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マンガリッツァ豚の背肉のロースを2時間近くかけてゆっくりと焼き上げると、、、 どうですか?我ながら見事な焼きあがり!しっとりとロゼに仕上がり肉汁もたっぷり!脂身は焼くことでだいぶ薄くなっています。この焼けた脂身がまた香ばしくて、甘くて美味しいんです。 あら引きの黒コショウで仕上げ、ソースは赤ワインと赤ワインヴィネガーに蜂蜜を加えて肉のジュを入れて煮詰めたもの。豚には甘酸っぱい味付けがよく合いますね。 これは4月5月のシェフお勧めコースでやります。詳しくは、ホームページを!
Mar 30, 2010

バルサミコが日本に入ってきたのは、20年以上前になるだろうか、、、。イタリア北部のエミリオ・ロマーニャ州のモデナという町周辺だけで作られている特殊なワインヴィネガーの一種だ。 普通のワインヴィネガーは、赤ワインや白ワイン シャンパーニュやシェリー酒などを酢酸発酵させて作る。もともとフランス語の酢という言葉vinaigreヴィネグールは、vinヴァン(ワインという意)とaigreエーグル(酸っぱいという意)がくっついた言葉で、文字どおり酸っぱくなったワインが、ヴィネガーというわけ。 バルサミコは特殊なお酢で、実は厳密に言うとワインヴィネガーではない。原料は白ワイン用のトレッビアーノという品種のブドウを使う。まずはじめに特殊なのが、絞ったブドウジュースをいきなり煮詰めてしまうこと。ブドウの枝を燃料に使うのが伝統的な作り方で、ほとんど透明なブドウ汁がかなり濃い褐色になるくらいに煮詰める。これをモストコットといって、この甘ーい汁が原料になる。 モストコットは、屋敷の天井裏にあるアチェタイヤと呼ばれる熟成庫に運ばれ仕込みが始まる。普通ワインは地下セラーなど低温で気温変化が少ないところにおかれるが、バルサミコは夏は暑く冬は寒く一日の寒暖差の多い屋根裏部屋というのが、まずワインと正反対。 樽のワインは酸化しないようにいつも満杯にして空気に触れないようにするのだが、バルサミコの場合は、酸化しやすいように樽にはいつも半分しか入れない。つまりワインにとってはとても過酷な状況で仕込まれていくのが、バルサミコ。 アチェタイヤには、蔵付きの酵母と酢酸菌があり、モストコットはアルコール発酵と酢酸発酵を同時に、あるいは交互に繰り返して甘酸っぱいお酢になってゆく。つまり一度ワインに仕込んでから、酢酸発酵させる普通のワインヴィネガーとは全く違う製法なのだ。製造中に一度も純然たるワインにはならないから、ワインから作ったお酢とは言えないわけだ。 一年もすれば立派なお酢になるのだが、バルサミコ、正式にはアチェート・バルサミコ、アチェートは、お酢、バルサミコは香りがよいという意味。その香りを作る独特の熟成方法にかけられる。 アチェタイヤには、様々な材質の樹で作った樽があり、毎年樽の移し替えが行われる。樫の木、桑の木、トネリコの木など、比較的香りが強い木の樽が使われているのが特徴。 樽の移し替えもまた特殊で、一年目は大きな樽、2年目は一回り小さい樽、3年目はさらに小さい樽という風に樽は年々小さくなっていく。上の画像はそうやって仕込まれて、12年目の樽から出荷されたものだ。 出荷する時に決して樽を空にしないのもバルサミコの特徴。半分ほど抜いたら、11年目の樽から補填し、11年目の樽には10年目の樽から補填して、、、と繰り返される。そうやって長年繰り返されているから、いつも古いお酢に新しいお酢が少しずつ補填されているわけ。 中には100樽や200樽を経過して黒蜜のようになったものもある。いろいろな樹のエキスを吸い込み、熟成と蒸発をしながら樽を渡り歩くと最後はかなりの濃度になるわけだ。 実は、バルサミコというのは、3つのカテゴリーがあって今書いてきたのは、トラディツォナーレという伝統的製法でDOCという法律の格付けを名乗ることができる。12年物というのは最低限の熟成を経たトラディツォナーレでは一番下のランク。25年以上たつと、ストラベッキオ(非常に古い)と呼ばれる最高ランクになる。6年から8年ものが、伝統的製法によるトラディツォナーレに準ずるもの。その下には、1年から3年の熟成ヴィネガーにカラメル色素や砂糖などを加えて工業的に作った製品。 ふだん私たちが使っているのは、ほとんどが工業的製品で、DOCのバルサミコは1リットル当たり数千円から数十万円もするので、一般的にはまず使われないのだ。巷に出回っているバルサミコの90%以上が工業的製品だと思う。 ただ工業的製品がイコール粗悪品というわけではない。それどころか、一般的なバルサミコですら通常のワインヴィネガーよりずっと値段が高い。本物のバルサミコは、さらに超高級品ということなのだ。数千円から数十万円というのはまさに高級ワインの値段で、お酢というカテゴリーからするととんでもない値段ということになる。 普通のバルサミコは、料理に使う時に煮詰めたりするが、あれは煮詰めることで凝縮させてより熟成した高級バルサミコの風味に似せるためで、COCの高級バルサミコは普通は過熱などしない。そのままの香りを生かしたいからだ。 以前50年物のバルサミコをバニラアイスクリームに垂らして食べさせてもらったことがあったが、あの美味しさは今でも忘れがたい。まさに芸術品というしかなかった。 今回のは、12年ものだからそれほどでもないが、4月5月のシェフお勧めコースのデザートのイチゴのデザートサラダに使う予定です。香りのよいバルサミコでイチゴを和えるとなかなか気の利いたデザートになるんです。お楽しみに!
Mar 26, 2010

このところお陰様で忙しく、久々の更新です。一番主要な仕入れ先の会社が、閉社してしまうことになって、他の仕入れ先からの見積書なども細かくチェックしなければならなかったり、確定申告もあったりで、、、ちょっと数字とパソコンのキーボードにうんざり状態でした。 上の画像、まるで羊に豚鼻をつけたような不思議な生き物はハンガリーの国宝指定を受けたマンガリッツァ豚です。最近の銘柄豚ブームの切り札とも言える豚で、まだまだ輸入量は少なくレア物です。 この豚もイベリコ豚やビゴール黒豚などと同系統の原始的な品種で一時は絶滅に瀕したらしいのですが、ハンガリー政府が国宝種に指定して国を挙げて増殖に励んでやっと商業ベースで生産できるようになってきたようです。 広い牧場で放牧され、水は川へ飲みに行き、山に木の実を食べに行きと、、、自然な飼育法がとられています。厳冬期は氷点下30度にもなるハンガリーですが、この分厚い毛皮とよく乗った脂のお陰で寒さにもよく耐えるそうです。その肉は、、、 これはロース肉。赤身が強いでしょ?ほとんど牛肉に近いくらいですね。イベリコ豚のロースよりは赤みが強いほうかもしれません。脂身は白くて綺麗な脂で、融点が低く手で触っているだけで融けてきます。 脂身をたっぷりつけたまま、低温長時間ローストでゆっくりと焼きたい肉ですね。 まもなく登場します。ご期待ください。 それから、4月には世界三大生ハム(イタリアのパルマ、スペインのハモンイベリコ、フランスのバイヨンヌ)のひとつ、フランスのバイヨンヌハムも入荷予定です。 こちらも斯うご期待!
Mar 23, 2010

霜降り和牛のようなイベリコ豚の肩ロースのスモークハム。肩ロースのプレサという部分で豚一頭で1キロ余りしか取れない貴重な部位だ。同じくイベリコ豚のラルドは、バラ肉の生ベーコン。とろける脂がフォアグラ並みの美味しさ! 海老の香りでむせかえるほどのときめき鶏とオマール海老のコンソメ。 エイヒレとキャベツのシェリーヴィネガー風味、ベルナール・パコー風。三ツ星料理の再現です。これが本当に美味い!! エゾ鹿とフォアグラのトリュフ風味、ロッシーニ風。低温長時間ローストでしっとり焼き上げた鹿の背肉は、信じられないほど滑らかで上品。フォアグラトリュフとの相性も最高! アヴァンデセールの自宅庭のゆずとレモンのソルベ。酸っぱくてよい香り。 ヴァローナのショコラ、ピュア・カライブ(カリブ産のトリニタニオ種の最高級カカオだけを使ったもの)で仕込んだショコラフォンダンのテリーヌにコニャック風味のホイップクリームと、同じくヴァローナのショコラのグアナラ(カカオ分が世界最高濃度)で作ったシャーベットを乗せてある。 並みのチョコレートとは次元の違う美味しさ。ヴァローナのショコラの味わいを引き立ててくれるのが、、、 さかもとこーひー、サンク・オ・ピエ9周年ブレンド。世界オークション一位のグァテマラエルインフェルトとカップオブエクセレンスのコスタリカ・サンティアゴというゴージャスなブレンド。 お陰さまで、9周年コースが大好評です!3月20日ごろまでやってます。ご予約はこちらから。 うちの猫たちはますます仲良しです。
Mar 9, 2010

3月になると富山湾からホタルイカが上がってきます。このように目玉と軟骨とくちばしをとって使います。くちばしは取るのが難しいので、取らなくてもまあいいですが、目玉と軟骨は必ず取りましょう。食感が全然違います。どこかに食べに行っても目玉つけたままのところが多いですけどね、、、。クジラの餌じゃないんですから、、、この目玉が固くて歯に挟まったリしてとても不愉快なんです。みなさん、目玉は取りましょう!魚の骨抜き用のピンセットを使うといいですよ。目玉をとるときに目玉をつぶしてしまうと黒い汁が飛んできて服を汚してしまうので気を付けてください。 マリネにしたり、(塩、オレガノ、シェリーヴィネガー、ニンニク、パプリカ、オリーヴオイルで和える)ガーリック焼き、(オリーヴオイルとニンニクで和えてココットなどに入れて塩胡椒で味付けして焼く)トマトソースで煮込み、パスタソースにしたり、、、。ハラワタごと食べるので独特の旨味があって美味しいですね。 足の速い(悪くなりやすい)素材ですから、新鮮なものを選びましょう。今時妙に安く売っているのは去年の冷凍物が多いですから、新物を選びましょう。同じ新物でも富山産でなければ、いくらか安いです。でもやはり富山産が美味しいような気がしますが、、、。 これからの時期、市場に行けばたいてい買ってきて、いろいろと使っていきます。
Mar 6, 2010

明日3月3日は臨時休業させていただきます。ちょいと事情がありまして、、、。 よろしくお願いします。
Mar 2, 2010

これは自家製スモークサーモンのサラダ仕立て。このメニューも3月いっぱいくらいです。暖かくなるとサーモンの冷燻ができなくなりますので、、、。 私がスモークサーモンを手作りするのは、美味しいのが売ってないからです。変な添加物や燻液に漬けただけの美味しくないものしか売ってないので、作るしかありません。以前これを食べた私の親友ミュージシャンクリヤ・マコトが、「おれはスモークサーモンなんて大嫌いだけどこれなら大好きだぁ!」と言ってました。まだ食べてない方は11月から3月かぎりの品物なのでお早めに! 3月からジビエも終わってきたので、ランチメニューもディナーメニューも更新しました。クリックすればPDFファイルが開きます。よろしくお願いします。 フォアグラ180グラムのポワレも始めました。
Mar 1, 2010
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