2019年02月23日
イライラ注意!ストレスが肌に与える影響とは?
現代はストレス社会ともいわれ、私たちは日常生活の中で「ストレス」という言葉をよく使いますよね。ストレスによるイライラは、私たちの肌にも大きな影響を及ぼしているのです。
今回は、そんなストレスが肌に与える影響について、医師に話を伺いました。
「ストレス」がお肌に悪いといわれる理由
そもそもストレスの要因となるものは何でしょうか?それは多岐に渡りますが、大きくまとめると以下の3種類に分けることができます。
1.物理化学的なもの(寒暖・騒音・化学物質など)
2.生物学的なもの(飢え・感染・過労・睡眠不足など)
3.社会的なもの(精神的緊張・不安・恐怖・興奮など)
ストレスを受けると、自律神経のうちの交感神経が優位になってしまいます。そうなると血圧や脈拍が上がり、血管が収縮して血液の流れが悪くなってしまいます。さらに、副腎からストレスホルモンとよばれるコルチゾールが分泌され、免疫機能が低下します。
血流が悪く肌の新陳代謝が低下したところへ、免疫機能までも低下し、肌荒れやかゆみなどが生じやすくなります。このためストレスはお肌に悪いと言われているのです。
ストレスと肌の関係とは?(メカニズム)
ストレスホルモンのコルチゾールは免疫機能を低下させるだけでなく、皮膚の肥満細胞からヒスタミンの分泌を増加させます。ヒスタミンは過剰に分泌されるとかゆみや痛みを感じやすくなります。
かゆみは辛いもので、ついつい我慢できずに掻いてしまいますが、掻いた刺激がさらに肥満細胞からヒスタミンを分泌させて悪循環におちいります。
また、女性の場合、ストレスにより女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減ってしまい、保湿力が低下する原因となります。コルチゾールによる血管収縮と血行不良で新陳代謝も低下しているので、乾燥肌になりやすくなっていきます。
ストレスが肌に与える影響(症状)とは?
・乾燥
血行不良により新陳代謝が低下し、女性ホルモンの低下のため保湿力も低下することでおこります。
・シワやシミ、たるみ
肌が乾燥し悪化していくと、老化がすすんでシワやシミ・たるみができやすくなるといわれています。
・湿疹
乾燥した肌はバリア機能が低下しますので、外的刺激に弱くなり湿疹をおこしやすくなります。
・蕁麻疹
ヒスタミンは血管から血しょう成分を透過させてしまい、むくみを生じさせて蕁麻疹を引き起こします。
・ニキビ / 吹き出もの
ストレスホルモンにより皮脂の分泌が活発になって、ニキビや吹き出物ができやすくなります。
【医師からのアドバイス】
前述にありますように、私たちは日々、様々なストレス要因にさらされています。以下のように対処することをオススメします。
<対処法>
1.物理化学的なものが原因の場合
暑さ寒さや身の回りの不快と感じることを見つけ、こまめに取り除くようにしましょう。
2.生物学的なものが原因の場合
規則正しい生活を心がけ休息時間や睡眠時間をしっかり確保してください。バランスの取れた食生活を心がけましょう。また、好きな音楽を聴いたり、良い香りのするお香やキャンドルをたいたりするのも良いと思います。
3.社会的なものが原因の場合
たとえば人間関係などからの精神的ストレスはすぐに解決することが難しいと思います。すぐに取り掛かることのできそうなものから減らしていきましょう。
気持ちを切り替え自分と向き合うゆっくりした時間をとるようにして、ストレスを少しずつ減らしていくようにするといいですね。