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posted by fanblog
2017年12月20日
ハンドボール女子世界選手権終了(十二月十七日)
それはともかく、ドイツで行なわれた世界選手権の決勝である。ありがたいことにチェコテレビが、チェコ代表が出場していないにもかかわらず中継してくれたので、見ることができた。サッカーのシーズンは中断期間に入っているし、アイスホッケーはオリンピックに向けた代表の強化のための国際大会が行なわれていて国内リーグの試合がない。それにスキーのジャンプやクロスカントリーでチェコの選手の調子が上がらず、予選で落ちてしまうことも多く中継するだけの意味がなくなっているのも、ハンドボールに中継時間を割けた理由の一つであろう。
決勝に進出したのは、絶対的な優勝候補だったノルウェーと、強豪だけど不安定な印象のあるフランス。事前の予想では圧倒的にノルウェーが有利で、大差のつまらない試合になることを危惧する声もあった。決勝というのは、大会の最後の最後で体力的、精神的にきつく試合途中で、どちらかのチームが力尽きたという感じになることもある。
前半は、終盤にフランスが逆転して11−10で終了した。前半終了時の一点差なんてあってないようなものである。どちらが勝ってもおかしくない一進一退の攻防は後半に入っても続き、このまま延長にもつれ込むような期待も感じた。ミスは多かったけど、こんな緊迫した好ゲームは、できるだけ長く見続けていたいというのが、どちらにも肩入れをしないハンドボールファンの思いというものである。
恐らく疲れがあったのだろう。普段ならゴールに向かっているはずのシュートが、最後の押さえが聞かないのか、ゴールポストに当たったり、すっぽ抜けて外に上に、外れてしまったり、最後はどちらのチームも疲れ切った様子で、最後の5分ぐらいは全くゴールが決まらなかった。そんな試合を最後に制したのは、後半から出場した選手が活躍したフランスだった。この辺りフランスの作戦勝ちと言えば言えるのかなあ。トータルのスコアも23−21で、ノルウェーチームの得点を低く抑えることに成功しているし。
ノルウェーの敗因を一つだけ挙げておくとすれば、ペナルティスローを外しすぎたことだ。確か4本も外したんじゃなかったか。接戦でこれだけ外すと勝てる試合も勝てなくなってしまう。フランスもすべてを決めたわけではなかったけれども、4本のうち半分決まっていれば、引き分けで延長戦が見られたのにと思ってしまう。
決勝で見たノルウェーの選手は、思っていたほど長身ぞろいではなかったので、チェコのチームももう少しなんとかできたんじゃないかと、フランスチームの守備の頑張りを見て思ってしまった。それに、ノルウェーの9番を付けたエースの選手(名前が覚えられなかった。メルコバーとか言っていたけど、チェコ語化してるし)は、体格的にもプレースタイル的にも、チェコ代表のフルプコバーを思わせるものがあって、チェコも今のスタイルを突き詰めていけば、ノルウェー並の強豪チームになれるかもしれないなんてことも考えた。
決勝に先立って行われた3位決定戦では、オランダがスウェーデンを下してメダルを確保している。考えてみれば準決勝に進出した4チームの内、3チームまでもがチェコが負けた相手である。唯一チェコと対戦しなかったフランスが優勝してしまったけれども、この大会での4敗のうち、3敗までが準決勝進出チーム相手というのは、結構すごいことなんじゃなかろうか。
ベスト16と準々決勝で敗退したチームに関しては順位決定戦は行われず、グループステージの成績によって順位が割り振られる。勝ち点4しか取れなかったチェコ代表は、準々決勝に進出したチームの中では最下位だったので、この大会を8位で終えることになった。この成績は、1993年にチェコスロバキアが分離し、チェコ代表が成立して以来最高の成績だという。ちなみに日本は16位である。
監督は、今のチームはこれからも強くなれると発言しているが、そのためには若手の成長と、選手層を厚くすることが必要だろう。この大会で若手のイェジャープコバーは大活躍だったけれども、最後のオランダとの試合では、疲れからかシュートを相手ディフェンスにひっかけたり、抑えがきかなくてゴール枠に飛ばなかったりというシーンが見受けられた。更なる上位進出には、中心選手の負担をできるだけ減らしながらグループステージを勝ち抜けるというスタイルが必要になってくるのだろう。
次は一月の男子の大会だ。世界なのか、ヨーロッパなのか確認していないし、チェコ代表が出場するのかどうかもいまいち記憶があやふやなんだけど、楽しみに待つことにする。ハンドボールは毎年大きな大会が行われるので、予選も本選もどちらをやっているのかわからなくなることがあるのである。
2017年12月17日23時。