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第1060回 2009年8月19日
お世話になっているH出版のSさんから一冊の新書が送られてきた。
「劇場政治の誤算」加藤紘一
加藤の乱以後、政界のプリンスといわれた加藤紘一氏の居場所が見当たらないのは誰でもがわかっている。
この著をパラパラとめくっていくうちに、自民党政治の行き詰まりが面白いほど書かれている。
そして行き詰まりのとどめが、あの小泉と竹中なのである。
また、小沢一郎の自民党的人物像と戦略の分析もわかりやすい。
第5章の「地域から経済をよみがえらせる」は、山形県鶴岡を選挙地盤に置くだけに説得力がある内容でヨーロッパ型の地域経済を思わせる内容でもある。
それにしても加藤氏はより民主党に近い人物でもある。
今回の総選挙で民主党が政権を取った場合、「続・加藤の乱」があるのではないか。
その時、自民党も民主党もガラガラポンで、地殻変動による政党再編成が起こるのではないか。
それにしてもなかなか読ませる著書である。
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