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顎に梅干しみたいなしわが…「梅干し顎」の原因と治療法を解説

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アンチエイジングの天敵の一つに、しわがあると思いますが、加齢による肌のたるみではなく、顎にしわができてしまう「梅干し顎」というものがあります。

見た目に違和感を感じさせるため、なんとかしわを解消したいと気にされる方もおられます。

今回は、梅干し顎になってしまう原因から、梅干し顎の治療法を医師に解説していただきました。

梅干し顎とは

鏡を見ながら、唇を閉じて、思い切り「ちゅー」と発音するように唇を突き出してみると、あごにでこぼこしたしわが寄り、梅干しの表面のように見えることから、俗に「梅干ししわ」と呼びます。

そして、特にしわを作っているつもりではないのに、普段から梅干ししわが寄っている状態を「梅干し顎」と呼ぶことがありますが、医学用語ではなく俗語です。

梅干し顎の原因

前歯が前に出ていたり(上顎前突)、逆に下あごが後ろに引っ込んでいると(下顎後退)、唇を閉じるために顔の表面の筋肉(表情筋)に過剰に力が入ります。

特に口輪筋という唇の周りをぐるっと輪状に囲んでいる筋肉や、おとがい筋という唇から顎につながる筋肉が過剰に緊張すると、梅干ししわが現れます。

梅干し顎の治療法1:歯並びの矯正

治療内容
矯正歯科や口腔外科での治療になります。

■ 診察
顔写真やレントゲン写真で歯並びや骨格を調べ、以下のことをを診断します。

・上あごが前に出ているのか
・下あごが引っ込んでいるのか
・歯並びが悪いだけなのか
など

■ 歯並びを矯正することで改善が期待できる場合
矯正器具を装着します。奥歯を抜いて空きスペースを作ってから矯正することもあります。

■ 骨格の矯正を必要とする場合
口の中を切ってあごの骨を削る手術をすることもありますが、梅干し顎のためだけに大掛かりな手術をすることは少ないでしょう。

健康保険が適応される病気
先天的な骨格の異常などを伴いやすい染色体異常がある場合は、矯正治療に健康保険が適応される場合があります。

例)
・口唇口蓋裂
・ダウン症候群
・マルファン症候群
・頭蓋骨異形成
・クルーゾン症候群
・トリーチャーコリンズ症候群
など

上記の病気では見た目だけでなく、食べる・飲み込む・話す・呼吸するといった機能を改善するために歯科矯正が必要になります。

健康保険が適応されない場合は自由診療となりますので、場合により数十万円から数百万円かかることもあります。

梅干し顎の治療法2:ボツリヌス菌毒素注射

美容外科やスキンクリニックなどで受けることができます。

治療内容
おとがい筋の過剰な緊張を消すために、ボツリヌス菌から採取した毒素を加工した薬を注射することで梅干ししわに効果が期待できます。

ボツリヌス菌毒素の効果
ボツリヌス菌毒素は神経から筋肉に贈られる運動の信号を遮断する性質があり、呼吸に必要な筋肉を動かなくすることで死の原因にもなるのですが、その毒素を薄めて危険性を減らした薬が販売されています。

また、口角が上がりやすくなり表情がおだやかになったり、顔の輪郭がシャープになったりと、梅干ししわ以外の効果も得られる場合があります。

効果の持続期間
健康保険は適応されないのですが、注射のみで3カ月から半年程度効く手軽さがあります。


梅干し顎は海外では「小石だらけの顎」と表現します。

あごのしわは毎日よく見る部分でもあるので、とても気になりますよね。気になっている方は一度病院に足を運んでみてはいかかでしょうか




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