2018年10月25日
男性は暑がり、女性は寒がりなのはなぜ?
男女の間で頻繁に勃発するエアコンの温度設定をめぐるケンカ。職場や家庭で一度は誰もが経験したことがあるのではないだろうか。男性は温度を下げたいし、そうすると女性が寒いと文句を言う……。永遠に解決しそうにない問題だが、今回は、このケンカの原因を探ってみたい。なぜ、男性は暑がり、女性は寒がりなのか。
□筋肉量が違うから
男性と女性の間で温度感覚に差があるのは、基礎代謝の違いが影響しているからということが、これまでの研究で明らかになっている。
人は筋肉を動かすことによって熱を作り出しているわけだが、男性は女性よりも筋肉量が多い。そのため代謝が高い、つまり体の中で熱をたくさん作ることができるのだ。女性はその逆だ。筋肉量が男性に比べて少ないので代謝が低く、熱をたくさん作れないのだ。
□おなかの赤ちゃんを温めるため
原因は筋肉量の違いだけではない。女性は男性よりも体の中心部の体温を維持することに優れているのだが、これが温度感覚の差の最も大きな原因とされている。
女性は赤ちゃんができたとき、おなかの赤ちゃんを温めてあげる必要があるため、深部体温を一定に保つ働きを持っている。深部体温が下がれば、それを補うために肌や手足など体の他の部分から血液を回してもらい深部体温を上げようとする。結果的に、血液を奪われた肌や手足の温度は下がり、「寒い」と感じるわけだ。
□月経中も体温が下がる
女性は当然の知識として知っていることだがホルモンの影響で月経前になると体温が下がる。低体温の状態が月経中ずっと続く。そして排卵の時期になると再び体温が上がる。これを毎月繰り返している。
わずかな体温差ではあるが、ひと月の半分は「寒い」という状態なのだ。さらに、月経中は血液中の鉄の量が減っている。鉄の量が減ると熱の損失につながる。女性の寒がりに拍車をかけているのだ。
□“温度戦争”防止の新たな策にギンナン?
このように女性が寒がりなのには性別による体の機能の違いが大きく関係することが分かった。体の機能の違いはどうにもならないが、少しでもご家庭の温度をめぐるケンカを少なくするためには、女性に体温を上げてもらう必要がある。
ショウガやニンニクが体を温める効果があることは有名だが、ドイツのザールランド大学の研究で、ギンナンにもその効果があることが分かった。ギンナンのサプリメントを服用したところ、毛細血管への血流が1.5倍になり冷え性の治療に役立ったという。
□全身を動かす運動もオススメ
もちろん、体をぽかぽかさせる運動もオススメだ。例えば自転車は足の運動に、ボートこぎは腕の運動になるし、全身を動かす水泳はパーフェクトなエクササイズだ。特に気温の低い冬場はただでさえも体温が奪われる。体温アップの策、ぜひお試しいただきたい。
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