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「Re:ワインの味(10/27)
日本人の味覚の嗜好も変わってきていると思うのですが、プロの目から見てどうでしょうか?私の持論で、醤油好きはピノ好き、ソース好きはカベルネ、シラー好き、塩好きはアリゴテ・シャルドネ好きというのがあるのですが。」
と言うご質問を頂いたので返事を書いたのですが、長すぎてコメント欄をオーバーしたのでブログに書かせて頂きます。
酒に関して言えば溺れる様に飲む人は減りました。特に今の若者は甘いものも好きでお酒も飲む、深酒はしない、綺麗な酒飲みが多いです。
私の若い頃は娯楽も少なく酒を飲むしかやる事が無いという単純な酒飲みが多く、食べ物食べずに唯ひたすら飲む人がいて困りました。この手の人も減りましたね。豊かになったのだと思います。
ワインに関しては、大きく変ったのは中甘口のワインが主流だったのが、辛口のワインばかり飲むようになった事でしょう。マテウス・ロゼ、アンジュ・ロゼ、ドイツの白ワインを飲む方が以前は多くいまいたが、最近はこの手の物はワインが苦手と言うお客様以外は滅多に召しあがりません。お酒が苦手な人がワインを飲むと言う時代だった様に思います。皆さんウイスキーの水割りで食事していましたから。
あといきなり赤ワインから始める人が増えています。白身の刺身でも生牡蠣でも赤を飲んでいる人が増えました。グラス一杯の白を勧めますが、赤がお好きな様です。
実際マリアージュは口に食べ物残った状態でワインを飲まなければあまり気にする事はないと私も思います。マヨネーズとか納豆とかフライ物の油とか残留する食べ物は要注意です。
美味しい料理と美味しいワイン、どちらも気に入った物であれば良いのですが、平目のカルパッチョにボルドーはチョイト・・・・と思います。今度はワインの方が口に残ります。ワインのエグミが口に残って平目の旨みから来る甘さがボケると思います。まあお話しに夢中な方が多いので何を飲んで何を食べたかは二の次なのでしょう。
よく困るのは4人でいらして、お好みを聞くと重い赤ワインが良いと言われてお出しします。すると一本飲み終わって、次に違うもっと重い赤を出してと言われるお客さんが時々います。同価格帯で最も重いの最初に出しているので、これ以上重いのは価格を上げないと無い場合が多く、また重いという基準が難しく、本当にこれは重いと思う物を出すと渋過ぎると言う場合もあります。なかなか短時間でお客様の好みを掴むのは難しいです。常連のお客様はその点好みが分っているので楽ですが。
年齢は大きいですね。本当にフランス料理を毎日食べれるのは28歳位までで、酒も最も飲めるのもその頃までです。次の壁が38歳前後でしょうか、酒量も落ちる人が多いです。またこの年齢以降さっぱりした食べ物が好きになって来ます。そして次に48歳位でしょうか、成人病,生活習慣病が出てきます。次に58歳・・・・そしてドクターストップです。野菜や日本食中心で肉は食べなくなって来ます。飲む量も減って良い物を少しと言う感じになります。
ですから行く店のシェフの年齢は重要です。30歳のシェフの店に60歳のお客様が行くと料理が脂っこい、重たいと言う事が多い、60歳のシェフの店に30歳のお客様が行くと料理がボリュームが少なく、味が軽くて薄いという場合があると思います。当然天才シェフと言われる超越した方もおられますが、プロの料理人もどうしても自分の好みが出てしまいます。
ワインも年齢やライフスタイルの変化と供に変ると思います。日本人のワイン愛好家の多くはブルゴーニュに行き着く方が多いです。
これからは飲酒運転の取り締まりも厳しいので交通網の発達していない場所では自宅でワインと言う方が増えると思います。結果、外食で飲むより安いですから高級ワインを自宅でと言う方も増えるでしょう。楽天でワインを買われてこのブログを見ている方はこの手のお客様でしょうか。
また休日も増えているのでアウトドアクッキングも増えると思います。 アウトドアで楽しむワインはニューワールドやシャンパンが面白いと思います。
最後に二番目のご質問ですが、確かに醤油好はピノ、ソースはカベルネ、シラー、塩はアリゴテ・シャルドネに合うと思います。私は醤油も塩もソースも好きです。という事でピノ、カベルネ、シャルドネが大好きです。
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