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様々な弊害を引き起こすオーバートレーニング症候群…正しいトレーニングで健康を手に入れよう

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筋トレやキツい運動をやり過ぎて、ストレスが溜まっていたり、体の疲労感がなかなか抜けなかったりしませんか? それはもしかするとオーバートレーニング症候群という病気かもしれません。どんな人がなりやすいのか、どんな症状なのか、詳しく見ていきましょう。

オーバートレーニング症候群とは?

オーバートレーニング症候群とは?
オーバートレーニング症候群とは、筋トレなどのトレーニングをやり過ぎることによって、体の回復が追い付かなくなってしまった状態のことをいいます。
普通であれば、トレーニングした後はしっかり体を休ませるのですが、あまり回復できていない状態でトレーニングを積み重ねてしまうと、実は、運動してもいい成績が残せなかったり、体にとって逆効果になってしまうのです。さらにはオーバートレーニング症候群を発症してしまう場合もあります。
このように、体が回復する限度を超えてしまったらオーバートレーニング症候群になる可能性があるのですが、一度なってしまうと短期間では治せず、数週間から長ければ数年の長期間治療を余儀なくされます。
症状が軽いとオーバーリーチングとよばれ、このくらいだと数日ほどで症状は回復しますが、重症化してしまうとオーバートレーニング症候群に発展します。

オーバートレーニング症候群を発症した有名選手たち
オーバートレーニング症候群は、アスリートに多い病気です。海外ではマラソン選手や水泳選手もいましたが、日本ではサッカー選手に多く、森崎和幸選手、森崎浩司選手、権田防修一選手などがオーバートレーニング症候群を発症しています。
森崎和幸選手は発症してから完治まで数か月かかりましたが、森崎浩司選手は発症してから完治まで5年もかかってしまったそうです。
このように一人ひとり完治までの時間もバラバラですが基本的には発症してしまうと長期にわたってこの病気に苦しめられることになります。

オーバートレーニング症候群とオーバーリーチングの違いとは?

オーバートレーニング症候群を知るうえで避けて通れないのがオーバーリーチングです。名前も似ているオーバーリーチングとはどういったものなのでしょうか?

オーバーリーチングとは
オーバーリーチングとは筋力トレなどのトレーニングをやりすぎてしまったために、疲労感を感じてしまい、トレーニングを続けているのに成績が下がってしまったり、精神的にストレスをかかえてしまったりする状態のことをいいます。
また、オーバーリーチングは数日ほどで回復します。

オーバートレーニング症候群とオーバーリーチングの違い
オーバーリーチングとオーバートレーニング症候群の症状は同じです。なにが違うのかというと回復までの期間が短いか長いのかで呼び方が変わってくるのです。
オーバーリーチングが数日ほどで回復するのに対して、オーバートレーニング症候群は数週間から長くて数年かかることもあります。
オーバーリーチングが重症化してしまうとオーバートレーニング症候群になるということです。

オーバートレーニング症候群の症状にはどのようなものがあるのか?

オーバートレーニング症候群の主な症状としては、いくらトレーニングをしようともその成果が表れない、慢性的な疲労感、ストレスを感じることです。
筋トレなどのトレーニングは本来、体をスリムにしてくれて筋肉量をアップしてくれる運動なのですが、実は過度な運動量のトレーニングをしてしまうと全く効果がなくなる、むしろ逆効果になるのです。
オーバートレーニングをしてしまうと、男性ホルモンであるテストステロンが減少していき、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが分泌されます。
テストステロンが減ってしまうと筋肉を作る効果が減少してしまい、コルチゾールが増えてしまうと筋肉を分解する効果が高まってしまいます。よって、体の筋肉量が減少して、脂肪がつきやすい体になってしまうのです。
また、テストステロンの減少とコルチゾールの増加は、筋肉量の減少の他に疲労感をもたらします。風邪でもないのにけだるさを感じたらオーバートレーニングを疑ってみましょう。

このほかにも症状がいくつかあります。
トレーニングの成果が表れない 慢性的な疲労感 モチベーションが下がる ストレスを感じる 不安を感じる 不眠 体重の減少 食欲低下 頻繁に体調不良になる 体が硬くなる このように、オーバートレーニング症候群になってしまうと肉体や精神面にたくさんの症状がでます。少しでもおかしいと思ったら自分のやっているトレーニングを休んでみるか、トレーニングメニューを見直して軽めのものに変更することをおすすめします。
また、自分がオーバートレーニング症候群を発症していると分かったら、病院を受診するためにも、どのくらいの程度まで重症化しているかを知る必要があります。

軽度の段階
自分の運動強度(運動をしてみてどのくらいきついと感じるかを表した尺度)が高くなるとついていくことができなくなります。
しかし、軽めの運動なら難なくこなすことができます。運動以外であれば特に精神面にも負担はあまりなく、影響が出ることは少ないです。

中度の段階
運動面でも日常でも疲労感がとれなくなってきます。普通の運動についていくことができなくなり、軽めの運動もきつく感じてきてしまい、まわりについていけなくなっていきます。

強度の段階
運動面でも日常でも慢性的な疲労感がさらに強くなり何もしたくなくなります。運動もほとんどすることができません。精神面でもストレスが強く出てきてしまうようになります。

オーバートレーニング症候群はなぜ起こる?

オーバートレーニング症候群の原因となるのは以下の通りです。
運動強度の高い運動を続ける 急激に運動量を増やす バランスよく栄養を取っていない 睡眠不足など、体を休めていない トレーニングの運動量が適切で、しっかりと休養をとっていれば身体能力は上がっていきます。しかし、トレーニングの運動強度が適切でないと、いつもと同じ時間休んだとしても回復が追い付かず、体に疲労が蓄積してしまい、さらには身体能力が低下しています。
このときに、いつもより十分に体を休めてあげれば疲労も回復し、身体能力も元に戻ります。しかし、しっかり休むことが出来なかったのにも関わらず、また同じ強度でトレーニングを再開してしまうと、身体能力は下がったままなので、過剰な運動量となり、さらに身体能力は下がり疲労も蓄積してしまいます。
このループから抜け出せなくなり、オーバートレーニング症候群になってしまうのです。

また、過度なトレーニングは体への疲労だけでなく、精神面でもストレスを与えてしまいます。脳がストレスを感じてしまうと交感神経が過剰に働きます。
普通であればストレスは脳の働きによって解消されるのですが、長期的にストレスを感じすぎてしまうとその働きが間に合わなくなり、ストレスが蓄積されてしまうのです。
慢性的なストレスを感じ、交感神経が過剰に働きっぱなしになることで自律神経が乱れ、体に様々な悪影響をおよぼしてしまうのです。
どんな人がなりやすいかというと、運動を職業にしているアスリートに多いです。アスリート以外の方でも運動することが習慣になっていて向上心のあるまじめな人もなりやすいです。トレーニングになれてしまうともっと上の、強度のあるトレーニングに挑戦しようとするからです。

オーバートレーニング症候群を防ぐために何が必要か

オーバートレーニング症候群の診断と治療はどのようにして行われる?
オーバートレーニング症候群のはっきりとした診断基準というものはないといわれています。しかし、血液検査など体の検査や心理検査などで精神状態を見ることによって病気なのかどうか診断できるようになっています。
いずれにせよ、オーバートレーニング症候群かどうなのかを判断するには、医師のもとで詳しく見てもらうことが必要なのです。

オーバートレーニング症候群の予防法とは?
オーバートレーニング症候群の予防をするのなら、その前段階であるオーバーリーチングの時点で気をつけなければいけません。症状としてはオーバートレーニング症候群と変わりありませんが、オーバーリーチングは数日から長くても数週間で改善します。そのときにしっかりと体を休めることがとても大切です。
しかし、これがオーバーリーチング!とわかるほどはっきりした病気ではないので自分では判断がしにくいです。よって、オーバートレーニング症候群を予防するのであれば、症状が出たとか出ていない関係なく、普段から気を付けることが重要になってくるのです。
具体的には、
しっかり栄養、休養をとる トレーニング記録をつける この2つを普段から気を付けるようにしましょう。
しっかり栄養と休養を取っておけば、疲労がたまった体の回復も早いです。少しでも疲れたと思ったときはたっぷり体をやすませましょう。
また、自分の筋トレや運動のトレーニング記録をつけていくのもおすすめです。ちゃんとつけることによって、自分の体の状態を客観的に知ることができます。その日やったトレーニングの運動強度、満足度などを書いていくといいでしょう。

オーバートレーニング症候群になってしまったら?
オーバートレーニング症候群を発症してしまったら運動をやめて休養をとることが基本的な治療方法となります。疲労感がなくなるまでゆっくり休みましょう。
また、睡眠障害や、うつなどの精神症状が出ていたら早めに受診してみてもらいましょう。症状によっては薬を出して治療をすることもあるのです。

アスリートや運動好きで向上心のある人は注意しよう

一度発症してしまうと完治するまでに長い時間を要してしまいます。運動を職業にされている人だと最悪の場合引退を余儀なくされてしまう恐ろしい病気です。しかし、オーバートレーニング症候群は予防ができます。
激しくトレーニングをしてもしていなくても、よく食べよく休むことを心掛けましょう。またもし発症してしまったと思ったら、一人で悩まず早めに医師の診察をうけることをおすすめします。




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