日本語のフォントを設定しても Bislama になってしまう
なりますよね!日本語のフォントを設定しても、設定画面を開くといつも Bislama が表示されてきます。私もこれには随分悩まされました。結論を言うと、表示が Bislama でも問題ありません。日本語に設定したフォントは、ちゃんと設定されています。ドロップダウンから改めて日本語を選んで、自分が設定したフォントが表示されてくれば大丈夫です。
詳しくは、こちらの記事「 エディタ上のフォントを変える 」もご覧ください。
XML で属性値を訳すときにタグを文書構造に表示して欲しい
XML の翻訳は、いろいろな設定がきちんとされていないととてもやりにくいです。「文書構造」を使うという案は私は思い付きませんでしたが、名案かもしれないです。SDL の方で改善要望をあげるということでしたので、早めに実装されることを期待します。
ただ、XML はファイルによっては文書構造がまったく表示されてこないこともあります。そうなると、もう何を訳しているのかわからなくて本当に困ります。そんなときに、私は次の 2 つを試してみます。
・プレビューを表示する
プレビューを表示すると、完成形の文書が見られることがあります。完成形が見られない場合でも、通常は、XML のタグがそのまま表示されます。タグが表示されれば、今何を訳しているかはわかります。Trados のプレビュー機能は、Office 文書などでは重すぎてあまり使えないですが、XML なら軽いので大丈夫です。プレビューを表示していても、エディタが変な動作になることはありません。
・表示フィルタを「すべてのコンテンツ」にする
プレビューを表示しても、エラーになってしまい XML そのものすら表示されてこないことがたまにあります。そんなときは、[ レビュー] タブ > [ 表示フィルタ] で「 すべてのコンテンツ」を選んでみると、翻訳対象文字以外のタグなどの要素が表示されてくることがあります。通常、表示フィルタは「 すべての分節」に設定されていて、翻訳対象文字のある分節のみが表示されてくるようになっています。
表示フィルタを切り替えてタグが表示されてくるかどうかは、XML からバイリンガル ファイルへの変換方法によると思います。残念ながら、成功する可能性はあまり高くないですが、私はとりあえず試してみます。
パーフェクト マッチや 100% を除いて翻訳したい
SDL の回答としては、上記でも登場した表示フィルタを使用してロックを掛け、ロック部分を非表示にするというものでした。ただ、翻訳者としては非表示にすることにはあまり賛成できません。前後関係がわからなくなるので、とても訳しにくくなります。(非表示にするならまだしも、翻訳会社さんによっては、100% をそもそもバイリンガル ファイルに含めてこないことがあります。そうなると、いちいち Trados から離れて文脈を確認しないといけないので非常に効率が悪いです。)
また、ロックはとても便利ですが、翻訳者の立場からすると少し使いにくいです。というのも、翻訳会社さんからのファイルはたいてい既に一部の分節がロックされています。この状態で、翻訳者が勝手に分節をロックすると、そもそもロックされていた分節なのか、自分でロックした分節なのかがわからなくなり、元の状態に戻すことができなくなってしまいます。
ロック箇所は作業対象外として 0 円のことが多く、料金に直接関係してきます。私は、自分でロックしたいなぁと思うときは、まずコーディネーターさんに相談するか、元の状態に確実に戻せることを確認してから行うようにしています。
・それでも表示フィルタを使う
というわけで、表示フィルタとロックは、翻訳者にとってはあまり良い方法ではないのですが、それでも使いたいときはあります。Trados で使える表示フィルタは、実は 3 つあります。
?@ [レビュー] タブの「表示フィルタ」
?A [表示] タブから表示する「高度な表示フィルタ」
?B プラグインの Community Advanced Display Filter
?@「表示フィルタ」は最もシンプルで簡単に使えますが、1 つの条件しか設定できません。?A「高度な表示フィルタ」は、条件も若干増え、複数の条件を設定できます。たとえば、「ロック解除されている 100%」や「100% とコンテキスト マッチ」 などの指定が可能です。?B「 Community Advanced Display Filter 」はプラグインなのでインストールする手間がかかりますが、かなりいろいろな操作ができます。たとえば、100% 以外といった否定での条件設定も可能です。このプラグインについては、こちらの記事「 ■プラグイン■ フィルタで繰り返しを除外する 」もご覧ください。
・ジャンプ機能を使う
分節をどうしても非表示にしたくない場合、私は表示フィルタは使わず、すべての分節を表示したままの状態でジャンプ機能を使うことがあります。
Ctrl+G で設定画面を表示して設定をしたら、Ctrl+J で次へ次へと進むことができます。「カテゴリ」と「ステータス」で表示フィルタと同じような条件を設定できます。ただ、「カテゴリ」と「ステータス」の両方の条件を同時に設定することはできません。またロックの条件はないので、ロック箇所を飛ばすことはできません。まあ、つまりはあまり使いやすくないのですが、役立つケースがないわけではないと思います。
今回は以上です。なんともまとまりのない感じになってしまいました。もし、何か良いアイデアや情報などありましたら、ぜひお知らせください。
Tweet