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2023.05.08
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カテゴリ: 東野圭吾

ガリレオの苦悩 (文春文庫) [ 東野 圭吾 ]

 本作から本シリーズに内海薫と言う女性刑事が登場する。
 本短編集第1章落下るから登場するのだがこの章は後出しジャンケンの塊みたいな話で,薫という名前からしてミステリーリーダーである私は全部みろっとめろっとお見通し状態,多分これ女だろうな,と思ったらその通り,そしてこの章ではもう一つ後出しがあった。
 それは結婚情報誌の存在である。
 ミステリーライターならこの件は現場の状況を表現するにあたり最初に出しておかなければならないものである。
 その後出しジャンケンもまたこの東野の策略だったんだろうなと私は思う。
 東野をはじめとするこの世代の作家たちの脂が乗り切った時代というのはちょうど21世紀に入った頃でそれはちょうど ICT の発展に歩調を合わせるようなものだった。
 その結果20世紀と21世紀の境界線あたりでインターネットについてパソコン通信なるという表現があって,アイコンをイコンなんて表現していたりするのだけれども,それらは今日 SNS などという言葉に変えられたりしていて10年,20年以上前の話であってもけっして古くなってはいないのだ
 その2010年あたりに書いた作品はこのガリレオシリーズの始まりのころだったともいえようけれども,もう一つ難癖をつけさせていただければ,それは東野がこの時点では刑事訴訟法に精通していなかったことで,この作品群中2箇所,警察が起訴をする,という表現が出てきていたのだった。
 これはミステリーリーダーからの苦言である。
 我が国の刑事訴訟法では検察官しか起訴はできません。
 検察官には起訴便宜主義という原則もある。
 そもそも国の警察官が公判を維持するなどということができるわけがないのです。
 ただしその組織的な捜査力は世界に冠たるものがある。
 一部の冤罪を導いた捜査手法は問題があるけれども検察の起訴に対する警察の捜査精度の高さは特筆に値すると言えよう。
 後出しジャンケンと起訴について苦情を書いたけれども,それ以外は非常によくできた東野モノであった。(2/19記)





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最終更新日  2023.05.08 05:40:17
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