第一章「ブラックホール」では銀河の中心にあるブラックホールの正体を解明しようとアルマ望遠鏡を使用した世界的なプロジェクトを追う。
第二章「黒い太陽」では33年前に観測された太陽の輪を2016年の皆既日食で観測するプロジェクト当日の様子を描く。
第三章「ダークマター」では宇宙を満たすダークマターの実態に迫ろうと274枚の鏡を組み合わせたマジック望遠鏡で観測する博士に話を聞く。
https://www4.nhk.or.jp/P5252/
ともかく番組冒頭、視界360度に広がる星空は必見!余りの幻想的な美しさに息を飲む。東京都の5倍の面積を持つウユニ塩原は雨期の終わりに溜まった雨水が巨大な自然の鏡となる。夜風が止むと夜空が映り、地球にいながら宇宙遊泳している様な感覚が味わえる。これを4K HDRで観られるのだからAV機器の進歩に感謝だ。
ブラックホールのCG、マジック望遠鏡の鏡に映る夜空等4Kの解像度があるから美しさ際立つ。実に4K向きの映像素材だ。
その上HDRらしいコントラスト高さも楽しめる。夜空に目が慣れた頃に突然昼間の望遠鏡の映像に切り替わるカットが何度もあるから「眩しい」と思わず目を細めてしまう。HDR効果を狙った演出に何回も引っ掛かるのもまた快感だ。(^_^)
夜空のシーンが多くBT.2020の広色域の恩恵は目立たないが、星々の微妙な色の違いや望遠鏡が建てられた場所の風景などの描写を地味に支えている。
2chステレオ音声だが番組内容的には不満はない。冒頭のウユニ塩原の360度星空に使われていたBGMは幻想的な映像を引き立ててくれた。テレビでは難しいだろうがイマーシブサウンドになったら一層効果的だろう。
ウユニ塩原は名前の通り塩で出来ているから白くて高低差の無い水鏡になり、360度星空を実現出来ている。タイムラプス映像で時々水鏡に映る星空が流れることがあるが、これは風が吹いて水面が揺れたのだろう。自然が作り上げた奇跡の光景は来客時の接待番組として役立つこと間違いなしだ。
この番組を観た後19/01/22(火)13:50〜14:00放送の『黒い太陽 皆既日食』も視聴したら「第二章」を10分番組にしただけだった。昼間が暗くなるだけの皆既日食は一章や三章に比べ見どころが余りない。この観測から2年以上経過した筈だがまだデータを分析中なのだろうか。太陽の輪はあったのかどうか結論が気になる…。
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