実際に自分が認知症になってみて実感したことは、認知症は、いったんなったら固定したもののように思われがちですが、そうではないということです。という。
たとえばボクの場合、朝起きたときは調子がよいのだけれど、だんだん疲れてきて、夕方になると混乱がひどくなる。
でも、一晩眠るとすっきりして、またフレッシュな新しい自分が甦ります。
つまり、そのときどきの身体や心の具合によって、認知症はよくも悪くもなる。
だから、「一度なってしまったらおしまい」とか、「何もわからない人になった」などと思わないでほしい、特別扱いしないでいただきたいと思います。
ボクの一日は、日めくりのカレンダーで今日の日付と曜日を確認することから始まります。というもの。
もっとも、認知症になったからと思って買った日めくりも、ここ半年ほどはめくること自体を忘れていることが多いようで、最近は、家内にいわれて見ると何日分もたまっていたりします。
それから朝食。
クロワッサンが好きでよく食べます。
あと、これは朝食ではありませんが、オムレツも好きです。
そのあとは理容室に行ったりします。
週に一度、デイサービスに行くほか、リハビリの人が家に来てくれたり、自分でマッサージを受けに行ったりすることもあります。
午前中はいいけれども、午後になると頭が疲れて、もやもやしてきます。
買い物のお金をすでに払ったのに忘れてしまったり、意図していないことをしゃべって、あとでしまったと思ったり。
老いと認知症の両方だから、正直、情けなさやもどかしさを感じることもたくさんあります。