マドリード市内観光もそこそこにトレドに向かう。
ちょっと雲行きが怪しくなって来ている。
12-13世紀のトレドでは、ユダヤ、イスラム、キリスト、それぞれの宗教からエリート集団 が形成され、古代ギリシア・ローマの哲学・神学・科学の文献がアラビア語からラテン語に翻訳された。このことが中世ヨーロッパの ルネサンス に大きな刺激を与える。
宗教を越えて共存できるなんて素晴らしい!
数年後フェリペ2世がマドリードに遷都した時、「死に値するほどの打撃」であり、トレドは衰退しはじめる。
それにしても、要塞都市と言う感じで中世に戻ったようだ。
高い城壁でぐるっと囲まれている。
衰退して置き去りにされたから、中世の街なみを残すことができたのか。
まず、エル.グレコの描いた「オルガス伯の埋葬」のある、 サント.トメ教会。すごい人で絵の前はおしくら饅頭状態。
この絵の中にはエル.グレコ自身も描かれているし、たくさんの参列者は当時大金を払って描いてもらったそうだ。勿論、顔の向きや位置によっても値段は違っただろう。
最も美しいゴシック建築と言われるトレドの大聖堂。
中が素晴らしいそうだが、駆け足ツアーなので外から写真を写して終了。
ここ近くには有名なユダヤのシナゴーグもあって、それがアラビア風建築で外からはシナゴーグだとわからないそうだ。
キリスト教ならゴシックとかロマネスクとか独自の建築様式があり、仏教だって、イスラム教だって、たいてい建築様式が決まっているのに。
ユダヤ人は自分の国を持てなかった為、その国、その国のルールに従ってシナゴーグを建てた。
マドリードと違って緊迫感がないので、ずーっとぶらぶら歩く。
結構な距離を歩いてきたと思う。
石畳は脚にけっこうダメージを与える。
私は底の分厚いウォーキングシューズだったので、歩いたなぁと言う程度の疲労で済んだが、底の薄いタイプの靴を履いていた人たちは腰まで痛いと言って、座り込んでいた。
9世紀にアラブ人によって建てられたアルカンタラの橋。
途中、バロック真珠なんかを扱う宝飾店に寄った。
寄木細工や小物なんかもあった。
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