2015年08月01日
夏に気をつけたい風邪の特徴とその予防策
夏場にうっかり風邪をひいてしまい、それが思うように治らず、長引いてしまった経験はないだろうか。夏場はクーラーがガンガンと効いた室内で過ごすことが多く、しかし屋外は汗がポタポタと流れ落ちる暑さとあって、体の体温調節がついていかないことが影響しているのかもしれない。夏の休暇や仕事を棒に振らないためにも、夏風邪をひかないようにするには日頃からどんな対策を心がけたらいいのだろうか……?
■大人と子供が気を付けたい夏風邪
内科医であり、泉岡医院院長の泉岡利於先生に、まず夏風邪が他の季節に比べて症状が重く、長引くイメージについてお伺いしてみた。
「夏風邪が特に他の季節に比べて症状も重く、長引くという印象はそれほどありません。ただ、夏に比較的特徴的な風邪はあります。エンテロウイルスとアデノウイルスは、比較的夏に流行しやすいウイルスです。エンテロウイルスは、胃腸炎や手足口病やヘルパンギーナを引き起こします。アデノウイルスは、結膜炎と合併することによりプール熱という病名でよく知られています」(泉岡利於先生)
泉岡先生のお話では、夏風邪が重症化する印象は特にないとのことだった。ほかにも夏風邪は子供がかかるイメージが強いが、夏に流行りやすい風邪はやはり子供がかかりやすいのだろうか。
「胃腸炎は、夏場は暑くて冷たいものを摂取しすぎて起こる下痢かウイルス性腸炎かは、判断が困難な場合があります。冷たいものの過剰摂取は胃腸障害からの自己免疫力の低下を引き起こし、風邪などの疾患にかかりやすいとも言えるので注意が必要です。
手足口病は、口の中や手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症で主に小児がかかりやすいですが、大人もかかることがあり大人がかかると重症化しやすいのでお子さんが、かかった場合は注意が必要です」(泉岡利於先生)
ちなみに発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とするヘルパンギーナ、高熱が続くプール熱も小児がかかりやすく、子供の看病中に大人が感染することで有名な夏風邪だ。子持ちの家庭は子供の様子を注意深く観察しながら、くれぐれも二次感染に注意したい。
■心がけたい夏風邪対策とは?
子供がかかりやすく、しかし大人も注意したい夏風邪。では夏風邪をひかないための対策はどんなものが考えられるだろうか。
「エンテロウイルスもアデノウイルスも療法に有効な抗生剤はありません。つまり、感染してしまうとウイルスの勢いが落ち着くまで対症療法しか治療がありません。それではどのように予防するかということですが、単純に規則正しい生活と手洗いとうがいをまめにすることに尽きると思います」(泉岡利於先生)
寝不足だったり、冷たいものの過剰摂取や二日酔いなどの自己免疫力を落とす行為は、夏風邪にかかりやすく、重症化しやすいと言われているそう。また、暑いとついクーラーの温度を下げてしまいたくなるが、27〜28度程度の高めの温度設定を心がけると、安眠にもつながるため良いとのことだ。
夏はクーラーの冷えや汗かきで風邪をひきやすい季節だ。こじらせる前に念入りの予防をして、くれぐれも体調管理を怠らないようにしよう。
タグ: 健康
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