2016年10月16日
コミュ障の原因はもしかしたらアスペルガー症候群かも
「アスペルガー症候群」という言葉をご存知でしょうか?もう20年以上も前から存在している言葉なのですが、近年になってテレビやインターネットでも広く取り上げられる機会が増え、社会的にも認知されてきている「発達障害」のひとつなのです。
なぜ最近になって注目を集めてきたかというと、現代は高度なコミュニケーション能力を必要とする社会であり、コミュニケーション能力が著しく低いと社会生活(特に対人関係)に支障が出てしまうことが問題視されてきたからだと思います。
●特徴について
ここで「アスペルガー症候群」の特徴を3つお話します。
1.対人関係の構築が困難
一言で言うと、アスペルガー症候群の場合、人と上手にコミュニケーションが取れません。人は生まれてから成長する過程で様々な対人関係を築きます。他人に教えられるわけでもなく、自ら自然にコミュニケーションを取ることによりできるものです。
ところが、アスペルガー症候群の人は相手の気持ちをくみ取ることが極端に苦手なため、思ったことをそのまま口に出します。それが相手にとって言ってはいけない悪いことも含めてです。逆に相手が冗談を言ったとしても、冗談だとは気付かずそのまま真に受けてしまう事もあります。いわゆる場の空気が読めないのです。冒頭にもお話しした、複雑化した現代社会を生きるために必要な能力が不足してしまっているのです。
また、他の発達障害に見られる知能低下や言語障害などもなく、むしろ通常より知能が高く成績優秀な人が多い傾向にあるため、非常に誤解を受けやすく、障害を持っている事に気付きにくいのも特徴です。
2.異常なまでの執着心
アスペルガー症候群の人は、好きなこと、興味があることには必要以上にこだわりと執着心が強いと言われています。好きな花の名前を何百種類も覚えるだけではなく、その生息地や花言葉など、付随することもすべて記憶していたりします。
絵を描くことが好きなら、それこそ時間が経つのも忘れて何時間でもキャンバスに向かって筆を走らせることもできたりします。この傾向がいい方向に作用すると、素晴らしい成果を残す研究家だったり、後世に名を残す芸術家になったりすることもありえます。実際に著名人の中にはアスペルガー症候群だった人物が意外に多いことも知られています。
3.環境の変化に弱く、感覚が過敏
起伏の激しいリズムを嫌い、常に一定の変化のない状態を好みます。すなわち、いつも通りの決まった事に対しては何事もなく普通に対応できるのに、急な予定の変更や環境の変化が生じた際に、パニック症状を引き起こしてしまうことがあるのです。また普通の人より感覚が異常に過敏な場合もあり、誰にも聞こえない程度の音がものすごく気になったり、人には分からないほどの匂いが気になって他のことが全く手につかなったりという症状もあります。
●特徴が異なるって本当?
男性と女性でも現れる特徴が異なります。アスペルガー症候群は圧倒的に男性の発症率が高く、対処法や治療法に関してもほとんどが男性中心になっています。ここでは、特に女性におけるアスペルガー症候群の特徴と対処法をお話したいと思います。
女性の場合に特に問題になるのは、コミュニケーションの中でも会話の部分です。男性に比べ女性のほうが精神的に早く成熟するため、10代頃から複雑化する女性同士の会話、いわゆるガールズトークについていけなくなります。それが年齢を経て、社会に出てからも同僚同士の会話、更には結婚をして子どもが生まれてからもママ友同士の会話にずっと悩まされるのです。
また、周囲との連携を特に必要とする育児などに関しては、ほぼ自分のペースで事が運ばないケースが多いため、環境の変化についていくことが難しいアスペルガー症候群の女性にとってはかなり苦手な部分になってしまうのです。
更に、男性のアスペルガー症候群にはあまり見られない身体的不調があるのも特徴です。女性特有の「月経前不機嫌障害」が普通の人より重症化する傾向があり、ひどいとうつ病や犯罪を引き起こす可能性もあります。特に女性は体質的に神経系の機能不全が起こりやすいとも言われていますので注意が必要です。
対処法としては、一番は身近にいる家族に協力してもらうことです。相手の気持ちを読みとることができないのならば、近くにいる家族に教えてもらって下さい。他人には聞けないことも、家族になら聞くことができるはずです。家族の方も当人の苦悩を理解して、手助けをしてあげてください。そうしてひとつひとつ社会の暗黙のルールや常識を学んでいくことがとても大切なのです。
多少段取りが悪くても気にしないで下さい。できることから少しずつこなしていくようにしましょう。どうしても苦手なことは、他の人に代わってしてもらっても構いません。特に体調がよくない時は、無理に頑張るのではなく、適度に休憩を挟んだりお休みをとったりして、極力負担を軽くするように心がけてください。
●さいごに
いかがでしたか。最近ようやく世間の認知度があがってきたアスペルガー症候群。あなたやあなたの周りでこの症状に悩む人がいれば、ぜひ今回のお話を参考にして、少しでも症状を改善させるお手伝いができることを願っております。
タグ: 健康
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