2018年01月12日
6歳以降も続いたら要注意!? 子どものおねしょの原因と予防法
子どものおねしょは、おむつが外れてから何歳くらいまで続くのでしょうか?
小学校入学までが一つの目安になるかもしれませんが、もしそれ以降もおねしょが続いている場合は病気が隠れている可能性もあります。
気になる子どものおねしょの原因、疑われる病気、予防対策を医師に解説をしていただきました。
おねしょとは
夜寝ているときに尿失禁をすることを「おねしょ」と言います。英語では「bed wetting」と呼びます。
4〜6歳以降もおねしょが続く場合、夜尿症(やにょうしょう)もしくは遺尿症(いにょうしょう)と呼び、検査や治療を行う場合があります。
尿を我慢できるメカニズム
そもそも尿は24時間常に作られ続け、膀胱に貯められ続けています。トイレに行って尿を出していいというわずかな間のみ、脳の信号が膀胱の出口を緩め、尿を出します。
つまり我々は24時間ほぼずっと「尿を出してはいけない」という指令を、眠っている間も含め、無意識のうちに脳から発し続けています。
この指令は、脳から脊髄を通り、自律神経の信号として膀胱に伝わります。
おねしょの原因
膀胱に送られる信号の経路のどこかに異常があると、尿を出すなという指令が途切れ、膀胱がゆるんでおねしょとなります。
二分脊椎の異常
特に軽度の二分脊椎が隠れていると、夜だけでなく昼も尿・便のコントロールがしにくくなります。
抗利尿ホルモンが少ない
夜間は尿量を減らすような抗利尿ホルモンが脳から出されることで、腎臓での尿の産生量が減るのですが、子どもはこのホルモン量が少ないのです。
膀胱が小さい
子どもの膀胱は小さく、眠りは深いため、おねしょしやすいと言えます。
膀胱炎などの感染症
膀胱炎など尿の通る経路に感染や炎症があってもおねしょしやすくなります。
尿の出口の奇形
稀ですが、後部尿道弁や尿管異所開口というような、尿の出口に生まれつきの奇形がある場合もおねしょの原因になることがあります。
心理的ストレス
「おねしょしてはいけない」という心理的ストレスがおねしょを招くこともあります。
年齢によるおねしょの変化
2〜3歳
膀胱の容量が増え、抗利尿ホルモンにより夜間の尿量が減ってきます。この頃おむつが外れる子どもが多いとされています。
4〜5歳
おねしょは少なくなりますが、小学校入学時でも10人に1人程度はおねしょをしていると言われています。
おねしょが成長しても治らない場合
軽度の二分脊椎症がある場合、思春期や大人になってから尿・便がもれるようになることもあります。
抗利尿ホルモンが出ない病気、腎臓・泌尿器系の先天奇形、二分脊椎など脊髄の病気、心理的な要因を考える必要があります。
おねしょは病院で治療できる?
病院では、尿で下着が濡れるとアラームが鳴るような装置を装着して行う治療法があります。
尿をすると目を覚ますように促すことで、排尿時間を少しずつ朝にずらすように訓練します。
また、症状に合わせた薬も処方されます。
おねしょの予防法
◎夜中に無理にトイレに起こすと、夜間に尿を出す習慣ができるため、基本的に起こさないようにしましょう。
◎夕食後から就寝前までは水分を取り過ぎず、コップ一杯程度に抑えておくのが理想的です。
◎寝る前には排尿をする習慣を付けます。
◎体が冷えると尿量が増えるので、冷えないような下着・靴下を付けて寝るようにします。
子どもがおねしょをした時の対処法
怒らず、他人と比較せず、「またがんばろう」と前向きに励ますようにします。
小学校入学時におねしょがある、夜だけでなく昼も尿が漏れる、尿だけでなく便も漏れる場合は、一度泌尿器科で相談されることをおすすめします。
タグ: 健康
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