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posted by fanblog
2017年05月09日
チェコ‐ウクライナ(五月六日)
昨年秋の試合では、アイスランドでの試合で、一点差か二点差で惜敗。典型的な北欧の正統派のハンドボールなので、チェコ代表とはかみ合いやすく、チェコの調子がよければ善戦は期待できても、勝ちきるのは、ホームでの試合であっても想像しづらい。バルカンの汚いハンドボールの典型のマケドニアには、秋のホームの試合では圧勝したけれども、マケドニアでの試合で勝てるとは思えない。それどころか、審判も敵に回るので、チェコで勝利した際の点差よりも大きな点差で負けるに決まっている。
そう考えると、ウクライナに二勝することは、二位以内に入るために絶対に必要だということになる。それなのに、大黒柱のイーハを欠いた代表は、五月三日の水曜日に行なわれたウクライナでの試合で負けてしまったのである。スポンサーが多いサッカー、ホッケーとは違って、大きな大会の予選のハンドボールの場合にはホームでの試合しか放送されないので、詳しくはわからないが、常に先行されて追いかける展開で、最終的には三点差で負けてしまった。最大で六点差を付けられたというから、最後に何とか点差をつめて帳尻を合わせたというところか。
ウクライナ側も結構ミスをしていたので、前半終了間際に逆転に成功し、前半は一点リードで終わった。前半終了の時点で試合が決まるような差をつけていてもおかしくない試合だったのに、そうならなかった原因の一つは、試合開始から十五分ぐらいまではウクライナの得点を一人でたたき出していたザドビ選手を止めることができなかったことだ。それから、ペナルティスローを二回失敗したのも痛かった。三つ目の原因は、退場者を出したときにキーパー抜きのプレーを選択したことだ。不用意なプレーでボールを失うことを繰り返し、一度など相手のキーパーにゴールを決められてしまった。これだけで三点失ったんじゃなかったかな。
後半開始当初も前半と同じように接戦が続いたのだが、流れを変えたプレーが二つあった。一つは前半から大活躍をしていたザドビ選手が三度目の退場を食らって試合から追放されたことだ。三度目の退場にするにはちょっと厳しい判定だったけれども、一度イエローカードをもらって、二回退場処分を受けた後にしては、軽率なプレーだったと言うしかない。ウクライナの得点源が一つ減ったことで守備がかなり楽になった。
二つ目は、チェコのキーパーがガリアからムルクバに代わったことだ。ガリアもそれほど悪かったわけではないが、ウクライナのペナルティスローを止められずにいた。それをペナルティ限定で登場したムルクバが止めたことで、そのままキーパーが交代した。シュトフル、ガリアに次ぐ三人目のキーパーで、これまで活躍の機会があまりなかったムルクバだが、この日は大当たりだった。ペナルティを止めたことで、ディフェンスとキーパーの連携もよくなり、チェコが一気にトルハークに入った。最大で十点差つけたのだが、最終的には七点差で勝利した。これはウクライナとチェコの健闘で予選グループが混戦に陥っていることを考えると大きな点差になるかもしれない。
この勝利の最大の貢献者は、キーパーのムルクバ、もう一人上げるとすれば、サイドのヤクプ・フルストカだろう。ムルクバからのぎりぎりのロングパスを受けてフルストカが決めた二本の速攻は見事としか言いようがなかった。相手のキーパーも首を振るしかできていなかったし。
気になったのは、イーハに次ぐ攻撃に柱であるはずのホラークがほとんど守備専門でしか出場していなかったことだ。最近怪我がちで欠場することも多かったから、出場してくれるだけでもありがたい存在なのだが、イーハとホラークがいないと、チェコの攻撃は高さと遠目からの迫力に欠けることになってしまう。期待のカサルはいつまでたっても期待のままだからなあ。
この試合の勝利で、あと二試合勝って本戦出場の可能性が残った。絶対に勝てるとは思わないけれども、応援し続けられるだけの希望が残ったことをよしとしよう。イーハの最後の雄姿をヨーロッパ選手権で見たいものである。
5月7日16時。