蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~

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2006/01/28
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カテゴリ: 韓流ドラマ&映画
40万ヒットのお礼が遅くなってすみません~!!
バタバタしておりました。
今頃なんですが、40万ヒットのお礼に、「もう一つのヤクソク 番外編」を書きました~♪

BBSのチラリズムは今回は見合わせます~。この間お見せしたばかりですし、何回もお見せするようなシロモノではありませんので・・・。(汗)

この番外編は、私の書いた 「ヤクソク最終話~未来への約束」 の続編になります。

どうぞ、ごゆっくりお楽しみください~。




「もう一つのヤクソク」番外編~子守唄~

ソンジェはそっと寝室から出た。ようやくソウタを寝かしつけたところだった。
リビングにいる葉子が、ソンジェに微笑みかける。
「ソウタ、もう寝た?」
「うん、ボクの子守唄は効果てきめん。すぐに寝てしまったよ。あ~ぁ、2番まで歌いたかったのにな」
わざと顔をしかめてみせるソンジェに、葉子は声を出して笑った。
「それは残念ね。じゃ、ソンジェの子守唄の続きは、私が聴かせてもらおうかしら?」
ソンジェは葉子が座っているソファに腰掛けた。
「了解。じゃあ、子守唄を聴く姿勢になってもらわないと」
そういうと、ソンジェは葉子の肩を軽く押し、ソファに寝かせる。
葉子は頬を染めた。
「ちょっとソンジェ・・・」
あわてて起き上がろうとする葉子を、強く抱き寄せながら、ソンジェは彼女の耳元で囁いた。
「サランヘ・・・葉子。」
「え?」
「アイシテマス、葉子」
そういうと、何か言おうとする葉子の唇をふさいだ。
ソンジェが唇を離した後、葉子は囁いた。
「これが貴方の子守唄なの、ソンジェ?」
潤んだ瞳でソンジェを見つめる葉子の耳元で、再びソンジェは熱く囁いた。
「うん、そうだよ。葉子向けの子守唄。1番は韓国語でサランヘ。2番は日本語でアイシテル。素敵な子守唄でしょ?」
そしてそのまま葉子の耳たぶを軽く噛む。
葉子は細い腕をソンジェの首にまわし、指で彼の髪をまさぐる。
その仕草が愛しくて、ソンジェは葉子の耳から首筋、そして鎖骨へとキスの雨を降らせていった。
うわ言のように「葉子、サランヘ」「葉子アイシテル」と繰りかえすソンジェ。
葉子の甘い吐息とソンジェの声が重なり、2人は熱い時をむかえた。

葉子に腕枕をしながら、ソンジェは呟く。
「ねぇ葉子。さっきソウタに聞いたんだけど、今日ソウタ、いじめられたんだって?」
「ええ、そうなの。今日は子どもの陶芸教室の日だったでしょ。最近教室に通い始めた子がソウタに向かってひどいことを言ったらしいの」
「ひどいこと?」
「私のこと・・・。日本人の母親だから・・・韓国の敵だって」
葉子が伏し目がちに言葉をつなぐ。
「そんな・・・。子どもがそんなことを・・・」
ソンジェは唇を噛んだ。
「その子自身は、何気なしに言ったのかもしれない。でもソウタはとても傷ついていて・・・」
葉子の言葉に、ソンジェは再び葉子を抱きしめた。
「ごめん、葉子。君も傷ついているよね」
「ううん、私はダイジョウブよ。私は貴方が生まれた国、韓国が大好きだもの。誰がなんと言っても、この気持ちは変わらないわ」
「ボクもだよ。君が生まれた国、日本のことが大好きだよ」

ソンジェと葉子が韓国・利川に住み始めてから、もう5年になろうとしていた。
2人の間に生まれたソウタも、もう3歳になり、両親のまねをして土をこねる仕草をするようになっている。
ソンジェと葉子は、交代でソウタの世話をしながら、2人で子ども向けの陶芸教室を開いていた。
ソンジェの夢であった、子ども達に韓国の文化を伝えたいという思いが現実のものとなったのだった。2人とも充実した日々を過ごしていた。

「ソウタがね、寝る前にボクに聞くんだ。『パパ、ボクは何人なの?』って」
「で、何て答えたの?」
「韓国人と日本人、両方だよって。ソウタの中で、2つの国が1つになったんだよって言ったんだ」
葉子は心配そうな表情をソンジェに向けた。
「ソウタ、それで納得した?」
葉子に微笑みかけながら、ソンジェは言葉を続けた。
「3歳の子どもが、すべてを理解するのはまだムリかもしれないけれど、韓国人の父親と日本人の母親が、本当に愛しあって自分が生まれたということは感じ取ってくれたんじゃないかな」
「そうだといいけど・・・」
まだ不安そうな表情の葉子の額に、ソンジェは軽くキスをした。
「ねえ、葉子。ボクが陶芸教室を始めたいって言ったのは、自分の夢を実現させたいだけじゃなかったんだよ」
「え?貴方は江ノ島で私に話してくれたわよね。『お金たくさんいらない。夏休みや冬休み、子どもたちに陶芸を教えたい。韓国の文化を伝えたいんです』って、とても真剣な眼をして」
「うん。でもボクがしたいのは、陶芸教室で子ども達に韓国の文化を伝えるだけじゃないんだ」
葉子は不思議そうな目をソンジェに向ける。
「他に何を?」
「葉子、君だよ」
「え?私?」
「そう。陶芸教室の先生は、韓国人のボクと日本人の葉子だよね。ボクは教室に来てくれる子ども達やその両親たちに、日本人の葉子も韓国の伝統を理解し、愛してくれているということを伝えたかったんだよ。そして彼らに韓国の文化のほかに、日本の文化も知ってもらいたい、そう考えて陶芸教室を始めたんだ」
「あ、だから時々私に日本の遊びを教えてやって欲しいっていったのね」
「お手玉とかあやとり、けん玉にこま回し・・・いろいろやってもらったね」
ソンジェは、日本の遊びを子ども達に教えている葉子の姿を思い出して、くすっと笑った。
「何?何がおかしいの、ソンジェ」
「だって葉子、あやとりの糸を絡ませて大変だったよね」
「あ、も~!それは言わないヤクソクでしょ?」
葉子は頬をふくらませて、ソンジェに向かって拳を振り上げてみせた。
「ははは、ごめん、ごめん。言わないヤクソクだったね」
そういうと振り上げた葉子の手首を掴んで、再び葉子を上から抱きしめた。
「ねえ葉子。ソウタのほかに、新しい日韓の架け橋が欲しいと思わない?」
「え?それどういうこと?」
「こういうこと」
そういうとソンジェは再び葉子の体に口づけの雨を降らせていった。
「葉子、サランヘ・・・」







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最終更新日  2006/01/29 01:36:31 AM
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