのゴスペルソングを編曲したもので、種子島にも馬毛島にも無関係。種子島と馬毛島との距離は最短箇所でも10kmある。種子島の高台からだと、10km先の扁平な小島は「一本の線」くらいにしか見えないだろう。そんな荒れ地を「希望の島」と思うとは不思議な人だ。 彼のブログに訪ねて来るブロガーのことで思い出した。仮にCさんと呼ぶ。Cさんはあるブロガーへのコメントで自分は大学院を2つ出てると書き、自分のブログでは1年に2つの学会から賞を受賞したと書いていた。私は驚いた。彼が連日たくさんのブログを訪れてコメントを書いているのを知ってたからだ。そんな優秀な人が、なぜ大切な研究の時間をブログで費やすのかと。 私はCさんは学者ではないと直感。1つは「偽石器事件」の首謀者藤村新一氏を擁護したこと。高卒の藤村は某団体に所属して「発掘の真似事」はしていたが、詳細な報告書も論文も発表していない。高額の補助金をもらっていながらだ。北海道の某所で、藤村本人が「偽石器」を埋めてる姿を毎日新聞の記者に撮影された。翌日藤村はそこから「石器」を発掘したと公表したが、毎日新聞に一連の行動をすっぱ抜かれた。 掘ったのは60万年前の地層。それが真実なら学説が変わる大発見。だが「神の手」藤村が埋めた石器は縄文時代のもので、「加工」の痕もあった。藤村が関係した160もの「遺跡」は全て偽と認定され、一時は「国の史跡」になった宮城県の「座散乱木遺跡」や「馬場壇遺跡」は指定を解除された。教科書の記述は「嘘」となり、関係した「市町村史」は全て偽書となり、日本の旧石器時代研究は、30年以上遅滞したのではないか。C氏は一体それをどう感じたのだろう。到底研究者とは思えない所以だ。 C氏はまた「STAP細胞」論文偽造の小保方さんを擁護した。彼女は「STAP細胞」の存在を証明するため図表などを偽造し、「SCIENCE」誌の審査員に見破られた。責任を取って上司の笹井部長が自殺。彼女の博士論文(早大)の冒頭にNIH(アメリカ国立衛生研究所)の年次報告書のコピペが30ページ近くあったことが後日判明し、博士号もはく奪された。それを擁護する神経が分からない。 C氏が「龍の肉球」とブログに書いたのには笑えた。龍はかつて中国の皇帝しか使えない権威の象徴。冊封体制下にあった琉球国王が認められたのが「三本爪の龍」。中国皇帝のは「五本爪」でしかも「珠」を握っている龍。彼が肉球と思っていたのは、権威の象徴である「珠」。それを彼は「肉球」と勘違いしていた。そのことだけでも彼の教養の程度と、単なる俗物であることが証明出来た。 4つ目の疑義は「茶臼山」の名称。彼は山の頂上で茶宴を催したことが由来と言う。なるほどそんな可能性もあるかも。だが標高2千m近い茶臼山(栃木)の頂上にわざわざ茶臼を運んで茶宴を催すことなど、到底考えられない。古代の日本人は筑波山のような「双耳形」の山を「神奈備」(かんなび=神威のある尊い存在)山と考えた。同じ形の石が二つ重なる「茶臼」もその変形で尊い形と感じたのだろう。 前方後円墳の名称に「二子山古墳」や「茶臼山古墳」の名が多いのも同じ理由だろう。確かにC氏の雑学は大したもの。だが方々のブログに出かけてせっせと書き込みをしてるのは、アクセス数を増やすためと推察。普通の人は彼のブログを見て「博識」と感じ驚くだろうが、私は日ごろからブログの内容や行動を観察し判断している。他にも幾つかの理由があるがもう不要だろう。当然訪れるのは止めた。 次に天皇制に関しての事例。ある男性が「年号は西暦に統一すべき」と書いていた。一理ある。ある女性は「平成天皇」「令和天皇」と書いていてビックリ。年号に関する規定は憲法にあり、天皇制と深く関係しているのだ。もし西暦だけになれば「2021-2078天皇」のようにしか表記出来ないことになる。 だから生存中に天皇の位を譲位した近代になって初めての今回のケースでは、前の天皇を「上皇さま」と呼び、その皇后を「上皇后」と呼ぶことを令和になってから決めた。女性のブログにやんわりとそのことを書いたら、私のコメントが消されていた。きっとその女性は恥をかかされたと思って消したのだろうが、実は肝心のことはまだ書いていない。 天皇の名は諡号(しごう=送り名)で、死後に付けられる。明治以降は憲法で「一代一年号」となったため、天皇の死後彼の在世中の「年号」が諡号となる。つまり生きている間に「平成天皇」まして「令和天皇」はあり得ないし、非常識なのだ。生存中の天皇を呼ぶ際は「今上天皇」(きんじょうてんのう)と呼ぶのが通例だが、現代の日本人でそのことを知ってるのは少数かも知れない。 私は人生の大半を国立大学の図書館員として過ごし、他に国立大学の付属病院や国立博物館に勤務した。研究者ではないが、いずれも学術や情報に関わる勤務内容だった。そのことで正確さや、公平さや、迅速な情報を求める癖がついた。また趣味の歴史や考古学、その周辺分野の専門書を数多く読み、かつ極力現地を訪れて「本物」を観たことが、さらに正確な判断材料になってくれたと思う。 さて歴史関係については縄文時代から現代史までへと関心が広がり、その対象範囲も日本、東アジア、世界へと広がり、合わせて地理、(地名、人名も)、国際状況へと拡大した。出来るだけ客観的に見ようと努力しつつ、自分の感性と判断力、推理力を磨いているつもり。まあ凡人の老人が出来ることはごく限られてはいるが。 12日(土)のロコ・ソラーレはダブルヘッダーだったようだ。同夜遅く、ROCと対戦して圧勝。3連勝で3勝1敗となった。残り5試合(?)はいずれも強敵と聞いた。頑張れニッポン。 男子ジャンプではノーマルヒルで金メダルを獲った小林陵侑選手が、ラージヒルでも銀メダルを獲得。彼が飛ぶ姿をライブで観ることは出来なかったが、ニュースで結果を知って喜んでいる。やっぱり嬉しいですねえ。日本選手の活躍は。さて、全国的な大雪の予報が出ています。どうぞ読者の皆様の地区が安全でありますよう、心からお祈りしています。ではでは。(@^^)/~~~🌸 <一応続く予定>
2022.02.14
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~交錯する情報~ スーパーの店の前で「熊本県産のアサリを買おうかな」と声を出してみた。近くにいた店員が少し慌てたみたい。実際に鮮魚コーナーでアサリを見た。するととても小粒のアサリがパックに入っていた。手に取って原産地を見ると「中国」。ハハハ。正直で良いが、きっと熊本県ではこんな小さなアサリを中国や韓国から輸入し、浜辺で「養育」してたんだね。熊本県知事の指示で、当分アサリの出荷を停止した由。 泥ネギ この日買ったのは、野菜、果物、レモン果汁、コンソメスープの素、麺類、刺身、パン、ヨーグルトなど。初めて「泥ネギ」を買ってみた。畑に植えてみようと思ったのだ。買い物を終えて駐輪場に行くと、私と似たような爺さん。先日は自転車で転び1時間ほど、そのまま道路上に居た由。「注意してね」と言うと「死ぬときは死ぬ」と一言。まあ違いはないが、注意するに越したことはない。 結球しなかった白菜 信号の前で自転車を停めていると、女の人が「仙台ハーフ」に出たんですかと声をかけて来た。参加賞の「エコバッグ」を後ろの荷台に括り付けていたのを見たようだ。「ハーフは30回くらいしか走ってないの。俺はウルトラマラソンをやってたので」と答えると、それ以上の会話はなかった。同じランナーでも得意分野がある。ウルトラランナーと聞いて、ビックリしたのだと思う。 芽が出たジャガイモとタマネギ 帰宅後早速畑仕事を開始。先ず埋めていた大根を掘り出し、その穴に泥ネギを植えた。立てるには深さが足らず、寝かせて植えた。白菜2株を収穫。物置から芽が出たタマネギとジャガイモを取り出す。どちらも残り少なくなった昨年の収穫物。大根を洗い、白菜の不要な部分を切り捨て、タマネギとジャガイモの皮を剥いた。タマネギは凍結を繰り返すと外側から腐る。発芽の準備だ。その部分を取り除く。 この日の「収穫物」 その後、購入した食料品の仕分けと収容。昼は簡単なパン食だが、栄養のバランスは常に考えている。3時過ぎにご飯を炊き、その後調理に取り掛かる。夕方になるとキッチンが冷えて頭痛。慌てて暖房中の居間の引き戸を開け、電気ストーブをキッチンで点けた。初めての試みだが、次第に温まるキッチン。南向きで窓が大きな居間は太陽で温室同然になるが、北側のキッチンはまるで北極だ。 作ったのはポテトサラダ、キャベツ、白菜、大根の塩もみ、ピクルス、カツオの煮物。2種類の刺身の盛り付け。帰宅直後鏡に映った顔は、目が落ち窪んで少し黄ばんで見えた。だが体調が戻ったと判断して、前日は控えた焼酎のウーロン茶割りを飲むことに。刺身が旨い。久しぶりのポテトサラダ最高。夕食後服薬。その後頭痛がして血圧を測定するも正常値。ただし飲酒のせいで脈拍数がかなり多い。 北京冬季五輪。女子カーリングのロコ・ソワーレが前日のカナダに続き、この日もデンマークを破っての勝利。最終エンド藤沢の最後の一投で奇跡的な逆転勝ちだった。男子スピードスケート500mで新人の大学生選手が初五輪で銅メダルを獲った。凄いぞニッポン。 夕方のニュースで藤井竜王四冠が「王将戦」で4連勝し、史上初10代での五冠を達成した。確か28年ぶりの新記録だったはず。本当におめでとうございます。さらにA級戦でも活躍してほしいものだ。 ウクライナ情勢が緊迫して来た。アメリカが大使館員を含めた同国人のウクライナからの出国を開始。ヨーロッパの各国も大使館員を引き上げ始めた。日本政府も邦人に対してポーランドへの出国を勧告。プーチン氏はアメリカの策謀だと主張しているが、ロシアの駐ウクライナ大使館員を帰国させたとの情報。NATO主要国首脳とプーチン氏との交渉が続いているが、ウクライナ国境に駐屯中のロシア軍は全く引き上げる気配がない。猛り狂ったロシアには、北京冬季五輪など無関係。唯我独尊状態だ。 1月に飲み薬1種を減らしてから、めまいと形容しがたい不快感は消えた。その代わり頭痛が続いている。軽い時もあれば、危険性を感じることも。止めた薬は「脳出血」を抑えるためか、かなり強烈な副作用があったのだろう。止めたお陰でその「副作用」は消えたが、脳内の圧力が高まっているのではないかと推察。冬の寒さは危険だ。その中での独り暮らしは、死と背中合わせだと感じる。<続く予定>
2022.02.13
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~疑惑と怒り~ 怒りが頂点に達していた。窮屈な姿勢での長時間の作業。寒い部屋。怒り。それらが融合して私に襲い掛かった。猛烈な頭痛。これは危険、脳出血するぞ。慌てて血圧測定。上は190近く、下は120近い。薬が入った引き出しから「緊急時に飲む頓服」を1錠取り出し、急いでコップの水で飲む。夕食時にも通常の血圧降下剤は飲んでいる。だがその後の状況が私を窮地に陥れた。 全身を暖めるにはやはり風呂だ。風呂は自動で43度の湯が適量満たされる。だが廊下と脱衣所が寒過ぎる。そこで脱衣所に小型の電気ストーブを持参し、室温を上げようと試みた。その間に居間を暖めて布団を敷き、パジャマや下着もヒーターで温めた。入浴前に丹念なかけ湯。もちろん脱衣所を暖めたのも「ヒートショック」を防ぐため。慎重にゆっくり足から入り、心臓に達しない位置で止める。 もう大丈夫と感じたら体を浴槽に沈め、両足のふくらはぎをゆっくりマッサージ。滞った静脈の血液が心臓に還り易くするため。長時間の座位でうっ血したはず。裸で居間に入り体重測定。いつもと変わらぬ数値。下着をつけパジャマを着、睡眠薬を1錠口にし、唾液で溶かしゆっくりと胃に落とし込む。TVを少しだけ観て、眠りに就いた。トイレに起きたのは1回。そして翌朝までぐっすり眠った。 青空になってはいたが、夜中に雪が降ったようだ。全国的な大雪の予報。だが仙台はいつもよりも少ない積雪。体調は悪くなかったし、朝食も美味しくいただけた。前夜私が激怒したのはある方のブログ。私が投稿したコメントが消されていたこと。それに抗議したら消した事実もなく、私が指摘した写真削除の事実もないとの主張。その方の記事の内容に関心があったため前夜何度も確認し、コメントを複数書いた。コメント数が回答を含めて12あった。それが次の訪問では10に。これはおかしい。 確認すると私のコメントが消えていた。抗議すると消してないと主張。「ああやっぱりね」と思う。その方が書いたテーマは鹿児島県の「馬毛島」と言う小島に関するもの。今は米軍と自衛隊の施設を作るため2本の滑走路が造営されている。そのことに反対する西之表市長支持者のようだ。だがどこか不自然なのだ。かつて合唱で種子島を訪れた筆者が高台から見えた馬毛島を「希の島」と感じたこと。 それは良い。感じ方は自由。だが最初張り付けてあった写真までも消えていた。それは三角形の山と緑の森の風景。恐らく「希の島」のイメージを連想させるための偽装だったのだろう。そこでネットで「馬毛島」のことを調べた。太平洋戦争末期はそれまで島にあった軍関係の施設も閉ざされ、戦後は何度か開拓農民が島に移り住んだが、山がないため水がない。標高が10mもないため井戸は塩水。 結局島は何度も無人島となり、今も荒れ放題のまま。バッタの発生で草が食われたり自然発火で焼けたりと、「希」(のぞみ)ではなく「絶望の島」が真実の姿。それを国が買い取って米軍と自衛隊の施設を作り、沖縄の負担を減らそうとしている途中。彼はそれに反対なのだろう。だからわざわざ他の合唱団が歌った「希の島」の動画を入れ、冒頭に「緑の山と森」の写真を入れた作為。それが私の推理だ。 私の抗議に対して、本論から外れただの人を貶めたと書いた。果たして読者を騙したのは誰だろう。自分の主張の正しさを印象付けるため、事実と異なる写真を載せ、馬毛島と無関係の合唱曲まで添付した。平和を唱えるのも戦争に反対するのも自由。だが真実を歪める印象操作は品格を疑う。戦争を回避するためにも軍備は必要。そして戦う姿勢を見せて外交に臨まなければ、侵略者に領土を奪われてしまう。 中国もロシアも北朝鮮も謀略の国。スパイ罪のない日本はスパイ天国なのだ。平和を訴えたら平和が実現し、核兵器廃絶を訴えたら無くなるなんてのは夢物語。それこそ性善説の「お花畑論」。今ウクライナではロシアの侵攻に備えて、女性も老人も志願して軍事訓練に参加してるそうだ。敵から国を守るため自発的に。それが真の愛国だ。平和に慣れ切った日本人の感性は、どうやら麻痺してしまったようだ。 「お気に入り」から彼のブログを消した。もう2度と訪れることはないだろう。ここ数年でブログを8割方消した。私には時間が残り少ない。心から応援出来る方、私の心の琴線に触れるブログしか訪ねないと決めた。恰好だけのエセ知識人や自分を進歩的だと考えている偽善者と付き合ってる暇はない。これを書きながらも血圧が上がって、今日も「頓服」を飲んだ。私にとってブログは命懸けの行為なのだ。 競技を終えた後のインタビューで、「4回転半」が国際フィギュアスケート協会から世界初と「認定」されたことを聞かされた羽生結弦選手は、「報われた思いがします」と答えた。SPでの転倒後のフリーはきっと苦しい選択だったのだろう。それに捻挫もしていたようだ。そんな追い詰められた中でも、さらに高みを目指した羽生に、宇野も鍵山も、ネイサン・チェンもリスペクトの意を表していたね。 スーツ規定規定違反で失格となった高梨沙羅選手が、全日本スキー連盟の聞き取り調査に答えて話した由。通常はスパッツを穿いたままでの測定が、あの時はスパッツを脱がされたと。あり得ない話だ。またノルウェーの女子選手の証言では、両手を万歳させられて測定された由。あの時測定したポーランド出身の女性は素人。スパッツは脱がせていないと主張しているそうだ。問題にならないのが不思議。日本は上位の国際関係機関に抗議するようだ。 フィギュアスケート混合団体のメダル授与式が遅れていることに関しIOCが初めて触れたが、その理由には言及しなかった。どうやらROC(ロシアオリンピック委員会)の15歳のワリエフ選手にドーピング違反の疑惑があるようだ。きっとまだ最終確認が得られていないのだろう。だが彼女は女子フィギュアスケート個人の部にも出場するはず。まだまだ一波乱ありそうな気配だ。 北京冬季五輪で男子ハーフパイプの平野歩夢選手が見事金メダルを獲得。また女子ハーフパイプでは富田せな選手が銅メダルを獲得。どちらも初めてのことで嬉しいですね。これは予約機能を使って前日に書いているため写真なしですが済みませんね。 アメリカの要請を受け、日本政府が備蓄しているLNG(天然ガス)の一部をヨーロッパに供与することを決めた。中国の銀行が現金の取引を停止し、代わりに「デジタル人民元」の使用を強要し始めた。さて2月の「俳句教室」は講師の都合で休止する旨通知があった。宮城県内ではコロナ感染者数がこれまでの最高を塗り替え、危機が迫っている。私も3回目のワクチン接種を待っているのだが、体調は今一。さてどうなるやら。<続く>
2022.02.12
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~ある疑念~ 水曜日の夕方散歩に出かけた後の夕食時。食べ物の味がおかしい。渋み、えぐみ、苦味。これはコロナに罹ったかと呆然。バス停で時刻を確かめようとした際、高校生3人が立っていた。会話はしなかったものの、私は一人でつぶやいた。それもご丁寧に2度の確認。焼酎もいつもの味ではない。だが口をゆすぎ歯を磨いてコーヒーを飲んだところ美味しく飲めたが、明日は病院に行こうと決めた。 翌朝の朝食後完全武装し、自転車で出かけた。開院前の玄関で待つこと30分。受付1番乗り。先ず採血。次いで診察。血糖値は徐々に下がって来ている。ドクターに味覚異常のこと、白いウンチのこと、最近の体調、3度目のワクチン接種予定、先月初めに薬を1種類減らしたことなど全て話した。味覚異常はオミクロンではない旨、白い便も連続でなければOK。念のため腹部のエコー検査をした。 隣の薬局で薬をもらおうと外に出ると、既に雪が降り始めていた。夜は大雪になるとの予報だったが、早くも来たか。薬を受理し車道の坂道を下った。歩道は雪があるし、視覚障碍者用の点字ブロックが滑るためだ。慎重に坂を下って帰宅し、荷物を片付けた後TVを点けた。いよいよ男子フィギュアスケートのフリーが始まる。だがまだ日本人選手は出てない。その間におやつを食べ昼食を摂る。 日本人トップバッターはSPで8位に終わった羽生から。まあどこまで順位を上げられるか。私の予想は兎も角として、羽生は最善を尽くし4回転半ジャンプにも挑戦した。転倒はしたものの得点は入り、国際フィギュアスケート協会で初めて4回転半が認められ「回転不足」のコメントが付いた。無難に4回転を何種類か跳べばもっと点は取れたかも知れないが、羽生はその選択をしなかった。 試合後インタビューに答えて羽生は言った。「あれが精いっぱいでした」と。ここ1年間近く、彼は怪我の影響で満足な練習が出来なかった。その中で3人目の日本人選手として北京冬季五輪への参加資格を取った。立派だったと思う。SPの際の「穴での躓き」が痛かった。そして暫くの間TV画面では暫定1位を保ったままだった。 日本人選手2番目の登場は宇野昌磨選手。団体で見せた時、そしてSPの際も安定した演技だった。フリーでも高得点を挙げ、羽生を抜いた。「選手控えコーナー」で申し訳なさそうに羽生に何事か話しかける宇野。それを「気にすることないよ」と逆に労わる羽生。まるで新旧交代のように私は感じた。 鍵山優真選手も宇野に負けないほどの安定感を見せた。今回が初めてのオリンピックと言うのに、18歳でこの落ち着きは何だろう。ほぼノーミスで演技を終え、審査結果を待った。羽生、宇野を抜いて1位に躍り出た。これで日本人選手2人のメダルが確定。最後の演技者ネーサン・チェンはやはり強かった。平昌冬季五輪でメダルを獲れなかった悔しさを、4年間の精進で見事晴らしたのだ。 鍵山が銀メダル、宇野が銅メダル、そして羽生は4位入賞。私の予想は当たった。上位の3人は揺るぎがなかった。悔やまれるのは羽生のSP。「魔の穴ぼこ」さえなかったら。でもネーサン・チェンの金が動かないとなれば、後は誰か1人がメダルなしに終わる公算。羽生に続く若武者が見事に育って来たと思うことにしよう。これで男子フィギュアスケートは終わったが、これからの女子にも期待したい。 不思議なことに「フィギュアスケート団体」のメダル授与式が中止されている。理由のその1)はROCにドーピング疑惑があること理由その2)はSPで羽生の前に競技したROCの選手に対して「殺害予告」をした者がいるとロシアの「スポーツエキスプレス」が伝えているようだ。つまり羽生の直前に、羽生が4回転半のジャンプ地点に故意に穴を開けたとの理由で。ただしこれは今大会を混乱させようとする策謀との考え方も出来る。五輪への妨害は中国はあり得ない。あるとすれば先ず疑われるのはロシアだ。 疑惑関係でもう一つ。ジャンプ混合団体で「スーツ規定違反」で5人が失格した問題。あの時選手をチェックをする国際スキー連盟の検査官は、ポーランド出身の女性でジャンプの経験は全くない。検査官は日本人だったとの説もあり、氏名とその発言までネットに上がったが、結局それはガセネタだったようだ。それにしても今大会の運営は酷いね。中国から賄賂でも渡っているのかとさえ感じる。 こんな見方もある由。ジャンプの混合団体は今回が初めての採用だったため、スキー連盟に対して極力「ジャンプ強豪国」以外の国がメダルを獲れるよう要請があったと。卓球の強豪国の中国が上位を独占しないよう、出場選手を1か国3人から2人に減らした例もある。それにしても1度に5人の失格者を出したのは異常。人間の世界に不正は付き物だが、検査官が素人とは呆れて物が言えない。<続く>
2022.02.11
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~正々堂々~ 天気は晴れ気温は7度になると聞き、朝から布団を干し、洗濯機を回した。それから2時間以上料理。いつもはジャンパーを羽織る北向きのキッチン。その日はジャンパーなしでちょうど良い。野菜の煮物、野菜サラダ、ピクルス、焼き魚2種。それを終えて居間に入るとまるで温室。寒暖計は22度。暖房なしでその温度。昼食用に「あんこお焼き」を作る。ほんのりした甘さで美味しかったが1枚だけにした。 羽生結弦選手 男子フィギュアスケートのSP。羽生は他の選手が掘った穴に足を取られ、4回転が1回転になってしまった。試合後「氷に嫌われてしまいました」と苦笑。一人遅れて会場入りした理由は、「喘息」の持病があること。日本でじっくり練習したかったこと。コロナ対策など。得点は95.15で8位に終わったが、トップに立ったアメリカのネーサン・チェンは羽生をリスペクトしてると語っていたそうだ。 宇野昌磨選手 宇野は団体の疲れも見せずに、最後まで素晴らしい演技をした。SPでは自己最高の105.90。一時はトップに立ったが、最終的には3位でフリーに臨むことになった。 鍵山優磨選手 まだ高校生18歳の鍵山は初めてのオリンピックの雰囲気に飲まれることもなく、持っている力を存分に出した。ノーミスで108.12の高得点。1位のネーサン・チェンに次いで2位。日本人トップに立った。コーチは元オリンピック選手の父親。最近の国際大会で2位になったのは、けっしてまぐれではなかったのだ。これで日本選手は2位、3位、8位で今日のフリーに臨む。羽生の追撃を信じたい。 高木美帆選手 女子スピードスケート1500mで銀メダルの高木美帆選手は、表彰式では気持ちを切り替えていたようだ。最も得意とする種目で金メダルを取るのを目標にトレーニングを積んだ彼女。体幹を鍛えるため元ハンマー投げの室伏選手に教えを乞うた。だがオランダのベテラン選手に敗れた。36歳で五輪新記録を出した彼女に対して、リスペクトの意を表した。残っている種目での活躍に期待したい。 スマイルジャパン 女子ホッケーのスマイルジャパンがやりましたね。チェコとの手に汗を握る激戦を3-2で制して予選1位となり、決勝トーナメントへの進出が決まりました。最後は「シュートアウト」で相手を振り切りました。決勝トーナメントは全て世界ランクが上位のチームばかりですが、1つでも多く勝ってほしいと願っています。 竹内智香選手 スノーボード女子パラレル大回転で38歳のベテラン竹内選手が悔しい思いをしました。1回戦でドイツの選手とスタートした彼女がコース途中で転倒。ドイツの選手も同じように転倒。竹内は相手に接触もせず、コースも逸脱してないのに妨害したと判定され退場。「彼女はヨーロッパに負けた」とドイツの選手。コースのジャッジ8人中6人がドイツ人だった由。レース後憤然としていた竹内選手の気持ちが良く分かります。 ジャンプ混合団体1回目に失格となった高梨沙羅選手がインスタグラムで「私の不注意で他の選手の人生を狂わせてしまった」と落ち込んでいたそうです。確かに防げたミスかも知れませんが、ジャンプに強い4ケ国だけが狙い撃ちされた感が否めません。高梨選手の心中を思うと、やり切れません。 ショートトラック男子1000m準決勝で、1位でゴールした韓国の2選手がいずれも失格となった判定に関して、CAS(スポーツ仲裁裁判所)に提訴した模様。韓国の2選手に代わって中国の2選手が決勝に進み、そこでも1位だったハンガリー選手が失格となり、中国が金銀を独占したというもの。確かに北京冬季五輪のジャッジはおかしい。 元々ウインタースポーツに弱い中国が冬季五輪を招致し、獲得メダル数を一挙に増やそうと目論んだ今大会。バッハ会長への忖度と言い、大会運営と言い、どこか腑に落ちない点が多過ぎます。コロナでの自国の死者数が4636人との中国の発表に対して、アメリカの研究者がAIのビッグデータ分析によれば、実際の死者数は60万人を超えていると推定される由。さて、嘘つきはどちらでしょうね。 オリンピックの最中と言うのに、ロシアのウクライナ侵攻に関する動きが活発化し、情報が飛び交っています。中でもフランスのマクロン大統領によるロシアとの交渉が数次に及び、事態が刻々と変化しているように感じます。「平和の祭典」のさ中にそれをぶち壊そうとする国があることに驚きます。ヨーロッパ諸国にとっては、自国へ飛び火する可能性があるので真剣。 ロシア、中国、北朝鮮が結託して連動し、たとえ戦争や侵略はないとしても、サイバー攻撃による情報のかく乱はあり得ます。それだけその3国が行き詰まっている証でしょう。情報操作が得意な3か国。彼らの陰謀が実現しないことを祈るばかり。中国に加担したバッハさんは一体どう思っているんだろうね。国連もオリンピックも決して公明正大ではないね。大国の横暴に今後も注目したいです。<続く>
2022.02.10
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~疑心暗鬼からの脱出~ 夕方喉に違和感を感じた。何かピリピリした感じ。これはオミクロンかとうろたえた。県内での患者数が爆発的に増えていた。しかし口をきいた人と言えば、借金を返しに来た彼女だけ。ひょっとして娘から家庭内感染したのか。だから返却期間を十日間置いたと考えられなくもない。だが待てよ。これは夕食の準備中に箸を舐めたのが原因かも。それはスパイスをきかせた野菜炒めを取り分けたもの。 慌てて水でうがいした。それじゃダメ。お茶でうがいをしよう。そう考えて粉茶を淹れた。ところがまたもや違和感。お茶の粉末が喉に張り付いた感じ。あちゃ~っ。先日お茶のうがいでは苦労したばかりなのに、なんて俺は馬鹿なんだろう。学習能力が皆無になったか。そこでガムを噛むことにした。その唾液で胃に流し込む作戦だ。違和感はあったが以前よりは良い感じ。 調子が出たところで首を左右に動かした。タケシが良くやる動作。それで調子が良くなるどころか、あまり強く首を回し過ぎてフラフラ状態になった。何をやるのも過激過ぎる自分。これはエライコトになったと思ったが、何とかめまいは治まってくれた。肩や膝や腰や下肢のストレッチ体操をし過ぎたせいか、下肢にも痛みがある。何でも一生懸命になってしまう悪癖。今度は腹具合がおかしい。 頑張った結果出たウンチが一瞬白く見えた。だが白い色なんて変。胃の撮影のためバリウムなどを飲めばそうなるが、最近そんな事実はない。パソコンで調べると「すい臓がん」の場合も白いウンチが出ることがあると。だが同時に腰の痛みや疲労感を伴うとも。腰痛はあるよ、でも原因は背骨の変形。疲労はないものの軽い頭痛はある。さてと危惧したが翌日は普通で安堵。ひょっとして未消化のチーズか。 その夜のジャンプ混合団体には驚いたね。ノーマルヒルで高梨沙羅、伊藤幸椰、伊藤有希、小林陵侑と女、男、女、男の順番に飛ぶんだけど、最初の高梨が見事2位でスタートして良い出だしと思ったのも束の間、「スーツ規定違反で失格」との知らせにビックリ。何せ100ポイント以上の得点が0になったんだもんなあ。これでもうお終いとがっかりしたけど、何と日本チームの競技はまだ続行していた。 号泣する高梨選手 高梨のポイントは失ったけど、後の3人が取ったポイントが生きて、8位になり2回目に進出出来たのは奇跡的。さらにこの日は結局5人の選手が高梨と同じ理由で失格になった。5人も失格になるなんてオリンピックでは初めて。でもスーツ規定違反による失格は、国際試合で良くあることらしい。違反しない範囲で「揚力」を上げるための工夫を各国がしている。だが今回のチェックは抜き打ちだった由。 高梨選手を慰める佐藤選手 ジャンプ用のユニフォームは、体にフィットしてることが原則だが、1~2cmほどは許されるのが通報。失格したノルウェーの選手の話では、今回は測定する際の姿勢がいつもと違っていたと。直立するのが通常。高梨のユニフォームは「ノーマルヒル」で4位になった時に着用していたものだった由。 伊藤有希選手 だが寒さが厳しかったり空気が乾燥してると筋肉量が失われるらしい。高梨も太ももの部分が2cmほどオーバーしていたと聞く。ノーヒルの競技時より筋肉が落ちたため、ジャンプスーツに余裕が出たのかもし知れない。ジャンプの選手は10着ほどのスーツを持ち、その中からぴったりフィットするものを選んでいるようだ。「しかし」と男子ジャンプの金メダリストである船木氏は言う。 高梨選手 スーツが体に合っているかは一目で分かるそうだ。だからちゃんと目視すれば「失格は防げた」と。今回のジャンプスーツは国の予算で、ジャンプ協会が作らせたもの。当然コーチも付いてるので、競技前にちゃんと確認したら防げたと。事実失格となった高梨選手もスーツを着替えて2回目のジャンプに出ることが出来た。そして1回目に劣らず、良いジャンプで高い得点を出した。 佐藤選手 後に続く、佐藤、伊藤、そして最後に飛んだ小林選手もそれぞれ高得点をマークした。必死で祈る高梨選手が可哀想だった。そして試合は終わった。金メダルはスロベニア。これは男女ともに強かった。今後も国際試合で好成績を上げるだろう。銀メダルはROC。そして銅メダルはカナダ。日本は4位。1回目失格となった高梨が取ったポイントがあれば、悠々メダルが獲れていた。 小林選手 試合後各国の関係者が「これは茶番劇だ」と話していたそうだ。測定方法がいつもと異なり、事前の説明もなかった。今回は抜き打ち検査でスーツを重視。チェック項目は普通ほかにもかなりある由。高梨選手が強かったため、これまでに何度もルールが改正された。だがルールはルール。この競技のジャッジは5人。その中にロシアと中国が入っていた。今大会のジャッジへの苦情はほかにもあるようだ。<続く>
2022.02.09
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~優雅さと勇ましさ~ 勇ましいですなあ。北京冬季五輪のどれかの種目を毎日観てますが、観てる方がハラハラドキドキするような勇ましいスポーツがありますね。スノーボードのフリーでしたっけ?急な坂から滑り出して、パイプに乗っかったり、踏切台から思いっきり飛び出し、空中で何回も体を回転させる競技。体をぶつけ合うアイスホッケー。スピードを競うアイススケート。スキーで滑りながら射撃するバイアスロンは名前が変わったみたいだね。 そして冬季五輪にも新たな団体戦が出て来ましたなあ。フィギュアスケートの団体戦や、ジャンプの団体戦など。これは男女の混合。確かスピードスケートの中にも混じっていたと思います。だから女子ジャンプでメダル無しに終わった高梨沙羅選手も、まだ団体戦があるためメダルのチャンスはあるんだよ。 フィギュアスケートの団体戦には感動したね。こちらは美を競うもの。男女のソロあり、アイスダンスあり、そして男女ペアの何とかダンス。これで日本は銅メダルゲット。初めての種目で初めてのメダル獲得とは凄いものです。団体戦に選ばれた8人の選手たちが、本当に良く頑張ってくれました。 小松原ペア アイスダンスの小松原ペアは夫婦。夫の尊選手はアメリカ人。元々はソロの選手でした。でも足首を怪我して、ソロを続けるのはそれ以上無理と判断。ペアかアイスダンスへの転向を勧められ、やってみたらスケーティングも音楽に乗って踊るのも楽しかったみたい。だが相手に恵まれずにいたんだって。 団体戦の小松原ペア 奥さんの小松原美里さんも元々はソロの選手。だが同世代に実力差がある選手がいて、一度はオリンピックを諦めた。そして同じようにアイスダンスを勧められたが国内には相手がおらず、渡米して出会ったのが後に夫となる米国選手。二人は結婚しオリンピックを目指すために夫が帰化して日本人になったんだよ。オイラも最初は顔を観てビックリしたのさ。外国人なのに日本名を名乗っていたので。 松任谷由実作詞作曲「春よ来い」の歌詞の一部を以下に掲載します。 君に預けし我が心は 今でも返事を待っています それはそれは明日を超えて いつかいつかきっと届く 春よまだ見ぬ春 迷い立ち止まるとき 夢をくれし人の 眼差しが肩を抱く 夢よ浅き夢よ 私はここにいます 君を想いながら ひとり歩いています 春よ遠き春よ 瞼閉じればそこに 愛をくれし人の なつかしき声がする 春よまだ見ぬ春 迷い立ち止まるとき 夢をくれし君の 眼差しが肩を抱く <以下略> 「2020年から21年にかけて北朝鮮がサイバー攻撃で暗号資産(仮装通貨)58億円を盗んだことが国連安保理事会・北朝鮮制裁委員会の専門家パネルがまとめた年次報告書に載った由。それがきっと今年に入って7回も発射した新型ミサイルの製造資金に化けたのだろう。 ロシアはウクライナ侵攻に必要な兵力と兵器を連日国境付近へ終結させ、63大隊から80大隊に増派させたと米国は観ている由。もし空と陸から全面侵攻された場合、ウクライナの首都キエフは48時間で陥落するとも。時期は地面が凍結して重戦車が通行出来る3月末までに動くとの見方。アメリカの誤った見方が危険性を招いていると、ロシアのプーチン氏は直ちに反論したが実態は不明。 先日お金を借りに我が家を訪れた女性。約束通り返済に来ましたよ。「借用書」を返してと言うので「正に受領しました」と書き印鑑を押して返しました。借りた理由は娘さんに自分の小遣いを渡して財布が乏しくなったためとのこと。「ドラマ性」はなかったけど、それで良かったのかもね。私は返しに来ると信じていましたよ。でも平凡な日常を送る私にとっては、ちょっと怪奇な出来事でした。<続く>
2022.02.08
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~待たれる春~ いやはや苦しかった。お茶でうがいをすると殺菌作用があると聞いたその晩、早速実行してみた。ところが、上を向いたままうがいしたのだ。我が家で飲んでるのは玉露の粉茶。うがいして吐き出さず、もったいないからとごくんと飲んだ。ところがその細かいお茶の「かす」が、食道に向かわずに気管へ入ってしまった。誰とも話さずにいると声帯がやせ細り、のどの筋肉も衰える。誤嚥の原因だ。 これは大変。間違って肺に入ったら「誤嚥性肺炎」の原因になる。そう思って咳をして何とか「お茶のかす」を吐こうとした。ところが何度やってもダメ。苦しみ続けたが無理みたい。後は気管の絨毛の「異物」排除機能が働くのを祈るしかない。諦めて睡眠導入剤を飲み、布団を被って眠った。翌朝、喉の違和感は消えていた。果たして胃に落ちたか、それとも気管支へ行ったか。どうも大丈夫そうだ。ヤレヤレ。 ある夜はトイレに4度くらい起きた。それも結構な量のオシッコ。確かに私は良く水分を摂る方。それもコーヒー、お茶、ウーロン茶など利尿作用の強いのが好き。だが起きた都度、直ぐに眠れた。ある時兄嫁に頻尿のことを話したら、「出ないよりは出た方が良い。中には出なくて困ってる人もいる」と。確かに排泄に苦しむ高齢者が多いのかも知れない。それもそうだと思って、泌尿器科には行かないまま。 ロウバイ 先日ようやく3度目のワクチン接種をネットで予約した。やれやれ、これで一安心。そう思って向かいのKさんに話したら、彼は個人医で直ぐに接種することになった由。仙台市の案内では、個人医での接種については何も書かれてなかった。それで初めて区のセンターで集団接種を受けることにしたのだ。しかも今回は初の「モデルナ」。まあ、これも何とかなると思うことにしよう。 すっかり落葉したと思っていたハイビスカスの木に、小さな芽が出てるのに気づいた。暖かい居間に入れ、土の表面が乾く度にせっせと水やりをしていた。取り込んだ植物でも、ちゃんと環境に合わせて春を待つ準備をしてるのだろう。そう思うとなぜか愛しい。一人暮らしで誰とも話さない日々だが、植木鉢の植物たちは、声こそ出さないけれど、世話した人に応えてくれているのだろう。 カポック カポックには白い小さなつぼみ。地味な花でベトベトした粘液を出す。1週間ぶりに買い物に出かけた。前日の雪も氷も融けて安全と自転車で。大量の食料品がズシリと重かったが、何とか無事帰宅。ただちに仕分けと始末。それから昼食の支度。これで1週間は持つはず。その一部を使っておかずを作った。寒いキッチンから居間に戻ると暖かい。暖房の切り忘れではなく、太陽光の恵みだった。ああ嬉しい。 土曜日の夜は女子ジャンプの観戦。期待の高梨沙羅選手は1回目、風に恵まれず4位。日本の4選手とも揃って2回目へ。今度は高梨選手は良い条件で跳べて1位。そのまま最後まで行ってくれと祈るような気持ちで画面を見ていた。だが最後の最後で抜かれ、4位に終わった。ここ2年フォームの改造に苦しむ彼女を横目に、世界では若くて強いジャンパーが育っていた。でも世界の4位。恥じることはない。男子モーグルの堀島選手が銅メダル。日本人初のメダリストとなった。これからに期待したい。 男子スキージャンプノーマルヒルで、日本の小林陵侑選手が見事金メダルを手にした。1回目、2回目共に素晴らしいジャンプを見せて、堂々たる優勝。女子アイスホッケーのスマイルジャパンは中国に延長戦で敗れたものの予選1位となり、決勝トーナメントに進出決定。やりました。中国人の観客は大声を出して自国の選手を応援。審判も役員も何も注意しないのはどうなんだろう。 沈丁花 さて、今頃の季節になると思い出すのがユーミンこと松任谷由実さん作詞作曲の「春よ来い」。 淡き光立つ俄雨 いとし面影の沈丁花 溢るる涙の蕾から ひとつひとつ香り始める それはそれは空を越えて やがてやがて迎えに来る 春よ遠き春よ 瞼閉じればそこに 愛をくれし君の なつかしき声がする <続く>
2022.02.07
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~北京冬季五輪の陰で~ 始まりましたなあ、北京冬季五輪が、何食わぬ顔して。この大会は今年後半にある中国共産党大会で、3期目の長期政権を狙う習近平御大の権威付けの大会と位置付けられているそうですなあ。外交的ボイコットを宣言して政府首脳が行かなかった先進国も幾つかありました。ただ、中国の心証を良くしようと思って参加した国も多かったと思います。たとえ冬のスポーツなど無関係な国であってもね。 開会式の監督を務めたのは、中国で有名な映画監督の張芸謀(チャン・イーモー)氏。最新の技術と芸術性を巧みに融合させた見事な演出だったと思います。出だしからスキャンダルで躓き、監督を選び直した「東京オリンピック」よりはマシだったかも。時間を短縮したのも、新型コロナ感染症を抑えようとする中国政府の意思が強く働いた結果だったのでしょう。 ひょっとして聖火の最終ランナーとして登場するのでは、と噂された例の女子テニス選手はさすがに顔を見せませんでした。きっと中国も「恥の上塗り」を避けたのでしょう。だが至る所で「作為」が見られたのは確か。台湾の入場行進の際は、場内のスクリーンに習近平の顔が大写しになった由。場内の紹介は「中華台北」(チャイニーズ台北)だったのに、国内のTV放送では「中国・台湾」との紹介だった由。 今大会は何から何まで異例づくめでしたね。中国政府によるウイグル族などへの人権侵害に反対して、世界各所で抗議活動が展開されたようです。加えて中国と台湾間の緊迫関係や、ロシアとNATO加盟国との間の緊迫関係。フランスのマクロン大統領が急遽モスクワに飛んで、プーチン大統領と協議したほど。そして北京では習氏とプーチン氏が首脳会談。習氏はロシアを全面的に支持する旨表明した由。 東欧諸国 ロシアはウクライナ国境付近に12万人の軍を駐留中。ベラルーシとは合同で軍事演習し、約3万人のロシア兵を派遣中。アゾフ海を封鎖して、ウクライナ艦船の黒海への進出を阻止。NATO加盟国への天然ガス送付を止めると脅迫。アメリカはポーランドとルーマニアにNATO軍のアメリカ兵3千人を派遣。黒海に空母を展開。トルコのエルドアン大統領はウクライナを訪ねてロシアとの仲介を申し出。 中国選手団 北京近郊ではほとんど雪は降らない。そんな場所を冬季五輪会場として立候補した魂胆は、考えなくても分かるはず。スキーなどに不可欠な雪は、すべて人工雪で膨大な量の雪を降らせた模様。コロナを制圧し、夏冬ともに五輪を成功させたら習氏の権威は高まるはず。共産党の機関紙では歴代の長老たちが習氏の方針に賛成したとあるが、党が国よりも上位のあの国では、権力者が何とでも自由に書けるそうだ。 オリンピックが開かれないよりは、開かれた方が良いとは思う。だが、それで中国がウイグル族やチベット族、香港、内モンゴルそして法輪功に対して行っている弾圧や強制が消えたわけではない。そしてこの五輪期間中にも、中国機が台湾の防空識別圏内に侵入しているのも事実。それが中国の実態であり本質。持参したスマフォに中国が要求するアプリをダウンロードしたら、一体何が起こるのだろうね。 明かりが灯る通称「鳥の巣」 北京冬季五輪が失敗するよりは成功した方が良いと思うし、無事平和裏に終わってほしいと願う。だが問題は五輪後の展開。ロシアは虎視眈々とウクライナ東部への侵入を狙い、中国は念願の台湾支配を目論見、一挙に尖閣まで手中にしようと動くのを恐れる。中国は平気で約束を破る国。あの自由だった香港が返還されてわずか20年で、不自由で非民主的な都市と化した。今や死の国際都市だ。 たった1人での行進 東太平洋の米領サモアが1人の代表を派遣した。彼は裸だが、ちゃんとマスクを着けている。この勇気を心から称えたい。だが中国の独裁者や、その権力維持に力を貸したIOCのバッハ会長には「馬鹿野郎」と大声で罵りたい。競技はこれからが本番で、選手たちは祖国の栄誉と自らの勝利のために戦い続けるだろう。どうか健康で最後まで競技を全うしてほしい。心からそう願って止まない。 最後に、開会式場にいたプーチン氏。隣国ウクライナ選手団の入場の際は、目をつぶっていたそうだ。そしてロシアの番だが、プラカードもアナウンスも「ロシア」ではない。ロシアが国家的組織でドーピングを続行していたことが露見し、未だに「R0C」ロシア・オリンピック委員会のままなのだ。ただし、出場選手は全員疑惑が「白」だった人。きっと彼らはプーチン氏よりも残念だったことだろう。<続く>
2022.02.06
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~まだ生きてますか?~ 2月1日火曜日からプロ野球がキャンプインした。わが東北楽天のキャンプ地は沖縄本島北部の金武町。だがそれが心配。金武町(きんちょう)には米国海兵隊の駐留地で「キャンプハンセン」がある。そこで海兵隊員が200人以上コロナに感染したことが判明。これじゃ金武町じゃなく「緊張」だよな。沖縄本島単独一周ランの2年目。私はその基地の前を通り抜けた。道路の向こう側で外国人が走っていた。私が手を振ると彼も手を振って応えた。きっと非番の米兵だろうが、案外フレンドリーで癒された。 故 如月小春さん 旧暦2月の別名は如月。確か有名な女性がいたなと思って「如月小雪」で検索したら、AV女優しか出てこない。これは変と思って「如月姓の女流作家は?」で検索してようやく発見「一字違い」の如月小春さん(1956-2000)。劇作家でエッセイスト。当時の週刊誌に良く名前が載っていた。44歳でクモ膜下出血のため逝去。若くして亡くなった才女とのイメージがあったが、それにしても若過ぎる。 2月3日(水)は節分。全国で追儺(鬼やらい)の豆まきをするが、かつてはイワシの頭を挿した柊(ヒイラギ)の枝を玄関に掲げた風習があった。イワシの生臭さで鬼(=邪気)の侵入を防ぐためだ。現代人の私は当然そんなことはしない。安物の目刺しを焼いて食い、心の内なる鬼を追い払った次第。小さなイワシが4匹。それでも1日の塩分摂取量は超えたはず。脂分が多くて魚焼き器の掃除に手こずった。 スマイルジャパン 😊 4日(金)は立春。北京冬季五輪の開会式を前に、前日から一部ゲームの予選が始まった。女子ホッケーのスマイルジャパンは過去の冬季五輪の初戦に当たったスェーデンチームに2連敗中。またしても初戦の相手は格上のスェーデン。だが日本の女子は強かった。先取点を取り、同点とされた後も積極的に攻め続け、終わってみたら3-1の見事な勝利。日本チームの幸先良い出足だった。そのほか、女子モーグルの2選手が予選で5位と6位に入って、早くも決勝進出を決めた。 ネットで意外な事実を知った。経済で米国を追い越そうとしている中国だが、公称14億人の人口が、実際は9億人ほどとのこと。長い「一人っ子政策」が原因で、その後「二人まで」「三人まで」と緩めても効果が出なかった。それだけ子供を育てる環境が厳しく、多額の費用が必要なのだ。世界一の座を狙う中国も、人口減ではどうしようもない。そんな事実を必死で隠し威厳を保とうとするクマのプーさん。 同じく経済で日本を追い抜こうとしている韓国の人口減はもっと深刻だ。今やっ出生率は1を割って、0.84(2020年)とのこと。これに対し少子化が問題視されているわが日本の出生率は、1.34とわずかに上回っている。韓国は過酷な学歴社会と就職難。政治の貧困と、極端な身びいきと、責任転嫁の反日反米。その足元を見て、同じ民族の北は核兵器開発に血眼。まったく異常そのものだ。 保険会社から書類が届いた。支払いが14年目に入った「個人年金」。今年の1回目の振り込み日は4月20日だが、当日に受取人が生存してるか確認のため連絡が来る由。契約上は本人死亡時の受取人を予め指定してある。そのための確認なのだ。電話が来た時「もう死にましたよ」と言ったらどうなるか。そんな訳で来年の最終振り込み日までは、何としても生き続ける必要がありそうだ。契約者の年齢が平均寿命に近くなると、各業界は最期の追い込みに動くんだろうね、きっと。当方まだ生きてますよ。たとえご迷惑でも。<続く>
2022.02.05
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~眠れない理由(わけ)~ なぜだか夢の中で俳句を作っていた。必死で言葉を捜していた。きっと遅くまで俳句関係の本を読んだせいだと思う。それにしても何と熱心な自分。あまりにも眠れないため、2個目の睡眠導入剤を飲んだ。そんなことは初めて。それが翌日もまた夢の中での俳句作り。そしてその夜も2度導入剤のお世話になった。これでは体が持たないなあ。かと言って昼寝が出来るわけでもない暇なジジイ。 新年早々たくさんの俳句が生まれた。理由は幾つかあった。身の回りで色んなことに遭遇したのが最大の理由だが、詠んでみたい「新年の季語」が多かったせいもある。思いついて川柳も短歌も詠んだ。やはり創作には刺激が必要だと感じる。2月の兼題(宿題)の「紅梅や」も2つ3つ詠んではみたものの、それ以上の進展はない。俳句の世界では既に春だが、現実は違う。見える景色はまだ冬そのものだもの。 相変わらず続く頭痛。さほど重症ではないが気にはなる。ゆっくり風呂に浸かると治まるので、きっと冷えから来る血圧上昇によるものと推定。心配な時は血圧を測る。やや高い数値が出ることもあるが、許容範囲の時もある。それよりも脈拍数が最近かなり増えたことに気づいた。長距離を走っていたランナーの時の脈拍数は多くて50台前半。少ない時は40台後半。 当時は相当走り込んでいたため心肺機能が高く、静かな状態で脈拍を測れば回数が少なく、看護師さんが驚いていたほど。俗に言う「スポーツ心臓」。大量の血液をゆっくりと全身に送っていたのだろう。それが年老いて運動量が激減したせいで、心機能が「普通の人」並みになったのだ。だから坂道を歩くだけでも、苦しくなる。合わせて腰痛発症で「普通」どころか「普通以下」になった今。 眠れない理由の一つに、借金しに我が家にやって来た女性のこともあったと思う。家を聞かれて「◎◎」の近くと言ったのに、よくも探し当てて訪ねて来たものだ。きっとそれだけ困っていたのだろうが、困っていた理由は尋ねなかった。逆に「わが人生記」を聞いてもらった。それも玄関の「上がり框(がまち)」に腰を下ろしたままで。座布団を勧めても遠慮した彼女。相当寒かったろうに。 彼女の姓は知っていた。ユニフォームの名札で。だが今回下の名前も知った。彼女が書いた「借用書代わりのメモ」で。返却期限は彼女自身が決めた。直接持参するとも。だが本当に来るかどうかは不明。答えは「来る」と「来ない」の2つだが、「来る」パーセンテージは読めない。だが実のところ私は嬉しいのだ。一日中誰とも口をきかずに過ごす日常。しかも女性とわが人生について語れたことが。 ヘルパーさんの仕事に、「話し相手になる」と言う有料サービスがあると聞く。確かにお金は貸したが、あれは「話し相手サービス」の第1回目と考えたらどうだろう。だがそれはあくまでも私の願望に過ぎず、彼女が来なければ「サービスは終了」で、しかも残り9回分はパーと言うわけだ。甘っちょろいかも知れないが、私は再び彼女が姿を見せる方に賭けたい。山鳩が何度も窓ガラスに衝突したように。 彼女の本当の顔も知らない。ここ2年近くマスク姿の彼女しか観てないからだ。目が誰かに似てると考えたら、「つくば時代」の上司の奥さん。そして吹き出物が目についた。マスクを取ったら全然別な顔で「口裂け女」出現なんてことはよもやあるまい。あの日彼女が話した幾つかの言葉を思い出してみる。別れた女房の予言「お父さんは女に騙される」が「真実」になるかどうか。確率は5割。 さて私は夢をみているのだろうか。夢と現実を混同してるのだろうか。純情一路の馬鹿真面目さで、帰って来るメロスをひたすら待っていた友人。それでも良いんだよ俺は。メロスを信じてずっと待っていた友人役で。彼女の人生に何があったのかは知らない。自分の人生が今後どう変わるのかも知らない。でも北国の人間は辛抱強く、暖かい春の訪れをじっと待っている。時あたかも今日は立春。<続く>
2022.02.04
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~わたしとニュース~ 今日は2月3日。節分である。ピンポーン♬ 玄関のチャイムが鳴って誰かが来た。扉を開けず、「どんな要件ですか」と聞く。「使わないカメラはありませんか」と男の声。どうやら鬼ではないみたい。「ないよ」と言うと業者は大人しく帰って行った。それにして何なのだろう。ここ数か月で3回の訪問。しかも来る業者はそれぞれ違う。今は老人を相手のそんな商売がまかり通っているご時世なのだろう。 野菜のスープ煮 近所のJA共済から火災保険更新の案内が来た。5年前前妻と離婚する際、満期を待たずに解約し「手切れ金」として渡した。それ以降は年間9千円ちょっとの掛け捨てにしている。いつまで生きるか不明だし、家を手放すことも考慮してのこと。それでも万が一火災に遭えば、1500万円の保険金を受け取る。以前は付けていた「地震保険」は「なし」。軽量鉄骨の我が家は震度7強のあの大震災にも耐えた。 チャーハン 市から3回目のワクチン接種の案内が届いた。2回目の接種から「概ね」8か月後となっている。前回は通院してる個人医で受けたが、今回は量が確保されている区のセンターに行こうと思う。先ずは市のホームページから入って申し込み手続きのページを「お気に入り」に登録。だが申込み開始は今週の土曜日が初日。県民税、市民税の申告のためにも、3回目は何とか受けたいと願っているのだが。 野菜サラダ 天候の様子を見て洗濯し、冷蔵庫の食品の減り具合を見て買い物に出かける。作り置きしていたおかずが残り少なくなったため、キッチンに立つ。畑から白菜を1株収穫し、外側の不要な葉を捨てる。物置からはジャガイモとタマネギ。それらでチャーハン、野菜のスープ煮、野菜サラダ、ピクルスを作る。これで何とか野菜不足になるのは防げるはず。今回は味にも工夫した。料理はボケ防止の最大の対策だ。 大関になったばかりの御嶽海が新型コロナに感染したようだ。花嫁ももらって大関昇進ともろ手に花だったが、なんと引退する2人の力士の「断髪式」への参加が感染の原因だったとか。それじゃ力士や親方衆にも感染が疑われるね。3月の春場所までに症状が治まれば良いけど、稽古不足は免れないだろう。だが相撲協会では、「稽古は濃厚接触に当たらない」とさる部長待遇の親方が言ってるようだ。 ワールドカップカタール大会へ向けてのアジア予選。1位のサウジをホームで迎えて目下2位の森保ジャパンが見事2-0で勝利し、サウジに勝ち点で1差に迫った。3位のオーストラリアがもし次回のゲームで勝てば、勝ち点差2の中に3チームが入ることになり、出場を掛けての今後の戦いはさらに激戦になるだろう。日本は3月のアウエーでオーストラリアに勝てば、文句なしなのだが。 国会である決議が通った。だがそこには「中国」の「ち」の字もなく、人権侵害が「人権状況」と言う何とも歯切れが悪い表現になった。公明党に配慮した結果と言うが、「言語明瞭意味不明」の決議でも早速中国が抗議して来た。どうせ抗議を受けるなら、正々堂々ともっと明確に非難すべきと私は考えるのだが、経団連などもきっと気を使っているんだろうねえ。C国に。 当初は「チャイニーズ台北」の呼称を嫌って、北京冬季五輪の開会式、閉会式へ不参加を表明していた台湾が、一転参加することにしたようだ。態度急変の原因はIOCのバッハ会長の強い働きかけが効果を上げたようだ。当然その裏には中国の強烈なアタックがあったことだろう。面子を重んじる強権国家の沽券にかけても、台湾は中国の一部と世界にアピールしたいのだろう。バッハよ、またもお前か。 このところ狂ったようにミサイルを発射し続けている北朝鮮。長い経済制裁に対する抗議の表れか。国連安保理で北へのさらなる制裁緊急決議を提案する米英仏に対して、2月の議長国であるロシアとこれに追随する中国は、制裁撤廃を主張。いつもの「拒否権発動」で事態は何も変わらない。こんなクソの役にも立たない国連安保理など不要だ。全体主義国家のなんとおぞましい姿。ウクライナでも危険な臭いが。<続く>
2022.02.03
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