2017年09月15日
身体が錆びてゆく!? 活性酸素の正体とは?
「活性酸素」についてご存知でしょうか。字面を見ても悪いものではなさそうに見えますが、美容や健康の意識が高い人の中では「減少させるべきもの」といわれています。
今回は、この活性酸素について、医師に詳しい話を聞いてきました。
活性酸素とは何ですか?
活性酸素とは、酸素がより周囲のほかの物質と反応しやすい形の「化合物」に変わったものをいいます(英語では「reactive oxygen species ROS」と呼ばれています)。
活性酸素として通常知られている、以下の4種類があります。
・スーパーオキシド
・過酸化水素
・ヒドロキシルラジカル
・一重項酸素
活性酸素発生のメカニズムを教えてください。
敵視されがちな活性酸素ですが、適量の活性酸素には、細胞を守る役割があり、体内では日常的に活性酸素が作られています。
活性酸素は、過剰に発生することが問題です。活性酸素は、紫外線などにより体に負担がかかると防御の役割のために、発生量が増えます。
また、ストレスによって副腎皮質ホルモンが分泌されたり、過度な運動により激しい呼吸で取り入れる酸素量が増え、体温が上昇した場合も、活性酸素が発生します。
活性酸素が及ぼす身体への影響を教えてください。
活性酸素は、細胞に含まれるDNAを傷つけ、正常な細胞の再生などを妨げてしまう可能性があります。
活性酸素が発生すると、人間の体は発生した活性酸素を消滅させようとして抗酸化機能を働かせます。
しかし、抗酸化機能で消化できない分の活性酸素は、がんや、身体の老化、さまざまな生活習慣病の発生に関連します。
どのような生活をしていると、活性酸素が発生しやすくなりますか?
さまざまな生活習慣が、活性酸素の発生に関連していると考えられています。
1.喫煙習慣がある
喫煙で、活性酸素が増加します。
2.紫外線を予防しない
紫外線に当たり過ぎたり、放射線に曝露されることも、活性酸素が増加する原因になります。
3.過度なアルコール摂取
アルコールは、少量であればストレスの解消にもなり、活性酸素を減少させてくれますが、飲み過ぎは活性酸素を増加させる要因となります。
4.ストレスの多い生活
ストレスも、活性酸素の大きな増加要因と考えられています。
5.その他
完全に避けることは不可能なものではありますが、大気汚染や食べ物に含まれる添加物が、活性酸素の発生増加に関連しています。
活性酸素の発生を抑えるにはどのような方法がありますか?
【活性酸素の発生を抑える方法】
1.紫外線対策をする
紫外線に当たり過ぎないようにすること。日焼け止めの使用だけでなく、つばの広い帽子や、日射しを強い時間帯を避けて外出する、といったことも心掛けるといいでしょう。
2.喫煙・飲酒習慣の見直し
喫煙や大量飲酒の習慣がある場合は、改めないと、活性酸素の大量発生に加え、さまざまな疾患の原因になります。
3.ストレスを溜めない
適度にストレス解消の時間をもうけることも、健康的な生活習慣の一環として大切です。
活性酸素の発生を促す生活習慣は多くのものがあり、完全に避けることは難しいものです。
運動をストレス解消の手段にされている方も多いと思いますが、激しい運動も活性酸素の発生要因になってしまうといったジレンマもあります。なかなか難しいですが、偏りの少ないバランスの取れた生活を送っていきましょう。
タグ: 健康
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