2018年01月24日
「最近熱っぽい」あなたのその症状、ストレスが原因の高体温症かも?
最近寝不足でなんとなく熱っぽい……。そんな症状に心当たりはないだろうか。もしかするとそれは、ウイルスではなく精神的ストレスや睡眠不足が原因の「ストレス性高体温症(心因性発熱)」かもしれない。
ストレスや疲労がたまりやすい現代人が知っておくべきこの病気のメカニズム、治療法、予防法をご紹介する。
□ストレス性高体温症とは
ストレス性高体温症とは、慢性的なストレスが原因で体温が37度以上の高体温状態が続き、体のだるさ、めまい、悪寒、頭痛などの症状が見られる状態のこと。
風邪やインフルエンザなど感染による炎症が原因ではないため病院へ行っても異常が見つからず、処方された解熱剤でも熱が下がらない。
また、体温の上がり方には、短期的だが極度のストレスによって急に上昇・下降するものと、長く続くストレスによって高体温を維持し続ける2タイプがある。原因となるストレス状況の具体例としては、仕事をする、人と会う、寝不足・残業・介護による疲労などが挙げられる。
□ストレス性高体温症、ストレスで発熱する理由とは?
そもそも、風邪などのウイルスが体の中に入ってきたときに発熱するのは、体温を上昇させてウイルスを排除するのが目的。ウイルス感染すると脳が炎症反応を感知し、交感神経と筋肉のはたらきを活発にさせるよう命令を出すため、体温が上がるのだ。
ストレス性高体温症においては、炎症反応ではなくストレスに対処するため交感神経の働きが活発になり体温が上がる。そのため、医者は炎症という異常を見つけることができず、炎症を抑える解熱剤も効果がない。
□症状を薬で抑え、ストレス原因の解消が有効
ストレス性高体温症の治療は、患者の症状や生活習慣、ほかに併発している病気などを考慮し、生活指導、薬物療法、リラクゼーショントレーニング、心理療法、併発している身体・精神疾患の治療を組み合わせて行われる。
発熱時の頭痛に対しては解熱剤や鎮痛剤など頭痛を和らげる薬が有効だが、発熱には精神安定剤、抗うつ薬、睡眠薬は効果があるとされている。しかしそれだけでなく、ストレスの原因を根本的に解決することも必要だ。
熱が出るのは体が不調を訴えているサイン。寝不足やストレスのせいだと活動し続けず、風邪のときのように体と心を休ませることが大切だ。「まだ頑張れる。」と思えても、それ以上がんばり過ぎずに心身ともにリラックスできる時間を確保し、ストレス性高体温症の予防にぜひ努めてほしい。
タグ: 健康
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