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2024.09.26
カテゴリ： 我孫子武丸
新装版 8の殺人【電子書籍】[ 我孫子武丸 ]
現場を8の字型の建物にしたのはいいが、その形を利用しない手はないと私は思った。
それなのに思った以上に利用されていなかった。
そのことが私は不満だ。
終盤探偵役の慎二が探偵役を担うが、、密室論だのなんのってあまりにもまだるっこしくて、正直読む気がなくなってしまった。
それでも何とか読了できた。
そもそも、冒頭から、二人の女性が怪しいなという感じだった。
ミステリーですからね、当然第一発見者に何かあれば、話はとんでもないところに飛んでいくのだ。
鏡のトリックはかなり精密にしないと完成しない。
トリックもリアルであってほしい。
この図面を利用したら、なんとおりものの解が導ける。
同様、犯人の動機があまりにも小ばか臭いものだから、犯人も誰だっていいことになる。
本当にくそ面白くない。
一事不再理的なことを最後にほざいていたが、警察がまだ逮捕していない人だからね。
逮捕するのはぎりぎりセーフじゃないかな。
まあ、終盤いちおが犯人と名指しした奴は、ミステリー上の反則の奴なんで、それを修正した点は、認めてやろう。
本作は平成元年作品。
もう、35年も昔の話だ。
ワープロなんて言う言葉も出てくるし、和文タイプの本も本作の一つの構成品になっている。
まあ、本当に推理小説を書くのは難しい。
私は、作者のその思いの方に気が向いてしまうのだった。(7/31記)
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