浄土真宗が拠りどころとする『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の「浄土三部経典」は、他の大乗経典と同じく、お釈迦様にまで遡れない偽経です。と親鸞聖人を賛美する。
それにもかかわらず、そこに説かれた仏教のエッセンスを抽出し、先達の論考を参照しながら見事に在家仏教の本質を解き明かしたのは、初期仏教経典も大乗経典も一切を学び尽くし、善き師友に出会って、その上で自分の生きる道を模索した親鸞聖人の求道の賜です。
そして、このように仏さまに任せきる「他力の信心」の境地は、「神様、助けてください。あなたを信仰します」という契約とか取引のような話ではなく、「まあ、いいか。任せた」という、しがらみを外した、気掛かりを手放した、重荷を下ろした安心の境地ですから、ストレスは少なく、執着は少なく、心は気楽な、善い心になっているのです。と他力の効用を主張する。
だから間違いなく、善い処・浄土に往生できるのです。
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