2016年10月24日
片頭痛×コーヒーに注意 カフェインはもろ刃の剣だった
カフェインを含む飲み物には紅茶などのお茶類、清涼飲料水などがあるが、カフェインを多く含む飲料の代表としてコーヒーがある。頭痛が起きそうなとき、コーヒーを飲んでカフェインをとると頭痛が緩和されることがある。また、脳が覚醒した満足感を得ることができる。
しかし、毎日飲むことで、脳にカフェインへの耐性がつき、効果が低くなる。効果を期待してコーヒーの量を増やしていくと、カフェイン依存になり、離脱症状が出る。
その症状、休日などで気が緩むと起きる片頭痛に構造が似ているのだという。
□片頭痛が起きるシステム
頭が痛くなりそうだと思っていたら、頭の片側または両側が脈打つようにズキンズキンと痛み始める片頭痛。酷い場合、吐き気や嘔吐(おうと)を伴う人もいる。
また、痛み始める前に、目の前で光がチカチカする、視野の一部に歯車のようなギザギザしたものが現れる、視界が欠ける、手足がしびれる、しゃべりにくい、などの前兆が起きることもある。
痛みの原因は、頭部の血管が拡張し炎症を起こすことにあるが、その発生の仕組みにはいくつかの説がある。そのうちの主な説は「セロトニン説」と「三叉(さんさ)神経血管説」の2つだ。
□片頭痛の原因…セロトニン説
何らかの原因で血管を収縮させる作用を持つセロトニンが放出され、一時的に脳の血管が収縮する。その後、時間の経過とともにセロトニンが減少して、収縮した血管が拡張するために頭痛が起こる。
□片頭痛の原因…三叉神経血管説
顔面周辺の感覚をつかさどる三叉神経が、何らかの刺激によって刺激され、三叉神経から血管を拡張させる作用を持つさまざまな神経伝達物質が分泌される。それらの働きで血管が拡張したり炎症を起こしたりした結果、神経が刺激されて痛みが起こる。
この2つの説は原因不明で血管が拡張するが、カフェイン依存による血管の拡張は機序がはっきりしている。
□カフェインの作用と離脱症状
カフェインにはさまざまな作用がある。その作用の一つに体の血管を収縮させる働きがあり、頭部の血管を収縮させることで頭痛を抑えることができる。また、脳内伝達物質のドーパミンの作用を高めて、身体を活性化させる働きのある交感神経を刺激するので、覚醒し、仕事などの作業効率が上がることも期待される。
作用がある反面、離脱症状として、頭痛、疲れやすさ、眠気、イライラ、集中困難、吐き気、筋肉のこわばりなどが出る。つまり、離脱症状の頭痛は、カフェインの作用によって収縮していた血管が、効果が切れて拡張することによって起きる。
それは、休日の気が緩んだとき、体をリラックスさせる働きを持つ自律神経の副交感神経によって頭部の血管が拡張して起きる片頭痛と、システムが似ている。
□カフェインで頭痛が起きないために…どれくらい飲めばいいの?
コーヒーによって頭痛が緩和されることもあるが、反対に離脱症状によって頭痛が起きることもある。コーヒーはもろ刃の刃ともいえる。
では、どの程度のコーヒーであれば頭痛が起きないのだろうか。もちろん個人差はあるが、調査によると、カフェインの摂取量25mg程度であれば離脱症状、つまり頭痛を始めとする各種ネガティブな働きを回避することができた。
25mgは一般的なコーヒー2杯分に相当する。1日にひっきりなしにコーヒーを注ぎにいくほどコーヒー好きな人は、もしかすると片頭痛持ちではないだろうか? 大好きなコーヒーもいいが、たまにはノンカフェインのハーブティーなどと組み合わせても良いかもしれない。
タグ: 健康
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