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2021年04月29日

エクストラリガ・プレイオフ(四月廿六日)





 問題はそれだけではなく、ドイツリーグが感染症対策のために延期になった試合を、この代表の試合が行われるために本来はリーグ戦が行われないことになっていた期間に入れる決定をしたせいで、ババークやムルクバなど、チームの主力の中に多いドイツのチームでプレーしている選手たちが、代表に参加できるかどうかが怪しくなってしまった。一人、二人ならこれまでも欠場する事はあったけど、数が増えるとチェコ代表としては苦しくなる。欠場者が少ないことを祈るしかない。
 前監督のクベシュとフィリップが示したように、チェコリーグの選手たちも使い方によっては十分な戦力になるのは確かだけど、中心選手として勝敗の責を負わせるには早すぎる。おまけにチェコ国内のエクストラリガは、現在レギュラーシーズンを終えてプレイオフがたけなわである。例年以上に接戦が多く、代表に呼ばれるレベルの選手は、それぞれのチームの中心選手として奮闘しているから、負担も大きくなっている。



 驚きだったのは、1位のカルビナーが8位のズブジーに大苦戦をしたことで、唯一5試合目までもつれ込んだ。カルビナーが最初の試合で、37−30と圧倒したときには、このまま3連勝でおしまいだろうと思ったのだが、二戦目以降大接戦が続いた。一試合目に続いてカルビナーで行われた二試合目では、後半終了時点で26−26の引き分け、7メートルスロー合戦に持ち込まれた。5人ずつ終わった時点でも28−28の引き分け、7人目で29−30となってズブジーが勝利した。
 ズブジーで行われた三試合目と四試合目も大接戦となった。三戦目は一時カルビナーが、13−7と6点差をつけたものの、そこからズブジーが前半終了間際に5連続得点をあげ、後半開始早々に13−13と追いついた。その後は一進一退の攻防が続き、25−25で試合終了。7メートルスロー合戦にも連れ込んだ。カルビナーが4人連続で決めたのに対して、ズブジーは4人目、5人目が決められずに、29−28でカルビナーの勝利となった。四試合目は7メートルスロー合戦にはならなかったが、23−24でズブジーの勝ち。カルビナーでの五試合目が行われることになった。
 最終戦は、流石にカルビナーが地力を発揮して、前半開始直後以外は終始リードを保って試合を進め、最後は29−24と5点差で勝利した。これで準決勝進出を決めたのだが、1位でプレイオフに進出したチームが最後に勝ち抜けを決めたということになる。三試合目の7メートルスロー合戦で負けていたら敗退していた可能性もあるのだから、本当にぎりぎりだったのである。

 この苦戦の疲れが出たのか、ロボシツェとの準決勝の初戦も、29−30と1点差で負けてしまう。二戦目は31−28で勝ったものの、またまた予想外の大苦戦だった。三試合目でようやくカルビナーが強さを発揮して、33−23という大差で勝ったところで、代表のための休止期間に入った。カルビナーからはソラーク、ボイテフ・パツルなんかが代表に呼ばれることが予想されるのだが、接戦の連続で出場時間が長くなっているのが心配である。

 もう一つの準決勝のプルゼニュとドゥクラの対戦は、プルゼニュが二連勝した。一試合目は31−23と大勝、二試合目は32−31と一点差だった。このまま三連勝で決まるかと思っていたら、ドゥクラが頑張って、三試合目は27−29でドゥクラの勝利。こちらも四試合目が行われることになった。そういえばドゥクラというチームは、以前のプレーオフでも、一試合目はボロ負けでも、二試合目以降は対策を立てて接戦に持ち込んだり、勝利したりすることが多かったような記憶もある。
 とにかく、プレーオフで活躍する選手たちが代表でも活躍して、ウクライナとフェロー諸島相手に三連勝することを期待しよう。ドゥクラのクリーマとか、ロボシツェのトルコフスキーとかも期待できるんじゃないかと思う。
2021年4月27日24時。








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