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2026.06.25
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フランキー・シン「日泰食堂」元町映画館 チラシ を見て考え込みました。​
香港映画?台湾映画?
​ まあ、そういう興味で見ましたが素晴らしいドキュメンタリーでした。​
生粋の香港映画でした!
 見たのは フランキー・シン という、台湾の大学を出た若い才能が、監督自身の故郷でもある 香港 長州(チュンチャウ)島 という漁村にある 「日泰食堂」 という食堂の日常を撮ったドキュメンタリー、 「日泰食堂」 です。
チラシのイラスト をご覧になれば、舞台の食堂に 三人の登場人物 おばちゃん、おっちゃん、 それから黒縁メガネをかけてスマホを覗いている オネーチャン がいます。
おっちゃん がたしか 丈(ジョン)さん おばちゃん 萍(ピン)さん 、多分、お二人の娘の オネーチャン 肥美(フェイメイ)さん だったと思います。​
香港の長州島で暮らす普通の家族です。
​  映画 は、この三人の 2014年 以後の 10年 を描いています。食堂には常連客がたむろし、麻雀とかトランプとか博打遊びに興じる日々です。 フェイメイさん は本島の学校に通っていて、いつも店にいるわけではありません。
 で、 映画 はこの小さな食堂に集まる 村の人たちの日常 と、 香港島 で繰り広げられている 民主化運動の大騒ぎ を重ねて映し出します。デモに参加しながら、のんびりした食堂の人たちの生活に戻ってくる フェイメイさん に焦点を当てていくところに、この若い監督の​
「歴史センス」 が光っていました。 
フェイメイさん が、いつもスマホを覗いているのには、刻々と伝えられる情報を知り、運動と弾圧の状況把握という目的があります。 おばちゃん は娘の身の上を案じ、 おっちゃん はデモの騒ぎぶりに顔しかめながら小言を口にしているだけです。
 スクリーンの映像が時の移り変わりと、それに連動した情勢の緊迫をリアルに伝えます。
 で、呆気なく敗北がやってきます。​
コロナです!
コロナのパンデミック を、民主化を求める 雨傘運動 時代革命 弾圧の正当化の切り札 にした 国家権力 の姿が浮き彫りにされる中、何となく国家を信用していた おっちゃん の中にようやく疑いの気配が生まれますが、すでに遅しです。 敗北に気付いた ファイメイさん が口にする​
「自由が失われつつある気がする・・・」
​という言葉の重さは、 「乱世備忘」 以来、10年、関心を持ち続けてきた 香港民主化闘争 がとどのつまりを迎えたことを実感させるに十分でしたが、フェイメイさんの、その絶望的な呟きにこそ、世界中の人に、一縷の希望を伝えんとする 監督 の気持ちが込められているという印象を受けた作品でした。 拍手!
香港 に限らず、 民主的な社会を希求する世界中の普通の人たち の今をを静かに描きながら、そっと励ます、言い方が大そうかもしれませんが、 歴史的傑作ドキュメンタリー だと思いました。 拍手!
監督・撮影 フランキー・シン冼澔楊
製作 ステファニー・チェンティーニ チュウ・ピンユー ピーター・ヤム グザビエ・ロシェ
撮影 マイケル・タン ジェイソン・M ヘンリー・レオン
編集 リン・イーチュー
音楽 スン・グオドン
2024年・83分・G・台湾・香港・フランス合作
原題「日泰小食」英題「Another Home」
2026・06・16・no114・元町映画館no378



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最終更新日  2026.06.29 00:14:52
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