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第1061回 2009年8月22日
ワナ!わな!罠に落ちそう
誘惑の恋 私を誘う
キッスは目にして 罪は薔薇色......
聴きなれたオールディーズ風調のベートーベンの原曲「エリーゼのために」アレンジした「キッスは目にして」のヒットからだいぶなりますが、この歌を演奏していたグループ「ザ・ヴィーナス」が、今夜のNHK「思い出のメロディ」で復活すること知り、さっそく友人の賢ちゃんに電話をしました。
「オキタが出るのか?」 と。
オキタくんは高校時代の同級生でした。
ギターが好きで、いつも学校の文化部室でギターを弾いていました。得意の曲はショッキングブルーの「ヴィーナス」でした。
http://www.youtube.com/watch?v=U2DBcbZc3ck
その彼は米沢市役所の臨時職員としてお茶を濁していましたが、いよいよ本採用が決まろうとしたときに、決起して上京するのでした。しかも家出......。
「オレ、東京に行くから、しばらく会えない」
と、オキタくんは僕のアルバイト先のマツヤ書店にきました。
ちょっと待て!と、言って、その晩、オキタくんに詳しい話を訊く事にしました。
その頃の夜の喫茶店は結構な混み合いでした。
「市役所から採用通知がくる。
親戚の者から連絡があった」
「採用だってコネだし、このままでは、
公務員となって決ったルールの中で働かなくてはならない」
彼は悔いが残るというのでした。
「音楽のプロになりたいんだ!」
しかし、行く宛もないというので、
僕とオキタくんと高校時代の共通の仲間であるスズキくんのアパートとノバという彼の勤務する工芸会社の連絡先、
もうひとりジンくんのアパートと芝浦電気の連絡先をメモして渡しました。
夜行列車で行くというので、米沢駅に見送りに行くと、
オキタくんの他にもう一人、男性が家出を共にすると紹介されました。
「お袋さんにはオレから連絡しておくから」
と、言うと、
「悪いけど頼む!」
と、オキタくんは握手をして言いました。
1972年6月の初夏のことでした。
その後、彼は幾度か仕事を変えながら、キャバレー周りのバンドに加わり、
そしていつの間にかバンド界では「テツ」というネームでベースギターを弾いていました。
テツは「ザ・ヴィーナス」というグループいました。
1981年には「キッスは目にして」で大ヒットを飛ばし、その後、東京六本木でライブハウス「俺たちの朝」の店長、自分でもライブハウス「イマジン」を経営するまでになりました。
しかし、バブルが去るとテツの名前はバンド界や六本木からも忘れられました。
今日のNHK「思い出のメロディ」ではあの「ヴィーナス」が復活されますが、テツの姿は見れるのでしょうか。
テツ......オキタくん、今はどうしているんだろう......。
http://www.youtube.com/watch?v=h00SELk_GPo
(後左側がテツです)
(脱字誤字はお許し下さい。敬称は省略させていただきました
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「山形マンガ少年」まとめてご覧いただけます。
第三部『熱い夏の日』のホームページ
http://f1.aaa.livedoor.jp/~hopgaho/atuinatu-3/atuinatu-3.html
第一部「はじめちゃんの東京騒動記」のホームページ
http://f1.aaa.livedoor.jp/~hopgaho/tokyo/tokyo.html
第二部「旅立ちの歌」のホームページ
http://f1.aaa.livedoor.jp/~hopgaho/tabidati/tabidati.html
そうだよ悲しいよ!加藤和彦さん 2009年11月01日 コメント(1)
あの素晴らしい歌をもう一度 2009年10月25日 コメント(2)
なかにし礼の良心 2008年10月30日
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