2014年05月03日
ジャンケンで勝ちやすい方法が判明
ジャンケンーーそれは子供からお年寄りまで様々な場面で窮地を救ってきた(または犠牲者を出してきた)、“公平な”社会的決定の簡易手段とも呼べるものでないだろうか。グー・チョキ・パーの3通りだけで運命が決定してしまう、正義の拳。一見、ジャンケンでの勝利とは公平かつ偶然の産物のようにも思えてしまうが(確かに1度目で勝負が付いてしまう場合は運や偶然だろうが)、これが第2ラウンド、第3ラウンドと勝負をしなくてはならない場合、次に繰り出す「手」を知っておくと、じゃんけんに勝利しやすくなるかもしれない。なんと中国浙江大学の研究者が統計的に算出したジャンケン必勝法が『arxiv』(論文のプレプリント・サーバー)にアップロードされたのだ。
人間の心理が1/3の勝率に変化を与える
グー・チョキ・パーの3通りだけで、言語や人種に関わりなく片手だけで物事を決定できるジャンケンは、今やユニバーサル。全ての人たちに1/3の勝率があり、この確率は各ラウンドで一定である。しかし数学的な確率は人間の心理を組み入れて計算することはない。実は何かが報酬としてかかっている場合の人間の心理を知ることで、勝利へのオッズはずいぶんと高くなるらしいのだ。
ボランティア360人を60のグループに分けて実験
研究チームはボランティアを募り、実際に賞金をかけてジャンケンを実施。たまにチームを入れ替えたりしながらその様子をビデオに収めてじっくり観察した結果、人は勝利したジャンケンの「手」を次のラウンドでも繰り出す傾向があった。また連続して2度以上負けた「手」は、次のラウンドでは率先して使われなくなる。つまり次の勝負に勝つには、前勝者が繰り出した「手」に勝つものを用意し、前敗者が出した「手」を除いた2つの手のうちの強い方の手を使えばいいということだ。
例:
•前勝者がパーで勝利したなら、あなたは次のラウンドでチョキを出せば勝ちやすい。
•前敗者がパーで負けたなら、相手は次にパーを出さない確率が高くなるので、グーかチョキを出すだろう。ならあなたはグーを繰り出せば、最低“あいこ”に持ち越せる。
「勝ったら維持、負けたら変える」の法則
研究者らはジャンケンで見られた予測のつきやすい人間心理を、「とてもナチュラルなことだ」と話す。人間は物事がうまくいく限りその戦略を変えようとしないし、失敗し続ければ変更が必要だと考える。実験では実際にこの法則をテストする機会はなかったそうだが、もしジャンケンを何度もする場面に出くわしたら、この裏ワザを試してみてはいかがだろうか。むろん、勝ちたければこの法則を誰にも教えてはならないのは、言うまでもないだろう。
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