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さあ、大いに皮肉を言い合おう!皮肉がチームの創造力を掻き立てる

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□皮肉を言ったあなたも、言われたあなたもアイデアマンに
お菓子を山のように食べている人に「痩せようとしているの?」と言ってみたり、待ち合わせ時間に遅れた友達に「大丈夫。1時間しか待ってないから」と言ってみたり。皮肉や嫌みな言葉をかけるのは、相手を怒らせるかもしれないと不安になって、あまり言えないものだ。

当然ながら、言われた方も決していい気持ちはしない。しかし、これを読んだ後は、きっとみなさん、ちょっと皮肉を言ってみようか、言われてもいいか。そんな気持ちになるかもしれない。


□皮肉を交えた会話によって創造性は変わるのか?
アメリカのハーバード大学とコロンビア大学の研究チームは、皮肉を交えた会話が創造性にどう影響するのかを実験した。

参加者を普通の会話をするグループ、誠実な会話をするグループ、皮肉交じりの会話をするグループの3つに分け、その後、創造性を評価するさまざまなテストを受けてもらった。

例えばこんなテストだ。段ボールでできた壁に沿って配置された机の上にろうそく、マッチ棒、箱に入った画びょうがある。これらのものを使って、ろうそくのろうを机や床に垂らさずに火をともす方法を考えるというテスト。また、紙の上でマッチ棒4本でグラスの形を作り、マッチ棒を2本しか動かさずにその中に入っているものをグラスの外に出すにはどうしたらいいかというテスト。こういった類いのテストだ(※1)。


□皮肉を言われた方が創造性が上がる
実験の結果、すべてのグループの中で、皮肉を言われた人が最も創造性が高まることが分かった。

例えば、ろうそくのテストでは、普通の会話や誠実な会話をしていたグループでは3割前後の正解率だったのに、皮肉交じりの会話をしていたグループでは、6〜7割の正解率だったのだ。特に、皮肉を言われた人は最も高い正解率で75%と、皮肉を言った人の正解率64%を上回っていた。


□言葉の意味とその裏側の本当の意味を考える
皮肉を言ったり言われたりすると、なぜ、創造性が上がるのだろうか。皮肉を言う方も言われた方も、発せられた言葉から、その裏側に隠された本当の意味を考えなくてはならない。

これが物事の抽象化を促進したり活性化したりするプロセスで、結果的に創造的思考につながると研究チームは考えている。



□でも、皮肉を言うなら信頼関係のある人に
皮肉を言うに当たって1つ注意点がある。皮肉は積極的に言った方が創造性が上がることは確かだが、言う相手を選ぶ必要があるということだ。

一般的には、皮肉は人を見下している表現と考えられている。実験では、信頼関係のある者同士の会話では皮肉を言われた方も軽蔑されていると感じていなかった。正直な気持ちを言ってくれていると捉えられている。皮肉を言う相手は信頼関係のある人にすべきと研究チームは述べている。

また皮肉は人を傷つけてしまうことがあるので言い方には気を付ける必要があるが、正直な気持ちをちょっと表現を変えて言ってみる、これが皮肉の本当の意味だと思う。この人なら分かってくれるそんな関係の相手に正直な思いを伝えてみよう。言われた相手もアイデアマンになれるのだから、きっと怒ることはないだろう。

皮肉を言い合えるほどの信頼関係を築けている会社のチームで大いに皮肉を言い合う…こんな場からはきっと独創的で比類なきアイデアが生まれてくるにちがいない





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